浅葱みう
できた11月のブリデで発行予定のハロドミ本(司レオ)のプロローグ的なお話。プロメッサの時にレオと出会った場面だけ先に書きました。
原稿頑張ります。
司レオ【執着、或いは】 天界には、天使たちが暮らす集合住宅と呼べるようなものがある。別の土地に自らの家を持つ天使もいたけれど、大体はこの集合住宅で暮らすことを選択する。かくいう自分も他の場所に住まう理由もなかったので、他の天使たちと同じ選択をしていた。
「住み心地も悪くないですしね」
天使の中でも、天界や他の世界の守護を担当している天使たちがいる。そういった天使たちにしてみれば、何か問題があった際にすぐに動くことができるこの場所は都合がいい。まさにその守護を任されている一人である司は、自分に与えられた部屋に満足していた。
基本的には平和であるのがこの天界のいいところだと言える。天界に住まう者はみな、善人である。そもそも清らかな心の持ち主しか天界に住まうことは許されないのだ。それなのに、罪を犯す者が現れるわけがない。
4188「住み心地も悪くないですしね」
天使の中でも、天界や他の世界の守護を担当している天使たちがいる。そういった天使たちにしてみれば、何か問題があった際にすぐに動くことができるこの場所は都合がいい。まさにその守護を任されている一人である司は、自分に与えられた部屋に満足していた。
基本的には平和であるのがこの天界のいいところだと言える。天界に住まう者はみな、善人である。そもそも清らかな心の持ち主しか天界に住まうことは許されないのだ。それなのに、罪を犯す者が現れるわけがない。
かがり
できた(2025.7.13)司レオオンリー「いつかの黄昏を胸に」の無配に掲載していたお話です(若干の加筆修正あり)
お手に取っていただきありがとうございました!
・
眩惑モジュレーション、本人がちゃんと「甘えるつもり」で甘えているみたいな甘え方だったので夢……?? となってる
休息日の暴君:司レオ 異国じみた街並みの中で、レオは思うさまごねていた。
「か~え~る~な~~~!」
なぜか目の端に靄がかかっているような不思議な覚束なさがあるけれど、今はそれを気にかけている場合ではない。目の前の人物を引き止めることに全力を注ぐ必要があるからだ。
かくして、レオに服の裾を力いっぱい握りしめられた司は、困ったように眉尻を下げる。
「今日一日を共にゆっくり過ごしたではありませんか。私の国ではかなり、その……ともすれば糾弾され兼ねない時間の過ごし方でしたが……」
「おれの国ではこんなの『休息』の内に入らないぞ!」
高音がキンと辺りに響く。司は反響する声をどうにか受け流しながら、強い力で裾を引く手を宥めるようにして自身のそれをそっと重ねた。
2697「か~え~る~な~~~!」
なぜか目の端に靄がかかっているような不思議な覚束なさがあるけれど、今はそれを気にかけている場合ではない。目の前の人物を引き止めることに全力を注ぐ必要があるからだ。
かくして、レオに服の裾を力いっぱい握りしめられた司は、困ったように眉尻を下げる。
「今日一日を共にゆっくり過ごしたではありませんか。私の国ではかなり、その……ともすれば糾弾され兼ねない時間の過ごし方でしたが……」
「おれの国ではこんなの『休息』の内に入らないぞ!」
高音がキンと辺りに響く。司は反響する声をどうにか受け流しながら、強い力で裾を引く手を宥めるようにして自身のそれをそっと重ねた。
zeppei27
できたなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。七夕を楽しむ二人と、夏の風物詩たちを詰め込んだお話です。神頼みができない人にも人事を超えた願いがあるのは良いですね。>前作:昔の話
https://poipiku.com/271957/11735878.html
まとめ
https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
星渡 折からの長雨は梅雨を経て、尚も止まぬようであった。蒸し暑さが冷えて一安心、と思ったが、いよいよ寒いと慌てて質屋に冬布団を取り戻そうと人が押しかけたほどである。さては今年は凶作になりはすまいか、と一部が心配したのも無理からぬことだろう。てるてる坊主をいくつも吊るして、さながら大獄後のようだと背筋が凍るような狂歌が高札に掲げられたのは人心の荒廃を憂えずにはいられない。
しかし夏至を越え、流石に日が伸びた後はいくらか空も笑顔を見せるようになった。夜が必ず明けるように、悩み苦しみというのはいつしか晴れるものだ。人の心はうつろいやすく、お役御免となったてるてる坊主を片付け、軒先に笹飾りを並べるなどする。揺らめく色とりどりの短冊に目を引かれ、福沢諭吉はついこの前までは同じ場所に菖蒲を飾っていたことを思い出した。つくづく時間が経つ早さは増水時の川の流れとは比べるまでもなく早い。寧ろ、歳を重ねるごとに勢いを増しているかのように感じられる。
3654しかし夏至を越え、流石に日が伸びた後はいくらか空も笑顔を見せるようになった。夜が必ず明けるように、悩み苦しみというのはいつしか晴れるものだ。人の心はうつろいやすく、お役御免となったてるてる坊主を片付け、軒先に笹飾りを並べるなどする。揺らめく色とりどりの短冊に目を引かれ、福沢諭吉はついこの前までは同じ場所に菖蒲を飾っていたことを思い出した。つくづく時間が経つ早さは増水時の川の流れとは比べるまでもなく早い。寧ろ、歳を重ねるごとに勢いを増しているかのように感じられる。
boyakikaede
できた10話のマチュとヒゲマンの特訓(?)してたと思われるところ辺りを妄想して膨らました、小説にもなっていない、会話のみのプロットです…こんな特訓してたらいいな〜。特訓を通して2人が結構仲良くなってるといいな?と思いながら勢いで書き殴ってしまいました。2人の師弟関係が好きで…カプ要素は無いです。
宜しければぜひ。
マチュとヒゲマン 〜未来への、約束〜「貴方は、ニュータイプなのです。それも本物の」
「ニュー…タイプ??なにそれ??」
「人類がコロニーを生み出し、宇宙で生まれ生活するようになった結果、稀に研ぎ澄まされた感覚を持つ者が現れたのです。その者たちをニュータイプと呼んでいるのです」
「なんか分かんないけど…そうなんだ?」
「光り輝く洪水の世界を見たことはないですか?ジークアクスに乗っている時に」
「ハッ……ある……「キラキラ」って、呼んでたけど…」
「それが見えるのがニュータイプの証です。"向こう側"から来たミノフスキー粒子と反応したエネルギーが、光輝いている様に見えるのです」
「向こう…側…??(分からん)」
「まぁ、良しとしましょう。あのジークアクスをあそこまで使いこなせるニュータイプは限られているのです」
6379「ニュー…タイプ??なにそれ??」
「人類がコロニーを生み出し、宇宙で生まれ生活するようになった結果、稀に研ぎ澄まされた感覚を持つ者が現れたのです。その者たちをニュータイプと呼んでいるのです」
「なんか分かんないけど…そうなんだ?」
「光り輝く洪水の世界を見たことはないですか?ジークアクスに乗っている時に」
「ハッ……ある……「キラキラ」って、呼んでたけど…」
「それが見えるのがニュータイプの証です。"向こう側"から来たミノフスキー粒子と反応したエネルギーが、光輝いている様に見えるのです」
「向こう…側…??(分からん)」
「まぁ、良しとしましょう。あのジークアクスをあそこまで使いこなせるニュータイプは限られているのです」
byakugun26
できた𖣘2025-7-1𖣘留文版ワンドロワンライ
お題:体調不良
直接的な描写はありませんが、そういった描写があるためR15くらいです。
あなたは15歳以上ですか? はい/いいえ 1872
isma_thenoir
できたDDONの二次創作小説シーズン3の後(ゲーム本編終了後)のお話です。
ドラゴンズドグマオンライン[エメラダep_前編] かつては、北の王都と楔の神殿を守る要所として白衛騎士団の拠点ともなっていたレスタニア中部に築かれたドリード城。
今は見る影もなく廃墟と化したその城の宝物庫に一人の女性の姿があった。ソーサラーのジョブマスター、エメラダである。
エメラダは訝しげに表情を曇らせ、手にしている古い書記とボロボロになった紙切れを見つめていた。
「もしこれが本当だとしたら………」
エメラダは手にしたそれらを元の場所へ戻すことなく懐に抱え、その場から立ち去った…
これは、黒竜が敗れレスタニアに平穏が戻り、間も無くの話である。
良く晴れて温かな日の光が差し込むミスリウ森林。
覚者イスマはリンウッドを訪れていた。いつものように拠点の白鹿亭で依頼をチェックしたり、最近の村の様子をエリアマスターのパトリシアに聞きながら、軽く食事を済ませることにした。
7703今は見る影もなく廃墟と化したその城の宝物庫に一人の女性の姿があった。ソーサラーのジョブマスター、エメラダである。
エメラダは訝しげに表情を曇らせ、手にしている古い書記とボロボロになった紙切れを見つめていた。
「もしこれが本当だとしたら………」
エメラダは手にしたそれらを元の場所へ戻すことなく懐に抱え、その場から立ち去った…
これは、黒竜が敗れレスタニアに平穏が戻り、間も無くの話である。
良く晴れて温かな日の光が差し込むミスリウ森林。
覚者イスマはリンウッドを訪れていた。いつものように拠点の白鹿亭で依頼をチェックしたり、最近の村の様子をエリアマスターのパトリシアに聞きながら、軽く食事を済ませることにした。
かがり
できた(2025.6.28)第4回司レオワンドロ・ワンライお題「ネクタイ」より
ちょっと未来の二人
締めてしめして:司レオ「ごめんってスオ〜‼︎」
平身低頭、手と手を合わせて合掌しながら、おれは必死に頭を下げる。今回ばかりは何の弁明もしようがないし、開き直ることもできない。過失割合で言うなら百・零。心からの謝罪だった。
スオ~はソファの隅で、ひじ掛けを背に体操座りをしている。スリッパをきちんと脱いでいる辺り、変なところでお行儀が良い。
おれの謝る姿を視界に収めながらも、意地でも正面から見ようとはしない。それでも、無視はしていませんよ、と表明するかのように、じとりとした視線だけはこちらに注いでいた。
今日という日に同業の――作曲業界関係のパーティが入っていたことを思い出したのは、つい数日前のことだった。
おれとスオ~は付き合っていて、互いの予定が共有できるカレンダーアプリによって、アイドル関係以外の仕事や用事もできる限り共有するようにしている。どちらも多忙の身だし、その方が恋人として共に過ごす予定が立てやすいからだ。
1839平身低頭、手と手を合わせて合掌しながら、おれは必死に頭を下げる。今回ばかりは何の弁明もしようがないし、開き直ることもできない。過失割合で言うなら百・零。心からの謝罪だった。
スオ~はソファの隅で、ひじ掛けを背に体操座りをしている。スリッパをきちんと脱いでいる辺り、変なところでお行儀が良い。
おれの謝る姿を視界に収めながらも、意地でも正面から見ようとはしない。それでも、無視はしていませんよ、と表明するかのように、じとりとした視線だけはこちらに注いでいた。
今日という日に同業の――作曲業界関係のパーティが入っていたことを思い出したのは、つい数日前のことだった。
おれとスオ~は付き合っていて、互いの予定が共有できるカレンダーアプリによって、アイドル関係以外の仕事や用事もできる限り共有するようにしている。どちらも多忙の身だし、その方が恋人として共に過ごす予定が立てやすいからだ。
かがり
できた(2025.6.23)ラブコレクター・ミニトーク「射止める心」より
弓道部モブ後輩視点(モブ→司くんは心を寄せているけど恋愛感情ではない)
司くんが弓道部部長だと捏造しています
弓道関連用語については薄目で見てください
正射必中!:司レオ「……朱桜先輩! お疲れ様です!」
一礼して敷居を跨いだ弓道場で、真っ赤な髪色の人影を見つけた瞬間、反射的に弾んだ声が出た。
私立夢ノ咲学院の中でも独特の雰囲気を持つ弓道場は、校舎の端に位置しているせいか、その場に相応しい静けさが支配している。思いのほか反響してしまった声を咎めることもなく、その人物は鷹揚に振り返った。スローモーションのように癖のない髪が揺れる。
ぴしりと背筋を伸ばし、いつも保たれている綺麗な姿勢は弓道着姿がこの上なく似合う。そうして、夢ノ咲学院弓道部の部長たる朱桜司先輩は、悠然と微笑んでこちらに視線を向けた。
「はい、精が出ますね」
部で指定している活動日ながら、朱桜先輩以外の人影は見えない。校内ライブが近いから、きっとレッスンを優先している人が多いのだろう。元よりアイドル活動以外にはそれほど力を入れていない校風だし、弓道部も例外でなくそういった雰囲気を持つ部活だ。
13098一礼して敷居を跨いだ弓道場で、真っ赤な髪色の人影を見つけた瞬間、反射的に弾んだ声が出た。
私立夢ノ咲学院の中でも独特の雰囲気を持つ弓道場は、校舎の端に位置しているせいか、その場に相応しい静けさが支配している。思いのほか反響してしまった声を咎めることもなく、その人物は鷹揚に振り返った。スローモーションのように癖のない髪が揺れる。
ぴしりと背筋を伸ばし、いつも保たれている綺麗な姿勢は弓道着姿がこの上なく似合う。そうして、夢ノ咲学院弓道部の部長たる朱桜司先輩は、悠然と微笑んでこちらに視線を向けた。
「はい、精が出ますね」
部で指定している活動日ながら、朱桜先輩以外の人影は見えない。校内ライブが近いから、きっとレッスンを優先している人が多いのだろう。元よりアイドル活動以外にはそれほど力を入れていない校風だし、弓道部も例外でなくそういった雰囲気を持つ部活だ。
キツキトウ
できた2025/6/27Wisteria:零れ話(7)
――〝我儘〟を聞くのも自分の役目だし。
なきしおいし春たまねぎ。
零れ話(7)は本編のチョコレート回の零れ話と雨の日の一場面。
本編を終わらす前に、その時点までの書き溜まっている零れ話を何とか出しておきたいと思って。ついあれ書きたいこれ書きたいとなってしまう。
本編終わりまでにいくつか出したいのでそれを出すのはもう少し後になりそう。
Wisteria:零れ話(7)●「Wisteria:零れ話」について。
本編閑話タイトル其々のおまけのような話、補足や本編その後、とても短い話・隙間話や納めきれなかったお話達。時系列は都度変わります。大体本編と同じ様にいちゃついてるだけの他愛のない話。
以下は本編と同じ注意書き。
○「Wisteria」に含まれるもの:創作BL・異類婚姻譚・人外×人・R-18・異種姦・ファンタジー・なんでも許せる人向け
異種姦を含む人外×人のBL作品。
世界観は現実世界・現代日本ではなく、とある世界で起きたお話。
○R-18、異種恋愛、異種姦等々人によっては「閲覧注意」がつきそうな表現が多々ある作品なので、基本的にはいちゃいちゃしてるだけですが……何でも許せる方のみお進み下さい。
20980本編閑話タイトル其々のおまけのような話、補足や本編その後、とても短い話・隙間話や納めきれなかったお話達。時系列は都度変わります。大体本編と同じ様にいちゃついてるだけの他愛のない話。
以下は本編と同じ注意書き。
○「Wisteria」に含まれるもの:創作BL・異類婚姻譚・人外×人・R-18・異種姦・ファンタジー・なんでも許せる人向け
異種姦を含む人外×人のBL作品。
世界観は現実世界・現代日本ではなく、とある世界で起きたお話。
○R-18、異種恋愛、異種姦等々人によっては「閲覧注意」がつきそうな表現が多々ある作品なので、基本的にはいちゃいちゃしてるだけですが……何でも許せる方のみお進み下さい。
boyakikaede
できたジークアクスの軍警、アラガとラゴウチサイドから見たジークアクスとの戦いと、クラバに出ていたキャラクター達ともどこかで繋がっているんじゃ無いか?という妄想録です。雑文すみません。アラガとラゴウチ〜MAVが見たジークアクス〜ジークアクスと戦うアラガとラゴウチ。背中をヒートホークでやられ「あぁ〜〜っ!!」機関停止。ラゴウチの叫び声に一瞬死が過ぎる。
「ラゴウチっっ!!!」気を失ったラゴウチの眼前に揺れる航宙守り。「よくも…俺のマヴを!!」生かしちゃおけねぇっ!ザクマシンガンは狙いを定める。
「宇宙に散れぇっ!!!!」
しかしオメガサイコミュが解放された圧倒的な力を前に成す術はなかった。
ヒートホークの渾身の一撃を浴び、殴り落とされたコロニーの反射板の欠片を浴びながら宇宙に散っていったのはアラガのほうだった。
粉々になった欠片は太陽の光を反射し、
煌めきながら砕け散る様はさながら溢れる星屑の中にいるように感じた。
「死んだな」
794「ラゴウチっっ!!!」気を失ったラゴウチの眼前に揺れる航宙守り。「よくも…俺のマヴを!!」生かしちゃおけねぇっ!ザクマシンガンは狙いを定める。
「宇宙に散れぇっ!!!!」
しかしオメガサイコミュが解放された圧倒的な力を前に成す術はなかった。
ヒートホークの渾身の一撃を浴び、殴り落とされたコロニーの反射板の欠片を浴びながら宇宙に散っていったのはアラガのほうだった。
粉々になった欠片は太陽の光を反射し、
煌めきながら砕け散る様はさながら溢れる星屑の中にいるように感じた。
「死んだな」
ユネの創作部屋
できた小説第一号ですお菓子の名前が出てきます(伏字あり)
時差で書きたげたところがあるので文面が途中でおかしくなるかも?
名前わかりやすいようにカタカナ表記にしてます
暖かい目で見てください
本編知らなくても楽しめると思います
コンビニでの買出し中で__皆で映画鑑賞をしたい。
唐突に、共同スペースの一室で声が響き渡った。
このような提案はユネやアカマルがすることが多いのだが今回は珍しく、ハルナが提案した。
その瞬間、皆の頭の中で三回ほど木魚が音を響かせただろう。
「ハルにしては珍しい提案だな、何かキッカケとかはあるのか?」
ハル、といつものように名前を略して呼ぶ幼馴染のアオトの声が三秒間続いた沈黙を破った、幼い頃からいつもハルナと一緒に過ごしていたアオトも珍しい事には変わり無かったようだ。
それにすぐに答えるようにハルナは口を開く。
「キッカケとかは無いんだけど、前々から思ってたのやってみたいなって!」
ハルナは声を弾ませながら返答した、ぱっちりとした目を輝かせながら。
2877唐突に、共同スペースの一室で声が響き渡った。
このような提案はユネやアカマルがすることが多いのだが今回は珍しく、ハルナが提案した。
その瞬間、皆の頭の中で三回ほど木魚が音を響かせただろう。
「ハルにしては珍しい提案だな、何かキッカケとかはあるのか?」
ハル、といつものように名前を略して呼ぶ幼馴染のアオトの声が三秒間続いた沈黙を破った、幼い頃からいつもハルナと一緒に過ごしていたアオトも珍しい事には変わり無かったようだ。
それにすぐに答えるようにハルナは口を開く。
「キッカケとかは無いんだけど、前々から思ってたのやってみたいなって!」
ハルナは声を弾ませながら返答した、ぱっちりとした目を輝かせながら。
isma_thenoir
できたドラゴンズドグマ2二次創作小説薔薇の宮殿から出てきた時のポーンの反応から話を膨らませた小話です。
メインポーンの名がエリノアで、姿もエリノアにそっくりという設定です。
DD2二次創作小説[記憶]の後のお話。 3018
かがり
できた(2025.5.24)第3回司レオワンドロ・ワンライお題「寝癖」より
旧Twitterがぼろぼろで投稿するタイミングを逃してたやつです
寝癖なおし:司レオ メガスフィアの朝は早い。――というより、もはや朝や夜といった概念はあったものではない。
突如として開始された前代未聞の配信番組は、あっという間に非日常を日常にしてしまった。
信じ難いことに、巨大な施設群は今でも常に空中を漂っているのだという。どんなに意識したところで、思うほど浮遊感は感じられない。それでも、気持ちが多少なりとも浮き足立ってしまうのはきっと、どうあってもこの一ヶ月間を共に過ごせることが決まっているから、なのだろう。普段なかなか一緒に過ごすことができない人と。
「いえ、まあ、あの人なりに、普段から割とまめに連絡はいただいている方なんでしょうけど……というかこんな言い訳じみたことを口走る必要はないのでしょうが……」
3446突如として開始された前代未聞の配信番組は、あっという間に非日常を日常にしてしまった。
信じ難いことに、巨大な施設群は今でも常に空中を漂っているのだという。どんなに意識したところで、思うほど浮遊感は感じられない。それでも、気持ちが多少なりとも浮き足立ってしまうのはきっと、どうあってもこの一ヶ月間を共に過ごせることが決まっているから、なのだろう。普段なかなか一緒に過ごすことができない人と。
「いえ、まあ、あの人なりに、普段から割とまめに連絡はいただいている方なんでしょうけど……というかこんな言い訳じみたことを口走る必要はないのでしょうが……」
nagihara_0523
らくがき進捗随時更新直接的な描写はないですが今後成人向けにするかも
(進捗)💧のことをセフレだと思っている👁️と、👁️のことを恋人だと思っている💧のすれ違い「なあ、お前と俺の関係って何なんだろうな」
ぽつり。溢した水木の言葉に、ゲゲ郎はきょとりと男の方を見た。機嫌を損ねるようなことをしたのかとも思ったが、どうもそうではなさそうだ。
酒気を帯びた顔で猪口を揺らしながら薄く微笑む水木は上機嫌そうで、とろりと伏せられた瞳は艶っぽい。
色気のある男だ。こうした酒の席では、なおさらそう感じる。
ちら、とこちらを伺うように寄越された流し目に言葉を促され、ゲゲ郎もまた上機嫌に、酒で口を湿らせながら歌うように言葉を紡いだ。
「そりゃあ、決まっておる。唯一無二の人間の友で、わしの大事な相棒じゃよ」
「んなこたぁわかってるよ。他にもほら……何かさ、……あるだろ?」
どうやら水木の望んだ答えと少しズレたことを言ってしまったらしい。何かを期待されているらしいが、他に思い当たることもないゲゲ郎は首を傾げる。
6735ぽつり。溢した水木の言葉に、ゲゲ郎はきょとりと男の方を見た。機嫌を損ねるようなことをしたのかとも思ったが、どうもそうではなさそうだ。
酒気を帯びた顔で猪口を揺らしながら薄く微笑む水木は上機嫌そうで、とろりと伏せられた瞳は艶っぽい。
色気のある男だ。こうした酒の席では、なおさらそう感じる。
ちら、とこちらを伺うように寄越された流し目に言葉を促され、ゲゲ郎もまた上機嫌に、酒で口を湿らせながら歌うように言葉を紡いだ。
「そりゃあ、決まっておる。唯一無二の人間の友で、わしの大事な相棒じゃよ」
「んなこたぁわかってるよ。他にもほら……何かさ、……あるだろ?」
どうやら水木の望んだ答えと少しズレたことを言ってしまったらしい。何かを期待されているらしいが、他に思い当たることもないゲゲ郎は首を傾げる。
浅葱みう
できた4/26の司レオワンドロ・ワンライ(先輩/後輩)より続きレオ目線 数年後の世界線 同棲
司レオ 『かわいい子』 エンターキーを叩き、レオは凝り固まった身体を解すようにして両腕を天井へと向ける。部屋に置いてある時計に視線を向けると、昼を少し過ぎた時間だった。あぁ、今回は結構かかったんだな〜なんてことを考えながら、レオは数日ぶりに作業場のドアを開く。
ぺち、ぺち。
素足のままで歩く音がこんなにも響くということは、自分以外には誰もいないということなんだろう。そうは思いつつも、もしかしたら……なんて期待してしまうのだから救えない。レオはリビングに続くドアに顔を突っ込んで見渡してみるが、やはり目当ての人物の姿は見えない。
「スオ〜……は、いないよなぁ」
いないとは思いつつも落胆する。諦め悪く、司の名前を呼んでみるが勿論結果は変わらない。
4141ぺち、ぺち。
素足のままで歩く音がこんなにも響くということは、自分以外には誰もいないということなんだろう。そうは思いつつも、もしかしたら……なんて期待してしまうのだから救えない。レオはリビングに続くドアに顔を突っ込んで見渡してみるが、やはり目当ての人物の姿は見えない。
「スオ〜……は、いないよなぁ」
いないとは思いつつも落胆する。諦め悪く、司の名前を呼んでみるが勿論結果は変わらない。
浅葱みう
過去のを晒す司レオワンドロ・ワンライ 2025.4.26『先輩/後輩』 王さま、と呼ばれることに慣れたのはいつ頃だっただろう。司は、なんとなくそんなことを考えながらテレビ局を後にする。腕時計で時刻を確認すると、もうそろそろ二十四時を回ろうとしていた。今日の仕事は先程の番組で最後である。この後は恋人の待つ自宅に戻るだけ、という事実を思えば、若干疲れを訴えていた足元も軽くなるというものだ。二十歳を超えてしばらく経ったとはいえ、司もアイドルの皮を脱いでしまえばただの男。恋人との逢瀬はいつだって嬉しいのだ。
「……最近はあんまり会えてなかったですし」
ぽつり、と呟く声は思った以上に子供じみていて、そのことに気づいて自分で笑ってしまう。あぁ、寂しいな。ここ最近はずっと仕事の時間が合わず、そんな時に限ってユニットの仕事もほぼなかったのだ。帰宅しても、寝ているか作業場にこもって作曲に専念しているかのどちらかで。疲れて寝ているところを起こすことは忍びないし、作業場にこもっている時は邪魔しないのが自分たちのルール。必然的にすれ違う生活に寂しさを覚えてしまうのも仕方ないことだろう。
3506「……最近はあんまり会えてなかったですし」
ぽつり、と呟く声は思った以上に子供じみていて、そのことに気づいて自分で笑ってしまう。あぁ、寂しいな。ここ最近はずっと仕事の時間が合わず、そんな時に限ってユニットの仕事もほぼなかったのだ。帰宅しても、寝ているか作業場にこもって作曲に専念しているかのどちらかで。疲れて寝ているところを起こすことは忍びないし、作業場にこもっている時は邪魔しないのが自分たちのルール。必然的にすれ違う生活に寂しさを覚えてしまうのも仕方ないことだろう。
かがり
できた(2025.5.17)王さま組がカンナくんを通して他己紹介し合う話
だいたい会話文だし司くんはほぼ出ない
カンナくんの未読ストがある人間が書いてるので注意
あいつとあの人:司レオ「わっ、なんだなんだっ⁈」
景気良くばらまいた譜面を回収している最中、とすんと小さな衝撃があり、レオは屈んだ状態のまま背後を仰ぎ見た。
曲がり角でしゃがみ込んでいたレオに躓きかけたのだろう、小さな白い影は、「すみません」と機械的に謝罪の言葉を口にする。そうして視界に入ってきたその姿は、レオが所属する事務所の新顔ユニット「Special for Princess!」の一員――神無だった。
「あれっ、お前たしか、ケイトが『宇宙人かと思った』って話してた新入りじゃないか⁈ うちの事務所入ったんだよな! どの辺りが宇宙人っぽいんだ⁉︎ あっ、挨拶分かる⁇ うっちゅ〜!」
捲し立てられながらも、彼の大きな瞳は揺れることなくレオを一瞥する。
2611景気良くばらまいた譜面を回収している最中、とすんと小さな衝撃があり、レオは屈んだ状態のまま背後を仰ぎ見た。
曲がり角でしゃがみ込んでいたレオに躓きかけたのだろう、小さな白い影は、「すみません」と機械的に謝罪の言葉を口にする。そうして視界に入ってきたその姿は、レオが所属する事務所の新顔ユニット「Special for Princess!」の一員――神無だった。
「あれっ、お前たしか、ケイトが『宇宙人かと思った』って話してた新入りじゃないか⁈ うちの事務所入ったんだよな! どの辺りが宇宙人っぽいんだ⁉︎ あっ、挨拶分かる⁇ うっちゅ〜!」
捲し立てられながらも、彼の大きな瞳は揺れることなくレオを一瞥する。
sayumi_6161
できたココで勝誕!!にてリクエスト頂いたSSです。すべて横読み(小説の一番頭文字を左から右に読む)付きです。
構って頂きありがとうございました!!
一:「葉桜」と「桜餅」
二:今日の🍚シリーズの二人で、あーんをしあう2人の甘いお話 4
zeppei27
できたなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。リクエストをいただいた、諭吉の「過去のやらかしがバレてしまう」お話です。自伝の諭吉、なかなかの悪だからね……端午の節句と併せてお楽しみください。>前作:枝を惜しむ
https://poipiku.com/271957/11698901.html
まとめ
https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
昔の話 気まぐれに誰かを指名した後、その人の知り合いを辿ってゆけば、いずれ己に辿り着くらしい。世界広しといえどもぐるりと巡れば繋がっていると聞いたところで、福沢諭吉には今ひとつわかりかねる話だった。もっともらしい話をした人物が、自分に説諭しようという輩だったから反発心を抱いたということもある。その節にはいくらか激論を戦わせてもの別れになり、以来すっかり忘れてしまっていた。
だが、こと情人である隠し刀に関していえば、全ての人と人が何某かの形で繋がっているのではないかという気にさせられる。勝海舟邸に出入りするようになって日が浅いが、訪れる人が悉く彼の知り合いだった、などは最早驚くに値しない。知らぬうちに篤姫からおやつを頂戴していた際には流石に仰天させられたし、勝の肝煎である神田医学所はもちろん、小石川植物園にまでちゃっかり縁を繋いでいる。幕府の役人でさえそう縦横無尽に出入りすることはままならない。彼の自由さは本物であり、語る冒険譚は講談の域に達している。
8555だが、こと情人である隠し刀に関していえば、全ての人と人が何某かの形で繋がっているのではないかという気にさせられる。勝海舟邸に出入りするようになって日が浅いが、訪れる人が悉く彼の知り合いだった、などは最早驚くに値しない。知らぬうちに篤姫からおやつを頂戴していた際には流石に仰天させられたし、勝の肝煎である神田医学所はもちろん、小石川植物園にまでちゃっかり縁を繋いでいる。幕府の役人でさえそう縦横無尽に出入りすることはままならない。彼の自由さは本物であり、語る冒険譚は講談の域に達している。
isma_thenoir
できたDDONの二次創作小説小説[リズep]の後のお話です。
ドラゴンズドグマオンライン[世界調査隊の結成] 先日メルゴダ護政区で入手した古文書を片手に、イスマはポーン達を連れレーゼ神殿へ向かっていた。
神殿へと向かう長い階段に差し掛かろうとした時、背後から呼び止められた。
「隊長~!」
イスマは驚いて振り向いた。呼び止めたのはリズだった。リズと一緒にガルドリンとエリオットも立っていた。
「どうしたの?皆揃って…」
「隊長こそ、神殿に何か用事でもあるの?」
「あぁ、リズは知ってるだろうけど、先日メルゴダ護政区で見付けたこの本について、ジョゼフやクラウスに聞いてみたいことがあって…。」
「あの時の古文書…やっぱり…。ねぇ、隊長。隊長が追い求めてる、世界に纏わる謎…その調査の仲間に、私達も加えてもらえないかな?」
「…え?」
1988神殿へと向かう長い階段に差し掛かろうとした時、背後から呼び止められた。
「隊長~!」
イスマは驚いて振り向いた。呼び止めたのはリズだった。リズと一緒にガルドリンとエリオットも立っていた。
「どうしたの?皆揃って…」
「隊長こそ、神殿に何か用事でもあるの?」
「あぁ、リズは知ってるだろうけど、先日メルゴダ護政区で見付けたこの本について、ジョゼフやクラウスに聞いてみたいことがあって…。」
「あの時の古文書…やっぱり…。ねぇ、隊長。隊長が追い求めてる、世界に纏わる謎…その調査の仲間に、私達も加えてもらえないかな?」
「…え?」
isma_thenoir
できたDDONの二次創作小説漫画[ポーンの夢]の後のお話で、
シーズン2とシーズン3の間に起こっていることです。
ドラゴンズドグマオンライン [リズep] レスタニアの北部、そこは禁域と呼ばれる荒野が広がるザンドラと呼ばれる地。
その最北端にある、メルゴダ護政区を一望できる崖の上で、立ち尽くしている女の子がいる。
女の子…に見えるが、あれは覚者、リズだ。遠目でも、特徴的な姿と雰囲気で直ぐにわかった。
「どうしたの?こんなところで。」
イスマは彼女に近付きながら、声を掛ける。
「…あっ!隊長~!護政区で調べ物をしようと思ったんだけど…いざここまで来て、やっぱり一人で行くの不安になっちゃって…いつもはプラムがいるけど、今はクラフト頼んでるんだよね。」
「そうなんだ。じゃあ一緒に行こうか?」
「いいの?!って…そういう隊長もポーンつれてないみたいだけど…」
「俺も一緒だよ、今クラフト頼んでる。待っているのも暇だから、レスタニアについて調べて見聞を広げようと思って、ここへ来たんだ。」
8584その最北端にある、メルゴダ護政区を一望できる崖の上で、立ち尽くしている女の子がいる。
女の子…に見えるが、あれは覚者、リズだ。遠目でも、特徴的な姿と雰囲気で直ぐにわかった。
「どうしたの?こんなところで。」
イスマは彼女に近付きながら、声を掛ける。
「…あっ!隊長~!護政区で調べ物をしようと思ったんだけど…いざここまで来て、やっぱり一人で行くの不安になっちゃって…いつもはプラムがいるけど、今はクラフト頼んでるんだよね。」
「そうなんだ。じゃあ一緒に行こうか?」
「いいの?!って…そういう隊長もポーンつれてないみたいだけど…」
「俺も一緒だよ、今クラフト頼んでる。待っているのも暇だから、レスタニアについて調べて見聞を広げようと思って、ここへ来たんだ。」
isma_thenoir
できたドラゴンズドグマの二次創作小説DD1で主人公(イスマ)が覚者になるまでのお話です。
ドラゴンズドグマ[始まり]「危険ですよ、こんな嵐の日に浜辺へ行くなんて…」
「わしを誰だと思っておる。大丈夫だ、船が流されないように縄を足してくるだけだ。直ぐに戻る。キナはここにいなさい。」
「…はい…、分かりました。無理はしないでくださいね。」
「うむ…、行ってくる。」
村長の家を出てアダロはカサディスの浜辺へと向かった。酷い嵐で、流石に誰一人外に出ている者はいない。これ程の嵐は雨のあまり降らないこの地方では珍しかった。
「うん…?あれは…人が倒れておる、村の者か?」
アダロは嵐の中、浜辺へ駆けていく。
「……これは…、子供じゃないか!村の者ではないな、流されてきたのか。……まだ息がある!」
嵐と共に、カサディスに現れた少年。彼は砂浜に打ち上げられていた。奇跡的に息はあるが衰弱仕切っていた。アダロは自分の家へ少年を担ぎ込み、少年と同じ年ほどの孫娘であるキナに看病させた。少年は命をとりとめたものの、何日も魘され目覚めなかった。
6715「わしを誰だと思っておる。大丈夫だ、船が流されないように縄を足してくるだけだ。直ぐに戻る。キナはここにいなさい。」
「…はい…、分かりました。無理はしないでくださいね。」
「うむ…、行ってくる。」
村長の家を出てアダロはカサディスの浜辺へと向かった。酷い嵐で、流石に誰一人外に出ている者はいない。これ程の嵐は雨のあまり降らないこの地方では珍しかった。
「うん…?あれは…人が倒れておる、村の者か?」
アダロは嵐の中、浜辺へ駆けていく。
「……これは…、子供じゃないか!村の者ではないな、流されてきたのか。……まだ息がある!」
嵐と共に、カサディスに現れた少年。彼は砂浜に打ち上げられていた。奇跡的に息はあるが衰弱仕切っていた。アダロは自分の家へ少年を担ぎ込み、少年と同じ年ほどの孫娘であるキナに看病させた。少年は命をとりとめたものの、何日も魘され目覚めなかった。
zeppei27
できたなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。御前試合の後、隠し刀が諭吉に髪を整えてもらうお話です。諭吉の断髪式に立ち会いたかった……!どうしてなんだ、諭吉!>前作:探り合い
https://poipiku.com/271957/11594741.html
まとめ
https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
枝を惜しむ もう朝である。障子を通り過ぎた陽の光に瞼をぴくりと動かすと、諭吉はうっすらと浮かび上がっていた意識を完全に現実へと上陸させた。つい先ごろうたた寝をしながら書物を読んでいたつもりが、いつの間にやら轟沈してしまったらしい。やるべきことは山積していると言うのに、ままならぬものである。光陰矢の如しというが、このところは本当に年中時間が勝手に体を通り抜けていっているような気がしている。国全体が大きなうねりの中にあって、置いていかれぬためには必死で鮪のように泳ぎ続けねばならない。
無意識のままに簡単に身支度を整え、ここが勝海舟の邸だということを再認する。要するに仕事で一日を食い潰したのだろう。どこを向いても自分くらいしかできないだろうという未来が転がっているので、少しも気の休まる日がない。顔を洗ってもしっくりしないので、朝食を終えたら(もちろん太っ腹な勝であれば出してくれるに決まっている)朝湯に行って仕切り直しを図ろうか。鏡を見て、自分の髪を整え直し――諭吉は鏡の端に写った相手に会釈した。
4938無意識のままに簡単に身支度を整え、ここが勝海舟の邸だということを再認する。要するに仕事で一日を食い潰したのだろう。どこを向いても自分くらいしかできないだろうという未来が転がっているので、少しも気の休まる日がない。顔を洗ってもしっくりしないので、朝食を終えたら(もちろん太っ腹な勝であれば出してくれるに決まっている)朝湯に行って仕切り直しを図ろうか。鏡を見て、自分の髪を整え直し――諭吉は鏡の端に写った相手に会釈した。
かがり
できた(2025.4.26)第2回司レオワンドロ・ワンライお題「先輩/後輩」より
タイトルはいい感じの思いついたら差し替えます(2025.5.25タイトル差し替え)
先輩後輩ミッションを擦りたかったのと、晩餐会のユメちゃんへの接し方よかったなぁと反芻しながら……
先輩で後輩:司レオ 星奏館の居室の扉を開けた時、司はこの後のことを考えていて気もそぞろだった。
今日のところは学院での授業と個人レッスンを終え、その他アイドルとしての予定は入っていない。実家関係では最近大きな行事を終えたばかりで、一息つけている状況。そうであれば、この後は制服を着替えてアンサンブルスクエアで事務所周りの事務作業を片付けてしまおうか。そんな風に先のことに思考を巡らせていたところで、突如として目の前に広がった光景に、ぎょっと鞄を取り落とす。
「レオさん⁈」
「あっスオ〜! おかえり〜」
我が物顔で自身のベッドの上に楽譜を散らすその様子だけなら、司もそこまで驚きはしなかっただろう。
「おかえりって、あなた、その」
1818今日のところは学院での授業と個人レッスンを終え、その他アイドルとしての予定は入っていない。実家関係では最近大きな行事を終えたばかりで、一息つけている状況。そうであれば、この後は制服を着替えてアンサンブルスクエアで事務所周りの事務作業を片付けてしまおうか。そんな風に先のことに思考を巡らせていたところで、突如として目の前に広がった光景に、ぎょっと鞄を取り落とす。
「レオさん⁈」
「あっスオ〜! おかえり〜」
我が物顔で自身のベッドの上に楽譜を散らすその様子だけなら、司もそこまで驚きはしなかっただろう。
「おかえりって、あなた、その」
企画倉庫
できた企画内イベント「地底桜に攫われる!」の自機達の行動SSその2です!幻覚、流血描写、人体変貌などがあります。
激怒る犬神、選択ぶ蝙蝠、微笑う鬼左腕をチェーンソーに代えた呪具は、自らの体で敵の攻撃を受けながら、攻撃を繰り出した枝を切り落としていく。回る骨の鎖は吸血桜の体を抉り千切って、内側の赤々とした欠片を散らしていく。勿論呪具の青年も完全な無傷ではなく、刺し貫かれた肌の内側からぽたぽたと赤色の体液が零れている。最初こそ星空じみた闇と煌めきで包まれた肉体も、内側は生きた人間とさして変わらない構造になっている。彼は別段、無痛でも無敵でもない。
(動けない程度じゃないけど、煩わしくはあるかな)
ならば攻撃を受けずに先手を打てば良いのだろうが、そこに思考が剥かないのは自分の暴力性への無意識の嫌悪があるからだろう。元は人間であった呪具、梔子は分かりやすく傷を負わない限り悪意を返すことが不得手である。
4094(動けない程度じゃないけど、煩わしくはあるかな)
ならば攻撃を受けずに先手を打てば良いのだろうが、そこに思考が剥かないのは自分の暴力性への無意識の嫌悪があるからだろう。元は人間であった呪具、梔子は分かりやすく傷を負わない限り悪意を返すことが不得手である。
かがり
できた(2025.3.29)第1回司レオワンドロ・ワンライお題「近い」より
若干プロット作ってたものから肉付けしたうえ1時間くらいオーバーしてます……
「共振」の方のバージョン違いみたいなお話
Nonverbal:司レオ 手を伸ばしたい、と思ってしまったのは、ただ距離が近かったからではない。
これはただの弁明ではなく、ある種の切実さを伴った本心だった。
♪
常々、隣に並び立ちたい、と司が願ってやまないその人とは、時折まるでラジオの周波数を捉えるかのように、ぱちりとフィーリングが合う瞬間がある。
あるとき司は、「ああ、自分はこの人のことが好きなのだな」とふと理解した。
そして同時に、ちょうど目の前にいた月永レオその人に、きっとこの情動を悟られてしまったことを感じた。
錯覚のように不確かなその感覚は、結局のところ、相手への「理解」とは程遠いところにある。
分からない。
――レオが司に、ごく近い距離で接し続けている理由が。
3031これはただの弁明ではなく、ある種の切実さを伴った本心だった。
♪
常々、隣に並び立ちたい、と司が願ってやまないその人とは、時折まるでラジオの周波数を捉えるかのように、ぱちりとフィーリングが合う瞬間がある。
あるとき司は、「ああ、自分はこの人のことが好きなのだな」とふと理解した。
そして同時に、ちょうど目の前にいた月永レオその人に、きっとこの情動を悟られてしまったことを感じた。
錯覚のように不確かなその感覚は、結局のところ、相手への「理解」とは程遠いところにある。
分からない。
――レオが司に、ごく近い距離で接し続けている理由が。
羽月めお
お品書き2025.5/3スパコミSCC32内「一縷の星芒」にてオクバデ小説を出します。※成人向け
※転生
※現パロ
※捏造設定あり
A5/p72【スペースNo.東7B19a 伊達巻】
よろしくお願いします。 9
zeppei27
できたなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。勝邸で、勝・龍馬・諭吉・刀が、お互いを素知らぬ顔で観察しながら仲良く腹ごしらえをするお話です。>前作:春待顔
https://poipiku.com/271957/11573068.html
まとめ
https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
探り合い 食事とは、元来生きる限りは必要な行為だ。寝て、起きて、食べる。他の行動がどれほど違い、中身が異なれども誰しも等しく日々行うだろう。それを不便だと思う向きもあるが、福沢諭吉にとっては人生の楽しみの一つだった。都度豪勢なものを、と言わずとも美味しいものを食べたいと願うし、可能な限り好む人と喜びを分かち合いたいとも考えている。
要するに食事とは、”場”なのだった。美味しさは状況により大きく異なる。家族、友人、知人、見知らぬ人同士と共に、戦場で食べれば楽しむ暇などなく忙しなく、心置きなく寛げる宴であれば、粗末な食べ物でさえも極上の逸品に変わる。だが同時に――同席者を観察する格好の場であることを、これまで一度も意識したことがなかった。
6823要するに食事とは、”場”なのだった。美味しさは状況により大きく異なる。家族、友人、知人、見知らぬ人同士と共に、戦場で食べれば楽しむ暇などなく忙しなく、心置きなく寛げる宴であれば、粗末な食べ物でさえも極上の逸品に変わる。だが同時に――同席者を観察する格好の場であることを、これまで一度も意識したことがなかった。
zeppei27
できたなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。花見ができなかった名残を惜しみながら、春のおやつを楽しむお話です。>前作:答え
https://poipiku.com/271957/11553249.html
まとめ
https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
春待顔 時は人を待たない。乾いた空気が少しずつ潤いを取り戻してゆくと同時に、本来の優しさを思い出したかの如く陽が和らぐ。どちらも苛烈になってお構いなしにその勢力を振るうまでそう遠くはないし、きっと全てを忘れて微睡んで、再び深い眠りと同時に世界を忘れてしまうのだろう。商家の店先に飾ってあった寂しげな盆栽に、目に鮮やかな新緑が小さな手を出し始めたのを観てとり、隠し刀はようやっと春は夏に近づいているのだと気がついた。
四季の移ろいが再び記号ではなく人間的なものとして認識されてから僅か数日だが、もう今年の春をいたずらに費やしたことに後悔の念がわくのだからおかしなものだ。花弁一枚、最後までぐずついていたのがくしゃくしゃに萎れて枝に張り付くのがなんともしみったれている。今の自分の気分に相応しい。重箱の入った風呂敷を下げた手をぎゅうと握りしめ、隠し刀はどうしたら取り戻せるだろうかと思案した。
4666四季の移ろいが再び記号ではなく人間的なものとして認識されてから僅か数日だが、もう今年の春をいたずらに費やしたことに後悔の念がわくのだからおかしなものだ。花弁一枚、最後までぐずついていたのがくしゃくしゃに萎れて枝に張り付くのがなんともしみったれている。今の自分の気分に相応しい。重箱の入った風呂敷を下げた手をぎゅうと握りしめ、隠し刀はどうしたら取り戻せるだろうかと思案した。
sgrkn9188
お知らせ「陰キャで非モテの僕が、実は陰ではモテモテだって?」の回w一葉の人〈23〉 #pixiv #一次創作 #oc
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24408951
zeppei27
できたなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。数年間の別離を経て、江戸で再会する隠し刀と諭吉。以前とは異なってしまった互いが、もう一度一緒に前を向くお話です。遊郭の諭吉はなんで振り返れないんですか?>前作:ハレノヒ
https://poipiku.com/271957/11274517.html
まとめ
https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
答え 今年も春は鬱陶しいほどに浮かれていた。だんだんと陽が熟していくのだが、見せかけばかりでちっとも中身が伴わない。自分の中での季節は死んでしまったのだ、と隠し刀は長屋の庭に咲く蒲公英に虚な瞳を向けた。季節を感じ取れるようになったのはつい数年前だと言うのに、人並みの感覚を理解した端から既に呪わしく感じている。いっそ人間ではなく木石であれば、どんなに気が楽だったろう。
それもこれも、縁のもつれ、自分の思い通りにならぬ執着に端を発する。三年前、たったの三年前に、隠し刀は恋に落ちた。相手は自分のような血腥い人生からは丸切り程遠い、福沢諭吉である。幕府の官吏であり、西洋というまだ見ぬ世界への強い憧れを抱く、明るい未来を宿した人だった。身綺麗で清廉潔白なようで、酒と煙草が大好物だし、愚痴もこぼす、子供っぽい甘えや悪戯っけを浴びているうちに深みに嵌ったと言って良い。彼と過ごした時間に一切恥はなく、また彼と一緒に歩んでいきたいともがく自分自身は好きだった。
18826それもこれも、縁のもつれ、自分の思い通りにならぬ執着に端を発する。三年前、たったの三年前に、隠し刀は恋に落ちた。相手は自分のような血腥い人生からは丸切り程遠い、福沢諭吉である。幕府の官吏であり、西洋というまだ見ぬ世界への強い憧れを抱く、明るい未来を宿した人だった。身綺麗で清廉潔白なようで、酒と煙草が大好物だし、愚痴もこぼす、子供っぽい甘えや悪戯っけを浴びているうちに深みに嵌ったと言って良い。彼と過ごした時間に一切恥はなく、また彼と一緒に歩んでいきたいともがく自分自身は好きだった。
byakugun26
できた𖣘2025-3-18𖣘留文版ワンドロワンライ
お題:策士
大昔からずっと書きたかったお話を、付け加えながらもここで書いてしまいました。
本当は最初から最後までちゃんと書きたかったけど、中々書かないのでここで供養です。
*直接な描写はありませんが、そういった描写の表現が多々あります。
大丈夫そうでしたら「はい」でご覧ください。 3087
zeppei27
できた何となく続いている主福の現パロです。本に書下ろしで書いていた現パロ時空ですが、アシスタント×大学教授という前提だけわかっていれば無問題!単品で読める、ホワイトデーに贈る『覚悟』のお話です。前作VD話の続きでもあります。
>熱くて甘い(前作)
https://poipiku.com/271957/11413399.html
心尽くし 日々は変わりなく過ぎていた。大学と自宅を行き来し、時に仕事で遠方に足を伸ばし、また時に行楽に赴く。時代と場所が異なるだけで、隠し刀と福沢諭吉が交わす言葉も心もあの頃のままである。暮らし向きに関して強いて変化を言うならば、共に暮らすようになってからは、言葉なくして相通じる折々の楽しみが随分増えた。例えば、大学の研究室で黙って差し出されるコーヒーであるとか、少し肌寒いと感じられる日に棚の手前に置かれた冬用の肌着だとか、生活のちょっとした心配りである。雨の長い暗い日に、黙って隣に並んでくれることから得られる安心感はかけがえのないものだ。
隠し刀にとって、元来言葉を操ることは難しい。教え込まれた技は無骨なものであったし、道具に口は不要だ。舌が短いため、ややもすると舌足らずな印象を与えてしまう。考え考え紡いだところで、心を表す気の利いた物言いはろくろく思いつきやしない。言葉を発することが不得手であっても別段、生きていくには困らなかった。だから良いんだ、と放っておいたというのに、人生は怠惰を良しとしないらしい。運命に放り出されて浪人となった、成り行き任せの行路では舌がくたくたに疲れるほどに使い、頭が茹だる程に回転させる必要があった。
5032隠し刀にとって、元来言葉を操ることは難しい。教え込まれた技は無骨なものであったし、道具に口は不要だ。舌が短いため、ややもすると舌足らずな印象を与えてしまう。考え考え紡いだところで、心を表す気の利いた物言いはろくろく思いつきやしない。言葉を発することが不得手であっても別段、生きていくには困らなかった。だから良いんだ、と放っておいたというのに、人生は怠惰を良しとしないらしい。運命に放り出されて浪人となった、成り行き任せの行路では舌がくたくたに疲れるほどに使い、頭が茹だる程に回転させる必要があった。
ちぐさ
できたTOARISE/アルシオ『ふたりの旅路』
診断メーカーで出た「皆に隠れて」をテーマにしたお話。
結婚式当日、皆の前に出る前の二人がこれまでと、これからに思いをはせる話です。
ジュンブラ企画参加させていただきました~!💐
アルシオ末永くお幸せに……! 4
ranmao_cos
できた※誤字雑字多め転生してしたら小さな魔王の執事でした 俺は、あまりにも眩しさに目が覚めると、そこは真っ白な世界だった。
『どこだ、ここ?』
自分の声が反響する。辺りには何も無い。ただただ、白い空間が広がっているだけだ。
『ここは、"存在しない世界だ"』
そんな声が、後ろから聞こえた。声的に男だろ。
振り返ると、人型をした真っ白な物がいた。俺は、不思議と驚きはしなかった。例え悪魔特有の角と羽があるとしても。
『存在しない世界?』
『どこだ、ここ?』
自分の声が反響する。辺りには何も無い。ただただ、白い空間が広がっているだけだ。
『ここは、"存在しない世界だ"』
そんな声が、後ろから聞こえた。声的に男だろ。
振り返ると、人型をした真っ白な物がいた。俺は、不思議と驚きはしなかった。例え悪魔特有の角と羽があるとしても。
『存在しない世界?』
『ああ。そして、君は死んだんだ』
その男は、静かにそう言った。
『死んだ………?俺が?』
俺は、自分が死んだ事さえ覚えていなかった。そして男は続ける。
『まもなく消えるこの世界へ、お前を呼んのだ。頼みたい事があるのでな』
29730その男は、静かにそう言った。
『死んだ………?俺が?』
俺は、自分が死んだ事さえ覚えていなかった。そして男は続ける。
『まもなく消えるこの世界へ、お前を呼んのだ。頼みたい事があるのでな』
琥珀糖
自主練ルドルフ×女体化マリオ(通称マリーさん)のバレンタイン小説。季節は過ぎてる?気にしない(¬ᴗ¬)かなり色々捏造多めな駄文妄想です。しれっと擬人化させてます。
まだマリルイ途中までしかやってないぐらいの知識……。
敵とは言えど恋煩う 2月14日はバレンタインデー。 それはどの世界でも共通のイベントであるらしく、ここコネクタルランドでも、船島に繋げた各島々で色んなバレンタインデーの品々を販売していた。
船島でも、ツクローサの工房ではペアリングやペアネックレス、キノピオ達のお店では、主にバラや花束をメインにして共にチョコを売り出し、色んな島の住人達が往来して、わいわいと賑わいを見せていた。
「(1、2、3、4……うん、全部ある。)」
船島の中心から離れた潜望鏡のある場所で、赤い英雄の少女であるマリーは、バスケットの中にある可愛らしくラッピングされたチョコの数を確認しコクリと1人頷いた。
「(味は……ルイージやピーチ達に確認してもらったから、大丈夫。 初めて作ったけど、コネッタ達、喜んでくれるといいな。)」
3061船島でも、ツクローサの工房ではペアリングやペアネックレス、キノピオ達のお店では、主にバラや花束をメインにして共にチョコを売り出し、色んな島の住人達が往来して、わいわいと賑わいを見せていた。
「(1、2、3、4……うん、全部ある。)」
船島の中心から離れた潜望鏡のある場所で、赤い英雄の少女であるマリーは、バスケットの中にある可愛らしくラッピングされたチョコの数を確認しコクリと1人頷いた。
「(味は……ルイージやピーチ達に確認してもらったから、大丈夫。 初めて作ったけど、コネッタ達、喜んでくれるといいな。)」
ちぐさ
らくがきTOARISE/アルシオ千草さんには「それはまるで呪いのよう」で始まり、「君が目覚めるまでは」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば8ツイート(1120字)以内でお願いします。
https://shindanmaker.com/801664 4