『異世界に召喚されたけど『適性:孫』ってなんだよ!?』(36)「長期に渡って泊めて頂きありがとうございました!」
「またのお越し、お待ちしてます!」
「おう、また来いよー!」
「お父さん!見送りの時くらいちゃんとして!」
「ははは…」
出発の日の朝、わざわざ町の出口まで見送りに来てくれた
ゼブラ親子のやりとりに苦笑しつつオレ達はアラタルを後にした。
今後またこの町を訪れることがあれば虎風庵に泊まりたいところだが
閑古鳥具合を見るに潰れたりしないだろうか、という点だけは心配だ。
町からしばらく歩いた辺りで、グラムは『精霊馬』を発動させた。
一寸の間に馬が二匹現れ、片方にグラムとオレ、もう一方にモンストロが騎乗した。
短時間の訓練ではさすがにグラムと同等の乗馬能力を獲得するに至らなかったため
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