誘い「お前に、頼みがあるんだ」
僕の姿を見つけると、遊星は開口一番にそう言った。彼にしては珍しい、少し緊迫した様子である。不思議に思いながらも、僕はいつものように返事をした。
「どうしたの?」
「牛尾さんに頼まれて、来週の大会に出ることになったんだが、タッグの相手が怪我をしたらしいんだ。予定が無ければ、俺のタッグパートナーになってほしい」
遊星の言葉に、僕は表情が引き締まった。牛尾さんの頼みということは、闇のカードに関わる何かだろう。声を潜めると、僕は遊星に尋ねた。
「それって、もしかして、闇のカード絡みなの?」
「そうだ。シティの大会で、闇のカードを使っているチームがいると言われていてな。俺が参加して確かめることになったんだ」
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