プレミアカード カードショップのショーケースを見ていたら、一枚のカードが目に止まった。特価品コーナーの片隅に、青眼の白龍が並んでいたのだ。
青眼の白龍は、かつては世界に数枚しかないレアカードだった。海馬コーポレーション社長であり、バトルシティ参加者であった海馬瀬人が、エースとして従えていたことで有名なモンスターだ。今では何種類かの記念カードが発行されていて、希少ながらも一般市民の手に渡っている。
僕は、そのカードをまじまじと見つめた。二重に覆われたスリーブには、『傷あり特価品』と書かれた値札が貼られている。特価と書かれてはいるが、簡単には買えない価格だ。識別ナンバーを調べたところ、バトルシティ三十周年の記念品であること分かった。
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