masasi9991 @masasi9991 妖怪ウォッチとFLOとRMXとSideMなど平和なのと燃えとエロと♡喘ぎとたまにグロとなんかよくわからないもの ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 413
ALL 道タケ漣 妖怪ウォッチ 久々綾 デググラ かぶもも レクセル RMX クラテパ ヴァルフェン レオクリ ゼロクス ZXA 創作 ジクイア masasi9991DONE異◯族レビュアーズパロの道流さん総攻め直接的なエロなし道タケ、道漣、道ケタ、道ザザとジョウケタ、ジョウザザの要素がある 3 masasi9991DONE道タケ漣のキスの話二人ですること 今日のコイツは見るからに機嫌がいい。一体何があったんだ? ……どうせ、些細なことだろう。昼に食った円城寺さんの弁当が、ウマかったからとか。いや、円城寺さんの弁当は大抵ウマいけど、今日は俺とコイツの好きなおかずがたくさん入っていた。 そういうのだけで、あんだけ上機嫌になる単純なヤツ……は普段よりも文句は少な目、騒がしさは上で、円城寺さんの買い物にも付き合って荷物持ちをさせられ、円城寺さんのアパートに着いてからも食材や日用品の収納の手伝いのためにそう広くないアパート内をあちこち行き来していた。円城寺さんの後ろにくつついて。まるで飼い主の背後をちょこちょこと着いて回る犬みたいだ……と見てて思った。 「タケル、漣。午後からずっと家のこと手伝ってくれてありがとうな」 1704 masasi9991DONE膝枕したい道タケ漣デカくてやわらかい「いつも、してもらうばっかだろ」 「あん?」 「お返しにこっちからできねぇかって話だ。……オマエはそんなこと考えねーか」 「らーめん屋がやりてーっつーからやらせてやってるだけだ。オレ様はカンダイだからなァ……その、ヒザマクラっつーやつも」 「そうか」 畳に胡座かいて座ってるチビがオレ様を見下ろしてフッと鼻で笑った。意味わかんねーからムカついてその喧嘩を買ってやろうかと思ったが、メンドクセえ。寝転がったままチビの言ってたことを考える。 ヒザマクラ? ヒザっつーか、太ももをマクラにするやつ。よくらーめん屋がやってる。 らーめん屋の太ももは枕としてはそれなりに悪くない。らーめん屋の暑苦しい体温も寝るのにはちょうどいいし、頭や背中を撫でてくる手がそこにあるのもいい。つまりらーめん屋が勝手にやってりゃいいんだ、そういうのは。 2159 masasi9991DONEおやすみの前の道タケ漣一番いい場所「しまった。あれを忘れてた」 さあ電気を消して寝ようか、という瞬間に急に思い出して布団を出た。タケルが「え」と呟いた。漣は、「ハァ?」だって。二人ほとんど同時に。 あれ、っていうのはあれだ。大した用事じゃない。しかし寝る前に片付けておかないと、明日朝起きてからだと……。ともかく大したことじゃない。布団を出て、台所に立ってやり残したことをすべて片付けた。ものの十分ぐらいだ。それでも罪悪感をたっぷり抱えて、再び寝室に戻った。 だってさっきの二人の一言、寂しそうだったじゃないか。まあ、一言というか一声、たったそれだけだったし、寂しいったって別にドアを挟んですぐそこにいるんだし、そもそも自分の自惚れが大げさに感じさせているというのは大いに否めないが、あの反応がかわいくてたまらなくて。 1347 masasi9991DONEお昼寝する道タケ漣うたたね とん、と寄りかかってきた円城寺さんの重みと熱と、すぐ近くに聞こえる規則正しい寝息。それから心臓の音……は、俺のか、円城寺さんのものか、どっちかわかんねぇ。ドキドキする。それと向こう側で不貞腐れてるヤツの、横顔。 優越感――思わず口元が緩んだ。とはいえ、横目で円城寺さんとソイツを眺めながら、胸ん中に浮かんできたのはそれだけじゃないって気もしてる。 ソイツが子供っぽく尖らせた唇の、薄いピンク色に少しだけ見とれた。 「静かにしてろよ」 小声で呟く。が、思ったより自分の声が部屋ん中響いた気がして、慌てて円城寺さんの顔を覗き込んだ。……大丈夫だ、起こしちゃいねぇ。俺の肩を枕にして、円城寺さんはすっかり眠ったままだ。 1366 masasi9991DONE寒い朝の道タケ漣冬の朝のいたずら 小柄な二人の背中が、ちゃぶ台の前で小さく丸まって座っている。喧嘩は一時中止らしく、寒い寒いと口を揃えて不満を漏らしつつ顔を洗って部屋に戻ってきていた。 二人とも、この間自分が買ってきた青と赤の半纏をそれぞれ羽織ってくれている。分厚くて温かいそれで着ぶくれした後ろ姿はまるでハムスターや兎のような小動物が寄り添っているかに見えて、思わず口元が緩んだ。買ってきたときは二人とも微妙そうな顔をしていたけど、やっぱりよく似合っているし、こんな寒い朝にはぴったりだ。 「洗面所、そんなに寒かったか? まあ飯を食ったら温まるさ」 「洗面所も、この部屋も寒い……」 「らーめん屋、自分の家なのに寒いかどうかもわかんねーのかよ」 1540 masasi9991DONE夜の道タケ漣風景 五 隣でもぞもぞと動く気配がして、目が覚める。まだ、夜中だ。部屋は真っ暗だけど、気配と体温で動いているのはタケルだとわかる。 ふと身体を起こしたタケルは、トイレにでも行くのだろうか……。半ば夢のようにぼんやりとそんなことを考えていると、起き上がったタケルがこっちを向いていることに気がついた。それから、すぐに布団の中へ戻ってきた。さっき起きたときと同じところへ。……と思ったけどどうやら違う。自分が目を覚ましたときより、ぽっと暖かくなった。タケルの体温だ。 一度起き上がったタケルがこちらに寄りかかってきて、頬を自分の胸のあたりに押し当てている。心地いい重さだ。顔を覗き込むと、すっかり眠っているらしかった。うつ伏せ気味の背中も穏やかに上下している。きっとさっき起き上がったときも、寝ぼけていたのだろう。 1280 masasi9991DONE酔っぱらいでご機嫌の道流さんの道タケ漣 2116 masasi9991DONE道タケ漣のキスの話せめての要求 二人の顔が並んでぐっと近付いて、思わず後ろ手を付いた。 顔が赤い。どちらも。潤んだ目。四つ、並んでいる。顔を近付けられるとその熱が皮膚の上にしっとりと伝わってくるようだった。 「参ったな……」 無意識につぶやいてしまった。こんなつもりじゃなかった、なんて言い訳は良くないけど……だってこれじゃ自分が、我慢できそうにない。 「頭とか顔とか、いーから口にしろ」 「円城寺さん、口開けてくれ」 う、と追い詰められて呻きが漏れる。二人の少し開いた唇が、かわいい……。でもそこばかり見ているのがバレるのもよろしくない。だいたいそこ以外だって全部かわいい。目が泳ぐ。 「……したら我慢できなくなるぞ」 「ンでオレ様が我慢しなきゃなんねーんだよ」 1260 masasi9991DONEおはようの道タケ漣おはようのたくさん くすぐってぇ、まぶしい、って感じた。それに気持ちいいって。そのあとに、朝だって気付いた。 今日はオフの日、だよな。俺も、円城寺さんも、アイツも。そういう朝に、こんな気分で目が覚める。 「タケル、漣」 円城寺さんの低く囁く声も、くすぐってぇ。そして気持ちいい。声と呼吸が耳元や頬の上を撫でてるような感じがする。 俺の名前を呼ぶ声も、コイツの名前を呼ぶ声も、ほとんど同じ距離で聞こえた。だから多分、今俺が腕ん中に抱えてるのはコイツの身体……ってことは、鼻先に当たってるサラサラしたものは、コイツの髪だ。 ……コイツ、寝る前は円城寺さん挟んで向こうの布団に入ってただろ。どういう寝相してんだ? 目、開けりゃどういう状況なのかすぐわかんだろうが……。 1086 masasi9991DONEタケルの帰りを待ってる道タケ漣気配と匂い「漣、おかえり」 玄関のドアが開くのに合わせて声をかけると、ん、と短い返事が戻ってきた。機嫌が良さそうだ。靴を脱いでそのまま台所の方に行って、冷蔵庫を開けている。 「なにか食うなら手を洗ってからだぞ。あ、でもそのプリンは晩飯の後な。飯は今日も鍋でよかったか?」 声をかけるたびに、ん、ん、と短い声が返ってくる。プリンのことだけは不満そうだったが、結局手は付けずにいてくれるらしい。そのまま手を洗う音が聞こえてから、こっちにやってきた。 「今日はちょっと寒かったな」 「別にィ」 やっぱり短い返事をしつつ、あたりをきょろきょろと見回してから自分のあぐらの上にどかっと座り込んだ。背中を自分の胸にもたれかけて体重を預けてくる。 1526 masasi9991DONEおやすみなさいの道タケ漣合図を待っている らーめん屋が布団に入ってきて、すぐに暑くなってきた。布団から出るかどうかで悩む。 どうやったらンなのことになるんだか知らねーが、らーめん屋は熱の塊みたいなモンで、近くにいるだけで暑い。 「最近は朝方が寒いから、寝冷えしないようにな」 とか言いつつオレ様にこのもこもこの鬱陶しーヤツを着せやがったせいもある。着せやがったのは、もちろんらーめん屋だ。 同じようにもこもこを着せられたチビが、らーめん屋の向こうでぐだぐだ喋っている。布団がめくれる音。チビが布団に入るためにもぞもぞ動いてて、ゆるい音、ゆるい振動、少し上がった布団の温度、丸まったオレ様の隣に座り込んだらーめん屋の太ももに額を当ててると、色々なものが伝わってくる。 1067 masasi9991DONE事後の朝の道タケ漣 3983 masasi9991DONEお昼寝中断の道タケ漣お昼寝中断・再開 さむい。ムカついて起きた。 さっきまでここにいたはずのチビはどこだ? オレ様の、枕代わりに……いねえ! らーめん屋が作ったもこもこのクッションだけがオレ様の腕の中にある。 「チビ……」 「しーっ」 「?」 らーめん屋の声がして、そっちを振り返ったら見つけた。チビと、らーめん屋……。らーめん屋、いつ帰ってきやがった? そんでその膝にチビが、寝てる。クソ、そっちもいつの間に。 「漣もおいで」 らーめん屋が小声でオレ様を呼ぶ。そのニヤついた顔がうぜェ。だいたいなんでチビが先にそこにいて、オレ様が後なんだよ。 らーめん屋がチビを寝せてない方の膝をぽんぽん叩く。一応、オレ様が寝る場所は開けているらしいが……。 602 masasi9991DONEおはようのかわりの道タケ漣目覚まし時計のかわりに らーめん屋が歩くと床が沈む。ごく微かな変化だが目を瞑っていたってオレ様には当然わかる。だからこの狭いアパートだとどこに居るのかいつもバレバレだ。らーめん屋はだいたいいつも気配も消さずに呑気にそのへんをウロウロしてる。 気配がうるせぇ。こっちに来やがる。まだ眠いっつーのに。 すぐ目の前でチビが少し身体を固くした。近づいてくるらーめん屋の気配に身構えたらしい。最強大天才のオレ様は目を閉じててもチビの動きぐらいお見通しだし、これもトーゼン……つーか起きたら額が触れるぐらいのところにチビがいたせいだ。ちょっとでもチビが動けばわかる。オレ様とチビの間にはらーめん屋が寝てたはずなのになんでだ? 寒がりのチビが寝てる間にこっちに寄って来やがったのか? 1599 masasi9991DONE道タケ漣のフェラの話 2158 masasi9991DONE事後の道タケ漣そう言えた「かわいいな」 って耳元で囁かれて、思わず身体が小さく震えた。さっきまでの気持ちいいのが身体から抜けきってないせいだ。それで、円城寺さんの低い声で囁かれると全部思い出しちまって、身体中がゾクゾクする。頭ん中はフワフワする。 そういうの、円城寺さんはわかってやってんだろう。俺の顔を見下ろして目を細めて笑って、背中に回した腕に少し力を込めて抱き寄せて、また同じこと言った。 「かわいいな」 って。 俺の額にくすぐったいキスをしながら、言った。さっきと、同じだ。また身体が反応しちまう。頭の方は、もっと。でも円城寺さんはきっとこれは俺だけに言ったわけじゃない。コイツにもだ。さっきのも、その前も、いつだって。円城寺さんの太い腕のもう片方には、アイツが抱きしめられている。 934 masasi9991DONE喧嘩する虎牙とぜんぜん聞いてない道流さんの道タケ漣他愛もないこと 今日も元気に喧嘩をしている。こんな至近距離で言い争っているからお互いにおでこをぐいと押し当てたり、鼻先がつんつんぶつかったりしている。それでもどちらも引こうとしない。タケルも漣も本気でやってるんだろうが、見ている方としてはだんだん微笑ましく思えてくる、というか。 お互いの顔を睨んでいるんだか見つめ合っているんだか、距離が近すぎてどちらも寄り目になってるのは、きっと自分たちでは気付いていないな。丸くなった目はさながら猫二匹。タケルは漣を見上げて少し上目遣いだ。 漣は腹を立てて睨んだり、口をへの字にしたり尖らせたりして拗ねたかと思えば突然ニッと笑ってタケルになにやら勝ち誇ったようなことを言っている。タケルも怒って言い返すかと思いきや、極めて冷静に「俺の方が」と真正面から言い放った。そして言い終わってからこっそりと唇の端に勝利を確信した笑みを浮かべる。こっそり――しかし自分から見れば明らかに、もちろん漣にだって、見えている。 746 masasi9991DONEおやすみなさいの道タケ漣風景 四 居間に敷いた布団の中から、くぐもった声で何か言い合っているのが聞こえる。喧嘩はあまりして欲しくはない……が、二人とも眠たそうな声で、その合間には笑い声も混じっている。なんてことはない眠る前のお喋りだ。自分の名前も、時々聞こえる。 「自分も入れてくれ」 声を掛けると、掛け布団の端から漣とタケルが顔を出した。眩しそうに目を細めて、自分を見上げている。 「おせぇ」 「待っててくれたのか?」 ふん、と漣が鼻を鳴らして布団の中にもぞもぞと潜って戻る。 そこは自分の布団だぞ、と声を掛けるともう一度鼻を鳴らしているのが掛け布団の下から聞こえたが、タケルはもちろん漣も少し動いて自分が入る隙間を作ってくれた。そこに足を入れて腰を下ろす。 1151 masasi9991DONE道流さんの誕生日の道タケ漣その日の特別なプレゼント 欲しいものは? と口々に尋ねられた。タケルも漣も恥ずかしそうに、少し頬を赤くしたり、不機嫌を装って口を尖らせたりしながら。とはいえ、今は特にどうしても、ってものはないな……と答えると、思ったような答えではなかったからか二人とも困ったような拗ねたような顔になる。 「だってもう朝から沢山プレゼントをくれたじゃないか、二人とも。飯も旨かったしお前さんたちが選んでくれたエプロンも、それに手紙やメッセージカードにも感動した!」 「コイツが渡してた紙くず、メッセージカードだったのか……」 「!? オレ様のありがたいお言葉をカミクズだとォ?」 「あはは。全部が自分の宝物だ。そんなわけで、いくら誕生日だからってこれ以上欲しいものなんてすぐには思いつかない、というのが自分の答えだ」 2099 masasi9991DONEおはようの前の道タケ漣寝言? 余計なことをすると起きてしまうだろう、とは思ったものの。朝だし、そろそろ起きてもいい時間ではある。それなら何を悩んでいるのかと言うと、この気持ちの良さそうな寝顔をこのまま眺め続けるかどうか、だ。 自分の胸の上にずっしり乗せられた二人分の頭の重みは、暖かくてちょうどいい心地よさだ。自分の呼吸に合わせてうつ伏せになったそれぞれの頬がむに、とへこみつつ頭全体が上下する。そのくらいじゃ起きないらしい。かわいいな。 と、思っているとやはり自分は堪え性がないので……もう手が出て、二人の後頭部を撫でていた。 タケルの髪は寝癖で大きくはねている。そのせいもあって、いつもより手触りがふわふわだ。漣の長い髪はくるくるとうねっている。寝癖で絡まってはいないだろうかと指を通してやると全く不要な心配で、銀色のそれは指の間をするするとほどけていった。 1157 masasi9991DONEエッチな下着を着せ合う虎牙の道タケ漣 1693 masasi9991DONE暑い日の道タケ漣アイスの食べにくい食べ方 自分のアパートに入ってきて自分と自分の膝の上で寛いでいるタケルの姿を目に入れた途端、漣は「!」と怒りの声を上げた。 「漣の分のアイスも、冷凍庫に入ってるぞ」 冷蔵庫は玄関から入ってすぐだ。言うまでもなく漣はその場所を知っているし、必要だったら自分で開けて好きに中のものを食べている。しかし今日のお怒りはそんな問題ではないらしく、漣は冷蔵庫を素通りしてどすんどすんと大股に自分の方へやってきた。 それで、タケルが枕にしているのと逆の方の自分の膝に、うつ伏せに頭を乗せる。 「」 唸って、睨んで、口を開ける。狙ってるのは、自分の食いかけのアイスらしい。 今日は暑い。外から帰ってきたばかりの漣の身体も、熱く火照って触れてる自分は火傷しそうだ。 954 masasi9991DONE道流さんをその気にさせたい虎牙の道タケ漣はチョロい らーめん屋はチョロい。全部顔に出てる。その鼻の下伸ばしたマヌケヅラに。 「さわんな」 「わかってる! もちろん邪魔はしない! ただそっちにスマホが……」 「スマホだぁ?」 チビが一瞬布団から立ち上がろうとした。が、思い直したのか、浮かせた体重が戻ってくる。体勢が変わった分、さっきよりもチビの体重がこっちに寄りかかった。 チビは小せぇから、軽い。だが変に動いたせいで体勢が不安定だ。その背中に腕を回して、オレ様の上に乗せるように抱き寄せた。 そんだけでらーめん屋が生唾を飲み込んだのが見えたし、聞こえた。太い喉が笑えるくらいはっきりと動いてた。らーめん屋はチョロい。 「スマホで写真取るのは、ダメだ。円城寺さん」 1047 masasi9991DONEセブン/道流さん masasi9991DONE虎牙に怒られてる道流さんの道タケ漣もちもち 怒っている。かわいい目が四つ並んで怒っている。タケルも漣も、自分がしつこくやりすぎて怒っていることは重々承知しているが、怒っていてもかわいい。 「ニヤケんな。立場わかってんのかァ?!?」 漣が吠えて、タケルがぐっと手を伸ばして自分の頬を指先で軽くつまんだ。いい連携だ……なんて思ってまた顔が緩んでいたらしく、今度は反対側の頬を漣に噛まれた。 「いたた」 間近に寄せられた漣の拗ねた顔もかわいいし、いつもより少し強く立てられた歯も、頬に付けられた唇も、飴玉のように舐めてくる濡れた舌も全部かわいい。 「円城寺さん、本当に反省してるのか?」 「してるしてる。ほら、タケルもこっち噛んでいいぞ」 「噛むって、俺は……」 946 masasi9991DONE自分たちで色々したい虎牙の道タケ漣 2962 masasi9991DONE褒められ待ちの道タケ漣待ち切れない いつもだったら床に転がっていびきかいて寝てる時間なのに、珍しく起きている。それどころかさっきまでコイツは台所にいた。信じられるか? コイツが、晩飯作るのを手伝ってた。まあ、円城寺さんの「最強大天才様の舌で味見してくれないか?」に乗せられて、だろうが……。 コイツが飯が出てくる前から座って待ってる。そんだけのことだが何故か笑える。珍し過ぎて。 「おいらーめん屋、早くしろ!」 コイツがうるせーのはいつも通りだ。暇なら盛り付けも手伝えばいいだろ。まぁ、それは俺も同じだけど……。でも俺は手伝うって言って、「すぐ出せるから大丈夫だ。座って待っててくれ」と言われたから、こうして座って待ってるだけで……。 「はいはい。もうちょっと待っててな。すごいの持ってきてやるぞ!」 704 masasi9991DONE道流さんにくっつきたい虎牙の道タケ漣匂いが好き 帰ってくるなり、「おかえり」の途中で押し倒された。二人がかりだ。でなくても、なんだか少し拗ねたような顔を並べられると抵抗できない。拗ねさせてしまった原因に心当たりはないんだが。 二人に上に乗り上げられて、体温も二人分だ。クーラーは付けているとはいえ、汗があちこち滲んできた。 額を手の甲で拭う。本当はもっと別なところが、濡れている。 「……そうしてると、お前さんたちも暑くないか?」 「あちぃ」 「いや、俺はこのくらい平気だ。コイツと違って我慢できる」 「ハァ? らーめん屋が暑苦しいっつーだけでオレ様だってヨユーだっつーの!」 「この距離で喧嘩しない。今日はいったいどうしたんだ? なんだか積極的じゃないか」 931 masasi9991DONEひたすら撫でられる虎牙の道タケ漣撫でられてるとき 円城寺さん、もしかして俺とコイツのこと犬か猫だと思ってんじゃねーか……? コイツのことはともかく、俺がかわいいとか、よくわかんねぇ……。 腑に落ちない。というかむず痒い。なんて反応したらいいのか、わからない。かわいいな、って円城寺さんが言うたびに、そんなことねぇ、と俺が言っても円城寺さんは相変わらずの笑顔で、 「自分にとってはそうなんだ」 と答えて取り合わない。そして俺の頭をそのままその大きな手のひらで撫で続ける。 ……やっぱ、猫とか犬だと思われてるよな。だとしたら撫でる手が止まらないって気持ちは、少しわかる。俺もチャンプを撫でてると、いつも止め時がわからなくなる……。手触りいいし、あったかくて柔らかくて……。 761 masasi9991DONEキスと間接キスの道タケ漣そもそも間接キス「わかったわかった、順番な。どっちが先だ?」 二人の動きが揃って止まった。こんなとき、喧嘩になるかどうかは半々だ。よく喧嘩をする二人だけど、時には意外なほど意見がぴったり合うこともある。 「オレ様が先だ」 「コイツが言い出したから、コイツから」 と、目配せをしてからほとんど同時に答えた。わざわざ目を合わせたのに、結局二人同時に喋り始めてるところもある意味息ぴったりだ。 「わかった。漣、おいで。タケルはいい子で待っててな」 「ああ」 頷くタケルの頬を撫でる。それをニンマリとして見つめてから、漣は自分に飛びついてきた。 「くはは」 と、いつもの嬉しそうな笑い声が溢れる。自分の唇に触れるほんの少し前に。それを「しょうがないな」なんて言わんばかりに目を細めたタケルが聞いている。 3299 masasi9991DONE道流さんが帰って来るのを待ってる道タケ漣油断して待機中 船を漕ぐって、こういうのか。コイツのやることはわかりやすい。 「おいオマエ、起きろ」 ……コイツが起きてても寝てても、別に俺には関係ねーんだけど……。でもコイツがさっきから寝ねーように必死なの見てたから、起こしたほうがいいかって思っただけだ。単純に。 でもコイツ、俺がちょっと声かけたくらいじゃ起きねえ。布団の上で腕くんであぐらをかき、頭をゆっくり揺らして眠っている。寝てるだけなのにどういうわけだか偉そうだし、ちょっと面白いのは反則だろ。 ここで俺が起こさなくても、コイツは「なんで起こさなかったんだ」とは言わねぇだろう。円城寺さんには、キレるかもな。だから結局、俺には起こしてやる義理はねぇ……だけど、やっぱり放っておけなくて、俺は布団から出た。 2622 masasi9991DONE朝からいちゃいちゃしてる道タケ漣おはようのキス? 円城寺さんが笑ってんのは、いい。たくさんキスされて目が覚めて、頭も身体もくすぐってえ気分。起きてすぐ、円城寺さんのそういう顔が見れて、そんだけで今朝は最高だった。 って思ったんだけど、なんかおかしくねーか。おはようって笑って言いながら、円城寺さんがエプロン付けたまま台所の方から来た。 「おはよ、タケル。今日はゆっくりだったな? 顔洗ってきたらすぐ飯出せるぞ。漣もな」 円城寺さんは俺の枕元まで来て、こっちの顔覗き込みながらおでこにポンって手を置いた。そんでそのあと、俺の隣で寝てるヤツの方まで手を伸ばした。 「おはよう……あれ? 漣、起きてないのか」 そうだコイツも居るんだった。朝、だいたい俺より寝坊してて静かだから、んなわけねぇって無意識に思ってて……つまり、てっきり俺は、円城寺さんのキスで起こされたって思って……。 1486 masasi9991DONE疲れて帰ってきた日の道タケ漣おつかれの日 帰ってきたときには情けねー声出してたから、ウゼェしどーしてやろうかと思ってたっつーのに。オレ様とチビを腕の中に引きずり込んで、それからどうもしねェ。情けねー声でオレ様とチビを呼んだから、わざわざ近くに来てやったのに。 「漣、タケル」 その後も何回もただそんだけ、名前を呼ぶだけで、そのたびにちょっと腕に力込めて額に口を寄せたりとかそんぐれーのことしかしない。 胡座かいてへたり込んだらーめん屋にチビと二人で抱え込まれてるからすげェ狭い。暑い。三人分……あちこちくっつく。そんで何もしねー。 「円城寺さん、疲れてんのか?」 ンなの聞かなくてもわかんだろ。でもらーめん屋はそうとは言わねー。ヘナチョコのヘロヘロすぎてンな簡単なことも言えねーらしい。 1257 masasi9991DONEいちゃいちゃしてるだけの道タケ漣🍜さん、しゃぶった後も全然キスしてくれる 2575 masasi9991DONE膝枕してる道タケ漣 949 masasi9991DONEおはようの道タケ漣にらめっこ 朝、起きて隣に体温がある。そんだけでこんなに嬉しくなるのってさ、ちょっと単純過ぎるんじゃねぇかって、思う。自分のことだけど。浮かれてんだ、ずっと。円城寺さんと、こういう関係になってから……。それにアイツとも。 珍しく俺の方が早く起きて、横で寝てる円城寺さんの顔眺めてた。……多分、俺が先だったと思う。いや、アイツとどっちが先だったかはわかんねー。アイツは起きてるときはだいたい騒がしいけど、時々変に静だったりするから。 ただ、俺が身体起こして円城寺さんの顔を覗き込んだときは、アイツも起きてた。 円城寺さんの寝顔を覗き込んだら、ついでにその向こう側のアイツの寝起きの顔も視界に入る。不機嫌そうな顔は、いつも通り。アイツがだ。円城寺さんは、寝てるときも優しい顔してる。 1787 masasi9991DONEおはようしない道タケ漣ころころ しまったなあ、と思わず呟いてしまったのは建前じゃない。二人には悪いことをしてしまった。反省している。でも同時に、口元が緩むのも許して欲しい。 掛け布団の隙間から顔を出して、自分を見上げてくるその様子が愛おしくて。いやそれだけじゃない。二人とも自分の下半身に身体を乗り上げているんだが、その事実がまずかわいい。自分の前で仲良く……実際にはついさっきまで二人とも夢の中だったのだから、本当に仲良くしていたと言えるかどうかは疑問の余地があるとしても……とにかく今のところは喧嘩はせずに布団の中で顔を並べている。その愛しいぬくもり。下半身に伝わってくる。そして寝ぼけ眼で瞼を瞬かせているところも。 ただしどうにも機嫌が良くない。二人ともだ。 1269 masasi9991DONEお風呂上がりの道タケ漣お風呂のあとの話「新しいボディーソープ、どうだった?」 「ん? ああ、そういえば匂いがいつもと違った……」 布団に入りかけたタケルが動きを止めて、自分で自分の腕の匂いを嗅いでいた。 夏だからって、タケルはパジャマも着ていない。上も下も薄い下着だけだ。そこでもう寝転がっている漣も同じく。自分としては目のやり場に困る。さっきまで一緒に裸になって風呂に入っていたじゃないか、と言われればそれはそうなのだが、裸と下着というのはまた別の情緒があって……。ま、それはいいとして。 タケルはボディーソープの件にはピンと来ていないようで、首を傾げていた。 「わかんねぇ。もう鼻が慣れちまった」 「そうか。自分は結構いいと思ったんだがなぁ」 2240 masasi9991DONEお昼寝の道タケ漣我慢できない 顔を上げると、同じように座り込んでいたチビと目があった。チビも偶然、オレ様と同じタイミングで顔を上げていたらしい。フに落ちない。らーめん屋が見てたら、きっとあのフヌケた顔で「おまえさんたちはきがあうんだなぁ」とかなんとかウゼェことを言っただろう。 らーめん屋はここに居んのに、そのウゼェ声は聞こえてこない。かわりに寝息をスースー立てている。フヌケた顔は、してる。 「おい」 らーめん屋のかわりでもないが、チビが喋った。低くて小さくて聞き取りにくい声だ。チビだから。あと、らーめん屋が寝てるからだ。 「騒ぐなよ」 「騒いでねーっつーの!」 「おい!」 「うるせっ。……オレ様が世界で最強の静けさを見せてやるぜ。チビもオレ様を見習うんだな」 1165 masasi9991DONE誕生日の道タケ漣年に一度しかない誕生日のこと「え? ソイツそのまま寝かしちまうのか」 「うん。まあ、今日ぐらいはな」 と円城寺さんは笑って答えて、三つ並べた布団の一つにソイツを押し込んだ。 円城寺さんに荷物のように抱え上げられても全く動じず寝息を立てて続けてたから、どうせそうするしかねぇってのもわかるが。 「ま、なんとか歯は磨かせたし、風呂は明日でもいいだろう。さしもの漣も今日一日ずっとあのはしゃぎようじゃ、疲れても仕方ないさ」 「風呂、っつーか……。ソイツが一日中大騒ぎだったのは見てたから知ってるけど……」 なんて会話をしながら、円城寺さんも大きなあくびをした。眠そうだ。俺も眠くなる。なんであくびって見てるとうつるんだろうか。 「疲れてんのはコイツより円城寺さんの方じゃないか」 3291 masasi9991DONE朝の道タケ漣悪いお誘い「オレ様とチビが朝メシ作ってやったぜ! 今すぐ起きて感謝にむせび泣きながらメシを食うか地獄に落ちるかどっちか選びやがれ!」 アイツ、なに言ってるんだ。照れ隠しにしても意味不明だ。 その頭の悪い叫び声が聞こえてから数分、アイツがまだ戻ってこない。それは想定内だが、円城寺さんも起きてこないのは意外だ。 しかもその間、断続的にアイツの悲鳴が聞こえてる。 「ア!? 〜〜〜ッ、離しっやがれッ、ああぁ〜…んっ……」 腹が立ってきた。こっちは手が離せねぇっつーのに楽しそうに……。でもこれ以上アイツに任せられる料理なんかねぇし、とにかくこれに火が通るまで……。 いや、やっぱムカつく。円城寺さん起こしてからこれは仕上げればいいか。あとは火さえ通ってれば、円城寺さんのレシピ通りじゃなくても味変わんねえだろう。多分。 2875 masasi9991DONEいちゃいちゃしてるだけの道タケ漣二人で仕返し チビがしょーもねーことしてる。ンなことして何が楽しいんだか。真剣そのもの、って目してやがる。まるで強ぇ敵を前にしたときのような……いや、それとも少し違う。真面目くさってる、しょーもねー顔。 無言でンな顔してるチビの前では、らーめん屋が寝言みてーな声を出している。 「ふふ……くすぐったい……」 つーか寝言だ。目ぇほとんど開いてねぇし、布団の上に胡座かいて座ったまま頭はゆっくり上下に揺れてるし、口の端からうっすらよだれまで垂らしてやがる。世界一のマヌケだ。こんな夜遅くにやっとウチアゲってやつから帰ってきた酔っぱらい。 まあ、よだれはチビがさっきから顔つねってるせいかもしれねーからしょーがねー。 くすぐってぇ、ってらーめん屋言ってんのに。 1239 masasi9991DONEお昼寝する道タケ漣枕の役 重たくはない。二人とも羽のように軽い。もっとたっぷり飯を食わせてやりたい。だがそれはそれとして、そこで喧嘩をされるのはさすがに困る。 最初はタケルの方が自分の上に乗ってきた。仰向けに寝転がって本を読んでいた自分の太ももにおもむろに頭を乗せて、眠たそうな目でうとうとし始める。タケルがそんなふうに甘えてくれるのが嬉しくて、愛しくなって、その頬か頭に触れたくなって、「おいで」と呼んだ。すごく眠たそうなところ、悪いけど。 目、開いてるような開いてないような。ほとんど夢の中みたいな顔をして、タケルはもぞもぞと上体を動かして自分の腹の上まで頭を動かした。そうしてそのまま力尽きてうつ伏せに寝てしまったけど、自分は結局欲望に逆らえなくて、そのすやすやと微かな寝息を立て始めたタケルの頭を撫でた。眠気のせいだろう、いつもより暖かくて、ふわふわの髪に指を絡めるとこっちの胸の奥までぽかぽかとした熱が伝わってくるようだった。 2502 masasi9991DONE見抜きして欲しい虎牙の道タケ漣 2621 masasi9991DONE江戸時代の土蜘蛛さんと大ガマさんいざゆめまぼろし そこはまるで昼間よりも煌々として眩しい。夜通し喧騒は続く。朝になれば死ぬ。まったく近頃人の世は怪しからん。コンナ夜には人でなしも隠れやすかろう。 全くどちらで紛れたのだか。ヤンヤヤンヤと茶屋の呼び込み、如来眩しき張見世の甲高き笑い声、テンテツトンの清掻、三味線。昼より眩しく、騒がしく、捜し物にも苦労する。 だから迷わぬように、吾輩の近くを離れるなと散々言い含めておいたのだが。それこそ田舎者らしく昼見世にでも満足しておけば好かろうに。いやそも、客の振りなどせずともいい、吾々は人の目には見えぬ。だがそれこそ巧く人に化けらるるかと唆したのは吾輩であるが。とはいえ人に見えぬとしても巨大な化け蛙なんぞを江戸中に連れ回す訳にもいかぬから……。 1356 masasi9991DONEおやすみなさいの道タケ漣バレないようにしたつもりなのに やっぱ、敵わねぇな。俺は全力で足音を殺して全力で息も止めて、そんで絶対に起こさねぇように布団をめくったつもりだったのに。 円城寺さんがそっと寝返りを打った。そうだ、しかも死角から近付いたつもりだったんだぜ。 さすが円城寺さんだ。 「……タケル? おやすみ」 薄く目を開いて、円城寺さんは囁いた。円城寺さんの、柔らかくて低い声。それに柔らかい笑顔……その表情、好きだ。俺の方を向いている。 「なんで俺だってわかったんだ?」 「さあ……なんでだろうな?」 半分夢の中みてーな声で円城寺さんが答える。俺も小声で喋ってる。円城寺さんが完全に目、覚ましたわけじゃないのはわかってる。騒がしくして、これ以上睡眠の邪魔をしたくはない。 853 masasi9991DONE挟まりたい道流さんの道タケ漣 2103 12345