ココロの奥にあるもの──何だか最近、マオがどこかよそよそしい気がする。
それが、アルマースが最近感じている違和感。
以前のように遠慮のない事を言ってくることもなければ、目も合わない。
「ねぇ、最近どうしたの?ボク、なんかした?」
「……何でもない。気にするな」
「ボクには何もないって思えないんだってば!」
「しつこい!何もないと言っているだろうが!!」
「……ッ!!」
ようやく合った目に睨まれ、またすぐさま逸らされる。
そこまで腹が立ったのか、向けられた顔は僅かに赤らんでいた。
「〜〜、もういいよ!マオのバカッ!!」
「誰かバカだ!マヌケが!!」
「マ、マヌケじゃないよ!!」
そんなつまらないケンカをしたのが、一刻程前のこと。
腹を立てていたアルマースは、何となく歩いてきた場所を見渡す。
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