神様「明日は、任務に出るぞ」
僕の家に現れると、ルチアーノは開口早々そう言った。表情は自信ありげに歪んでいて、声は楽しそうに弾んでいる。僕が返事をする前に、嬉々とした様子で言葉を続けた。
「神から、僕にお告げが届いたんだ。シグナーたちがたどり着く前に、闇のカードを回収するようにって。これは、僕だけに授けられた任務なんだぜ」
ルチアーノの話す言葉は、いたずらをする時のように弾んでいる。神からお告げをもらったことが、嬉しくて仕方ないらしい。あまりピンと来なくて、ポカンと口を開けてしまった。
「任務って、そんなに重要なことなの?」
何も分かっていない僕に、ルチアーノは呆れたように表情を歪める。腰に手を開けると、大げな態度でため息をついた。
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