CocoKujyaku
DONE7/3 MDZS交流会6 黒兎 展示小説少年の頃の魏無羨の話を江澄から聞き出した金凌は、仲のいい藍思追と藍景儀に話ていた。
双傑二人の過去話を捏造錬成しました。
お前たち、今日は魚だ! 『お前たち、今日は魚だ!』
「魏無羨ッ!」
ギラギラと、憎く思うほど太陽が照りつける中、雲夢江氏の江晩吟は剣を片手に水中へと飛び込んだ。
時は少し遡る——。
江氏の宗主、江澄の父親で魏無羨の義父である江楓眠から、川で水鬼の被害が増えているため、討伐を頼まれた。訓練ばかりで、夏の暑さにも辟易していたところに、久しぶりの夜狩とあって江澄たちは大喜びで件の川へと意気揚々向かったのだった。
実際、周辺へ聞き込みをすれば、被害が出始めてから今までで一年以上も時が経っていた。最初は月に一人あるかないか。だが、ここ数ヶ月で被害の数は増し、ついには渡り船が被害に合った。これがきっかけとなり、江氏へ話が持ち込まれたようだ。
3341「魏無羨ッ!」
ギラギラと、憎く思うほど太陽が照りつける中、雲夢江氏の江晩吟は剣を片手に水中へと飛び込んだ。
時は少し遡る——。
江氏の宗主、江澄の父親で魏無羨の義父である江楓眠から、川で水鬼の被害が増えているため、討伐を頼まれた。訓練ばかりで、夏の暑さにも辟易していたところに、久しぶりの夜狩とあって江澄たちは大喜びで件の川へと意気揚々向かったのだった。
実際、周辺へ聞き込みをすれば、被害が出始めてから今までで一年以上も時が経っていた。最初は月に一人あるかないか。だが、ここ数ヶ月で被害の数は増し、ついには渡り船が被害に合った。これがきっかけとなり、江氏へ話が持ち込まれたようだ。
春之助
MOURNING魏嬰が猫のように死に際に姿を消すお話し私の2021年11月22日のメモ帳に残ってたお話なんだけど、続きがなくて誰か知らない??これ壁打ちしてたとかあるのかな……、あまりにも記憶が無い、、
猫ってすごくすごく可愛いよね魏嬰が猫のように死に際に姿を消すお話し
魏嬰のコロコロ変わる表情にいつしか笑い皺が増えた。髪は綺麗な白銀を宿し、赤と黒の若々しさは無くなった。人を揶揄う言動は変わらないのに、声は落ち着き、目には慈愛を含んでいた。共に過ごしてもう何十年も経っているのだと愛しい月日に思いを馳せた。
彼の変わっていく新しい姿に毎日のように愛しさが増していく。しかし、その新しい姿は次第に寿命を感じさせていった。 歳を重ねてもお酒好きは変わらなかったが、飲む量は格段に減っていた。天天と言った行為も彼の負担が大きかったから徐々に減りいつしか無くなった。食事も姑蘇の食事をよく食べるようになり、私が用意する事は減っていった。魏嬰は自分でやらなきゃ身体が鈍るのだと、私に世話を妬かせる事を拒否するようになった。
4651魏嬰のコロコロ変わる表情にいつしか笑い皺が増えた。髪は綺麗な白銀を宿し、赤と黒の若々しさは無くなった。人を揶揄う言動は変わらないのに、声は落ち着き、目には慈愛を含んでいた。共に過ごしてもう何十年も経っているのだと愛しい月日に思いを馳せた。
彼の変わっていく新しい姿に毎日のように愛しさが増していく。しかし、その新しい姿は次第に寿命を感じさせていった。 歳を重ねてもお酒好きは変わらなかったが、飲む量は格段に減っていた。天天と言った行為も彼の負担が大きかったから徐々に減りいつしか無くなった。食事も姑蘇の食事をよく食べるようになり、私が用意する事は減っていった。魏嬰は自分でやらなきゃ身体が鈍るのだと、私に世話を妬かせる事を拒否するようになった。
mahir_619
DONE以前のワンライで上げたもの再掲です。1話から。厄災の陳情
死んだほうがましだ――
CQL莫家荘の魏嬰は言葉どおりにそう思っていたと思うんですよね。
パスは面倒なので外しました!ごゆっくりどうぞ。 6
mahir_619
DONE藍先生と家規と魏嬰とちょっとだけ藍湛。吹き替え陳情令の家規を聞いていて、真相を知ってから藍先生も思うところがあったんじゃないかなぁ、と思っています。
cql設定は家規のみですが、雲深不知処に帰ってきて最初の春くらいのイメージです。
パスは面倒なので外しました!
後日でも読めるようにしますのでごゆっくりどうぞ。 12
Kk_moon2307
PROGRESSMDZS交流会6開催おめでとうございます!せっかくスペースいただいたのに……途中で申し訳ないです……。
ギリギリにならないと動けない自分が恨めしい(>_<)
★現代AU?になります。
現状は全年齢対象ですが、出来上がりはR18になりますのでご了承ください。
忘羨なのに藍湛が登場していないので、なるべく早く仕上げたいと思います。 2368
ivy_orchid_mdzs
DONE「同じ地獄なら」魔道祖師オンライン交流会6展示用漫画。
献舎してすぐくらいの忘羨です。
好きな子を毎晩自分の体の上に乗せて眠るって結構な地獄なのでは?と思って描きました🥺 我慢できた藍忘機( *ˊᵕˋ)ノˊᵕˋ*) エライエライ
8ページ。全年齢です🎶 8
ivy_orchid_mdzs
MAIKING18歳未満閲覧禁止‼️🔞(高校生不可)含光君×夷陵老祖漫画24ページ。
「追憶」(前編)
終始暗い🥺🙏
後編はハピエンで終わります!
後編⇒ https://poipiku.com/3976889/7877660.html
pass:成人済み18↑?(yes/no) 24
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DONE8月20日以降公開あらすじ:藍忘機と思いを通じ合わせ,知己から一歩進んだ関係になった魏忘羨。双修を意識しつつも,周りにはまだ内緒の初々しい関係の魏無羨に縁談が来る。
今の自分は藍忘機の何なのか,答えが見つからないまま,縁談を断ろうとする魏無羨だが,この縁談が仕組まれたことと知ってしまう。
知己の縁談、即破談知己の縁談即破談
あを。
高く聳える山々にも青葉が繁る頃になると、涼冷な雲深不知処といえど、薫風に呷られ陽炎が揺れる。
馴染みの雪景色が消え、鮮やかな緑衣に様変わりしようと魏無羨からすれば、西瓜が美味い季節になったな、の一言で片付けられた。
共に食べようとこの暑い中、丸々とした西瓜を抱え、ようやく見つけた彼は弟子達に囲まれ涼しい顔で戦術を語っていた。
「ちぇ」と長い髪を項から掻き上げ顔を上げると、強い日光が容赦なく刺さり、魏無羨は目を細める。
(相談したいことがあったんだけどな)
仕方なく、静室に戻り一人で赤い果実に齧り付きながら、魏無羨は手元の書簡を流し見た。
6770あを。
高く聳える山々にも青葉が繁る頃になると、涼冷な雲深不知処といえど、薫風に呷られ陽炎が揺れる。
馴染みの雪景色が消え、鮮やかな緑衣に様変わりしようと魏無羨からすれば、西瓜が美味い季節になったな、の一言で片付けられた。
共に食べようとこの暑い中、丸々とした西瓜を抱え、ようやく見つけた彼は弟子達に囲まれ涼しい顔で戦術を語っていた。
「ちぇ」と長い髪を項から掻き上げ顔を上げると、強い日光が容赦なく刺さり、魏無羨は目を細める。
(相談したいことがあったんだけどな)
仕方なく、静室に戻り一人で赤い果実に齧り付きながら、魏無羨は手元の書簡を流し見た。
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DONE思いを通じ合わせた知己の後日談。桜の木の下伝説に振り回される知己のお話です。わちゃわちゃしてます。
桜時(知己の巷談) 春光を包んだうららかな風が桜の香を帯びて彷徨う。いかに雪深く閉ざされた姑蘇といえど春の訪れを感じられるこの穏やかな季節。春風と共に雲深不知処ではある噂が流れていた。
「なあ、知っているか」
稽古場の片隅、冷たい湧き水で剣術の疲れを癒していた藍思追に、藍景儀が声を潜め話しかける。
「雲深不知処の裏山に一本の古びた桜木があるだろう。そこで好きな相手の服の裾に触れると、二人は生涯幸せになれるらしいんだ」
その漏れ聞こえた話に、魏忘羨は盛大に吹きだした。
「な、なんだよ!魏先輩」盗み聞きするなよ!と詰る景儀に「ああ、なんでもない続けてくれ」こほんと上級者らしく咳をして誤魔化すが、しかし心の中では(流石お子ちゃまたちだな!そんな噂を信じているとは!)と腹を抱えて笑っていた。
5135「なあ、知っているか」
稽古場の片隅、冷たい湧き水で剣術の疲れを癒していた藍思追に、藍景儀が声を潜め話しかける。
「雲深不知処の裏山に一本の古びた桜木があるだろう。そこで好きな相手の服の裾に触れると、二人は生涯幸せになれるらしいんだ」
その漏れ聞こえた話に、魏忘羨は盛大に吹きだした。
「な、なんだよ!魏先輩」盗み聞きするなよ!と詰る景儀に「ああ、なんでもない続けてくれ」こほんと上級者らしく咳をして誤魔化すが、しかし心の中では(流石お子ちゃまたちだな!そんな噂を信じているとは!)と腹を抱えて笑っていた。
guchiko
DONE初漫画。ネタバレあり。藍湛が暴走魏嬰連れ去って、33人の藍家の先達に重傷を負わせて撤退させたあとの妄想漫画。
この時、魏嬰はずっと「失せろ」と繰り返してたけど、どうやって止めたのか。っていう妄想。
巨大な石の顔
SPUR MEサンサーラシリーズ番外編。蛍にまつわる藍兄弟の思い出話。またしても兄上と江澄はでてきません。CP要素は忘羨だけになります。竹箒 年若い蘭陵金氏の宗主が、蛍の群れを未だかつて見たことがないというので、その日の夜は急遽夜狩りではなく蛍狩りに変更になった。
金宗主はこの春から雲深不知処の座学に参加していた。義理の甥は、魏無羨がたまに彩衣鎮の料理屋などまで外へ食事に連れ出してやっているからか、はたまた気の置けない友人たちと同じ宿坊だからか、「金麟台へ帰りたい」と根をあげることもなく寺のように規律の厳しいここの生活になじんでいた。唯一の気がかりは金麟台に残してきた飼い犬の仙子だそうだが、時折江澄が見舞って文で仙子の様子を教えてくれるそうだ。その話を聞いたとき、様子見とかこつけてここぞとばかりに大好きな犬を触りに行っているのだろうと魏無羨は頬がゆるむやら歪むやら大変だった。
4656金宗主はこの春から雲深不知処の座学に参加していた。義理の甥は、魏無羨がたまに彩衣鎮の料理屋などまで外へ食事に連れ出してやっているからか、はたまた気の置けない友人たちと同じ宿坊だからか、「金麟台へ帰りたい」と根をあげることもなく寺のように規律の厳しいここの生活になじんでいた。唯一の気がかりは金麟台に残してきた飼い犬の仙子だそうだが、時折江澄が見舞って文で仙子の様子を教えてくれるそうだ。その話を聞いたとき、様子見とかこつけてここぞとばかりに大好きな犬を触りに行っているのだろうと魏無羨は頬がゆるむやら歪むやら大変だった。
@pd_g11
DOODLE壁打ちしてたやつ。途中で終わる。藍湛×にょた羨現代AU。魏無羨は震える人差し指を己の腹にさす。ぷに。続いて人差し指と親指で肉を摘んだ。ぷにゅ。……掴めてしまった。どうしよう。今までこんなことなかったのに。いや、まだ諦めるには早い。ちょっと肉がついた程度、むしろ痩せすぎと言われ続けた魏無羨にとってはいいことだ。
自分にそう言い聞かせながら床を見下ろす。足元には体重計。これで全てがわかる。太ったか、太ってないか。恐る恐る片足を載せると液晶画面の数字が瞬く間に増えていく。女は度胸。気のせいだったら藍忘機との会話の笑いのタネにすればいい。意気込んで床に着いたままの足も体重計に載せた。
やがて数字が止まった。
「………………太った!」
魏無羨は悲鳴をあげた。
藍忘機とお付き合いを始め、あれよあれよという間に同棲に踏み込み、二人は付き合いたての頃と変わらず仲睦まじく、睦まじすぎるほど睦みあっている。藍忘機が選んだ防音セキュリティ付きのマンションとはいえ、そろそろお隣さんから騒音の苦情がくるのではと魏無羨は密かに震えている。
3625自分にそう言い聞かせながら床を見下ろす。足元には体重計。これで全てがわかる。太ったか、太ってないか。恐る恐る片足を載せると液晶画面の数字が瞬く間に増えていく。女は度胸。気のせいだったら藍忘機との会話の笑いのタネにすればいい。意気込んで床に着いたままの足も体重計に載せた。
やがて数字が止まった。
「………………太った!」
魏無羨は悲鳴をあげた。
藍忘機とお付き合いを始め、あれよあれよという間に同棲に踏み込み、二人は付き合いたての頃と変わらず仲睦まじく、睦まじすぎるほど睦みあっている。藍忘機が選んだ防音セキュリティ付きのマンションとはいえ、そろそろお隣さんから騒音の苦情がくるのではと魏無羨は密かに震えている。
@pd_g11
DOODLE壁打ちしてたやつマスクを外したところが見たい魏嬰魏無羨はある男に興味があった。名は藍忘機。スラリとした長身、涼しげな目元、月のような琉璃色の双眸、高い鼻筋、艶やかで癖のない黒髪。そして頭もよく、口数の少ない唇から時折ぽつりと零れる声は耳元で囁かれたらこの世の女子すべてが腰から砕け落ちるのではないか。
魏無羨は男だから砕け落ちたりしないが。そんな藍忘機だが、出会ったときから常にマスクをつけていて魏無羨はまだ一度も彼の顔全体を見たことがない。聞くところによると、大学に入ったときからマスクをしているらしい。さらに魏無羨のコミュ力を最大限に活用して聞いたところ、高校時代もマスクをして過ごしていたとか。ここまで徹底していると何故マスクをしているのか、その下にはどんな美しい顔が隠れているのか気になって仕方がない。魏無羨の恋愛対象は異性だが、藍忘機は別格だ。男とはいえ見てみたいものは見てみたい。あとできれば友人になりたい。嫌いなタイプじゃないし。
4706魏無羨は男だから砕け落ちたりしないが。そんな藍忘機だが、出会ったときから常にマスクをつけていて魏無羨はまだ一度も彼の顔全体を見たことがない。聞くところによると、大学に入ったときからマスクをしているらしい。さらに魏無羨のコミュ力を最大限に活用して聞いたところ、高校時代もマスクをして過ごしていたとか。ここまで徹底していると何故マスクをしているのか、その下にはどんな美しい顔が隠れているのか気になって仕方がない。魏無羨の恋愛対象は異性だが、藍忘機は別格だ。男とはいえ見てみたいものは見てみたい。あとできれば友人になりたい。嫌いなタイプじゃないし。
カナト
CAN’T MAKE産気づいた魏嬰が良かれと思って静室を飛び出したものの書き置きが不十分な事により、藍湛含め姑蘇藍氏に物凄い誤解を招く話を…読みたかったんですが… やはり自分で書くと見たいところまで話が進まない() 九尾(尻尾は再生可能)な世界線で、過去にちぎれた事があると仮定した話なので苦手な方はご注意を…!黒狐嬰の限界子育て(姑蘇藍氏大混乱)最近産気づいたある狐…姑蘇藍氏、かの含光君の同侶は考えた。己の住んでいるこの場所は今、婚姻を結ぶことすら難儀する少しばかり息苦しい状態にある。
万が一にもこれから産もうって時に難癖をつけられでもしたら…その時の己の精神的余裕次第で憤怒しかねない。
「それはマズイ」
善は急げと支度を整え、簡素な書き置きを残した狐はひとつ大切なことを忘れていた。
「うぇ…うぇい、いん………」
藍湛っては魏無羨を前にするとポンコツになりがちである。(本人談)
ーーーーーー
姑蘇藍氏の子弟達に大人気の黒狐…魏無羨の行方不明に心を痛めていたところ、夜狩へ出ることになった子龍達は帰路にあった。
「魏先輩…お帰りになってたりしないかな?」
ぽつりと一人の子龍が呟く。
878万が一にもこれから産もうって時に難癖をつけられでもしたら…その時の己の精神的余裕次第で憤怒しかねない。
「それはマズイ」
善は急げと支度を整え、簡素な書き置きを残した狐はひとつ大切なことを忘れていた。
「うぇ…うぇい、いん………」
藍湛っては魏無羨を前にするとポンコツになりがちである。(本人談)
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姑蘇藍氏の子弟達に大人気の黒狐…魏無羨の行方不明に心を痛めていたところ、夜狩へ出ることになった子龍達は帰路にあった。
「魏先輩…お帰りになってたりしないかな?」
ぽつりと一人の子龍が呟く。
@pd_g11
DOODLEpixivの壁打ちまとめにありますオメガバ忘羨(巣作り失敗編)番になって初めての発情期がきた魏嬰。荒い息を吐きながらせっせと広いベッドに愛しいαの服を掻き集めて巣作りを始める。……うん、初めてにしてはなかなかいい出来なのでは。藍湛に褒めてもらえるかなとムフムフ笑いながら巣の真ん中を陣取る。
ああ、でもまだ足りない。藍湛の濃い白檀と汗の混ざりあったあの清廉ながらも甘く魏嬰を誘い魅惑する香りが足りない。
魏嬰はもそもそ起き上がるとクローゼットの奥に隠していた1つの小さな箱を取り出した。
箱には「線香」と書かれている。藍湛の匂いが好きすぎて本人に何の香水をつけているのか聞いたとき「香水はつけていないが、実家ではよく香を焚いていた」と返され、何の香か聞いたところ白檀だと教わった。その後、大型ネット通販を調べたところ、香は見つからなかったが、手頃な値段で購入できる線香を見つけた。それを買ってこっそり隠していたのだ。藍湛が恋しくなったらこいつを使おう、なんて考えていたが藍湛は四六時中魏嬰の横にいてくれたし、寂しいと思う前に抱きしめていっぱい甘やかしてくれていたから出番がなかったのだ。
1556ああ、でもまだ足りない。藍湛の濃い白檀と汗の混ざりあったあの清廉ながらも甘く魏嬰を誘い魅惑する香りが足りない。
魏嬰はもそもそ起き上がるとクローゼットの奥に隠していた1つの小さな箱を取り出した。
箱には「線香」と書かれている。藍湛の匂いが好きすぎて本人に何の香水をつけているのか聞いたとき「香水はつけていないが、実家ではよく香を焚いていた」と返され、何の香か聞いたところ白檀だと教わった。その後、大型ネット通販を調べたところ、香は見つからなかったが、手頃な値段で購入できる線香を見つけた。それを買ってこっそり隠していたのだ。藍湛が恋しくなったらこいつを使おう、なんて考えていたが藍湛は四六時中魏嬰の横にいてくれたし、寂しいと思う前に抱きしめていっぱい甘やかしてくれていたから出番がなかったのだ。