「チヨくん何処にしよっか? やっぱりバリ島かな、グアムもいいか? ハワイもいいなー、あ、セブ島とかは?」
旅行のパンフレットを楽しそうに眺める姿煮普段なら満足するが、この旅行に行ける代償を思い出すと今でも撃鉄に指が掛かる。
仕事の報告をしにマイキーの執務室へ行けばタケミチが膝に乗り「まんじろーおしごとがんばってえらーい」なんてやっていたのだ。
咄嗟に懐のアレを取り出さなかったのはタケミチの顔は興味のない話を聞かされ愛想笑いを超えて意識を遠く飛ばしていのが一目でわかったからだ。もし、そうでないならどうしていたか? そんなこと言うに及ばず、だ。
聞けば名前呼びとお膝にお座り(お触り付き)をしたら7連休で二人きりの旅行を貰えるという話になっていて、タケミチはお仕事中との事。
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