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    ろまん

    @Roman__OwO

    pixivに投稿中のものをこちらでもあげたり、新しい何かしらの創作を投稿したりする予定です。倉庫です。

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    ろまん

    DONE【あとねこ/おおねこ】恋愛の類が介在しない関係を数年続けてきたある日、音子ちゃんが唐突に阿鳥に婚姻届と指輪を渡してプロポーズする話です。現世にはいない大外の存在が大きく関わっています。
    ※トゥルーエンド軸
    ※特ストの内容も反映されています
    ※一部倫理のない描写があります
    pixivにも同じものを投稿しています。
    独善的マリアージュ「君は繋ぎ止めたかったんだろう? 塚原音子」

     そう言って、今夜も大外さんはその綺麗な顔を歪めて、皮肉げに微笑んだ。



     

     いつからか恒例の待ち合わせ場所となったカフェの店内は、いつもと変わらず落ち着いた雰囲気に満ちている。
     小さく流れるジャズの洒落た音色を妨げる者は誰もおらず、聞こえてくるとすれば、マドラーがカップに触れてカチャ、と響く音くらいだ。
     時刻は午後三時を過ぎたあたり。目の前に座る人物の右側は窓から差し込むあたたかな日の光で包まれ、左側へは薄く影を落としていた。その様はまるでどこぞの美術館に収納されている絵画のような仕上がりで、思わず感嘆の吐息を漏らしてしまう。
     そんな絵画のような美しき人物――もとい阿鳥先輩は、宝石のような深い青の瞳で、ある一点を眺めたまま固まっていた。
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    ろまん

    DONE【零薫】夢ノ咲時代の二枚看板が進路の話をしたり、現在の二人がUNDEADの冠ラジオ番組に寄せられたメール相談にのったりする話です。
    薫くん中心に家族関係の変化や名前を語り合いつつ、相棒になるまで/なった後を辿ります。

    時間軸としては、前半が夢ノ咲学院三年次の晩秋、後半がズ!!の数年後の初秋になります。キャロル、オペレッタの内容を含みます。
    pixivにもおなじものを投稿しています。
    最愛のゆくえ「薫くんは卒業後、どうするんじゃ?」

     その問いかけは、回りくどい言い回しが得意なその男にしては珍しく、至極ストレートな物言いだった。
     只今、軽音部室にいるのは朔間さんと俺の二人だけ。言わずもがな問いかけているのは朔間さんで、問いかけられているのは俺だ。その状況下で無視するわけにもいかず、渋々液晶スクリーンに向けていた顔を上げて、対角線上にいる朔間さんを見た。

    「……随分といきなりだね」
    「おや、そうじゃったかの? まあ、暇潰しの雑談だと思って付き合っておくれ」
    「ふーん…… ま、いいけどさ」

     ……雑談、ねえ。
     数多ある話題のなかから「あの」朔間さんがわざわざ進路の話を選択するなんて、どうせ意図していたものに違いない。だが、そう尋ねたところできっと涼しい顔で躱されるだけだ。
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    ろまん

    DONE【とうひゅ】橙真に恋するクラスメイトの女の子が主人公です。
    橙真がTrutHとしてプリマジデビューする前後の様子を、彼に片想いをしている中学一年生の女の子の視点で見ていきます。つやつやした林檎みたいな赤色の本をきっかけに燃やされていく彼女の恋心の話でもあります。
    pixivにもおなじものを投稿しています。
    イン・ラブ・ライブラリー「どういうこと………?」

     ステージ上で起こっている現実が、まったく理解できない。
     なんで? なんでそこに立ってるの? たくさんの歓声が、私をすり抜けて彼らの元に注がれていく。視界が赤と青の光で塗り潰されていく。頭がクラクラしてきた。その姿は何? これは夢? 夢なら早く覚めてほしかった。だって。だって私………あんな伊吹くん、知らない。ずっと見てきたはずなのに、ステージに立っている彼が何を思ってあそこにいるのか、私には全然分からなかった。





     窓際から二列目、一番後ろ。私の特等席。この前の席替えで、私はこの席を勝ち取った。窓際の後ろ席なんてそれだけでアタリだけど、今回はそれだけじゃない。
     先生の板書を眺めるふりをして、右斜め前に意識を集中する。すると、彼の姿が自然と目に入った。これが一番のラッキー。顔を上げれば彼が視界に映り込むなんて、これだけで毎日学校に来る意味がある。
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    ろまん

    DONE【まりすず】20歳になったまりあちゃんに「大人」と「子ども」の壁を感じて焦っている19歳のすずちゃん。お互いを大切に想うあまり、ちょっとしたトラブルが起きてしまいます。
    リングマリィの2人とラビリィがこれからも共に生きていく決意や覚悟の話です。お酒に超つよいみらいちゃんが出てきます。
    pixivにも同じものを載せてます。
    ビタースウィートに溶ける すずがまりあと出会ってから、片手の指じゃ数え足りない年数が経過した。どんどんかわいくかっこよくなっていくまりあを、すずはいつも一番近くで眺めていた。
     そんな穏やかな日々を積み重ねた先で迎えた、半年前のアイスクリームの日。
     その日、まりあはとうとう二十歳になった。

     ……そう、まりあは一足先に「大人」になってしまったのだ。一つ年下のすずを残して。





     先日ブロードウェイでのミュージカルが休演期間に入り、リングマリィは久々に帰国していた。
     二人がキラ宿にいることは配信でも伝えており、みらい先輩から「食事でもいかない?」とメッセージがきたのが三日前のこと。すずとまりあは喜んで「いきたいです!」と返信し、トントン拍子でリングマリィとミラクルキラッツの食事会が決まった。
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