ノック
👁 👁
MEMOもくりで100本ノックの如く答えてもらいました。ほんとごめんありがとう
青大先輩質問集1生年月日は?
戦国時代あたりの12月15日
2血液型は?
A型と出がち
3身長何cm?
180以上
4好きな食べ物と理由は?
お肉/(多分)美味しいから
5好きなお菓子と理由は?
スルメ/(多分)美味しいから
6好きな色と理由は?
金色/……って言ったらあざとい?
7好きな季節と理由は?
春/銀次郎と再会したから
(ちなみに秋に別れちゃった(失踪)から嫌いらしいですその季節)
8人からよく言われる性格は?
面倒見がいい、頼りになるけど掴みどころがない。大人だなー。感情表現豊か。
9自分で思う性格は?
平凡な男です
10自分に自信のあるところは?
えーっと、目付きが厳つい…とか?
11自分の見た目で自信あるところは?
あー言っちゃった、目です。あ、あと、脱皮するから傷がない所。
2315戦国時代あたりの12月15日
2血液型は?
A型と出がち
3身長何cm?
180以上
4好きな食べ物と理由は?
お肉/(多分)美味しいから
5好きなお菓子と理由は?
スルメ/(多分)美味しいから
6好きな色と理由は?
金色/……って言ったらあざとい?
7好きな季節と理由は?
春/銀次郎と再会したから
(ちなみに秋に別れちゃった(失踪)から嫌いらしいですその季節)
8人からよく言われる性格は?
面倒見がいい、頼りになるけど掴みどころがない。大人だなー。感情表現豊か。
9自分で思う性格は?
平凡な男です
10自分に自信のあるところは?
えーっと、目付きが厳つい…とか?
11自分の見た目で自信あるところは?
あー言っちゃった、目です。あ、あと、脱皮するから傷がない所。
suno_kabeuchi
TRAININGi7/SS100本ノック11本目楽と天とモンの生態
トラベリング・モン てちてちてち。目の前を通り過ぎるモン楽を見る。もこもこまるまるした体を後ろからそっと持ち上げれば、気づいているのかいないのかモン楽は短い足を前後させている。そのままそっと下ろせば再びてちてちと歩き出した。
「………楽、何してるの?」
呆れたような声音が振ってきて顔を上げれば天の顔と鉢合わせた。その声を形にしてような呆れ顔だった。
「四葉に教えてもらったこと試してたんだよ」
「四葉環に?」
ああ、と楽が首肯する。
「歩いてるモンを後ろからそっと持ち上げるとそのまま歩き続けるってな。本当だったぜ」
やや興奮した様子の楽にまたしょうもないことを、と言わんばかりに天が半目を向けた。傍から見ていてかなり奇怪でシュールな行動をしていて自覚がないのだろうか、この男は。口には出さず天は心中で呟いた。
560「………楽、何してるの?」
呆れたような声音が振ってきて顔を上げれば天の顔と鉢合わせた。その声を形にしてような呆れ顔だった。
「四葉に教えてもらったこと試してたんだよ」
「四葉環に?」
ああ、と楽が首肯する。
「歩いてるモンを後ろからそっと持ち上げるとそのまま歩き続けるってな。本当だったぜ」
やや興奮した様子の楽にまたしょうもないことを、と言わんばかりに天が半目を向けた。傍から見ていてかなり奇怪でシュールな行動をしていて自覚がないのだろうか、この男は。口には出さず天は心中で呟いた。
suno_kabeuchi
TRAININGi7/SS100本ノック 10本目モンつなとお運びチャレンジ
芳しきリベンジを誓って がたんっ、がらがらがら、ごんごろごん。聞こえていた壮大な演奏会に龍之介は通話を切ったばかりのスマートフォンを尻ポケットにねじ込んでキッチンに飛び込んだ。
「も、モンつな!? なんでマグカップに……!? だ、大丈夫か!?」
龍之介のマグカップをすっぽり被ってばたついているその姿にぎょっとしながらも慌てて救出する。ぐっしょりと濡れそぼっているモンつなの鮮やかなブルーの毛並みはすっかり色を変えている。耳を下げて瞳を潤ませるモンつなの表情は「ごめんなさい」一色である。取り敢えず手短なタオルで包んでやれば、ぺこり…….と龍之介の掌の上で実に悲壮感漂うごめん寝を披露された。もしかして土下座のつもりなのだろうか。
944「も、モンつな!? なんでマグカップに……!? だ、大丈夫か!?」
龍之介のマグカップをすっぽり被ってばたついているその姿にぎょっとしながらも慌てて救出する。ぐっしょりと濡れそぼっているモンつなの鮮やかなブルーの毛並みはすっかり色を変えている。耳を下げて瞳を潤ませるモンつなの表情は「ごめんなさい」一色である。取り敢えず手短なタオルで包んでやれば、ぺこり…….と龍之介の掌の上で実に悲壮感漂うごめん寝を披露された。もしかして土下座のつもりなのだろうか。
suno_kabeuchi
TRAININGi7/SS100本ノック9本目モンtrgと風鈴
夜風ライダーの歌声 りんりんりん。ちりちりちり。かららららん。そんな音が聞こえてきてモンたちは一斉に窓の外を見た。ベランダの窓が空いている。網戸の向こうに龍之介の長躯が見えた。りんりんりん。ちりちりちり。かららららん。何やら不思議な音がお邪魔しますというように風に乗って室内へと訪れる。モンたちは互いに顔を見合わせるとてちてちと窓際まで近づいた。りんりんりん。ちりちりちり。かららららん。やはり外から聞こえてくる。グラスいっぱいに注がれた氷にも似た音色にモンたちの耳もぴくぴく跳ねる。
「うわっ! びっくりした……みんな揃ってどうしたの?」
網戸にくっついているモンたちに龍之介がしゃがみ込んだ。そよそよと風が流れる。時同じくして流れてきた涼しげな音色にモンたちはぴょんこぴょんこ跳ねてみせた。
594「うわっ! びっくりした……みんな揃ってどうしたの?」
網戸にくっついているモンたちに龍之介がしゃがみ込んだ。そよそよと風が流れる。時同じくして流れてきた涼しげな音色にモンたちはぴょんこぴょんこ跳ねてみせた。
suno_kabeuchi
TRAININGi7/SS100本ノック8本目モン天のお悩み相談室
とくべつ〝おやなみ〟そうだんしつ ソファの定位置から物憂げな面差しでうっそりと窓の外を眺めているその姿はとても美しいと思う。耳をぴこぴこさせながらモン天は天を眺める。憂いを帯びたローズクォーツの瞳は夕陽を受けてきらきらしているけれど、どこか朧げにも見えてモン天はくいっと体を捻った。
てちてちと天の傍まで近寄れど、そのローズクォーツがモン天に向くことはなかった。ただただ窓の外を見つめている。
何か面白いものがあるのだろうかと同じように窓の外に顔を向けるも、いつも通りの綺麗な夕焼けが広がっているだけだった。昼と夜の一瞬の隙間。ごく僅かにしか見られない空の風貌。青い空の時はぴかぴかの太陽がこの時ばかりは真っ赤に燃えているのを見てびっくりしたこともある。火事なのか、と天を問うて「火事じゃないよ。あれはお日様の衣装替え」と教えてもらったのは懐かしい記憶だ。
1193てちてちと天の傍まで近寄れど、そのローズクォーツがモン天に向くことはなかった。ただただ窓の外を見つめている。
何か面白いものがあるのだろうかと同じように窓の外に顔を向けるも、いつも通りの綺麗な夕焼けが広がっているだけだった。昼と夜の一瞬の隙間。ごく僅かにしか見られない空の風貌。青い空の時はぴかぴかの太陽がこの時ばかりは真っ赤に燃えているのを見てびっくりしたこともある。火事なのか、と天を問うて「火事じゃないよ。あれはお日様の衣装替え」と教えてもらったのは懐かしい記憶だ。
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DONEオフ会で再会するレノックスとフィガロの現パロです。自分ごとですが、先日ビアン向けのオフ会に行ってきて、そのことを回想していたらふと思いついたので書きました。
フィの元彼のモブがいます。
あとオフ会のターンは秒で終わって、ほとんどファミレスで話してます。
ファミレスでおしゃべりする現パロのレノックス とフィガロ どいつもこいつも。つまらないな。
その言葉を飲み下して、フィガロは代わりに作り笑いを浮かべた。
昼間のバーを貸し切って行われているオフ会に、フィガロは参加していた。二十代後半から三十代、つまりアラサーで、かつ男性同性愛者向けのオフ会である。番号を渡されて、いくつかのテーブルに分かれ、おしゃべりして、シャッフル。これを繰り返す。だがフィガロの手元にある、運営が渡してきたメモ用紙は空白のまま、会の半分が終わろうとしていた。
同じテーブルの男たち会話に興味が持てず、フィガロはまだ話したことのない人物を遠目に眺める。いずれも、つまらなそうな男だ。ガチムチ系は趣味じゃないし、好みの綺麗な見かけの子もいない。
4823その言葉を飲み下して、フィガロは代わりに作り笑いを浮かべた。
昼間のバーを貸し切って行われているオフ会に、フィガロは参加していた。二十代後半から三十代、つまりアラサーで、かつ男性同性愛者向けのオフ会である。番号を渡されて、いくつかのテーブルに分かれ、おしゃべりして、シャッフル。これを繰り返す。だがフィガロの手元にある、運営が渡してきたメモ用紙は空白のまま、会の半分が終わろうとしていた。
同じテーブルの男たち会話に興味が持てず、フィガロはまだ話したことのない人物を遠目に眺める。いずれも、つまらなそうな男だ。ガチムチ系は趣味じゃないし、好みの綺麗な見かけの子もいない。
suno_kabeuchi
TRAININGi7/100本ノック7本目天と姉鷺と花火
短夜に花篝「天、今日はもう上がりでいいかしら?」
ハンドルを回す姉鷺に「はい」と短く肯定を返す。自分のスケジュールなど一番この敏腕マネージャーが把握しているだろうにとは思ったが姉鷺のことだ、明日のスケジュールを鑑みて何か変更を調整しているのかもしれない。
仕事モードのまま姉鷺に問えば、「仕事じゃないわ。ちょっと寄り道していいかって相談よ」と茶目っけ混じりに笑まれたのがわかった。ぱちくちと目を瞬き、天もまたつられたように笑う。
「もちろんです。どこへでもお供しますよ」
「そんなカッコいいこと言わないでちょうだい。惚れるわよ」
「光栄です」
いつかしたやり取りを思い出して二人してくすくす音を転がした。
やがて車を走らせるほど暫し。どこかの駐車場に駐車して「ここから少し歩くわよ」と姉鷺に促され、開け放たれたスライドドアから外へ身を滑らせる。どこからともなく洒脱な破裂音が聞こえてきて天は車をロックしている姉鷺を見た。「あの、姉鷺さん」と驚いた調子を隠せない天に「わかっちゃったかしら。じゃあ答え合わせといきましょうか」と瀟酒にウインクすると道を先導した。人は殆ど来ないからマスクだけでいいと手渡されたそれを付けた。
1290ハンドルを回す姉鷺に「はい」と短く肯定を返す。自分のスケジュールなど一番この敏腕マネージャーが把握しているだろうにとは思ったが姉鷺のことだ、明日のスケジュールを鑑みて何か変更を調整しているのかもしれない。
仕事モードのまま姉鷺に問えば、「仕事じゃないわ。ちょっと寄り道していいかって相談よ」と茶目っけ混じりに笑まれたのがわかった。ぱちくちと目を瞬き、天もまたつられたように笑う。
「もちろんです。どこへでもお供しますよ」
「そんなカッコいいこと言わないでちょうだい。惚れるわよ」
「光栄です」
いつかしたやり取りを思い出して二人してくすくす音を転がした。
やがて車を走らせるほど暫し。どこかの駐車場に駐車して「ここから少し歩くわよ」と姉鷺に促され、開け放たれたスライドドアから外へ身を滑らせる。どこからともなく洒脱な破裂音が聞こえてきて天は車をロックしている姉鷺を見た。「あの、姉鷺さん」と驚いた調子を隠せない天に「わかっちゃったかしら。じゃあ答え合わせといきましょうか」と瀟酒にウインクすると道を先導した。人は殆ど来ないからマスクだけでいいと手渡されたそれを付けた。
suno_kabeuchi
TRAININGi7/SS100本ノック6本目天とさくらんぼと朝食
モーニング・ワンシーンに薫陶 真っ赤っかでまんまるで、とってもつやつやしていてまるで宝石のよう。きゅっと身が詰まっていることが素人目にもわかる程で、甘みをたっぷり溜め込んでいるそれを口にすればさぞ美味に違いない。
さくらんぼを洗いながら天は知らず知らず生唾を飲み込む。食い意地が張っているようで少し恥ずかしくなってしまったが、茶々を入れてくる可能性が高い楽は洗面所にいる筈なのでよしとした。念のため覗き込んだリビングに人はいない。龍之介は昨晩が遅かったのと今日の仕事が午後からなのでまだ眠っているのだろう。今はまだ早朝と呼べる時間だ。天と楽はそれぞれ別所で仕事があるから起きている。ついでに今日は天が朝食当番である。
流水を弾いて一層きらきらするさくらんぼに目を奪されそうになりながらそれぞれの小皿に取り分ける。お盆にそれを乗せてダイニングへと運ぶ。楽が敷いてくれていたランチョンマットに手際よく並べていく。わかめご飯に茄子と油揚げのお味噌汁、ヨーグルトにさくらんぼ。龍之介の分は同じように用意して冷蔵庫に仕舞い、冷蔵庫のメモボードにメッセージは添えた。起きたらきっと見てくれるだろうし、返信をボードに書き入れてくれるだろう。龍之介はそういう律儀な男だ。
758さくらんぼを洗いながら天は知らず知らず生唾を飲み込む。食い意地が張っているようで少し恥ずかしくなってしまったが、茶々を入れてくる可能性が高い楽は洗面所にいる筈なのでよしとした。念のため覗き込んだリビングに人はいない。龍之介は昨晩が遅かったのと今日の仕事が午後からなのでまだ眠っているのだろう。今はまだ早朝と呼べる時間だ。天と楽はそれぞれ別所で仕事があるから起きている。ついでに今日は天が朝食当番である。
流水を弾いて一層きらきらするさくらんぼに目を奪されそうになりながらそれぞれの小皿に取り分ける。お盆にそれを乗せてダイニングへと運ぶ。楽が敷いてくれていたランチョンマットに手際よく並べていく。わかめご飯に茄子と油揚げのお味噌汁、ヨーグルトにさくらんぼ。龍之介の分は同じように用意して冷蔵庫に仕舞い、冷蔵庫のメモボードにメッセージは添えた。起きたらきっと見てくれるだろうし、返信をボードに書き入れてくれるだろう。龍之介はそういう律儀な男だ。
suno_kabeuchi
TRAININGi7/SS100本ノック 5本目お説教されるモンtrg
そういうものなのです「いきなり止めたのは悪かったよ。けど、おまえらだってやっちゃダメだって言われてることやっただろうが」
天がキッチンからアイスティーのポットの中身を詰め替えて戻ってみれば、楽とモンたちが討論を交わしている光景だった。モンたちはし唇を引き締めていたり反省したり尻尾をビタンビタンさせたりと反応は様々であるが、いずれにしてもお世辞にもご機嫌とは言い難い様子である。席を外した数分のうちに一体何があったというのだろう。手にしたポットをコースターの上に置いて龍之介を見た。
「どうしたの、これ」
「モンたちのチーズ伸ばし大会を中断させたら抗議されちゃって……」
「は? チーズ伸ばし大会?」
「ピザのチーズをどこまで伸ばせるかって競ってたみたい」
570天がキッチンからアイスティーのポットの中身を詰め替えて戻ってみれば、楽とモンたちが討論を交わしている光景だった。モンたちはし唇を引き締めていたり反省したり尻尾をビタンビタンさせたりと反応は様々であるが、いずれにしてもお世辞にもご機嫌とは言い難い様子である。席を外した数分のうちに一体何があったというのだろう。手にしたポットをコースターの上に置いて龍之介を見た。
「どうしたの、これ」
「モンたちのチーズ伸ばし大会を中断させたら抗議されちゃって……」
「は? チーズ伸ばし大会?」
「ピザのチーズをどこまで伸ばせるかって競ってたみたい」
suno_kabeuchi
TRAININGi7/SS100本ノック楽とモンとあったかシーツ
もこもこにまどろむ からりとよく晴れた、もとい晴れすぎた今日は洗濯物が一瞬で乾く。どうせならと全員分のシーツもタオルケットも午前中に洗って干したが、午後一番には既に乾いていた。いくらなんでも早すぎだろ、と楽が呟く。広々としたベランダにずらりと並ぶシーツとタオルケットの海に手を差し入れる。慣れた手付きで回収すると鼻腔に柔軟剤の香りが滑り込む。心地良いそれに顔を寄せて思い切り肺いっぱいに流し込む。天が「絶対にこれ」とセレクトしたものだが、楽も龍之介も気に入ったので珍しく異論なく決まったブランドのものだ。
カンカン照りの今日は少し外に出るだけで汗ばむ。風は多少出ているが、それでも暑いことに変わりはない。あまり外にいるのもよくないと楽は物干し竿掛けを下ろし、早々に空調の効いた室内に戻った。
643カンカン照りの今日は少し外に出るだけで汗ばむ。風は多少出ているが、それでも暑いことに変わりはない。あまり外にいるのもよくないと楽は物干し竿掛けを下ろし、早々に空調の効いた室内に戻った。
suno_kabeuchi
TRAININGi7/SS100本ノック龍之介とモンつなとおふろ
いざゆかん、おおうなばらのだいぼうけん! 蛇口レバーを捻り、髪を掻き上げて水滴を払う。撮影でたっぷり汗を掻いた今日のような日は特にシャワーが気持ちいい。滴る水をそのままに扉を見る。磨硝子の向こうに見慣れたシルエットが見えて、龍之介はくすりと笑みを零した。
「お待たせ。いいよ、入っておいで」
扉を開けば、予想通りモンつながわくわくした顔でそこにいた。
空の風呂桶を差し出せば、モンつなは慣れた様子でぴょんと飛び乗った。それを認めて龍之介がモンつなが入った風呂桶を持って湯船に身を沈める。ざぷり。龍之介の体積分水嵩が増した。ぷかぷか。ゆらゆら。着水したばかりの風呂桶は不安定に揺れている。ひと匙の不安と、それ以上の期待を込めてモンつながきりりと表情を引き締める。やがて風呂桶が安定すると、「しゅっぱつしんこう!」とばかりに瞳を輝かせたモンつながびしりと短い手を突き上げる。ちゃぷちゃぷと音を立ててゆっくりと風呂桶が進み始めた。モンつなのテンションも鰻登りである。
696「お待たせ。いいよ、入っておいで」
扉を開けば、予想通りモンつながわくわくした顔でそこにいた。
空の風呂桶を差し出せば、モンつなは慣れた様子でぴょんと飛び乗った。それを認めて龍之介がモンつなが入った風呂桶を持って湯船に身を沈める。ざぷり。龍之介の体積分水嵩が増した。ぷかぷか。ゆらゆら。着水したばかりの風呂桶は不安定に揺れている。ひと匙の不安と、それ以上の期待を込めてモンつながきりりと表情を引き締める。やがて風呂桶が安定すると、「しゅっぱつしんこう!」とばかりに瞳を輝かせたモンつながびしりと短い手を突き上げる。ちゃぷちゃぷと音を立ててゆっくりと風呂桶が進み始めた。モンつなのテンションも鰻登りである。
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TRAININGi7/SS100本ノックまげちょん・ミーツ・モンtrg
わりとあり 作曲のことで相談したいと八乙女楽よりラビチャが来た。
それだけでも飛び上がるほどの衝撃だというのに、その場所指定がまさかの自宅であわや飛び立つ魂の尻尾を引っ掴んだのが数日前。お呼ばれしてしまった歓びと興奮とそれ以上の恐れ多さに荒ぶる数日を過ごし、父親が持たせてくれた店自慢のコーヒー豆を手土産に震える身体を叱咤してどうにか知らされたお住まいにやってきたのが数十分前。本当に立ち入って許されるのか葛藤しているうちに「迷子になってるなら迎えに行くぞ?」と八乙女楽から電話が来て引っ繰り返りそうになったのが数分前。そうして人生で一番深呼吸を繰り返し、清水の舞台から飛び降りる気持ちでチャイムを鳴らしたのが今である。
2485それだけでも飛び上がるほどの衝撃だというのに、その場所指定がまさかの自宅であわや飛び立つ魂の尻尾を引っ掴んだのが数日前。お呼ばれしてしまった歓びと興奮とそれ以上の恐れ多さに荒ぶる数日を過ごし、父親が持たせてくれた店自慢のコーヒー豆を手土産に震える身体を叱咤してどうにか知らされたお住まいにやってきたのが数十分前。本当に立ち入って許されるのか葛藤しているうちに「迷子になってるなら迎えに行くぞ?」と八乙女楽から電話が来て引っ繰り返りそうになったのが数分前。そうして人生で一番深呼吸を繰り返し、清水の舞台から飛び降りる気持ちでチャイムを鳴らしたのが今である。
suno_kabeuchi
TRAININGi7/SS100本ノックモン天vsたまねぎ
きみのかたきをうってやる! モン天は脳天に雷さながら衝撃を受けた。
自分が見ているものが信じられず、もしかして夢でも見ているのかと頬を力いっぱい引っ張れば痛みが衝撃を上書きした。どうやら夢じゃないらしい。
ひりひりする頬を抑えながら、キッチンでタオルを目に押し当てている天に駆け寄る。料理している時は危ないからあまり近づかないようにね、と龍之介にも言われているが今は緊急事態の非常事態。きっと許してくれるだろう。いや、怒られたとしても構わない。モン天に天を放っておく選択肢などないのだ。
「今日の玉葱、すっごい目にくる…………」
ワークトップの上に乗ったモン天に気づいた様子もなく、目元をタオルで押さえたまま天は呻くように呟いた。モン天の視線がまな板へと向く。包丁と何やら半円の物体が鎮座していた。包丁はとても危ない便利なものであると教えられているため、それからは距離を取りつつ、天を泣かせた元凶を睨む。こいつめこいつめと玉葱とやらをぺしぺし叩く。愛情たっぷりに可愛がってくれる天になんて酷いことを!
747自分が見ているものが信じられず、もしかして夢でも見ているのかと頬を力いっぱい引っ張れば痛みが衝撃を上書きした。どうやら夢じゃないらしい。
ひりひりする頬を抑えながら、キッチンでタオルを目に押し当てている天に駆け寄る。料理している時は危ないからあまり近づかないようにね、と龍之介にも言われているが今は緊急事態の非常事態。きっと許してくれるだろう。いや、怒られたとしても構わない。モン天に天を放っておく選択肢などないのだ。
「今日の玉葱、すっごい目にくる…………」
ワークトップの上に乗ったモン天に気づいた様子もなく、目元をタオルで押さえたまま天は呻くように呟いた。モン天の視線がまな板へと向く。包丁と何やら半円の物体が鎮座していた。包丁はとても危ない便利なものであると教えられているため、それからは距離を取りつつ、天を泣かせた元凶を睨む。こいつめこいつめと玉葱とやらをぺしぺし叩く。愛情たっぷりに可愛がってくれる天になんて酷いことを!
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TRAININGむざこく30本ノック③延長戦最終日
ラストダンスを踊るビジパ
ラストダンスを踊るビジパ 静かな夜だった。
最近、無限城の中で板張りの広間を作り、アーチ型の天井に合わせ輸入したばかりの華やかなシャンデリアを設置し、窓はステンドグラス、柱には唐草模様の細工が施されている。
壁紙も輸入した最高級の物を使い、政府肝煎りの迎賓館よりも豪華なダンスホールがこの地下深い無限城には作られているのだ。
無惨はそこでひとり、手に入れたばかりの蓄音機で音楽を流す。
手回しのゼンマイ式で西洋の音楽を流す。ワルツという曲調を好むようで、機嫌の良い時は流した音楽に合わせて歌っている姿を黒死牟は何度も見かけていた。
掠れたレコードの音と軋むゼンマイの音。
本当に静かな夜だった。
「黒死牟」
無惨に呼ばれ、足元に跪く。
1562最近、無限城の中で板張りの広間を作り、アーチ型の天井に合わせ輸入したばかりの華やかなシャンデリアを設置し、窓はステンドグラス、柱には唐草模様の細工が施されている。
壁紙も輸入した最高級の物を使い、政府肝煎りの迎賓館よりも豪華なダンスホールがこの地下深い無限城には作られているのだ。
無惨はそこでひとり、手に入れたばかりの蓄音機で音楽を流す。
手回しのゼンマイ式で西洋の音楽を流す。ワルツという曲調を好むようで、機嫌の良い時は流した音楽に合わせて歌っている姿を黒死牟は何度も見かけていた。
掠れたレコードの音と軋むゼンマイの音。
本当に静かな夜だった。
「黒死牟」
無惨に呼ばれ、足元に跪く。
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TRAININGむざこく30本ノック③延長戦
黒死牟の髪を結ってあげる無惨様
黒死牟の髪を結ってあげる無惨様「黒死牟、黒死牟」
「ここに……」
無惨に呼ばれ部屋に向かうと、無惨は芸妓姿で化粧をしている最中だった。
「ご無礼を」
「良い、私が呼んだのだ」
玉虫色の笹紅を引き、鏡の前でその仕上がりを確かめている。そんな後ろ姿をぼんやりと見ていると、無惨は鏡越しに黒死牟を睨んだ。
「何をしている。お前もさっさと女になれ。一緒に座敷に行くぞ」
「畏まりました……」
逆らうことは出来ず、不得手だが女の姿になった。無惨よりやや小さい体格となったので、無惨の着物を借りることにする。その中でも今日無惨が纏っている着物より少々地味な着物を選ぶ。
化粧も多少は慣れた。と言っても、白粉を叩いて、紅を引くくらい。無惨の後ろにいるだけなので、その程度で良いと言われている。
1821「ここに……」
無惨に呼ばれ部屋に向かうと、無惨は芸妓姿で化粧をしている最中だった。
「ご無礼を」
「良い、私が呼んだのだ」
玉虫色の笹紅を引き、鏡の前でその仕上がりを確かめている。そんな後ろ姿をぼんやりと見ていると、無惨は鏡越しに黒死牟を睨んだ。
「何をしている。お前もさっさと女になれ。一緒に座敷に行くぞ」
「畏まりました……」
逆らうことは出来ず、不得手だが女の姿になった。無惨よりやや小さい体格となったので、無惨の着物を借りることにする。その中でも今日無惨が纏っている着物より少々地味な着物を選ぶ。
化粧も多少は慣れた。と言っても、白粉を叩いて、紅を引くくらい。無惨の後ろにいるだけなので、その程度で良いと言われている。
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TRAININGむざこく30本ノック③延長戦
俊國様に叱られる猗窩座が羨ましい黒死牟
俊國様に叱られる猗窩座が羨ましい黒死牟 日の出が数時間後に迫った頃、無惨が猗窩座に下弦の鬼の援軍に行くよう命じた。
そのことは黒死牟の脳にも届いており、柱を含めた鬼狩り数名など上弦の鬼なれば楽勝だろうと黒死牟は特段気にせず、業務連絡として聞き流していた。
実際、炎柱を葬り、日没後に無惨の元に報告に行くのだが、柱一人を殺したくらいで浮かれるなと無惨に叱責される結果となった。
「猗窩座、猗窩座」
低く静かな声からは確かな怒りが滲み出ている。その迫力たるや、視界を猗窩座と共有し、その場にはいない黒死牟ですら全身が震えるほどの凄みであった。
指一本触れることなく猗窩座の体に衝撃を与える無惨の恐ろしさ、そして必死に姿勢を保ち、込み上げる血を吐きながらも無言で耐えた猗窩座も見事である。その場を立ち去った後、黒死牟は敢えて猗窩座に声は掛けず、そっと視界を閉じた。
2133そのことは黒死牟の脳にも届いており、柱を含めた鬼狩り数名など上弦の鬼なれば楽勝だろうと黒死牟は特段気にせず、業務連絡として聞き流していた。
実際、炎柱を葬り、日没後に無惨の元に報告に行くのだが、柱一人を殺したくらいで浮かれるなと無惨に叱責される結果となった。
「猗窩座、猗窩座」
低く静かな声からは確かな怒りが滲み出ている。その迫力たるや、視界を猗窩座と共有し、その場にはいない黒死牟ですら全身が震えるほどの凄みであった。
指一本触れることなく猗窩座の体に衝撃を与える無惨の恐ろしさ、そして必死に姿勢を保ち、込み上げる血を吐きながらも無言で耐えた猗窩座も見事である。その場を立ち去った後、黒死牟は敢えて猗窩座に声は掛けず、そっと視界を閉じた。
イロイロキイロ
MOURNING2部19章更新前に描いた地下水路願望漫画とイラスト。とにかくファウストの元にレノックスにたどり着いて欲しかった…。
ファウストの窮地に駆けつけて助けるのはレノックスであって欲しかった…。
実際は想像以上にレノックスの存在が、ファウストにパッシプバフをかけるものでしたね…。レノックスが登場した瞬間、心の中が外国人2コマの2コマ目みたいな状態になりました!褒美の男!! 5
syako_kmt
TRAININGむざこく30本ノック③延長戦
社畜無惨様×居酒屋の店員巌勝
社畜無惨様×居酒屋の店員巌勝 過労死が他人事ではないと思い始めたのは、ここ1~2年のことだ。
こんなはずではなかった。お決まりの台詞を思い浮かべながら、毎日何とか終電に間に合うように仕事を切り上げることを考えている。
大学卒業後、第一志望の外資系大手証券会社に就職した。資産運用業務に配属されるまでは自分の目標通りだった。
必死に働いて自身の資産を形成し、富裕層の人脈を作り、得た知識やコネクションを使って30歳までにリタイアして、自分も悠々自適の投資家生活を送ることが夢だった。しかし、そうはいかない。
仕事の合間に語学の勉強は必須である。入社前からTOEICで高得点を叩き出していたが、英語は出来て当たり前。中国語や他の言語習得も求められ、入社時に証券業務に関する資格は全て取ることが必須であった。それに加えて独学で公認会計士の試験にも合格した。
2661こんなはずではなかった。お決まりの台詞を思い浮かべながら、毎日何とか終電に間に合うように仕事を切り上げることを考えている。
大学卒業後、第一志望の外資系大手証券会社に就職した。資産運用業務に配属されるまでは自分の目標通りだった。
必死に働いて自身の資産を形成し、富裕層の人脈を作り、得た知識やコネクションを使って30歳までにリタイアして、自分も悠々自適の投資家生活を送ることが夢だった。しかし、そうはいかない。
仕事の合間に語学の勉強は必須である。入社前からTOEICで高得点を叩き出していたが、英語は出来て当たり前。中国語や他の言語習得も求められ、入社時に証券業務に関する資格は全て取ることが必須であった。それに加えて独学で公認会計士の試験にも合格した。
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TRAININGむざこく30本ノック③延長戦
俊國くんとみちか♀さんのおねショタ
俊國くんとみちか♀さんのおねショタ あ、私、逮捕される。
みちかの脳裏を過ったのは、自分が児童に対し猥褻な行為をして逮捕されるショッキングな見出しの週刊誌記事だった。
それもそうだろう。自分は今、裸の児童と共にベッドで寝ているのだから。
勿論、自分も裸で。
この児童は誰か。
勿論、見知らぬ子供ではない。
この子は自分が受け持っている人気子役の俊國だ。
ンマー! 寝顔も可愛いわ! と感動していたが、問題は俊國が全裸で、しかも自分も全裸で、ひとつのベッドで寝ているのだ。
え、なんで!? と、みちかは何度も自分の体と俊國を交互に見る。
まさか、本当にこの幼気な美少年に猥褻な行為をしたのでは……と真っ青になっていると俊國が目を覚ました。
3054みちかの脳裏を過ったのは、自分が児童に対し猥褻な行為をして逮捕されるショッキングな見出しの週刊誌記事だった。
それもそうだろう。自分は今、裸の児童と共にベッドで寝ているのだから。
勿論、自分も裸で。
この児童は誰か。
勿論、見知らぬ子供ではない。
この子は自分が受け持っている人気子役の俊國だ。
ンマー! 寝顔も可愛いわ! と感動していたが、問題は俊國が全裸で、しかも自分も全裸で、ひとつのベッドで寝ているのだ。
え、なんで!? と、みちかは何度も自分の体と俊國を交互に見る。
まさか、本当にこの幼気な美少年に猥褻な行為をしたのでは……と真っ青になっていると俊國が目を覚ました。
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TRAININGむざこく30本ノック③延長戦
七夕
七夕 7月7日、雨。
年に1度しか会えないのに、自分たちが会う時は毎年雨だった。
窓ガラスを叩く雨をぼんやりと眺めながら、それは、まるで誰かの涙に思えて、愛しい彼との逢瀬を責められている気がしていた。
「いいかげん、このシステムをなくせないものか……」
無惨はベッドの上で唇を尖らせる。
彼は鷲座の一等星アルタイルを守護星に持つ、彦星の転生者である。
そして、そんな彼の腕の中で甘えているのは巌勝。彦星と対になる、琴座のベガを守護星に持つ織姫の転生者……であったら良かったのだが、彼はどの星座の守護も持たない、ただの一般人である。
本来、無惨には妻である「織姫」がいた。二人の仲人役の白鳥座デネブの守護を受けた鵲もいたのだが、事もあろうに無惨は巌勝に一目惚れをしたのだ。
2663年に1度しか会えないのに、自分たちが会う時は毎年雨だった。
窓ガラスを叩く雨をぼんやりと眺めながら、それは、まるで誰かの涙に思えて、愛しい彼との逢瀬を責められている気がしていた。
「いいかげん、このシステムをなくせないものか……」
無惨はベッドの上で唇を尖らせる。
彼は鷲座の一等星アルタイルを守護星に持つ、彦星の転生者である。
そして、そんな彼の腕の中で甘えているのは巌勝。彦星と対になる、琴座のベガを守護星に持つ織姫の転生者……であったら良かったのだが、彼はどの星座の守護も持たない、ただの一般人である。
本来、無惨には妻である「織姫」がいた。二人の仲人役の白鳥座デネブの守護を受けた鵲もいたのだが、事もあろうに無惨は巌勝に一目惚れをしたのだ。
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TRAININGむざこく30本ノック③延長戦
まだ付き合ってないむざこくでセックスしないと出られない部屋
まだ付き合ってないむざこくでセックスしないと出られない部屋「無惨様、無惨様!」
先に目覚めた巌勝は意識のない無惨を揺すり起こした。
「継国……?」
がばっと起き上がり、無惨は巌勝の腕を掴んだ。
「ここは?」
「解りません……どこにも出入り口がなくて……」
安全を確保する為に部屋中見て回ったが、簡素なワンルームマンションのような部屋で、ご丁寧にシャワーブースと洗面台、トイレまで設置されているのに窓と出入り口だけが存在しないのだ。
扉は全てスライド式でドアノブが存在せず、無惨と巌勝はスーツ姿のままだが、ベルトやネクタイは外されている。首吊りなどの自殺を防ぐ為だと勘付いた無惨は舌打ちする。
しかも部屋の隅々に監視カメラも設置されており、スマホや護身用のピストルも全て回収されていた。
3306先に目覚めた巌勝は意識のない無惨を揺すり起こした。
「継国……?」
がばっと起き上がり、無惨は巌勝の腕を掴んだ。
「ここは?」
「解りません……どこにも出入り口がなくて……」
安全を確保する為に部屋中見て回ったが、簡素なワンルームマンションのような部屋で、ご丁寧にシャワーブースと洗面台、トイレまで設置されているのに窓と出入り口だけが存在しないのだ。
扉は全てスライド式でドアノブが存在せず、無惨と巌勝はスーツ姿のままだが、ベルトやネクタイは外されている。首吊りなどの自殺を防ぐ為だと勘付いた無惨は舌打ちする。
しかも部屋の隅々に監視カメラも設置されており、スマホや護身用のピストルも全て回収されていた。
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TRAININGむざこく30本ノック③延長戦
お互いの浴衣(または襦袢)姿にドキッとするむざこく
お互いの浴衣(または襦袢)姿にドキッとするむざこく これは未だ付き合っていない頃の無惨と黒死牟の話。
地方への応援演説の帰り、台風により公共交通機関が全てストップしてしまった。黒死牟は1本早い便で帰った方が良いと何度も無惨に言っていたが、ギリギリまで候補者の演説に同行し、有権者と笑顔で握手していた。
ぽつりぽつりと降り出した雨は一気に暴風雨に変わり、そのまま高速道路は一部土砂崩れにより通行止め、電車も新幹線も止まり、本日中の復旧は絶望的だと言う。タクシーもなかなか捕まらない状態で、タクシー待ちの列にいる間に見つけた旅館は、1室だけ空いている状態だった。
「同じ部屋でも構わんだろう?」
「はい」
無惨に言われ断る理由はないが、黒死牟はちょっとだけドキドキしていた。
3620地方への応援演説の帰り、台風により公共交通機関が全てストップしてしまった。黒死牟は1本早い便で帰った方が良いと何度も無惨に言っていたが、ギリギリまで候補者の演説に同行し、有権者と笑顔で握手していた。
ぽつりぽつりと降り出した雨は一気に暴風雨に変わり、そのまま高速道路は一部土砂崩れにより通行止め、電車も新幹線も止まり、本日中の復旧は絶望的だと言う。タクシーもなかなか捕まらない状態で、タクシー待ちの列にいる間に見つけた旅館は、1室だけ空いている状態だった。
「同じ部屋でも構わんだろう?」
「はい」
無惨に言われ断る理由はないが、黒死牟はちょっとだけドキドキしていた。
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TRAININGむざこく30本ノック③延長戦
明治〜大正あたりのいいとこのお坊っちゃん月彦✕女中のみちかさん♀
明治〜大正あたりのいいとこのお坊っちゃん月彦✕女中のみちかさん♀ 今日も良い天気だ。
洗いたての白いシーツを物干し竿に掛け、皺を伸ばしていると軽やかな足音が聞こえた。
「みちかさん」
「……若旦那様……」
洗濯を干す、この僅かな時間、この家の一人息子である月彦と会える貴重な時間であった。
すらりとした長身の美男子で、旧制高等学校の制服である詰襟姿がとても凛々しく、みちかは名前を呼ばれるだけでも恥ずかしくて顔を真っ赤にして俯いていた。
毎朝、登校するこの時間にみちかが洗濯を干していることに気付いた月彦は、必ずここを通ってから家を出ているのだ。
「みちかさん、今日も有難う」
にっこりと微笑む笑顔は爽やかな朝の太陽のようで、みちかの顔は益々赤くなる。
「行ってきます」
「行ってらっしゃいませ」
3904洗いたての白いシーツを物干し竿に掛け、皺を伸ばしていると軽やかな足音が聞こえた。
「みちかさん」
「……若旦那様……」
洗濯を干す、この僅かな時間、この家の一人息子である月彦と会える貴重な時間であった。
すらりとした長身の美男子で、旧制高等学校の制服である詰襟姿がとても凛々しく、みちかは名前を呼ばれるだけでも恥ずかしくて顔を真っ赤にして俯いていた。
毎朝、登校するこの時間にみちかが洗濯を干していることに気付いた月彦は、必ずここを通ってから家を出ているのだ。
「みちかさん、今日も有難う」
にっこりと微笑む笑顔は爽やかな朝の太陽のようで、みちかの顔は益々赤くなる。
「行ってきます」
「行ってらっしゃいませ」
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TRAININGむざこく30本ノック③延長戦
転生後記憶なし無惨様✕記憶あり黒死牟
転生後記憶なし無惨様✕記憶あり黒死牟 終業時刻のチャイムが鳴る。巌勝は退勤の打刻を済ませ、パソコンの電源を落とした。
「お疲れ」
巌勝の声掛けに全員が「お疲れ様でした」と挨拶する。ただひとり、社長の月彦を除いては。
「社長、キリの良いところで……」
「あぁ、解っている。先に帰ってくれ」
「畏まりました。お先に失礼します」
巌勝は頭を下げる。貴重な週末の定時。ハメを外して遊びたいと皆が浮き足立っているのに、ボスが一番働き者なので困る……と誰もが帰りにくそうにしているので、巌勝がこう言って事務所を出てくれると他のスタッフも続いて出やすいのだ。
土日が休みの為、本当はもう少し一緒にいたかったのだが……と巌勝は思うが、月彦の側近として他のスタッフへの気配りをするのは自分の役目だと思っていた。
2824「お疲れ」
巌勝の声掛けに全員が「お疲れ様でした」と挨拶する。ただひとり、社長の月彦を除いては。
「社長、キリの良いところで……」
「あぁ、解っている。先に帰ってくれ」
「畏まりました。お先に失礼します」
巌勝は頭を下げる。貴重な週末の定時。ハメを外して遊びたいと皆が浮き足立っているのに、ボスが一番働き者なので困る……と誰もが帰りにくそうにしているので、巌勝がこう言って事務所を出てくれると他のスタッフも続いて出やすいのだ。
土日が休みの為、本当はもう少し一緒にいたかったのだが……と巌勝は思うが、月彦の側近として他のスタッフへの気配りをするのは自分の役目だと思っていた。
つる(877さん)
DONEクトゥルフ神話TRPG「やさしいじごくのつくりかた」
KP:あかりさん
KPC:山梨 誠二郎
PL / PC:つる/山梨 誠一郎
終始「俺の弟かわいすぎ!!!」なお兄ちゃんです。
弟のツンデレ爆撃で無事ノックアウトされた模様。
めちゃくちゃ楽しかった!次回しんはや継続で連れて行きます!
syako_kmt
TRAININGむざこく30本ノック③29日目
ちょるさんとこの不良な学生パロ二人のむざこく
ちょるさんとこの不良な学生パロ二人のむざこく「おー、随分と派手にやらかしたなぁ……」
この場には不似合いな呑気な声。飄々とした雰囲気で校舎裏に現れた男に巌勝は身構えた。
先に手を出したのは地面に倒れている3年生たちである。1年の途中で転校してきた自分に対し、不愉快な絡み方をしてきたので拳で解らせただけだ、と説明しようかと思ったが、その男はその3年生を踏み、蹴り、軽やかな足取りでこちらにやってきた。
薄暗い校舎裏では顔ははっきりと解らない。しかし、口許に笑みを浮かべていることは解った。
「お前も吸うか?」
懐から煙草を取り出し、こちらに渡してくる。
会釈して受け取り、巌勝は煙草を咥えた。箱の中に入っていた使い捨てライターを拝借し、煙草を付けて、煙を深く吸い込んだ。
4494この場には不似合いな呑気な声。飄々とした雰囲気で校舎裏に現れた男に巌勝は身構えた。
先に手を出したのは地面に倒れている3年生たちである。1年の途中で転校してきた自分に対し、不愉快な絡み方をしてきたので拳で解らせただけだ、と説明しようかと思ったが、その男はその3年生を踏み、蹴り、軽やかな足取りでこちらにやってきた。
薄暗い校舎裏では顔ははっきりと解らない。しかし、口許に笑みを浮かべていることは解った。
「お前も吸うか?」
懐から煙草を取り出し、こちらに渡してくる。
会釈して受け取り、巌勝は煙草を咥えた。箱の中に入っていた使い捨てライターを拝借し、煙草を付けて、煙を深く吸い込んだ。
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TRAININGむざこく30本ノック③28日目
挿入なし、触手とオモチャと前戯だけで黒死牟さんをイかせようとする無惨様。
ねちこいめのtkb攻め必須
※タイトルほどエロくないのでR18つけてないです。
挿入なし、触手とオモチャと前戯だけで黒死牟さんをイかせようとする無惨様。ねちこいめのtkb攻め必須 黒死牟は変則的な間隔で正体を失くす時がある。
敵味方見境なく技を繰り出して、辺り一面を血の海に変えていく。こうなると誰も止められない。厄介だと察した十二鬼月は早々に姿を消し、逃げ遅れた雑魚の鬼たちが次々と肉塊へと変えられる。
逃げ遅れるのも仕方無いだろう。獣が吠えるような低い唸り声を上げながら技を繰り出す姿に総毛立ち、足が竦んで動けないのだ。
「いいかげんにしろ」
すらりとした洋装の美形が血みどろの上に立つ。黒死牟の刃の切っ先は細く尖った鼻先でぴたりと止まった。
それは黒死牟の意思で止めた。どれだけ正体を失くしても、鬼舞辻無惨、そう、主にだけは歯向かってはいけないということは解るのだ。
無惨の登場で雑魚たちは「救われた」と思ったが大きな間違いである。黒死牟は器用にも無惨だけを避け攻撃を繰り出す。そして、無惨も「黒死牟にも勝てない鬼が役に立つはずもない」と止めもせず冷ややかに見ている。
2103敵味方見境なく技を繰り出して、辺り一面を血の海に変えていく。こうなると誰も止められない。厄介だと察した十二鬼月は早々に姿を消し、逃げ遅れた雑魚の鬼たちが次々と肉塊へと変えられる。
逃げ遅れるのも仕方無いだろう。獣が吠えるような低い唸り声を上げながら技を繰り出す姿に総毛立ち、足が竦んで動けないのだ。
「いいかげんにしろ」
すらりとした洋装の美形が血みどろの上に立つ。黒死牟の刃の切っ先は細く尖った鼻先でぴたりと止まった。
それは黒死牟の意思で止めた。どれだけ正体を失くしても、鬼舞辻無惨、そう、主にだけは歯向かってはいけないということは解るのだ。
無惨の登場で雑魚たちは「救われた」と思ったが大きな間違いである。黒死牟は器用にも無惨だけを避け攻撃を繰り出す。そして、無惨も「黒死牟にも勝てない鬼が役に立つはずもない」と止めもせず冷ややかに見ている。
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TRAININGむざこく30本ノック③27日目
超やきもち妬きの黒死牟と素直に「お前が一番」と言えない表せない無惨様
超やきもち妬きの黒死牟と素直に「お前が一番」と言えない表せない無惨様 十人に聞けば十人全員が「あんな男、好きになっちゃ駄目だよ」と言うだろう。自分の惚れた相手は、そういう男なのだ。そんなこと、言われなくても解っている、と黒死牟は常に思っていた。
彼のスーツをクリーニングに出す前に、ポケットの中に何か残っていないか確かめると、胸ポケットから華奢なゴールドのフープピアスが出てきた。
浮気をするのは結構だが、こういう行儀の悪い女はやめて欲しい、と黒死牟は心底思っている。無惨が左手薬指に嵌めている指輪が見えないのだろうか。会う時には外しているのかもしれないが。
悪い男に惚れた自分が悪いと思っているが、ピアスをジッパー付きの小さな保存袋に入れた。だが、自分は問い詰めて良い立場の人間ではない。彼と戸籍上では何の結びつきもなく、契約関係があるとすれば、彼は雇用主であり、自分は従業員。それだけだ。
1958彼のスーツをクリーニングに出す前に、ポケットの中に何か残っていないか確かめると、胸ポケットから華奢なゴールドのフープピアスが出てきた。
浮気をするのは結構だが、こういう行儀の悪い女はやめて欲しい、と黒死牟は心底思っている。無惨が左手薬指に嵌めている指輪が見えないのだろうか。会う時には外しているのかもしれないが。
悪い男に惚れた自分が悪いと思っているが、ピアスをジッパー付きの小さな保存袋に入れた。だが、自分は問い詰めて良い立場の人間ではない。彼と戸籍上では何の結びつきもなく、契約関係があるとすれば、彼は雇用主であり、自分は従業員。それだけだ。
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TRAININGプトミラ/💚💛/五十音台詞ノック/(さ・た行)五十音台詞ノック2・『さ』
「さようなら」
口に出してみた言葉は自分から発せられた筈なのに、どうしてか自分が一番傷ついている。
俺はこの言葉が大嫌いだ。
ナイフのように鋭利な言葉。
だってそうだろう?これは別れの言葉。
俺が一番嫌いな別れ。
じゃあどうして今口から吐いて出したのか。
「本気で言ってるのか?」
答え、最愛の人に幸せになってもらうため。
そのためなら俺は、どんだけ辛くて痛くて悲しい思いをしてでも道化師を演じる。
「あぁ、本気だよ。さようなら、テジュン」
ほらまた見えない傷がひとつ。
-----
・『し』
「なぁ、俺目立つのが好きなんだ」
「知ってる」
「なぁ、俺化粧品のCMに出るんだぜ」
「知ってる」
「なぁ、俺お前のこと好きみたい」
「知って…は?」
1567「さようなら」
口に出してみた言葉は自分から発せられた筈なのに、どうしてか自分が一番傷ついている。
俺はこの言葉が大嫌いだ。
ナイフのように鋭利な言葉。
だってそうだろう?これは別れの言葉。
俺が一番嫌いな別れ。
じゃあどうして今口から吐いて出したのか。
「本気で言ってるのか?」
答え、最愛の人に幸せになってもらうため。
そのためなら俺は、どんだけ辛くて痛くて悲しい思いをしてでも道化師を演じる。
「あぁ、本気だよ。さようなら、テジュン」
ほらまた見えない傷がひとつ。
-----
・『し』
「なぁ、俺目立つのが好きなんだ」
「知ってる」
「なぁ、俺化粧品のCMに出るんだぜ」
「知ってる」
「なぁ、俺お前のこと好きみたい」
「知って…は?」
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TRAININGむざこく30本ノック③26日目
むざこくにちょっかいを掛けて楽しむカガヤ様
※カガヤ様は二人の反応を面白がって楽しんでいるだけで本気でNTRする気は無し
【注意!】かが→むざ要素を含みます。
むざこくにちょっかいを掛けて楽しむカガヤ様 ツーッツーッツーッ……。
また無惨に着信拒否された。ここ半月、毎朝4時に電話を掛けていたら、遂に拒否されたのだ。
初めからこうしていれば良いのに、無惨は変に律儀なところがあって、ご丁寧に半月様子を見て、やっと着信拒否にしたのだ。
「ふふっ、可愛いなぁ……」
電源を切るなり何なり出来るのに、何故か毎朝4時に出てしまう。恐らく「掛かってきた電話は取り敢えず出る」という習性があるのだろう。
だったら次は非通知で掛けるか、と思い、頭に184を付けて発信する。
「ヤッホー! 無惨!!」
「おはようございます、耀哉様」
「あれ、巌勝?」
「黒死牟でございます」
無惨のスマホに掛けたはずなのに出たのは黒死牟こと巌勝だった。
3105また無惨に着信拒否された。ここ半月、毎朝4時に電話を掛けていたら、遂に拒否されたのだ。
初めからこうしていれば良いのに、無惨は変に律儀なところがあって、ご丁寧に半月様子を見て、やっと着信拒否にしたのだ。
「ふふっ、可愛いなぁ……」
電源を切るなり何なり出来るのに、何故か毎朝4時に出てしまう。恐らく「掛かってきた電話は取り敢えず出る」という習性があるのだろう。
だったら次は非通知で掛けるか、と思い、頭に184を付けて発信する。
「ヤッホー! 無惨!!」
「おはようございます、耀哉様」
「あれ、巌勝?」
「黒死牟でございます」
無惨のスマホに掛けたはずなのに出たのは黒死牟こと巌勝だった。
mhyktnsikdsgsn
DONE『気付くまでもう少し』6/24・25開催レノフィガWebオンリー『今日はどこまで行こう?4』展示小説です。
レノックスがDom、フィガロがSubの、ごくごく軽いDom/Sub話です。独自解釈など捏造多数有り。
全年齢。
※パスワード外しました。 7805
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TRAININGむざこく30本ノック③24日目
「主に対して不敬だろうか…」とか思いつつもどうしても欲しがる身体に我慢が出来ず頑張ってアレコレたどたどしく下手なお誘いを掛ける黒死牟になかなかノッてくれない無惨様
やきもきする黒死牟
それを見透かし内心ニヤニヤしながら「可愛い奴め、さて、次はどう出るかな?」と年上の余裕を見せつつ実はアタックしてくれる黒死牟に満更でもない無惨様(略)
「主に対して不敬だろうか…」とか思いつつもどうしても欲しがる身体に我慢が出来ず… 勤務時間、黒死牟が真剣な表情でスマホを向かい合っていると、それは何やら大変なことが起きたのだろう、と誰もが思う。実際、黒死牟にとっては一大事なのだ。
彼が必死で検索している情報。
「彼をその気にさせる方法」
検索バーにそう打ち込んで、すべての検索結果に目を通しているのだ。
そうか、男性は甘える系の仕草に弱いのか……と己が男であることを忘れ、20代の女子たちのクチコミを真剣に見ている。
今日は何故か妙にムラムラする。朝から黒死牟はずっと「その気」なのだが、こういう時に限って無惨は何も仕掛けてこないのだ。
今晩は絶対にセックスしたい。その一心で、確実に無惨に抱いてもらえる方法を考えているのだ。
だが、そもそも、こちらから無惨を誘うなど無礼だろうか……という迷いも未だ払拭出来ずにいる。なので、ストレートに「セックスしませんか?」と誘うには気が引けるので、無惨からの誘いで自然な流れでセックスするよう仕向ける準備をしているのだ。
2379彼が必死で検索している情報。
「彼をその気にさせる方法」
検索バーにそう打ち込んで、すべての検索結果に目を通しているのだ。
そうか、男性は甘える系の仕草に弱いのか……と己が男であることを忘れ、20代の女子たちのクチコミを真剣に見ている。
今日は何故か妙にムラムラする。朝から黒死牟はずっと「その気」なのだが、こういう時に限って無惨は何も仕掛けてこないのだ。
今晩は絶対にセックスしたい。その一心で、確実に無惨に抱いてもらえる方法を考えているのだ。
だが、そもそも、こちらから無惨を誘うなど無礼だろうか……という迷いも未だ払拭出来ずにいる。なので、ストレートに「セックスしませんか?」と誘うには気が引けるので、無惨からの誘いで自然な流れでセックスするよう仕向ける準備をしているのだ。
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TRAININGむざこく30本ノック③22日目
焼きそば
焼きそば それは休日の昼前の出来事だった。
「今日の昼飯は焼きそばでいいか?」
「え?」
無惨の世界からは縁遠い食べ物の名称が出てきたので、黒死牟はスマホを持ったまま固まってしまった。
「嫌いか?」
「いえ、そうではなく……」
昔、カップ焼きそばの湯切りをする際、誤って麺をすべてシンクに落として以来、カップ焼きそばは絶対に食べないと言っていた無惨なので、カップ焼きそばを提供するつもりはないだろう。そもそも無惨が自宅でインスタント食品を食べているところ見たことがない。あれは仕事中の時間がない時に食べるものだ、と言っていたので、食に対する意識はめちゃくちゃ高いのだ。
そんな無惨が焼きそば……あまりのギャップに黒死牟はぼんやりとしていると「お前は何もしなくて良いから、まぁ、そこに座って見ていろ」とソファに座らされた。
2123「今日の昼飯は焼きそばでいいか?」
「え?」
無惨の世界からは縁遠い食べ物の名称が出てきたので、黒死牟はスマホを持ったまま固まってしまった。
「嫌いか?」
「いえ、そうではなく……」
昔、カップ焼きそばの湯切りをする際、誤って麺をすべてシンクに落として以来、カップ焼きそばは絶対に食べないと言っていた無惨なので、カップ焼きそばを提供するつもりはないだろう。そもそも無惨が自宅でインスタント食品を食べているところ見たことがない。あれは仕事中の時間がない時に食べるものだ、と言っていたので、食に対する意識はめちゃくちゃ高いのだ。
そんな無惨が焼きそば……あまりのギャップに黒死牟はぼんやりとしていると「お前は何もしなくて良いから、まぁ、そこに座って見ていろ」とソファに座らされた。
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TRAININGむざこく30本ノック③21日目
カラダから始まるむざこく
カラダから始まるむざこく どうして俺は上司と一緒にラブホテルにいるのだろうか。
黒死牟は大きなベッドに腰掛け、ずっと悩んでいた。
しかも上司は男、衆議院議員の鬼舞辻無惨である。
酔った無惨を自宅に送り届ける、なんてことは日常茶飯事なのだが、今日はそれほど酔った感じでもない。寧ろ、素面に近いくらい冷静だ。
「晩飯でも食って帰ろう」
そう誘われ、車の鍵を取ろうとしたら止められた。何故か車を出さず、事務所の近くの店に行くことになる。
「今日はお前も飲め」
その為だったようで、その言葉に甘えて二人で飲んだが、二人とも泥酔と呼ぶほど飲んだ記憶はない。
支払いを済ませた無惨が「少し歩こう」と言うので、日付の変わった夜の街を二人で並んで歩いた。週末なので夜遅い時間だが人通りは多い。ただ、陽気な酔っ払いが多いようで、自分たちが並んで歩いていても誰も気付かないようだ。
2367黒死牟は大きなベッドに腰掛け、ずっと悩んでいた。
しかも上司は男、衆議院議員の鬼舞辻無惨である。
酔った無惨を自宅に送り届ける、なんてことは日常茶飯事なのだが、今日はそれほど酔った感じでもない。寧ろ、素面に近いくらい冷静だ。
「晩飯でも食って帰ろう」
そう誘われ、車の鍵を取ろうとしたら止められた。何故か車を出さず、事務所の近くの店に行くことになる。
「今日はお前も飲め」
その為だったようで、その言葉に甘えて二人で飲んだが、二人とも泥酔と呼ぶほど飲んだ記憶はない。
支払いを済ませた無惨が「少し歩こう」と言うので、日付の変わった夜の街を二人で並んで歩いた。週末なので夜遅い時間だが人通りは多い。ただ、陽気な酔っ払いが多いようで、自分たちが並んで歩いていても誰も気付かないようだ。
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TRAININGむざこく30本ノック③20日目
事後のピロートーク
事後のピロートーク ギシギシとベッドのスプリングが軋む音がする。そこに濡れた粘膜を掻き混ぜる音と湿った肌を打ち合わせる音、そして自分のはしたない喘ぎ声。何度こうした行為を重ねても、絶頂を迎えた時には得たことのない幸福感に満たされ、痙攣する下腹を更に揺さぶるように彼が腰を打ち付けると、ぎゅっと抱き締められ、悩ましげな吐息が耳朶に触れる。余韻を味わうように体を密着させたまま息を整え、ゆっくりと体を離すと、使用済みのラテックスの薄膜をゴミ箱に捨てて、広いベッドの上で並んで横になった。
無惨は「終わった」からと言って、急に煙草を吸ったり、スマホを弄ったり、ひとりで勝手にシャワーを浴びに行くような真似をせず、優しく黒死牟を抱き締めるのだ。
1974無惨は「終わった」からと言って、急に煙草を吸ったり、スマホを弄ったり、ひとりで勝手にシャワーを浴びに行くような真似をせず、優しく黒死牟を抱き締めるのだ。
ユキまるのなんでも置き場
PROGRESSBWアゲインのエアちゃん回後編が良かったので、エアちゃんを線画と差分セリフまで描きましたズイ(ง ˘ω˘ )วズイ♥うっかりライノックスさんをお父さんと呼んだエアちゃんだよゲス(´๏౪๏`)♥← 2
kenkouni_ii
SPOILERミュにまるさん鬼…!!えもん!!!って長谷部のネーミングセンスにより鬼えもんになった挙げ句何も言わせてもらえなかった鬼丸さん、その後顎に親指添えて、トントントントン床ノックして不機嫌出してたのあまりにも良くて唇噛んだ
syako_kmt
TRAININGむざこく30本ノック③17日目
黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション
黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション 何か理由があって髪を伸ばしているわけではない。
長い髪って手入れが大変ですよね、と言われるが、実はそうでもない。短い髪の時は月に一度は散髪に行かないといけなかったが、長い髪は自分で毛先を揃えるくらいでも何とでもなる。女性と違って髪が傷むだの、枝毛がどうだのと気にしたことがないので、手入れもせず、濡れた髪を自然乾燥させることにも抵抗がない。それに短い髪と違って、括っておけば邪魔にならないので意外と便利だし、括っている方が夏場は涼しいのだ。
つまり、ずぼらの集大成がこの髪型だった。
特殊部隊に入った時、長髪であることにネチネチと嫌味を言われたこともある。諜報活動をする時に男性のロングヘアは目立ち易く、相手に特徴を覚えられやすいから不向きだと言われ、尤もだなと思ったが、上官の物言いが気に入らなかったので、小規模な隠密班を編成する際の長に選ばれた時、全員、自分と背格好が近く、長髪のメンバーだけで編成し、危なげもなくミッションを成功させたことがある。だが、自分の長髪にそこまでこだわりがあったわけではなく、単なる反発心だけである。
2382長い髪って手入れが大変ですよね、と言われるが、実はそうでもない。短い髪の時は月に一度は散髪に行かないといけなかったが、長い髪は自分で毛先を揃えるくらいでも何とでもなる。女性と違って髪が傷むだの、枝毛がどうだのと気にしたことがないので、手入れもせず、濡れた髪を自然乾燥させることにも抵抗がない。それに短い髪と違って、括っておけば邪魔にならないので意外と便利だし、括っている方が夏場は涼しいのだ。
つまり、ずぼらの集大成がこの髪型だった。
特殊部隊に入った時、長髪であることにネチネチと嫌味を言われたこともある。諜報活動をする時に男性のロングヘアは目立ち易く、相手に特徴を覚えられやすいから不向きだと言われ、尤もだなと思ったが、上官の物言いが気に入らなかったので、小規模な隠密班を編成する際の長に選ばれた時、全員、自分と背格好が近く、長髪のメンバーだけで編成し、危なげもなくミッションを成功させたことがある。だが、自分の長髪にそこまでこだわりがあったわけではなく、単なる反発心だけである。
ao_pumi23
TRAININGプトミラ/💚💛/五十音台詞ノック(あ・か行)五十音台詞ノック1・『あ』
「愛してるぜー!クリプちゃん!」
キルリーダー兼チャンピオンになったウィットが大画面に映るインタビューでそう叫んだ。
盛り上がる会場。
その中で俺は一人静かな自室で優越感を味わいながら
「ばーか、俺も愛してるよ」
そうハック越しに囁いた。
-----
・『い』
「「いただきます」」
同時に発さられた言葉に口角が上がる。
それはどうやら恋人も一緒のようで、2人して笑い合う。
こんな平和で愛おしい時間を大切にしたい。
-----
・『う』
「嘘だろ…」
起きたら隣にライバルであり戦友のクリプトが寝ていた。
信じ難いのは回された腕の力が強いことか、いや、この状況にどきどきしている自分の気持ちだ。
-----
・『え』
頬を撫でていた手が取られて指先にキス。
1371「愛してるぜー!クリプちゃん!」
キルリーダー兼チャンピオンになったウィットが大画面に映るインタビューでそう叫んだ。
盛り上がる会場。
その中で俺は一人静かな自室で優越感を味わいながら
「ばーか、俺も愛してるよ」
そうハック越しに囁いた。
-----
・『い』
「「いただきます」」
同時に発さられた言葉に口角が上がる。
それはどうやら恋人も一緒のようで、2人して笑い合う。
こんな平和で愛おしい時間を大切にしたい。
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・『う』
「嘘だろ…」
起きたら隣にライバルであり戦友のクリプトが寝ていた。
信じ難いのは回された腕の力が強いことか、いや、この状況にどきどきしている自分の気持ちだ。
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・『え』
頬を撫でていた手が取られて指先にキス。
syako_kmt
TRAININGむざこく30本ノック③15日目
陽光のもとに並んで立てるようになった二人が、それぞれ何を思って何を語らうのか
「ほら見たか!これで恐れるものなぞ何もないわ!」とかつてないほど昂るのか、「案外大したことないわ、つまらんな」と吐き捨てるのか、「太陽の方がやはりお好きで?」「白昼にも月は出ておるわ馬鹿者」みたいな気楽な会話になるのか
陽光のもとに並んで立てるようになった二人が、それぞれ何を思って何を語らうのか それは初恋の憧れに似ていた。
手の届かない遠い存在という意味か、遠い昔の燦爛とした断片的な記憶のせいか、その強い「憧れ」が根底にあるから黒死牟とは意気投合したのかもしれない。
自分たちにとって太陽とは最も忌むべき存在であり、その反面、強く憧れ、恋い焦がれた存在であった。
今でも朝日を見ると、今際の際を思い出し身構える。しかし、その光を浴びても肌が焼け落ちることはなく、朝が来た、と当たり前の出来事だと思い出すのだ。
「今日も雲ひとつない晴天ですね」
黒死牟が車のドアを開けると、その隙間から日の光が一気に差し込む。こんな時、黒死牟のサングラスが羨ましいと思うのだが、まさかサングラスをしたまま街頭に立ち、演説をするわけにはいかないので日焼け止めクリームを丹念に塗り込む程度の抵抗しか出来ない。
2129手の届かない遠い存在という意味か、遠い昔の燦爛とした断片的な記憶のせいか、その強い「憧れ」が根底にあるから黒死牟とは意気投合したのかもしれない。
自分たちにとって太陽とは最も忌むべき存在であり、その反面、強く憧れ、恋い焦がれた存在であった。
今でも朝日を見ると、今際の際を思い出し身構える。しかし、その光を浴びても肌が焼け落ちることはなく、朝が来た、と当たり前の出来事だと思い出すのだ。
「今日も雲ひとつない晴天ですね」
黒死牟が車のドアを開けると、その隙間から日の光が一気に差し込む。こんな時、黒死牟のサングラスが羨ましいと思うのだが、まさかサングラスをしたまま街頭に立ち、演説をするわけにはいかないので日焼け止めクリームを丹念に塗り込む程度の抵抗しか出来ない。