sirome0_0DOODLE虎視眈々と狙ってたあの子四文字熟語。「解せない。月島くん、恋人と親友どっちが大事なの」 月島「友達。」 「…くっもういい、今日から私は日向に嫁ぐ。」 日向「は、え」 「日向、仮初めの役でいいから。さよなら、月島くん。」 日向「ちょ、ちょっと待って。仮初とかだめでしょ、嫁がれるなら、ちゃんと養うし。」 「日向しか勝たん。」 影山「虎視眈々」 山口「影山正解」 月島「山口黙って。てか、虎視眈々って何日向この子のこと狙ってたの」 日向「下剋上。」 山口「日向正解。」 月島「山口黙って。」 231 sirome0_0DONE卒業していく先輩たちと恋人な監督生ちゃんのお話卒業とtwst🌹「泣くのはおよし、卒業してもボクはボクのままだよ。」 まず今日までキミがここにいることにびっくりだよ、と少し呆れた顔の🌹先輩。 べしょべしょに泣いてる監督生ちゃんの涙を優しくローブの袖で拭ってくれる。 「リドル先輩、そんな事するんですね。」 「どういう意味だい」 「ティッシュとか渡してくるのかと。」 そう言うと今更恥ずかしくなって顔が真っ赤になる🌹先輩。 「卒業式の日に、ハンカチを持参しないがハートの女王の、法律で決まっているからね。」 「…リドル先輩の香りがします。」 「キミは相変わらず変なことを言うね。ボクのローブだからボクのにおいがして当然だろう。」 そういう🌹先輩の顔も耳も真っ赤になっている。 「卒業してからも、好きでいていいですか」 1042 sirome0_0DONEいろんなパターンでよくできました、と言ってもらいましょう。よくできました、と⚽️男子4️⃣1️⃣多分年下の子にサッカー教えてる時に出る。 それを見て彼女ちゃんがおねだりする。 「潔コーチ、出来ました」 「何それ。」 「昼間、はちびっこ達に『おお、よくできました』って言ってた」 「…え、何。」 そんな話の中、私も潔コーチによくできました、って褒められたいよーって言う彼女ちゃん。 何がしたいのか分かったものの急に言われると、と恥ずかしくなる4️⃣1️⃣くん。 「え、俺そんなこと言ってた」なんて頬をポリポリ。 「言ってた言ってた潔コーチ」 「…わかった、じゃあちょっとこっち来て。」と呼ぶと素直に寄ってくる彼女ちゃんに「よくできました。」って言った後は自分の顔が見えないよう背後からバックハグかます。 1768 sirome0_0DOODLE小さい頃、段ボールをかぶればいつでも星が見えると思っていた段ボールの穴小さな頃、いたずらをして怒られると思った時に段ボールをかぶっていたことがある。僕はただの荷物。ここにはいないよ。 そう思って。 段ボールの独特な匂いにいつの間にか寝てしまった僕は、目を開けた瞬間真っ暗な視界の中でいくつかの星を見つけた。 今思えばそれは、段ボールの隙間から入ってきた光なのだけれど。 その日から、夜空を見上げるのがほんの少し怖くなった。 地球、という段ボールの中に閉じ込められているような気がして。 誰かにこの星の上から本当はずっと監視されているような感じがして。 「本当は、いくつかを除いて星は存在しないのかも」 昼間の空に手をかざし、指のすき間から漏れる光を見てつぶやいた。 303 sirome0_0DONE傘ってさすの難しいですよね傘が苦手な、君と俺人間には得手不得手というものがあるのだろう。 歌が上手い奴がいれば下手くそな奴もいる。全てを得意とする人間なんてごく僅かだろう。 それに、別に他人の得手不得手なんて自分にとっては今まで大して興味のなかったことだ。 それが今、かなりピンチに陥っている…。 正直言ってここまでとは思わなかった。 「…下手くそにも限度ってものがあるとは思わないか」 「…はい、私も今自分に驚いております。」 そもそも、俺が傘を忘れたのが悪かった。だから黙っていたのだが二人で一本の傘を使うのがこんなにも大変な行為だとは思っていなかった。 「相合傘ってどっちかの肩が少し濡れるくらいだと思ってたんですが…」 「あぁ、そうだな。」 「しかもさしている側の配慮によるものだと。」 590 sirome0_0DOODLEテニス部一年の日常⚠微微リョ桜風味私の好きとあなたの好き、桜乃「朋ちゃんはすごいね。」 朋香「何が」 桜乃「応援、とか。」 朋香「一緒にやってるじゃない。」 桜乃「でも、」 朋香「あのね、多分みんな気づいてると思うんだけど、私のは恋愛とは違うレベルだと思うの。でも桜乃は違うでしょ。リョーマ様が好きなんでしょ。」 桜乃「それは、その…」 朋香「下向かない良いじゃない、胸張って好きって言えば」 桜乃「みんな、朋ちゃんみたいにはっきり言える性格じゃないよ。」 朋香「それって、リョーマ様にも失礼じゃない胸張って好きだって言ってもらえないってことでしょそれに、レギュラー陣はみんな人気者だからぼやぼやしてたら先を越されちゃうわよ。」 桜乃「うん…」 堀尾「うげっ、小坂田。」 480 sirome0_0DOODLE朋ちゃんと堀尾のことが気になるリョーマくん早く気づくといいねリョーマ「…」 朋香「リョーマ様、~~~~~」 リョーマ「小坂田、運動得意なの」 朋香「得意かどうかはものによるけど、好きですよ。」 リョーマ「…ふぅん。で、結局のところ堀尾とはどうなの」 朋香「···どうしてアイツなんですか」 リョーマ「…仲良いし。なんかそういう感じなのかなって。」 朋香「誤解よ、リョーマ様」 リョーマ「へぇ…。お互い早めに気がつくといいね。」 朋香「気がつくって何に」 リョーマ「さぁ」 朋香「···え、リョーマ様何に」 リョーマ「…それより竜崎遅くない」 朋香「ほんとだ、私ちょっと見てくるね、リョーマ様。」 280 sirome0_0DONE守りたかった人フォルテヴィータの未来私は守りたかった、ただ、守りたかった。 街行く人の笑顔も、ずっと続くようにと願っていたの。 不吉な運命が水晶に映ったあの日どうしても何かに縋りつきたくなった。 それがたとえ、善なるものでないとしても。 それでこれからも、毎日が大好きな人たちのお祭り騒ぎのような日々を見つめていけるのなら。 どうしても、どうしても防ぎたかったあの火事を。 水晶に映ることを、全部話せていたら今日もいつもも通りの日々を送れていたのかもしれない。 だけど、今目の前に広がるのはどこまでも続く火の海。せめて私も一緒にと思ったのに… どうやら私は連れて入ってもらえないようだ。 今日も私は水晶を撫でる。 この大好きな街、フォルテヴィータの片隅で。 大好きな人たちのことを思いながらきっと最期の日までこの街の未来を見つめていくの。 354 sirome0_0DOODLE好き、嫌い頑張れダニエル「ダニエルっていつも助けてくれるよね、なんで」 ダニエル「何でって、それは「〇〇が好きだからだよ」「ちょっと、ロビン。」おい。…それはお前も助けてくれたから。あと、ロビンとケビンは後で話がある。」 ロビン「うわ、バレたか。」 ケビン「僕止めたんだけど。」 「…ダニエル、私のこと好きじゃないの私は好きだけど。」 ロビン「おっと、」 ケビン「多分〇〇の好きはみんな好きの好き…」 ロビン「ケビン、静かに。」 ダニエル「お、れは好きじゃないとかは言ってないだろ。」 「そっか、それは嬉しいや。へへへ。」 ダニエル「なんだよ、それ。お前は俺に好かれて嬉しいのか」 「勿論、友達だし。」 ロビン、ケビン「「おぉぅ…」」 ダニエル「だよな。友達だもんな。」 389 sirome0_0DOODLE誕生日仮衣装ではしゃぐ コルビーは褒め上手怒るよ「コルビー、見て。誕生日期間だから色んな衣装着れるんだって」 コルビー「綺麗な衣装だね。」 「これは、どう」 コルビー「髪型はさっきのほうが素敵だけど服は今のが似合ってる。」 「…コルビーのこと愚鈍と言ったのは一体誰」 コルビー「」 「こんなすてきな言葉をくれるあなたが愚鈍なわけないでしょう。」 コルビー「〇〇、どうして怒ってるんだ」 「怒りたくもなるわ。じゃー、続きね。これは、どう」 コルビー「んー、一番〇〇っぽい。」 「じゃあ、これにする。」 コルビー「いいのか」 「いいのっ」 251 sirome0_0DOODLE昔からこうだといい、本人片方不在のしずらぎ伝言真冬「柊、まだくっつかないのって由紀が言ってたよ。」 柊「はお前、何言ってんの」 真冬「…違うの」 柊「違うとかじゃないけどってか、違うとかって何だよ」 真冬「柊、うるさい。」 柊「は真冬が変なこと言うからだろ」 真冬「俺は由紀が柊に言えって言うから…興味はそんなない。」 柊「持てよ」 真冬「嫌だ。」 柊「…。」 170 sirome0_0DONE彼ジャージとtwst男子ジャージを借りに来た監督生ちゃん❤「あっらっ、似合ってんじゃん」 ちょっとぶかぶかだけど、なんて一言付け加えて言う❤くん。 「エースが思ったよりデカかった。」と頬を膨らませる監督生ちゃんを見てにこにこしちゃう。 「マジカメ用の写真撮ろーよ」 なんて言いつつ、内心はドキドキしてる。 (え、可愛すぎないずっと着せとこうかな)とか思ってるし、撮った写真は本当はマジカメに載せる気なんてサラサラない。だって他の奴らも監督生にジャージ着せたがるかも知んないし、こんなかわいい姿を見せたくもない。 意外と独占欲強めの❤くんだといい。 🐆「おっと、オレのジャージ羽織るとかセンスいいっすねじゃぁ100マドルで。」 飛行術の授業があることを忘れていて、比較的ダボダボ感がマシかなと思う🐆先輩にジャージを借りに来る監督生ちゃん。 992 sirome0_0DONE彼ジャージと🏐男子ジャージを借りに来た彼女ちゃん日向「ピッタリじゃんぴったり…」 自分のジャージを着ている彼女を見て、にこにこしながら寄ってくる日向くん。 自分のジャージを着てくれてる彼女が可愛すぎて嬉しい反面、サイズ感がそんなにブカブカじゃないことちょっと不満。 「俺、まだ成長期です」 「え」 「まだ、身長のびるので」 「は、はい。」 「伸びるので」 なんて言ってびしっと敬礼する日向くんでした。 月島「どう考えてもでかすぎるでしょ。」 彼ジャージしたいからってジャージを借りに来る彼女ちゃん。 絶対ブカブカ格好悪いから、って思うものの言って聞くタイプの彼女じゃないから渋々渡す。 受け取った瞬間目を輝かせている彼女ちゃん、ジャージを羽織ると案の定腕は出ないしワンピースみたいになってる。それでも、めちゃめちゃ満足げな彼女ちゃん。 1068 sirome0_0DONE彼ジャージと⚽️男子彼女がジャージを着ていました4️⃣1️⃣「えっと、それどこから…」 きちんと畳んで直しておいたジャージのはずなのにいつの間にか4️⃣1️⃣くんのジャージは彼女さんが羽織っててお互いぎょっとしちゃう。 「あ、えーと…」 「……」 「そ、そこにあったので着てみたくなって。」 「…」 「お、こってるよね。ごめんすぐ脱ぐしなんならクリーニングも…」 謝ってる最中に、なぜかスマホで撮影される彼女さん。 「…え、潔さん。」 「…。」 「どうして撮ったの…」 「…今日からこれ俺の待ち受けにするから。」 もうなんていうかエゴさMAX顔で言う4️⃣1️⃣さん。 🐝「いいね、いいね、凄く似合ってる」 🐝くんのジャージを羽織って、ジタジタしている彼女さんを目撃した🐝くん。 953 sirome0_0DONE湯上がり彼女と⚽️修学旅行先でお風呂のタイミングが被りました4️⃣1️⃣「………ごめん、ちょっと話入ってこないかも。」 修学旅行の時、ばったり廊下であった4️⃣1️⃣くんと彼女ちゃん。彼女ちゃんの方は普段通りだし自由行動の日の予定をあれこれ話しかけてくるものの、4️⃣1️⃣くんの方はそうはいかない。もう、何を言われてるのか誰に話しかけられてるのかパニック。あまりにも4️⃣1️⃣くんから反応が返ってこないことを不思議に思った彼女ちゃんが「潔くん」と、顔をのぞき込むと「ちょ、待って。」って口元隠してそっぽを向く4️⃣1️⃣くん。「ちょっと刺激強いっていうか、全然内容入ってこないか、も。10秒いや、1分待って…」って言うけど、1分後も同じことを言ってる。 🐝「なんか、えっちだね」 1451 sirome0_0DONE凍えた心総司くんと俺「左之さんや新さんといるのは楽でいいんだ。でも別に総司くんが苦手ってわけでもないんだよ。」 「平助、僕のことが好きなんですかぁ」 「いや、ああいうところはだいぶ嫌だけどさ。」 縁側に座って外を見ながらお前の淹れた茶を飲んでいた時にふと訊かれて俺は言う。 その時通りかかった総司くんから言葉が飛んでくるなんて思わなかったし、俺の側に座るお前は驚いて縁側から落ちそうになっていた。 当の本人は俺達のそんな姿に満足がいったのかすぐにその場を去っていく。 「俺が、って言うより総司くんが多分距離を置いてるんだよ。」 「沖田さんが···」 「多分、な。総司くんくらい強いとなんつーか色々あるんだと思うよ。いや俺も詳しくは知らねぇけど。」 660 sirome0_0DOODLEきっと彼女は昔物語を作るのが好きだった。たまには、年老いた彼女のお話を当たり前にいた人はある日突然、ほんの些細なことで居なくなってしまう。 友達でも恋人でもそうなのかもしれない。家族でも同じだ。 だから私は大切な人をこれ以上増やさないと決めた。大切が増える分、なくなったときに心が痛くて痛くてたまらなくなるから。 こっちに来ないでくれ、そう思っても人間という生き物は一度外へ出ればいろんな人に出会ってしまう。時には言葉を交わし、相手との関係に名前をつけざるを得ない時だってある、ニンゲンだから。 ニンゲンなんて厄介だ、ひとりぼっち以外を知ればひとりぼっちには戻れない。 …あぁ、生まれ変わったら木になりたい。 木は色んな人の一生を見られるから、それでもその全部が他人事だから。言葉を交わさなくても構わないから。 491 sirome0_0DONE彼女が好きって言って欲しいんだって。好きって言ってよ🏐男子日向 「わかった、何回言えばいい」 好きって言って、って言うとすぐに言おうとする。 何回言えばいい何回言えば伝わるのってすごくまっすぐだけど圧を感じるを目で言ってくるのが日向くん。 「え、いや…やっぱいい。」って彼女ちゃんのほうが言ってもらうのを諦めようとする。 それをたまたま、移動教室で通りかかった月島くんに日向くんが「キミ、圧強すぎるんだよ。」って注意される。 「…なんだよ、圧って。」 「はは。」 本当に無自覚なので、その注意の意味がわからない日向くんと、笑ってごまかすしかできなくなった彼女ちゃん。 菅原 「よーし、じゃあ〇〇も言えよ」 そう言って腕まくりする菅原さん。 「〇〇、「ちょっと待ってください。」何だよ」 1590 sirome0_0DONE卒業と🏐男子卒業と気になる相手と日向「俺もすぐ卒業します追いつきます」 卒業する好きな人にはめっちゃ跳ねながら笑顔で言う。だって会いに行くし、連絡するし。 寂しくないし、寂しくさせない。 それより、卒業の日に笑顔で見送りたいし笑顔が見たいと思ってる。だからずっと笑顔。 「またね、日向。」 「はい」 最後まで元気に振る舞う。 先輩が見えなくなった瞬間に、急にさみしくなってうずくまるし、そこに月島くんが通りかかって「何してるの。」って声かけた瞬間、「よしっ」って自分の頬叩いて立ち上がる。 当然びっくりする月島くんと、真っ赤なほっぺたに満面の笑み浮かべて「部活すんぞ月島」って言って体育館まで走っていく。 自分が卒業するまでもそれからも、ちゃんと先輩のことが好きだし自分の卒業時に先輩に告白する男だと思う。 2072 sirome0_0DONEwsrn隊士と愛してるよゲーム沖田さんと「早く言ってくださいよ、もしかして僕のこと好きじゃなくなったんですかぁほーら、早く言ってって」 自分の好意を想い人に伝え合って照れたほうが負けっていう遊びがあるらしい、なんて興奮気味に話す平助を見て、はじめは興味なんて無かった。むしろそんなことをして何が楽しいんだろうとすら思ったくらい。 でも、お茶が入ったと部屋を訪れた君を見てどうしてか口からぽろりと言葉が漏れた。 どうしてか君の口から僕を好きだと言わせたかった。 「僕は、君のこと嫌いではないですよ。」 そう言うと君は唇を尖らせてそれはずるだ、と訴える。 正直言うと、自分には君を好きだと伝える度胸もなければ覚悟もない。 僕は、そう遠くない未来きっと君を残して逝ってしまう。 791 sirome0_0DOODLE知りたいエドくん僕は知りたい僕は知りたかった。あの日の大火事のことを。 僕は伝えたかった。 あの街に住んでいた人たちのことを、僕がフォルテヴィータを愛していたことを、 「みんなーっこっちで今からフェルッチョさんがシークレットでゴールデンプラザをジャックするんだって」 「ねぇねぇ、知ってるこの街の何処かに、」 「あ、セバスチャンだ」 「僕、この人のためにヴァレンティーノの絵を描いてあげたんだ」 「フィオーネさん、あっちに行ったよ」 この街の住人たちのことをどれだけ愛していたのかを、 色んなことがあったよね、でも、毎日お祭り騒ぎみたいなこの街が大好きだった。 今はもう、みんな居なくなっちゃったけど…。 だからこそ、あの悲劇がどうして起こったのか。 337 sirome0_0DONEいつかは家族が増えるんだろうけども。🦎の憂鬱🦎「はぁ、」 🌺「カミロ、また私に変身してあなたへの告白を断ったでしょ」 🦎「うん、イザベラが言えば効果覿面だから。次は本物が従姉弟のために断ってくれるとか、どう」 🌺「いいわよ、ついでにあなたの想い人は振り向きそうもないことも話しておこうか」 🦎「えっぼ、くの想い人」 🌺「顔を戻して、驚きすぎて目が離れてるわ。」 🦎「………僕に想い人なんている」 🌺「あら、違ったかしら。うちの二番目の妹のこと。あの子、最近様子が変なの。花を見つめてぽーっとしちゃって。」 🦎「ミラベルが花を見て」 🌺「あら、噂をすれば。」 🦎「誰なの、あの人。」 🌺「さぁね…その内紹介されるんじゃない」 🦎「ミラベル」 640 sirome0_0DONE家を再び建てたあとしばらくしてからのお話面白くない🦎「ミラベル、おはよう」 「ミラベル、ねぇ教えて。どうやってマドリガルのお家がもとに戻ったの」 「ミラベル、冒険のお話して」 物語のような日々が終わって一段落したら、ミラベルはまた子どもたち…いや、今度は子どもだけでなく大人まで彼女を囲むようになった。 「前まで腫れ物を扱うように接してたくせに、今じゃ街のお姫様みたい。」 家の柱にもたれ僕は面白くないとただそれを見つめていた。 ミラベルがどう思っているのかはわからないけれど、彼女は相変わらず丁寧に説明して回っている。 求められれば求められられるだけ。 「わかった、わかった、わかった。つまりね、魔法のギフトがなくたって一人ひとりみんな大切なのよ」 「何、カミロ不満なの」 848 sirome0_0DONE少し未来のお話。🦎くんが街の女の子にモテ始める。それ以上にあの子もモテる🦎「ミラベル、花をもらった。」 🦋「へぇ、よかったね。」 🦎「ミラベル、町の子が僕になんて言ったと思うあなたのことが好きです、だって。」 🦋「…そう、それってちゃんとカミロを好きなんだよね。」 🦎「ミラベルアレパの山」 🦋「私はママのが好きだから。」 🦎「…だあっ」 🎀「どうしたの、カミロ」 🦎「ミラベルって恋心とかないわけ」 🌺「あの子に恋心本気で言ってるの」 🎀「あら。」 🦎「何」 🎀「ミラベルが今10人目から花束を受け取ったわよ。…2人で出かけるみたい。」 🦎「」 🎀「まぁ、ライオンみたいな足音ね。」 🌺「そんなに好きなら早く伝えればいいのに。」 308 sirome0_0DONEポゼの中でも、元のお家に戻りたい子、戻りたくない子で意見の食い違いが出てきてもしんどい、好き…ってなる🐛くんもどっちでもいい。 ただボクの顔をもとにもどしてくれさえすれば。周りのみんなは泣いている。シクシク、シクシク、虫みたいに。 ニンゲンたちがみんな帰った夜の話だ。 「カエリタイ」「モトニモドシテ」そんな声がひっきりなしに聞こえたりする。 そりゃあ、そうだ。ボクだってあちこちから出てくる虫たちには迷惑している。 それに、あちこち痒いし。 痒い、ああ、そうだ。 痒い痒い痒い… 何度も追いやっても次から次へと湧いてくる虫にイライラする。 帰る場所なんて、別にどこだっていい。 雨風防げれば、それだけでいい。 どこで寝ても同じだ。 この顔と体さえなんとかして貰えればなんだっていい。 ああ、今日も、痒くて痒くてたまらない体にイライラする一日が始まる。 虫くんもどっちでもいい。 ただボクの顔をもとにもどしてくれさえすれば。 328 sirome0_0DONE由紀と手をつながなくなったのはいつからだろう手「真冬、ほら。」 【手を繋いで海へ…】 「うん。」 由紀とは手なんて、多分小学生の頃以来繋いでいなかったと思う。 どんな手だったっけ…。 "真冬、行こーぜ" 「手、繋ぐの」 "嫌なのか" 「由紀さっきトイレ行って手、洗った」 "あ…" 「…」 "冗談だって、ジョーダン。" 繋いでいるのは由紀と全く違う手なのに。 「…冬、おーい、…真冬。」 「何、上ノ山くん。」 「お前、また何か思い出してただろ。」 「ごめ…」 「謝んなくていいけど。いや、ちょっとムカつく…たぶんお前にとっちゃなかなか忘れらんない奴なんだろうけど、あんな歌まで残すくらいお前のこと好きだった奴のこと忘れろって言うのは「上ノ山くん。」何だよ、」 540 sirome0_0MOURNINGもちろん、誰かにはみんな愛されてる。いつか気づける日まで愛されている自信がない、生きている価値もない。ただ何となく生きているだけの人生なのだろうと思っていた。 そもそも価値ってなんだ。どういう人に価値があるんだろう。 偉人以外は価値がないのか どうしたら価値のある人間になれる 自分に自信がつく 「世の為人のためになることをした人はそりゃあもうもてはやされると思うよ。でも、どんな小さなことでも、いてくれてよかったって思ってもらえる人がそうなんじゃない別にいいことをしなくたっていいんだよ。」 ほら、親にとってはどんな子も、生まれてきてくれてありがとう、の対象になるって聞くじゃん。 目の前の人間はこともなげにそんな事を言う。 この人間はきっと自分の価値を知っている。だから自信があるんだ。 437 sirome0_0DONE誕生日仮衣装ではしゃぐ〇〇とダニペはしゃぐ二人と遠目に見る二人「ダニエル、見てっ」 ダニエル「はははっなんだよその組み合わせ」 「タイトルはねぇ、The☆PARTY Time」 ダニエル「絶妙だなっ」 「じゃあ、次は…」 ロビン「あれ、何してるんだ」 アイビー「〇〇が誕生日だから、誕生日特典使えるうちにってさっきからファッションショーしてるの。」 ロビン「へぇ…。っていうか、あれであの2人付き合ってないのか」 アイビー「そうだよ。」 ロビン「意味がわからない。」 アイビー「私も。」 「これはどう」 ダニエル「だからなんでさっきから変なメガネばっか選ぶんだよ」 「楽しいけどちょっと恥ずかしくて。」 ダニエル「女子の服はフリフリしてるのが多いな。」 「そんなことないよ、これとかシュッとしてる」 522 sirome0_0DONEあと、どこかでほんとに由紀くんが作った【海へ】が聴きたい、聴けないままなのほんとに…真冬くんの腹の穴の中で、由紀くんしか知らない【海へ】を一人口ずさんでたらほんとに😭😭😭だって結局、曲の中に吉田由紀を感じさせることはできても、上様は由紀くんを知らないわけで由紀くんの「〜〜〜♪」 「由紀、」 「ん」 由紀は、真冬がよく歌っていた鼻歌を高校になってからもよく真似して歌っていた。 無意識なのか意識的になのかはわからないけど、多分そうやって真冬と会えない時間も二人の時間を大切にしていたのだと思う。 「曲、出来そうなのか」 「楽勝」 あーあ、次のLIVE楽しみだな、そう言って二カッと笑った由紀が俺には眩しかった。 でも、その日はいつまで経っても来なかった。 200 sirome0_0DOODLE真冬くんが勇気を出して何かをやるたび真冬くんを見て(知ってか知らずか)上様が、笑顔を向けるのすごい好きなんやけども最後真冬くんから笑顔を向けるのほんとに😭😭😭冬の話の最後微笑み合う二人春樹「お前らほんとなんなの。もう見てらんないんだけど。何で冬の話の後ほほ笑みあってんの」 真冬「今日も歌えてよかったね、って。」 立夏「なんか、俺のクセみたいなもんだと思うんですけど、気づいたら真似してきて…」 春樹「秋彦もなんとか言って」 秋彦「俺は、毎回上様あんな笑顔もできんだなーって。」 春樹「ちゃんとして。」 秋彦「おまえら、ちゃんとしろよ。仕事だぞ。」 立夏「すみません。」 真冬「すみません。」 206 sirome0_0DONEsyhのライブ、始まる直前真冬くんを見つけた柊くん視点のお話⚠本編にこんな回想はありませんのでご容赦ください。しゃんとしろ。真冬が来てる、目が合った瞬間 嬉しいような、恥ずかしいような、でもほっとしたような気持ちで、涙が溢れそうになった。 一方的に真冬に聴かせたかった曲、由紀が真冬に聴かせたかった、作りかけたままの曲。 ずっと傍観を決め込んでいた俺の単なる罪滅ぼしのような完全なる自己満足。 俺一人の力じゃ作れなかったし、真冬を動かすこともできなかったのだと思う。 あの日、ギターを背負ったお前を見かけるまで俺たち四人の季節はずっとあの冬の日のままで止まっていたから…。 真冬がギターを弾きたいと動き出したから、俺たちの季節は少しずす雪が溶けていくように動き出したのだろう。 ギターを弾いてくれてありがとう、自分の気持ちははわからないと俺に教えてくれてありがとう、由紀もよく聴いていたあの曲を歌ってくれてありがとう。 662 sirome0_0DONEふくろう便でのやりとりに夢中なあの子と手紙に嫉妬しちゃうダニエルくんアイビーが言っていた。 また〇〇が新しいことに夢中になっているって。 一体今度は何に夢中になっているのかと思えば、フクロウ便を飛ばすことだと言う。 「こっちじゃスマホが使えないでしょそれに、誰に届くかわからないフクロウ便なんてロマンチックじゃない」なんて〇〇はうっとりしている。 「返事をくれる人もいるんだよ」 もちろんフクロウさん達にずっと手紙を届けてもらってるわけじゃないけど。 そう付け足した〇〇はにっこりと笑う。 「それ、楽しいのか」 「あまり手紙を書かないダニエルにはわからないよ。」 俺の返事にムッとした〇〇は即答で俺に言葉を返す。 「それは、…悪かった。なんて書けばいいのかわからなかったんだ。俺はお前みたいに手紙を書く才能はないし、面白い話の一つも見つけられないから。」 766 sirome0_0DONE離れるべき場所。離れられない俺もっと早くこうしておくべきだったんだと思っていた。俺はお前やアイビーみたいに三大魔法学校対抗試合で選手として選ばれなかった。 2人と並んで立つことも本当はなかったはずの人間で、弱くて場違い。 もっと早く、2人と距離をとっておけばよかった。 だって今更離れるのなんて、…離れるのなんて。 「ダニエル。」 「…何か用か、エリオット。」 その手を掴めばもうもとに戻ることなんてできないとわかっている。 「ダニエル」 「ダニエル」 その時2人の声が追いかけてきた。 「どうしたんだ」 「〇〇がダニエルのところに行きたいって。」 「ダニエルすぐ一人になろうとするから心配だよ。傍にいて、ダニエル·ペイジ。友達でしょ」 二人はガッチリと俺の手を握る。離さない、どこにも行かせないと言うように。 403 sirome0_0TRAININGグリーンアップルの彼少し大人になった君も恐ろしい青リンゴの匂いのもの増えたなーとかそんな。丸井くん元気にしてるかなとかそんな。 青リンゴのグミやガム、歯磨き粉に、シャンプー、ヘアワックスまで並ぶスーパーを見て中学の頃にあんなに好きだった赤髪のあの子のことを思い出す。 結局大学まで一緒だったっけなんて思うけど、大学になると学部が違うと顔を合わせることも姿を見かけることもなくなったあの男の子。 何気なく、青リンゴのグミに手を伸ばしかけたとき、視界の端に他の人の手が映る。 「あ、すみません。」 「こちらこそ、すみせん。」 短い言葉を交わしたあと、視線が絡む。 もちろん目の前の相手は期待したあの人ではなく優しげな顔の女の人だった。 その人は、伸ばしかけた腕を引っ込め通り過ぎていく。 803 sirome0_0DOODLEアビゲイルといるクリスマスは誰と過ごすの「だってダニエルはどうせエリオットでしょ。アイビーはウィニー。」 アビゲイル「拗ねてるの」 「拗ねてない。」 アビゲイル「···」 「なぁにぃ、その顔。」 アビゲイル「いや、別に。」 「…」 アビゲイル「〇〇、さみしい」 「だって、クリスマスだよ。クリスマスは大好きな人と過ごすものでしょ」 アビゲイル「だってさ。」 「」 アイビー「〇〇〜っ、一緒に過ごそう」 ダニエル「えっと…、とりあえずハニーデュークスにでも行くか」 221 sirome0_0DONE好きって言わせたい⚽️男子彼氏さんが弱っています。4️⃣1️⃣「ごめん、なんか元気ないかも。一回好きって言ってくれない?」 部活終わり、昇降口で待ち合わせしていたから待っていた彼女ちゃんのもとに走ってきて、ぎゅっと抱きつく4️⃣1️⃣くん。 あまりにもいつも通りじゃない姿にびっくりする彼女ちゃんだけどきちんと抱きとめ「潔くん、ここ昇降口だから場所移動しようか。」って優しく声を掛ける彼女ちゃん。 「駄目、動けない、かも。好きって言って。」 「…好きだよ、潔くん。部活頑張ってる姿も好きだし、汗のにおいも好き。好きって言うと顔が真っ赤になるのも好きだし、存在が好き。大好き。」 なんて、たくさん潔くんの好きなところと一緒に好意を伝えると「もう、いい。ありがと。」って体を離す4️⃣1️⃣くん。 1094 sirome0_0DONE好きって言ってよ⚽️男子言わなきゃワカラナイワカラナイ4️⃣1️⃣「なんで黒名化してんの?」 好きって言ってよ、って言う彼女ちゃんの言葉よりそっちに気がいってしまう4️⃣1️⃣くん。 「…あれ、さらっと流そうとしてる」って訊く彼女ちゃん。 「いや、違うんだけど、…バレた」 頬をポリポリかく4️⃣1️⃣くんに、今のはバレバレだよ、と笑う彼女ちゃん。 もちろん、好きって口にしてほしいけど4️⃣1️⃣くんがなかなか口にできないのは知ってるしそこまで期待してない。ただ内心は、好きって言ってって言うのも勇気いるんだよなー、って寂しくなってる。 「…あのさ、〇〇。俺そう言うの口にするの苦手で。」 「うん、知ってるよ。」 「呆れたり、してない」 「…してないよ。」 寂しい気持ちがある時に、そうやって言ってくる4️⃣1️⃣くんに強がって、返事するもののちょっと頑張らないと泣き出してしまいそうでなかなかまっすぐ顔を見れない彼女ちゃん。 2168 sirome0_0DONEとある作品で、"菓子は恋文なのだ"という旨のものを読んで書きたくなった今ならわかる。母さんは、父さんからもらった文をいつも大事そうに胸元に抱いてた。 菓子をもらった日には、「これはあの人からの恋文なの」って目に涙を浮かべながら口にして大事に食べようねって俺にも菓子を分けてくれたんだ。 「平助にもいつか一緒にお菓子を食べたいと思える人が現れるといいね。」 そう言って俺とは対照的に大切に大切に菓子を食べる母さんの言葉の意味がその頃の俺にはあまりよくわからなかった。 菓子は菓子だ。そんなにも思うのならどうして母さんに会いに来てやらないんだという怒りさえ覚えた。 菓子も金も、自分の罪悪感を掻き消すための自己満足でしかないだろうと口からこぼれそうな言葉を俺はいつもぐっとこらえていた。 「お茶をお持ちしました。」 968 sirome0_0DONEよくできましたと、🏐男子🏐男子が褒めてくれるらしいhnt/tksm/sg/knm日向 体調不良をちゃんと言えたとき 朝からなんだか体調が悪そうな🌸ちゃん。だけど、全然頼ってくれないしふらふらのまま何処かに行こうとする🌸ちゃんをちゃんと見てる。 教室で友達に囲まれながらもちゃんと見てるし、教室から出ていく🌸ちゃんをみた瞬間「ごめん、ちょっと便所っ」って追いかけるように教室を出ていく。 ふらふら、ふらふら歩いてる🌸ちゃんを追いかけて「なぁ、〇〇」って声を掛けると案の定真っ青な顔の🌸ちゃんが振り向く。 「ひな、た。」 「うん」 「ごめ…しんどい…」 体を預けてくる🌸ちゃんをしっかりと抱きとめて「よくできました。」って言ってくれる日向くんに安心して涙が溢れちゃう🌸ちゃんでした。 2048 sirome0_0DONEオリジナル小説冬になると眠ってしまう女の子のお話三ねぇ、来たよ。 ドアを開けて、眠りについた君を見つめて声を掛ける。 最後に言葉をかわした日から何日経ったのだろう。 何日僕はそう呟いて君の枕元で君の耳に届いているかどうかもわからないくだらない話をしただろう。 早く春が来ればいいのにと、君に呟くのが帰る前のルーティンになっていた。 前の年ももそうだったのかもう記憶にないけれど。 きっと来年君と言葉をかわしたとき僕はまた君に恋をする。眠っている間には分からないきれいな瞳に。君ののどから出てくるかわいらしい声に。 愛しすぎて、もしかしたら涙がこぼれてしまうかもしれない。 「ねぇ、」 「何。」 「どうして冬になるとすぐに帰るの」 「すぐに暗くなるからだよ。」 「嘘つきだ。」 668 sirome0_0DONE主人公ちゃんが多分一番強いまほかくのキャラと愛してるよゲームダニエル「………言わなきゃだめなのか」 始まる前から顔を真っ赤にして言ってきそうなダニエルくん。 「いやいや、言わないとゲームにならないでしょ」って言うと「そうだよな」って会話を背ける。 「……………………ぁ、いしてる。」 長い沈黙の後ようやく顔を見ずに言うダニエル・ペイジに対して、主人公ちゃんは「ダニエル、こっちを見て。」って言うものだから「いや、ちょっと待て。」って言って気持ちを整えてからきちんと顔を見るダニエルくん。その瞬間を狙って「ダニエル、愛してる。」って言う主人公ちゃんと「おまっえっ@3€%☆」って真っ赤な顔で何かを叫ぶダニエルくん。 コルビー「僕は〇〇のこと普通にすきだけど」 905 sirome0_0DONE柚木普の願い四番の世界の中で俺はただ、名前で呼んで欲しいだけなのに。 折角柚木普として生きる世界があるのに、ヤシロはずっと俺を花子くんって呼ぶ。 何度訂正しても、訂正しても、 「花子くん」 ほら、また… 「だから、俺花子くんじゃなくて普くんだってば。」 困った顔で、「あ、そうだった。」って言ってから次に会った時にはもう間違えてる。 俺が必死に四番の作った世界で周りに合わせて生きているのにそんなことお構い無しって感じだ。 「…ほんと、笑っちゃう。」 誰もいない体育館裏で一人で空を見ていた時にそう呟く。多分、普通だったら何度も名前を間違えるなよって怒って口も聞かなくなってしまうのかもしれない。それでも、毎回口を利いてる俺ってやっぱなんか変なのかもしれない。 477 sirome0_0DONE〇〇が流した涙の意味なんて、オレにはわからないままだった。だって、数日後彼女は誰にも言わず姿を消したから。❤くんの夢「オレの夢がなんだっていいだろっ」 言えるわけがない、言えるわけがないのにお前もグリムもデュースも目を輝かせて聞いてくる。 言いたくない、言ったってどうせかないっこない夢だから。 「…どーせ、しょうもない夢なんだゾ。」 しばらく誤魔化していたらグリムは、可哀想な人間を見る目をオレに向けてそう言う。 そう思いたきゃ、そう思えばいい。 他の誰かに聞かれていたら、笑ってそう答えていたのだと思う。でも、その言葉が頭にカチンと来たのだ。 「…あーもうっ、わかったそんな知りたかったら教えてやるよ。俺の見た夢はな、〇〇が元の世界に戻らないままの夢。」 勢いに任せて、そう言葉を吐き出すとオレ以外の誰かが口を開く前に続けて言った。 531 sirome0_0MOURNINGただ、ひとり旅の予定がズレた日に思いついた話ひとり旅出かけようと思った。大切だと思っていた人を忘れるために。唐突に選んだ意味のない季節をぱっと指さして気づく。 本当に偶然、でもそれは必然のように意味のある季節であるように思える。 それくらい、大切な日だった。その日は、君と出会った季節だったから。 君の口にしていた名前の場所、多くの時間君が過ごしたらしい場所。全部見て回りたかった。 君がいたことを、どうしても感じたかった。 それだけで良かった、それだけで。 きっと、私は前へ進める。 初めての土地は、冷たくてつんと鼻の奥が痛くなるような空気をしていた。 秋、という季節がそうさせていたのかもしれないけど。 「さむ。」 小さく呟いて、歩を進める。 右も左も知らない景色が広がる世界へ。 319 sirome0_0DONEポゼの中でも、元のお家に戻りたい子、戻りたくない子で意見の食い違いが出てきてもしんどい、好き…ってなるオーバーオールちゃんは戻らなくても大丈夫。ここにはたくさん知らないものがある。面白いもの、楽しいものがたくさんある。 ここに来ていつも泣いている人がいる。ホームシック、というやつなのかもしれない。 オウチ、と言うものも、ママと言うものも知らないけど。 みんなオウチと言うものがあるのかな、なんて思って周りを見ても、自分のことでいっぱいいっぱいなのか目が合うヒトすらいない。 どうして帰りたいんだろう、ここでは自由に歩き回る足があるのに。 どうして帰りたいんだろう、ここでは自由にお話できるコトバを持てるのに。 教えて、誰か…っ。 「オウチ、ってナニ」 小さく小さく呟いたのに、みんなが一斉にこっちを見た。 「ボク、知ってるよ、ゼンブ、知ってるよ。」 「おウチ、おウチ、あぁぁぁっ」 693 sirome0_0DONE彼女の一人旅に賛成する、しない🏐男子可愛い子には旅を日向 する、けど危ないとかなら俺と行こう 「日向、日向、日向ひっ、ごっほごほっ」 あまりに勢いのいい彼女さんの登場に「ぇえっ」とびっくりするのが大人になった日向さん。 落ち着くまで待ってから「で、何」って聞いてくれる。 「一人旅に行こうと思ってって言っても国内だけど」って嬉しそうな彼女に、「新幹線飛行機」ってまず交通機関きいてくる。 「んー、今回は飛行機で。と考えてまして。」と彼女ちゃんが言うと、「え、〇〇ちゃんと飛行機乗れる乗り方わかる」とめちゃめちゃ驚いた顔で確認に入る。 「わかるよ。」と笑う彼女ちゃんに「ほんと俺ついてけるよ」って食い気味に言う。 「日向が、ちゃんと準備して海外に旅立って行ったのも知ってるし、それを見てたからこそ一人で行こうって思ったの。」という彼女ちゃんの真っ直ぐな目を見て、「わかった。」って納得する。 1581 sirome0_0DOODLE田中が田中だから、田中夫妻誕生秘話菅原「清水はどうして田中だったの」 清水「···かっこいいでしょ」 菅原「まぁ、田中はカッコいいよな。頼りになるし、」 清水「でも、そう思ったのは日向たちが来てからかな。最初はうるさいし苦手だった。」 菅原「ハハッ。」 清水「田中はずっと田中なんだよ。だからいいなって思ったの。」 菅原「ずっと田中」 清水「誰に対しても田中。」 菅原「動詞みたいじゃん。」 清水「確かに。」 田中「潔子さん、お待たせしました」 清水「うん。」 田中「てか、スガさんいつから。」 菅原「お前が便所に駆け込んだあたりから。」 田中「どこで見てたんっすか」 菅原「あの辺。田中がトイレ行ったから清水1人だーと思って。」 田中「へー、そうなんですね。何の話してたんですか」 434 sirome0_0MOURNING短い詩みたいなやつ夜のナイフ両親を看取ったら、自分は死ぬことを目標に生きてきたはずなのに、今すぐにでもと思う時がある。 正直、人がひとりいなくなってしまっても他の人の人生はいつもと変わらないまま続くのだろう。 ただそれだけのこと。 きっと、すぐに忘れてしまう、あんな人もいたなーという記憶ですら。 それでいいんだ。 誰かに悲しんでほしいわけじゃない。覚えていてほしいわけでもない。 そう思っていたのに、夜になって考え始めるとそれがたまらなく恐ろしくて涙が出てしまう。 自分は誰の何者でもないのだ、そう夜にナイフを突きつけられているようで。 261 123