七海
しんした
DOODLE呪専七灰。ふたりで大盛りのお店に行くお話。七海が灰原くんに絶賛片想い中。だいたいご飯食べてます。やっと訪れた貴重な休日。いつもなら、アラームはかけず、目が覚めてもごろごろしつつ読みかけの本をめくり、腹が空いてくる昼頃になってやっとベッドから動き出す。
しかし、今朝はアラームよりも前に目覚め、一切の未練なくベッドから抜け出し、テキパキと出掛ける準備にいそしんでいた。
七海が普段とは全く違う行動をしている理由。
それは、数日前。
「あのさ!七海土曜日空いてる?」
三杯目のカレーを綺麗に平らげた灰原が、嬉々とした表情で口を開いたことが発端だった。
「特に予定はないけど」
「ほんと!じゃあ、一緒にお昼ご飯食べに行かない?」
「別に構わないが」
「やったぁ!」
心底嬉しそうに声を上げた灰原は「もうちょっとだけ食べよっ」と鼻歌まじりに皿を持って立ち上がった。
5842しかし、今朝はアラームよりも前に目覚め、一切の未練なくベッドから抜け出し、テキパキと出掛ける準備にいそしんでいた。
七海が普段とは全く違う行動をしている理由。
それは、数日前。
「あのさ!七海土曜日空いてる?」
三杯目のカレーを綺麗に平らげた灰原が、嬉々とした表情で口を開いたことが発端だった。
「特に予定はないけど」
「ほんと!じゃあ、一緒にお昼ご飯食べに行かない?」
「別に構わないが」
「やったぁ!」
心底嬉しそうに声を上げた灰原は「もうちょっとだけ食べよっ」と鼻歌まじりに皿を持って立ち上がった。
えんろ
DOODLE超プリ★コン2022の無料配布でした😊はーちゃん描くのたのしい!!
相変わらずこういう漫画はピクシブの方が見やすい気がしますね…!
👉https://www.pixiv.net/artworks/98104934 3
kuonao
MOURNING先に書いてたけど、たぶん使わないだろう七海と真依の会話。「さよなら、青春」に入るはずだった話の一部
七海の恋話を聞く真依の話 幼い頃の七海にとって、五条はいけ好かない先輩だった。まだあの頃は恋に淡い憧れがあったし、異性にだけ向けるものだという固定概念があった。そのせいで、恋を認められるようになるまで、途方もない時間が必要だった。
どうして五条を好きになったのだろう。もっと簡単で、もっと手頃で、もっと楽な恋が数えきれないほどたくさん落ちている。五条を好きになってしまったせいで、安寧だったり、平穏だったり。そういう優しさに満ちたものばかりを捨ててきた。
後悔を幾度も繰り返した。けれど、そのたびに。どうしようもなく五条を愛しているのだと思い知る。あまりにも後悔を繰り返したせいで、もうとっくの昔に、これからも五条のことを愛し続けるのだろうと諦めた。諦めることを諦めた。
5483どうして五条を好きになったのだろう。もっと簡単で、もっと手頃で、もっと楽な恋が数えきれないほどたくさん落ちている。五条を好きになってしまったせいで、安寧だったり、平穏だったり。そういう優しさに満ちたものばかりを捨ててきた。
後悔を幾度も繰り返した。けれど、そのたびに。どうしようもなく五条を愛しているのだと思い知る。あまりにも後悔を繰り返したせいで、もうとっくの昔に、これからも五条のことを愛し続けるのだろうと諦めた。諦めることを諦めた。
Arasawa
DONEどうしてもハグしたい七vs
しっかり寝たい夢主
土足厳禁の珍しく存在する記憶です。
第16話【話を逸らすのが下手】の『私好みの明度、一級遮光カーテンに模様替えして陽の光を通さず薄暗くなった七海の寝室』について、模様替えするに至るまでを書きました。
※付き合ってない
※5〜15話のどこか
※急に終わる
2022-04-17 15:17
寝室のカーテンを変える話 締め付けられるような痛みすら感じる寒さと息苦しさで目が覚めた。布団から右腕が出ていたらしい。息苦しさの原因は首に巻き付いていた七海の太い腕。真横からハグされているのか……。腕一本だけでどれほど重いか自覚してほしい。その内七海に圧死させられる気がする。右腕を布団の中に戻して、左腕でスマホを掴み時刻を確認。午前七時前。本来ならまだまだ寝ていられる。しかしこれほど明るい部屋では無理だ。
七海の寝室のカーテンはおそらく三級遮光仕様で、言ってしまえば全く朝日を遮らない。七海の顔はハッキリ見えるし、少し目を凝らせば読書だって出来そうだ。しかし私はまるで体育館の厚いカーテンのように光を遮って貰わないとおよそ日の出と共に目が覚めるし、そのまま二度寝することが不可能になる。
3600七海の寝室のカーテンはおそらく三級遮光仕様で、言ってしまえば全く朝日を遮らない。七海の顔はハッキリ見えるし、少し目を凝らせば読書だって出来そうだ。しかし私はまるで体育館の厚いカーテンのように光を遮って貰わないとおよそ日の出と共に目が覚めるし、そのまま二度寝することが不可能になる。
chihara__hachi
DONE背中が遠ざかるのが我慢ならず、その手が扉にかかる前に、強く握って引き寄せる。瞬間的な強い衝動が七海を突き動かす。「記念なら味も知っておいたほうがいいんじゃないですか?」
振り返った顔に近づき、ずっと思い浮かべて止まなかった唇へキスをした。
◆◇
かなでちゃん(https://twitter.com/kmxxx25)に描いてもらった挿絵と表紙です!ありがとうございます〜!! 2
ponkanzzz
DONE七海✖️悠仁(♀)宿儺が祓われ呪力のなくなったバニーガール悠仁と七海が仙台で偶然再会するおはなし。
第三章(書き下ろし・完結)
ウサギさびしくても死なない 第三章(完結) やがて店は開店時間になり、女の子たちは思い思いの色のリップやグロスをきゅっと唇にのせた。そうしたら、ひとり、ふたりと仕事がえりの男が酒を飲みにやってくる。
七海はそれをカウンターの端っこで、パンにバターをつけてかじり、酒をちびちびと飲みながら、見るとも聞くともなしに、見たり聞いたりしていた。
「ユウちゃ〜ん、ひさしぶり〜!」
「山口さん!ひさしぶりじゃ〜ん、元気だった?」
「外で割引券配ってたからさ。ユウちゃんのこと思い出して来ちゃった」
「あ〜…山口さん、その割引券ご新規だけなんだよね…」
勢いよく入ってきたくせに、ケチくさく、えーそうなんだ、とちょっと肩を落とす悠仁の客らしき男に、七海はチッと舌打ちしてしまいそうになる。
8962七海はそれをカウンターの端っこで、パンにバターをつけてかじり、酒をちびちびと飲みながら、見るとも聞くともなしに、見たり聞いたりしていた。
「ユウちゃ〜ん、ひさしぶり〜!」
「山口さん!ひさしぶりじゃ〜ん、元気だった?」
「外で割引券配ってたからさ。ユウちゃんのこと思い出して来ちゃった」
「あ〜…山口さん、その割引券ご新規だけなんだよね…」
勢いよく入ってきたくせに、ケチくさく、えーそうなんだ、とちょっと肩を落とす悠仁の客らしき男に、七海はチッと舌打ちしてしまいそうになる。
ponkanzzz
DONE七海✖️悠仁(♀)宿儺が祓われ呪力のなくなったバニーガール悠仁と七海が仙台で偶然再会するおはなし。
第二章(Twitter掲載済)
ウサギさびしくても死なない 第二章「五条さん、あなた虎杖くんのこと、黙ってましたね」
高専に押印を依頼していた書類をとりに行った日、七海はわざわざ自分から五条に会いに行って、開口一番そのように問いただした。五条は教員控室でおやつ中だった。きょうの彼のおやつは亀十のどら焼きだ。すでに三つ、食べた形跡がある。どうせ伊地知に買いに行かせたに違いない。七海は思わず舌打ちをした。
「七海じゃん。食べる?」
「いりませんよ。なぜ教えてくれなかったんですか」
「なにを?」
「あなた、虎杖くんによく会いにいってるそうじゃないですか」
「あー、その件。あーはいはい、うんうん」
くしゃ、と五条はどら焼きを巻いてあったビニールをまるめて、ぽいと机のうえに放る。
7315高専に押印を依頼していた書類をとりに行った日、七海はわざわざ自分から五条に会いに行って、開口一番そのように問いただした。五条は教員控室でおやつ中だった。きょうの彼のおやつは亀十のどら焼きだ。すでに三つ、食べた形跡がある。どうせ伊地知に買いに行かせたに違いない。七海は思わず舌打ちをした。
「七海じゃん。食べる?」
「いりませんよ。なぜ教えてくれなかったんですか」
「なにを?」
「あなた、虎杖くんによく会いにいってるそうじゃないですか」
「あー、その件。あーはいはい、うんうん」
くしゃ、と五条はどら焼きを巻いてあったビニールをまるめて、ぽいと机のうえに放る。
ponkanzzz
DONE七海✖️悠仁(♀)宿儺が祓われ呪力のなくなったバニーガール悠仁と七海が仙台で偶然再会するおはなし。
第一章(Twitter掲載済)
ウサギさびしくても死なない 第一章「あっ」
「えっ?」
「えっ、あっ…」
「えーっ!ナナミンじゃん」
「えっあっ…えっ…」
「ひさしぶりー!」
七海がえっ、とかあっ、とか言っている間に黒いバニーガールの格好をした彼女は七海の手をぎゅっと握り、ぶんぶんと振っていた。七海はなにがなんだかわからずに、え、とあ、とを繰り返す。
「ユウちゃん、それ友達?」
彼女の横から彼女とおなじようなウサギの格好をした歳若い女性が出てきて七海を訝しげに見上げた。ソレと言われたことについての若干の不快感よりも七海はその不審げな視線に少し怯み、ユウちゃん、と呼ばれた彼女に助けを求めるようにみる。
彼女は、少し考えて、えっとねー、と明るく首を振った。
「ちがう!むかし、好きだったひと!」
8212「えっ?」
「えっ、あっ…」
「えーっ!ナナミンじゃん」
「えっあっ…えっ…」
「ひさしぶりー!」
七海がえっ、とかあっ、とか言っている間に黒いバニーガールの格好をした彼女は七海の手をぎゅっと握り、ぶんぶんと振っていた。七海はなにがなんだかわからずに、え、とあ、とを繰り返す。
「ユウちゃん、それ友達?」
彼女の横から彼女とおなじようなウサギの格好をした歳若い女性が出てきて七海を訝しげに見上げた。ソレと言われたことについての若干の不快感よりも七海はその不審げな視線に少し怯み、ユウちゃん、と呼ばれた彼女に助けを求めるようにみる。
彼女は、少し考えて、えっとねー、と明るく首を振った。
「ちがう!むかし、好きだったひと!」
しんした
DOODLE七灰家族パロ。子煩悩な七海視点。生存if30代前半くらい。一級術師の七海、呪専教員の灰原くん。灰原くんが産んだお子(双子の男児)がいます。灰原くん似→建志、七海似→雄志。お子たちとの絡み多めですが、最後はふーふでラブラブしてるだけ。※全部幻覚です。七灰家族 みんな寂しんぼ数少ない一級術師ということもあり、一週間家を空けることは珍しくなかった。
地方への出張が重なり、一か月間家に帰れないことも度々。しかし、灰原と結婚し、数年後双子を授かってからは極力家を空ける時間を少なくしようと働き方を見直した。
呪術師という職種で、月曜から金曜という固定勤務は難しい。だが、それまでまちまちだった週休は必ず二日確保し、なるべく連休になるよう調整した。事前に予定されていた任務以外にも深夜早朝に呼び出されることももちろんあったが、子どもたちへ「おはよう」か「おやすみ」のどちらかを言える時間にはできる限り家にいるように心掛けた。
「ただいま」
ふたつ並んだベビーベッドを覗き込んでそう話かける瞬間、胸の中は幸福に満ち溢れていた。
4848地方への出張が重なり、一か月間家に帰れないことも度々。しかし、灰原と結婚し、数年後双子を授かってからは極力家を空ける時間を少なくしようと働き方を見直した。
呪術師という職種で、月曜から金曜という固定勤務は難しい。だが、それまでまちまちだった週休は必ず二日確保し、なるべく連休になるよう調整した。事前に予定されていた任務以外にも深夜早朝に呼び出されることももちろんあったが、子どもたちへ「おはよう」か「おやすみ」のどちらかを言える時間にはできる限り家にいるように心掛けた。
「ただいま」
ふたつ並んだベビーベッドを覗き込んでそう話かける瞬間、胸の中は幸福に満ち溢れていた。
アヤトキ
MAIKINGえっちの最中に七海かわいいな~ってなる五条。書きかけだけど今月分として。独占欲身体のうちがわに彼を受け入れることは嫌いじゃない。
しっとりした肌をくっつけていると心地が良いし、膨らんだ亀頭で弱いところをいじめられると声が抑えられなくなるし。
何より、興奮に色濃く染まった緑の眼に射抜かれると背筋がぞくぞくしてたまらない。被虐趣味はないつもりだけれど、喰われてしまう、そう思うだけで頭から快感に染まってしまうのだから言い訳できないのかも。
「ぅあッ」
前立腺を潰すように擦られ思わず上げてしまった声を誤魔化すように、太い首に回していた腕をずらして頭をわしゃわしゃかき混ぜる。きっちり七三に整えられていた髪を乱すと印象がいくらか柔らかくなった。本人も気にしている細い髪は指を通すとさらさらとすり抜けていく。今は暗いからわからないけれど、この髪が朝日を受けてきらきら輝くのが好きだ。だからベッドでの彼の定位置は窓側。五条がそう決めた。存外寝起きの悪い男を奥に押しやっただけともいう。その状態の彼を最もよく見ているのは恐らく五条だろう、それまでの彼の交際歴など知りようもないが。
663しっとりした肌をくっつけていると心地が良いし、膨らんだ亀頭で弱いところをいじめられると声が抑えられなくなるし。
何より、興奮に色濃く染まった緑の眼に射抜かれると背筋がぞくぞくしてたまらない。被虐趣味はないつもりだけれど、喰われてしまう、そう思うだけで頭から快感に染まってしまうのだから言い訳できないのかも。
「ぅあッ」
前立腺を潰すように擦られ思わず上げてしまった声を誤魔化すように、太い首に回していた腕をずらして頭をわしゃわしゃかき混ぜる。きっちり七三に整えられていた髪を乱すと印象がいくらか柔らかくなった。本人も気にしている細い髪は指を通すとさらさらとすり抜けていく。今は暗いからわからないけれど、この髪が朝日を受けてきらきら輝くのが好きだ。だからベッドでの彼の定位置は窓側。五条がそう決めた。存外寝起きの悪い男を奥に押しやっただけともいう。その状態の彼を最もよく見ているのは恐らく五条だろう、それまでの彼の交際歴など知りようもないが。
さなこ
DONE本できました。冒頭部分ちょこっとあげます。
・転生パロ(灰原20歳×七海25歳)
・夏五夏描写あり(夏五はそれぞれ26歳)
・名前のないモブがたくさん出る
・灰原の誕生日8月にしてる
・灰原の最期含め捏造多数
全年齢向けです〜!
A5サイズで2段組、150ページぐらいです。
価格は送料別で500円ほどを予定しております。
4月入ったら通販ページのせます。
だって僕ら起きたばかり「あれ、雄おまえまたバイト?」
黒い無地のリュックを背負って歩いていると後ろから声をかけられる。振り向いて高校からの友達に元気よく頷いてみせた。
「バイト! じゃあねー!」
「おーがんばれよ」
そんな稼ぎたいのか、と聞いてきた友達は、今や何も気にせず灰原を送り出してくれる。今日最後の授業を終えて灰原は大学の最寄駅へと急いだ。
最近はもうスプリングコートの必要がない日も増えてきている。電車の中吊りには見頃を迎えた薔薇を宣伝する植物園の広告があった。
灰原の住むアパートから大学へは乗り換えなく七駅で行ける。その中間あたりに位置する駅は都心ほど栄えていないが住宅街が近くチェーン店や商店街のあるところだった。その駅から歩いて十分ほどに、灰原のバイト先がある。
3329黒い無地のリュックを背負って歩いていると後ろから声をかけられる。振り向いて高校からの友達に元気よく頷いてみせた。
「バイト! じゃあねー!」
「おーがんばれよ」
そんな稼ぎたいのか、と聞いてきた友達は、今や何も気にせず灰原を送り出してくれる。今日最後の授業を終えて灰原は大学の最寄駅へと急いだ。
最近はもうスプリングコートの必要がない日も増えてきている。電車の中吊りには見頃を迎えた薔薇を宣伝する植物園の広告があった。
灰原の住むアパートから大学へは乗り換えなく七駅で行ける。その中間あたりに位置する駅は都心ほど栄えていないが住宅街が近くチェーン店や商店街のあるところだった。その駅から歩いて十分ほどに、灰原のバイト先がある。
045ricketylab
DONEじゅ専時代・最強サンド五+夏×七
五条と夏油が七海を巡って
仲良くしたり抜け駆けし合ったり
拗れたりする話を書いていきたいなと思ってます
ファーストキス編
【五+夏×七】鴉色の影爽やかな新緑が揺れ、梢がさわさわと囃し立てている。
新しい季節の生暖かな風が、顔だけでなく半袖や短パンから伸びでた素肌を撫でた。
芝生の上にペタンと座り込んだ運動着姿の七海の上に、黒い影が落ちた。陽が西に傾きかけた時刻、薄暗くなるにはまだ早い。
はっと顔を上げれば、組み手をしていた一つ上の先輩が大きな体躯を曲げてこちらを覗き込んでいた。
美しい雪色の毛先が、乱れた長い前髪に落ちるほど。
丸いサングラスの向こうから、じっと自分を見つめる美しいまなこ。
その比類なきかんばせに密かに息を呑む。怯んではいけない、たった今、打ち負かされたばかりだ。
悔しさを表に出せば、この人はそこにつけ込んでくる。
先輩が珍しく高専にいる放課後、体術を磨くために、稽古をつけてもらっていた。
3328新しい季節の生暖かな風が、顔だけでなく半袖や短パンから伸びでた素肌を撫でた。
芝生の上にペタンと座り込んだ運動着姿の七海の上に、黒い影が落ちた。陽が西に傾きかけた時刻、薄暗くなるにはまだ早い。
はっと顔を上げれば、組み手をしていた一つ上の先輩が大きな体躯を曲げてこちらを覗き込んでいた。
美しい雪色の毛先が、乱れた長い前髪に落ちるほど。
丸いサングラスの向こうから、じっと自分を見つめる美しいまなこ。
その比類なきかんばせに密かに息を呑む。怯んではいけない、たった今、打ち負かされたばかりだ。
悔しさを表に出せば、この人はそこにつけ込んでくる。
先輩が珍しく高専にいる放課後、体術を磨くために、稽古をつけてもらっていた。
solt_gt0141
TRAINING会社員七海と花屋の伊地知の話。猪野くん初めて描写したけど話し方わかりませんでした、大目に見て下さい。
今まで縦書きにしてましたが、今回数字が見づらいので横書きにしました。
3月、異動の話。
花屋の君⑤「ただいま戻りましたっス!」
「お疲れ様です、新田さん」
時間はお昼の一時を過ぎたところで彼女、新田が戻ってきた。
伊地知が勤務する花屋には従業員が彼を含めて3人おり、そのうちの1人が新田である。
「配達ご苦労様でした。休憩どうぞ」
「伊地知さんも行ってないんじゃ…」
「新田さんが戻るまでの間にチョコレートを胃に入れましたので心配に及びません。この後も配達が控えているので、よろしくお願いします」
そう言いながらもリボンを作る手を伊地知は止めない。今月は花屋の中でも一二を争うくらい忙しい時期なのだ。
「そういう事なら了解っス。ちなみに次の場所は?」
伊地知は配達先が書いてある伝票を新田に差し出しリボンを花束に結んだ。
4506「お疲れ様です、新田さん」
時間はお昼の一時を過ぎたところで彼女、新田が戻ってきた。
伊地知が勤務する花屋には従業員が彼を含めて3人おり、そのうちの1人が新田である。
「配達ご苦労様でした。休憩どうぞ」
「伊地知さんも行ってないんじゃ…」
「新田さんが戻るまでの間にチョコレートを胃に入れましたので心配に及びません。この後も配達が控えているので、よろしくお願いします」
そう言いながらもリボンを作る手を伊地知は止めない。今月は花屋の中でも一二を争うくらい忙しい時期なのだ。
「そういう事なら了解っス。ちなみに次の場所は?」
伊地知は配達先が書いてある伝票を新田に差し出しリボンを花束に結んだ。
Arasawa
DONE土足厳禁の学生時代。数え切れる程しかない二人の思い出の一つ。七海が風邪を引いたらしいから嫌々看病しに行ったら思っていたより辛そうで……?
土足厳禁を読んでなくても読めると思います。
この二人が少し遠い将来ゆっくり両想いになっていくことを思うとめちゃくちゃにんまりしてしまう😊
嫌いな後輩が風邪を引いたらしい「七海が風邪引いたって」
「ふーん」
「看病に行ってやんなよ」
「え、なんで?七海でしょ?なんとかなるでしょ」
「いいから行ってやんなって。風邪の原因はストレスもあると思うから」
「えー……」
ストレスが原因なら嫌い合っている私が看病なんかしにいったら逆効果じゃないのかなとは思う。けれど数ヶ月前に灰原を亡くし憔悴しきったあの七海の姿が脳裏を過ってしまい、硝子に言われるがままゼリー飲料数個を手に七海の部屋を訪れた。七海ならこういう時のためにゼリー飲料くらい常備してそうだけど……。
呼び鈴を鳴らしてしばらく待ったけれど物音はしない。寝てるのかな。もう一度鳴らして出なかったら帰ろう。固いボタンを再度押したけれどやっぱり物音はしない。……そもそも生きてるのかな。なんだか妙に心配になってきた。七海?と声を掛けるとドタ、と物音がした。いるんじゃん。足音の後ガチャ、と開いたドアを避けて中を覗き込む。マスクで覆われていない七海の目元は真っ赤で少し息が荒い。眉間の皺はいつも通りだ。
4149「ふーん」
「看病に行ってやんなよ」
「え、なんで?七海でしょ?なんとかなるでしょ」
「いいから行ってやんなって。風邪の原因はストレスもあると思うから」
「えー……」
ストレスが原因なら嫌い合っている私が看病なんかしにいったら逆効果じゃないのかなとは思う。けれど数ヶ月前に灰原を亡くし憔悴しきったあの七海の姿が脳裏を過ってしまい、硝子に言われるがままゼリー飲料数個を手に七海の部屋を訪れた。七海ならこういう時のためにゼリー飲料くらい常備してそうだけど……。
呼び鈴を鳴らしてしばらく待ったけれど物音はしない。寝てるのかな。もう一度鳴らして出なかったら帰ろう。固いボタンを再度押したけれどやっぱり物音はしない。……そもそも生きてるのかな。なんだか妙に心配になってきた。七海?と声を掛けるとドタ、と物音がした。いるんじゃん。足音の後ガチャ、と開いたドアを避けて中を覗き込む。マスクで覆われていない七海の目元は真っ赤で少し息が荒い。眉間の皺はいつも通りだ。
lemsa57
MAIKING大人五七のセフレ的なお話(描きかけ2ページですみません。。)都合のいいときに五条さんに抱かれる七海の葛藤を描くかと思いきやただのエッチシーンを描きたいだけの漫画です。。(後日続きかけたらTwitterやPixivにまとめたいなと思います) 2
kuonao
DONE夏油が高専を出てしばらく経った頃、七海が高専を辞めるきっかけになった話。五条が呪詛師を殺したという意味での事後、七海との初夜にのぞむまでの会話という意味での事前のとても薄暗い話です。
今はさよなら、僕の春 その日、僕は人を殺した。
思い出すのも癪なほど、胸糞の悪い案件だった。術式で意識を乗っ取った少女たちの尊厳を奪い、変態どもに売る。そんな罪を重ねて笑う、呪詛師を殺した。
未来しかない幼気な少女を餌食にする大人が一番嫌いだ。そういう大人が我が物顔で世の中を牛耳るせいで、いつだって犠牲になるのは力ない子どもたちなのだ。そんな大人たちが蔓延るせいで、灰原は殺された。
五条にとって、灰原の命と、名も知らない呪詛師は同じ価値ではない。
灰原には未来があった。あのまま成長すれば、きっとたくさんの命を救う呪術師になれたはずだった。そんな光の真ん中に居るような後輩と、夜闇に身を落とした呪詛師が、同じ価値があるはずがない。
4073思い出すのも癪なほど、胸糞の悪い案件だった。術式で意識を乗っ取った少女たちの尊厳を奪い、変態どもに売る。そんな罪を重ねて笑う、呪詛師を殺した。
未来しかない幼気な少女を餌食にする大人が一番嫌いだ。そういう大人が我が物顔で世の中を牛耳るせいで、いつだって犠牲になるのは力ない子どもたちなのだ。そんな大人たちが蔓延るせいで、灰原は殺された。
五条にとって、灰原の命と、名も知らない呪詛師は同じ価値ではない。
灰原には未来があった。あのまま成長すれば、きっとたくさんの命を救う呪術師になれたはずだった。そんな光の真ん中に居るような後輩と、夜闇に身を落とした呪詛師が、同じ価値があるはずがない。
kuonao
DONE記憶ありで転生してきた七海が最強として呪術界に幽閉されているところに、最強でなくなった五条が迎えにくる話昨日の逆夢 明日の正夢 七海はカミサマとやらの声を聞いたことがあった。まだ、この世に産まれ出るよりも前のことだ。
すでに痛みも意識すら曖昧な中、ツギハギの呪霊の手が胸に触れた。そして、ぼこり、と上半身が波打った瞬間、その声が聞こえた。
【汝、次の世で何を望む?】
脳内で反響したその音が、本当に神様かどうかだなんてわからない。死に際に見た幻覚だと言われれば、そうだとも思う。
ただ、消えゆく意識の中で、たった一人の親友だった男と恋人の安寧を願ったことだけを覚えていた。
生まれた時から、七海は違う人生の記憶を持っていた。まるで古いアルバムのような、色褪せた記憶。その中で、七海は親友に恵まれ、愛した人と恋人となり、そして戦いの中で死んだ。
17102すでに痛みも意識すら曖昧な中、ツギハギの呪霊の手が胸に触れた。そして、ぼこり、と上半身が波打った瞬間、その声が聞こえた。
【汝、次の世で何を望む?】
脳内で反響したその音が、本当に神様かどうかだなんてわからない。死に際に見た幻覚だと言われれば、そうだとも思う。
ただ、消えゆく意識の中で、たった一人の親友だった男と恋人の安寧を願ったことだけを覚えていた。
生まれた時から、七海は違う人生の記憶を持っていた。まるで古いアルバムのような、色褪せた記憶。その中で、七海は親友に恵まれ、愛した人と恋人となり、そして戦いの中で死んだ。
YuKiRyu0
DONE記憶ありで転生して最強になった七海が呪術界の奥深くに幽閉されているところに、最強でなくなった五条が迎えに来る話昨日の逆夢 明日の正夢 七海はカミサマとやらの声を聞いたことがあった。まだ、この世に産まれ出るよりも前のことだ。
すでに痛みも意識すら曖昧な中、ツギハギの呪霊の手が胸に触れた。そして、ぼこり、と上半身が波打った瞬間、その声が聞こえた。
【汝、次の世で何を望む?】
脳内で反響したその音が、本当に神様かどうかだなんてわからない。死に際に見た幻覚だと言われれば、そうだとも思う。
ただ、消えゆく意識の中で、たった一人の親友だった男と恋人の安寧を願ったことだけを覚えていた。
生まれた時から、七海は違う人生の記憶を持っていた。まるで古いアルバムのような、色褪せた記憶。その中で、七海は親友に恵まれ、愛した人と恋人となり、そして戦いの中で死んだ。
17102すでに痛みも意識すら曖昧な中、ツギハギの呪霊の手が胸に触れた。そして、ぼこり、と上半身が波打った瞬間、その声が聞こえた。
【汝、次の世で何を望む?】
脳内で反響したその音が、本当に神様かどうかだなんてわからない。死に際に見た幻覚だと言われれば、そうだとも思う。
ただ、消えゆく意識の中で、たった一人の親友だった男と恋人の安寧を願ったことだけを覚えていた。
生まれた時から、七海は違う人生の記憶を持っていた。まるで古いアルバムのような、色褪せた記憶。その中で、七海は親友に恵まれ、愛した人と恋人となり、そして戦いの中で死んだ。
ちょびを
DONEnot離反if高専卒業ほやほや五夏と、最終学年の七海
例の集落に居合わせた七海が当時を振りかえったり、傑が七海のバイトを手伝ったりする
再見する世界「似合わねぇよ」
「そう? 私はけっこう気に入っているけど」
カウンター越しに立つ夏油は、黒いシャツの上から黒のエプロン制服をつけている。からすの濡れ羽色をした髪を腰まで伸ばして、全身が黒につつまれるが、やぼったさは感じない。ガラス張りの壁から差しこむ朝日が、カフェ全体によさげな雰囲気を放つせいだろう。
「うさんくさすぎ。よくそれで面接通ったね。コネ採用?」
「七海の紹介だからね。コネ、になるのかな」
夏油はそういって体をかたむけて、五条の後ろに立つ七海に微笑む。
コネもなにも、急な任務が入ってシフトの穴埋めを頼んだのは七海である。感謝こそすれ、非難する筋合いはない。
「すみません夏油さん。五条さんも、勤務中のスタッフをくどかないでください」
6437「そう? 私はけっこう気に入っているけど」
カウンター越しに立つ夏油は、黒いシャツの上から黒のエプロン制服をつけている。からすの濡れ羽色をした髪を腰まで伸ばして、全身が黒につつまれるが、やぼったさは感じない。ガラス張りの壁から差しこむ朝日が、カフェ全体によさげな雰囲気を放つせいだろう。
「うさんくさすぎ。よくそれで面接通ったね。コネ採用?」
「七海の紹介だからね。コネ、になるのかな」
夏油はそういって体をかたむけて、五条の後ろに立つ七海に微笑む。
コネもなにも、急な任務が入ってシフトの穴埋めを頼んだのは七海である。感謝こそすれ、非難する筋合いはない。
「すみません夏油さん。五条さんも、勤務中のスタッフをくどかないでください」
choko_bonbon
DOODLE大人の七海さんの元へ、コーセン時代の若い七海君がやってきた!最終的に5×77(??)になる予定の導入です。
まずは7×7のターン。
業な成り行き①休日であることを考慮すると、その電話がかかって来たのは早朝と言って差し支えの無い時間だった。寝入ったのは殆ど朝方の時分であったため、当然のごとく眉間に皺が寄る。それを揉んで癒そうとする手の感触は、まさしく焼け石に水。なんとか布団の外に置いてある携帯へ手を伸ばせたのは、社会人である大人としての、なかば意地だった。
鳴っていたのは仕事用の携帯が。持ち上げたディスプレイに現れるのは、信頼する補助監督の名である。
彼なら絶対に、この時間は未だベッドに突っ伏しているだろうことを、簡単に予想してくれているはず。あの気遣いの彼が何故。その疑問は、それだけ緊急性の高い事案が起こっていることを知らせる。
ぐっと目を閉じ、血流を頭に回すイメージで、己の身体に覚醒を促した。
12062鳴っていたのは仕事用の携帯が。持ち上げたディスプレイに現れるのは、信頼する補助監督の名である。
彼なら絶対に、この時間は未だベッドに突っ伏しているだろうことを、簡単に予想してくれているはず。あの気遣いの彼が何故。その疑問は、それだけ緊急性の高い事案が起こっていることを知らせる。
ぐっと目を閉じ、血流を頭に回すイメージで、己の身体に覚醒を促した。
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TRAINING久しぶりに会社員七海と花屋の伊地知の話。少し遅めですが、バレンタインのお話。
チョコレートとハーバリウム。
花屋の君④「はい、これチョコレート」
頼んだ花束を受け取りに来た五条さんから出会い頭に有名チョコレートメーカーの袋を渡される。
「私にですか?」
「伊地知にというより、僕宛に届いたけど被ったからあげる」
「全部ご自身で食べれば良いのでは?」
「んー…僕甘い物好きで自分でも買っててさ。このチョコレートも貰ったので五個目なんだよね。だからあげる」
「分かりました。そういう事でしたら頂きます」
花束にリボンを結んで領収書を書く。書いている間、五条さんはキョロキョロあたりを見回していた。
「フラワーバレンタイン…花屋でもバレンタインの文化ってあんの」
貼り付けているポスターを見ながらこちらに問いかけられたので領収書を書く手を止めず答える。
3222頼んだ花束を受け取りに来た五条さんから出会い頭に有名チョコレートメーカーの袋を渡される。
「私にですか?」
「伊地知にというより、僕宛に届いたけど被ったからあげる」
「全部ご自身で食べれば良いのでは?」
「んー…僕甘い物好きで自分でも買っててさ。このチョコレートも貰ったので五個目なんだよね。だからあげる」
「分かりました。そういう事でしたら頂きます」
花束にリボンを結んで領収書を書く。書いている間、五条さんはキョロキョロあたりを見回していた。
「フラワーバレンタイン…花屋でもバレンタインの文化ってあんの」
貼り付けているポスターを見ながらこちらに問いかけられたので領収書を書く手を止めず答える。
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MAIKINGhttps://poipiku.com/4030160/6180186.html の続き。やっとうなじに噛み付くよ編。七海さんは適当に作った恋人(not夢さん)がいて、その恋人に電話でちゃちゃっと別れを告げてから噛みつきましたとさ。■Ωちゃんの項に噛み付くために、今カノに電話で別れを告げるα七海さんヒートを初めて迎えた彼女とそれにあてられた自分がやっと水分補給や休憩といったことに気を回せるようになったのは夜が明けて随分と経ってからだった。
ベッドの上でシーツの海に溺れるようにしてぐったり寝そべる彼女に口移しで水を飲ませる。口の端から鎖骨あたりにこぼれていった水を舐め取る仕草にまでヒクリと反応をするが、今はそれよりも疲労が勝っているように見えた。
生まれたままの姿の彼女をシーツで包み、胡座をかいてその上に後ろ向きに抱きかかえ、ずっと気になっていたことを問うてみた。
「ここ、噛み付かれたいとは思わないんですか?」
「っ……!」
彼女に覆いかぶさるようにして背後から抱きしめ、人差し指でうなじのあたりを何度も往復する。彼女の首には私が送ったチョーカーが巻き付いていて、不用意にうなじに噛み付かれないようになっている。
2770ベッドの上でシーツの海に溺れるようにしてぐったり寝そべる彼女に口移しで水を飲ませる。口の端から鎖骨あたりにこぼれていった水を舐め取る仕草にまでヒクリと反応をするが、今はそれよりも疲労が勝っているように見えた。
生まれたままの姿の彼女をシーツで包み、胡座をかいてその上に後ろ向きに抱きかかえ、ずっと気になっていたことを問うてみた。
「ここ、噛み付かれたいとは思わないんですか?」
「っ……!」
彼女に覆いかぶさるようにして背後から抱きしめ、人差し指でうなじのあたりを何度も往復する。彼女の首には私が送ったチョーカーが巻き付いていて、不用意にうなじに噛み付かれないようになっている。
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DONEシャ白さんとの共同企画🍽5話目!
⚠︎ストレスに狂った七海がストレス発散のために五条に料理を食べさせる話です
⚠︎付き合ってないしロマンスの兆しはすごく微かです
⚠︎なんでも許せる方向け
■とびうお / クークー普通の先輩後輩みたいな、七海がそういう感じで思ってくれてたら良いな、なんて、つい先日思ったばかりのことが頭をよぎる。確かに思った、思ったけれど、じゃあ今この息苦しさはなんだろう。
「え?五条さん?」
いつも通り、七海の部屋に玄関からちゃんと来た。いつも通りじゃなかったのは、ドアを開けたのが家主じゃあなかったってところだ。
「猪野くん、じゃあまた今度……」
部屋の奥から言いかけた家主が、あと気が付いた様子で顔を上げた。入り口で立つ五条と、玄関を開ける猪野と、廊下から二人を見る七海。一同少し固まって、そうして一番最初に口を開いたのは自分だった。
「帰った方がいい?」
「は?」
「えっなんでですか!」
この部屋で誰かと出くわすことを考えていなくて、動揺する。頭が上手く回らない。いや、そうだよな別に誰かがいたって、帰ることないよなとようやく脳細胞が動き出した頃、猪野がドアを開けたままなことに気が付く。
3694「え?五条さん?」
いつも通り、七海の部屋に玄関からちゃんと来た。いつも通りじゃなかったのは、ドアを開けたのが家主じゃあなかったってところだ。
「猪野くん、じゃあまた今度……」
部屋の奥から言いかけた家主が、あと気が付いた様子で顔を上げた。入り口で立つ五条と、玄関を開ける猪野と、廊下から二人を見る七海。一同少し固まって、そうして一番最初に口を開いたのは自分だった。
「帰った方がいい?」
「は?」
「えっなんでですか!」
この部屋で誰かと出くわすことを考えていなくて、動揺する。頭が上手く回らない。いや、そうだよな別に誰かがいたって、帰ることないよなとようやく脳細胞が動き出した頃、猪野がドアを開けたままなことに気が付く。
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DONEシャ白さんとの共同企画🍽3話目
⚠︎ストレスに狂った七海がストレス発散のために五条に料理を食べさせる話です
⚠︎付き合ってないしロマンスの兆しはすごく微かです
⚠︎なんでも許せる方向け
■ぜんざい / ポーポー今回も中々に厳しい戦いだと、またしても響く激しい音を背中で聞きながら五条は思う。「今日はスイーツを作ります」のひと言だけで七海の部屋に吸い寄せられている自分がなにかを言うのはもはや諦めるとして、それにしても、ストレス発散メシを自分に延々と食べさせるその理由は……?とそろそろ思わなくもない。また作ってよとは言ったけれど、今も昔もかわいい後輩をかわいがりたい気持ちも多分にあるけれど、しかし。
「五条さん」
「な〜に〜」
うんうん唸っていると背後から呼びかけられるので、思わず低い声が出る。なにかあると思ったのにその後が続かなくてあれと思う。振り返ると、相変わらず笑えるでかさのアイランドキッチンから七海がじっとこちらを見ていた。
2264「五条さん」
「な〜に〜」
うんうん唸っていると背後から呼びかけられるので、思わず低い声が出る。なにかあると思ったのにその後が続かなくてあれと思う。振り返ると、相変わらず笑えるでかさのアイランドキッチンから七海がじっとこちらを見ていた。
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DONEシャ白さんとの共同企画🍽1話目
⚠︎ストレスに狂った七海がストレス発散のために五条にトンデモ料理を食べさせる話です
⚠︎付き合ってないしロマンスの兆しはすごく微かです
⚠︎なんでも許せる方向け
■パトゥルジャン・サラタスしくじったかもしれない、と珍しくも五条は自分の行いを振り返る。部屋に響き渡るのは斬撃の音で、それはキッチンからして良い音とはどうしても思えない。ソファで寛いていてください、と有無を言わせぬ微笑みでキッチンから追い出されて早二十分。
「ね、なにしてるの……?」
「料理です」
大人しく身を置いていたリビングのソファからキッチンを振り返って恐々尋ねるが、斬撃の音が大きくて微かにしか聞こえない。調理中の音とはどうしても思えないし、右手の動きが速すぎて、五条なら追えるが普通の人が見たらどうだろう。
七海の部屋は、己の体格に合わせて天井や扉や、浴室まで大きいものを選んでいたが、キッチンも例外ではなかった。
使用頻度には見合わない広々としたアイランドキッチンが、真面目に使用されているところを五条は見たことがない。先日侵入した時など、キッチンで立ったままハイボール片手に魚を焼いていた。あんまりだと思ったし、それはそのまま口に出ていた。盛大に煽った。
2673「ね、なにしてるの……?」
「料理です」
大人しく身を置いていたリビングのソファからキッチンを振り返って恐々尋ねるが、斬撃の音が大きくて微かにしか聞こえない。調理中の音とはどうしても思えないし、右手の動きが速すぎて、五条なら追えるが普通の人が見たらどうだろう。
七海の部屋は、己の体格に合わせて天井や扉や、浴室まで大きいものを選んでいたが、キッチンも例外ではなかった。
使用頻度には見合わない広々としたアイランドキッチンが、真面目に使用されているところを五条は見たことがない。先日侵入した時など、キッチンで立ったままハイボール片手に魚を焼いていた。あんまりだと思ったし、それはそのまま口に出ていた。盛大に煽った。
藤 夜
DONE教師×教師の平和軸pixiv掲載『巡る季節 巡る想い』より6月
お昼ご飯ぐらいひとりでゆっくり食べさせて欲しいと、いちやつくふたりにため息をつく七海視点のお話です。
【水無月】 焼けたばかりの香ばしいパンの匂いと、香しいコーヒーの匂いに囲まれて、地元のFM放送が控えめに流れてくる。晴れた日には燦燦と陽射しが降り注ぐテーブル席と、奥まった場所に数席のカウンター。合せても両手足で事足りる客席のこの店は、販売がメインで、飲食コーナーは焼きたてを食べたい常連客の要望で出来上がったらしい。短時間で軽食を済まして席を立つ営業マンもいれば、パソコンを開いてそのまま仕事をしているスーツ姿も見受けられる。おしゃれと言うには、物足りないのだろうが、私には不要な要素だし、美味しくて好きに時間を過ごせるパン屋なので、気に入っている店のひとつだ。当然、パンの味はどれもいい。
音を立てて降り出した雨に、パソコンもあるしもう暫くここで仕事をしようと鞄を手元に引き寄せた。
1581音を立てて降り出した雨に、パソコンもあるしもう暫くここで仕事をしようと鞄を手元に引き寄せた。
choko_bonbon
CAN’T MAKE──通知音五「もしもし、硝子? なに? どしたの?」
家「七海が怪我した」
五「は?」
家「ちょっと深手だ。早く来い」
──シュン!!
五「今日の現場、軽めだって聞いてたんだけど」
家「うわ、早いなオマエ」
からの、話。 2
ttbn_corle
DONEお疲れ七海におかえりなさい!バニーの日に書いた七五に書下ろしを追加。真夏のバニーちゃんと真冬のバニーちゃん的なお話。
WB「五条さん」
「んー?」
「万歳してください」
「なんで?」
「いいから」
「やだよ僕の手は今忙しいの、ってオイコラ、七海!」
仁王立ちの七海に見下ろされながら、五条は抗議の声を上げる。
「僕の」
アイスーと文句を言おうとした口へ、金属のスプーンが突っ込まれた。
五条が食べていたカップアイスの残りはあと一口分で、その全てが押し込まれたらしい。アイスを取り上げた犯人は彼の口へ中身を押し込み、カップと役目を終えたスプーンを背後のローテーブルへ投げるように置いた。
「手は空いたでしょう」
「空いたけどね」
「いいじゃないですか、万歳くらい」
「あ、なになに? 僕からシャツを脱がせたいとかそういう? やだー、七海のえっちー」
4389「んー?」
「万歳してください」
「なんで?」
「いいから」
「やだよ僕の手は今忙しいの、ってオイコラ、七海!」
仁王立ちの七海に見下ろされながら、五条は抗議の声を上げる。
「僕の」
アイスーと文句を言おうとした口へ、金属のスプーンが突っ込まれた。
五条が食べていたカップアイスの残りはあと一口分で、その全てが押し込まれたらしい。アイスを取り上げた犯人は彼の口へ中身を押し込み、カップと役目を終えたスプーンを背後のローテーブルへ投げるように置いた。
「手は空いたでしょう」
「空いたけどね」
「いいじゃないですか、万歳くらい」
「あ、なになに? 僕からシャツを脱がせたいとかそういう? やだー、七海のえっちー」