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    七海

    さなこ

    DONE本できました。
    冒頭部分ちょこっとあげます。

    ・転生パロ(灰原20歳×七海25歳)
    ・夏五夏描写あり(夏五はそれぞれ26歳)
    ・名前のないモブがたくさん出る
    ・灰原の誕生日8月にしてる
    ・灰原の最期含め捏造多数

    全年齢向けです〜!
    A5サイズで2段組、150ページぐらいです。
    価格は送料別で500円ほどを予定しております。
    4月入ったら通販ページのせます。
    だって僕ら起きたばかり「あれ、雄おまえまたバイト?」
     黒い無地のリュックを背負って歩いていると後ろから声をかけられる。振り向いて高校からの友達に元気よく頷いてみせた。
    「バイト! じゃあねー!」
    「おーがんばれよ」
     そんな稼ぎたいのか、と聞いてきた友達は、今や何も気にせず灰原を送り出してくれる。今日最後の授業を終えて灰原は大学の最寄駅へと急いだ。
     最近はもうスプリングコートの必要がない日も増えてきている。電車の中吊りには見頃を迎えた薔薇を宣伝する植物園の広告があった。
     灰原の住むアパートから大学へは乗り換えなく七駅で行ける。その中間あたりに位置する駅は都心ほど栄えていないが住宅街が近くチェーン店や商店街のあるところだった。その駅から歩いて十分ほどに、灰原のバイト先がある。
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    Arasawa

    DONE土足厳禁の学生時代。数え切れる程しかない二人の思い出の一つ。
    七海が風邪を引いたらしいから嫌々看病しに行ったら思っていたより辛そうで……?

    土足厳禁を読んでなくても読めると思います。

    この二人が少し遠い将来ゆっくり両想いになっていくことを思うとめちゃくちゃにんまりしてしまう😊
    嫌いな後輩が風邪を引いたらしい「七海が風邪引いたって」
    「ふーん」
    「看病に行ってやんなよ」
    「え、なんで?七海でしょ?なんとかなるでしょ」
    「いいから行ってやんなって。風邪の原因はストレスもあると思うから」
    「えー……」

    ストレスが原因なら嫌い合っている私が看病なんかしにいったら逆効果じゃないのかなとは思う。けれど数ヶ月前に灰原を亡くし憔悴しきったあの七海の姿が脳裏を過ってしまい、硝子に言われるがままゼリー飲料数個を手に七海の部屋を訪れた。七海ならこういう時のためにゼリー飲料くらい常備してそうだけど……。
    呼び鈴を鳴らしてしばらく待ったけれど物音はしない。寝てるのかな。もう一度鳴らして出なかったら帰ろう。固いボタンを再度押したけれどやっぱり物音はしない。……そもそも生きてるのかな。なんだか妙に心配になってきた。七海?と声を掛けるとドタ、と物音がした。いるんじゃん。足音の後ガチャ、と開いたドアを避けて中を覗き込む。マスクで覆われていない七海の目元は真っ赤で少し息が荒い。眉間の皺はいつも通りだ。
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    4_haru100

    DONEシャ白さんとの共同企画🍽
    5話目!

    ⚠︎ストレスに狂った七海がストレス発散のために五条に料理を食べさせる話です
    ⚠︎付き合ってないしロマンスの兆しはすごく微かです
    ⚠︎なんでも許せる方向け
    ■とびうお / クークー普通の先輩後輩みたいな、七海がそういう感じで思ってくれてたら良いな、なんて、つい先日思ったばかりのことが頭をよぎる。確かに思った、思ったけれど、じゃあ今この息苦しさはなんだろう。

    「え?五条さん?」
    いつも通り、七海の部屋に玄関からちゃんと来た。いつも通りじゃなかったのは、ドアを開けたのが家主じゃあなかったってところだ。
    「猪野くん、じゃあまた今度……」
    部屋の奥から言いかけた家主が、あと気が付いた様子で顔を上げた。入り口で立つ五条と、玄関を開ける猪野と、廊下から二人を見る七海。一同少し固まって、そうして一番最初に口を開いたのは自分だった。
    「帰った方がいい?」
    「は?」
    「えっなんでですか!」
    この部屋で誰かと出くわすことを考えていなくて、動揺する。頭が上手く回らない。いや、そうだよな別に誰かがいたって、帰ることないよなとようやく脳細胞が動き出した頃、猪野がドアを開けたままなことに気が付く。
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    4_haru100

    DONEシャ白さんとの共同企画🍽
    1話目

    ⚠︎ストレスに狂った七海がストレス発散のために五条にトンデモ料理を食べさせる話です
    ⚠︎付き合ってないしロマンスの兆しはすごく微かです
    ⚠︎なんでも許せる方向け
    ■パトゥルジャン・サラタスしくじったかもしれない、と珍しくも五条は自分の行いを振り返る。部屋に響き渡るのは斬撃の音で、それはキッチンからして良い音とはどうしても思えない。ソファで寛いていてください、と有無を言わせぬ微笑みでキッチンから追い出されて早二十分。
    「ね、なにしてるの……?」
    「料理です」
    大人しく身を置いていたリビングのソファからキッチンを振り返って恐々尋ねるが、斬撃の音が大きくて微かにしか聞こえない。調理中の音とはどうしても思えないし、右手の動きが速すぎて、五条なら追えるが普通の人が見たらどうだろう。
    七海の部屋は、己の体格に合わせて天井や扉や、浴室まで大きいものを選んでいたが、キッチンも例外ではなかった。
    使用頻度には見合わない広々としたアイランドキッチンが、真面目に使用されているところを五条は見たことがない。先日侵入した時など、キッチンで立ったままハイボール片手に魚を焼いていた。あんまりだと思ったし、それはそのまま口に出ていた。盛大に煽った。
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