masasi9991 @masasi9991 妖怪ウォッチとFLOとRMXとSideMなど平和なのと燃えとエロと♡喘ぎとたまにグロとなんかよくわからないもの ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 413
ALL 道タケ漣 妖怪ウォッチ 久々綾 デググラ かぶもも レクセル RMX クラテパ ヴァルフェン レオクリ ゼロクス ZXA 創作 ジクイア masasi9991DONEまだ付き合ってないかぶもも※ちゃんとみんな事務所に来たらすぐ手は洗っているしうがいもしています真相を解明するため……「ぴぃちゃん、もう一個。はい、あーん」 「ええと……」 戸惑いながら開けられた口に、細長いフィンガービスケットを一つ差し込んだ。サクッと音を立てて真ん中から半分に割れる。 「あ」 ぴぃちゃんは慌てて口元を手で隠して、口の中のビスケットを咀嚼する。 「すみません、一口で食べればよかったですね」 「いいよ、残り半分もどうぞ。あーん」 「えーっと、そのつまりですね……」 「いいよ、ぴぃちゃんはそのまま仕事してて。僕が隣でエネルギー補給のお手伝いしてあげる。これなら手も汚れなくてちょうどいいよね。忙しいんでしょ?」 「そう言われると理にかなっているような気もしてきますが……やはり少し気恥ずかしいです」 「そう? こういうの、友達同士で普通にやったりするよ」 2476 masasi9991DONE人間と戦っている大ガマさん(https://poipiku.com/955041/8891578.html)の続き人間を救う土蜘蛛さん穴が開いている 階段を転がり降りている。足はもつれて言うことをきかない。今にも階段を踏み外して転がり落ちそうだ。転がり落ちたら死ぬだろう。階段に全身を打ち付けながら、下の階まで落っこちて、最後は床に頭をぶつけて、首の骨でも負って死ぬだろう。予感が背中を追っかけてくる。だけど一向に、落っこちる気配がない。 階段がいつまでも続いている。踏み外しそうな足元、次の段が現れる。もつれた足元、次の段を踏みしめて、また降りる。どこまでも降りている。 いったいいつになったら一階にたどりつく? 踊り場すらないこの階段は。 踊り場にさえたどりつけば、少しは明るくなるだろう。踊り場に大きな窓がある。窓の外は運動場で、その向こうには住宅街の街灯が見えて、いるはずだ。なのにいつまでも暗い。階段がいつまでも続いている。 1503 masasi9991DONE寝起きの道タケ漣 いちゃいちゃしてるだけ寝癖 くすぐったい。額のところだ。前髪が、揺れて、あたって……。なんでだ? それに眩しい。朝だからか。起きる時間なのかもしれない。でもなんで、くすぐったいんだろう。触られてるような、触られていないような……。悪くはない感覚だけど。 覚束ない思考を繰り返した結果、自分が寝ぼけてんのには薄々気付き始めたんだが。 「くはははは!」 そろそろ起きるか、と思った瞬間に、アイツのバカ笑いが聞こえて完全に目が覚めた。 目覚ましとしては最低だ。 「おいオマエ、朝っぱらから騒ぐな」 ともかく起きて文句の一つでも言わねーとやってられない。目を開けたはいいものの眩しくて視界が定まらないまま、布団から起き上がる。と、目の前にアイツ……じゃない。 1618 masasi9991DOODLEアホアホ下ネタ雑2コマまんが「クイズ」 masasi9991DONE道タケ+道漣+漣タケ潮吹き(タケル)とおもらし(漣)他漣タケフェラとか 9985 masasi9991DONE寝る前の道タケ漣風景「漣はこっち、タケルはこっちな」 らーめん屋はいちいちわかりきったことを言う。いつもと同じだ。言われなくてもそっちの布団はオレ様のモンだ。 眠い。らーめん屋とチビはまだなにか喋っているが興味はねぇ。真ん中の布団に座り込んだらーめん屋の足をまたいで、布団に入り込む。 「いたっ。漣、わざわざ踏んでいくなよ」 「円城寺さん、この枕……」 「ん?」 ンだこれ。オレ様のじゃねぇ。 「おい! 枕を投げるな!」 「うるせぇ。さっさとオレ様のをよこせ」 らーめん屋の背中の後ろを通って枕が飛んでくる。だがチビの下手な投げ方のせいで、こっちまで届かずらーめん屋の横に落ちた。 オレ様が起きて拾おうとする前にらーめん屋が拾って、どういうわけだかオレ様の胸にそれを押し付けた。意味不明だ。フワフワの枕なんか痛くもねェし。だがオレ様を起き上がらせることなく枕を差し出したのはヒョーカしてやってもいい。 1019 masasi9991DONE人間と戦っている大ガマさん部外者 この廊下は、どこに続いているんだ。 真っ暗だ。天井のLEDは強烈な光を放っている。だけどその白色は拡散されにくい性質の光であって、眩しいのはこの細長く四角い廊下だけらしい。 窓の外は真っ暗だ。固く扉の閉まった教室の中も真っ暗だ。東野と宮本が職員室に電気と鍵を確認しに行ったけど、あいつらはもう逃げ帰ったのかもしれない。それが賢明だ。こんな馬鹿馬鹿しい……馬鹿馬鹿しい肝試しなんか……夜の学校に忍び込むなんて……そんな馬鹿らしいことしたって……なんにも意味なんかないのに……あの二人は誘ってもいないのに……ただ邪魔なだけ……。 逃げて家に帰ったんだ。きっとそう。だからいなくなった。そんだけ……。 私は一階にはなにもしてないし。職員室の周りに人が来ることなんか考えていなかったし。勝手についてきた奴らのことなんか、知らない。 1797 masasi9991MAIKINGゾンビタケルと死神の漣と人間の道流さんの道タケ+道漣かきかけ ソフトにグロとリョナ R18G時系列には並んでないです 21935 masasi9991DONE料理をしているデググラ台所の発明 狭い台所で背中を丸めて、小さな緑の花の芽を相手に悪戦苦闘している。いや、台所の広さは標準的だから、実際はキミの背中が大きすぎるんだ。どっちにしろ窮屈そうで、たまらなく愛しい。 そんなことを考えてのんびりと眺めている場合じゃないか。 「デグダス、こっちは終わったぜ。手伝おうか」 「ムムム。ご心配には及ばない! こちらも後すこしでおしまいだ」 「そうは見えないけどな」 大きな背中越しに手元を覗き込むと、キミはその大きな背中をさらに丸くして隠そうとする。といってもキミはデカすぎて限度があるから、その腕に抱えたボウルの中身はしっかり見えてる。 淡い緑の花の芽が、まだ沢山。土と草の瑞々しい香りがする。 「さっきみたいにやり方を教えてくれよ。こいつはどうやって下ごしらえするんだ?」 1073 masasi9991DONE自撮りとかぶもも作戦的セルフィー ずっと、兜くんにお願いしたいことがある。LINKに届いた何でもない話の合間で、どうにか、言い出せないかな。なんて。 昨日公開された話題の動画の話。もうすぐテストだから、目標の範囲まで勉強終わるまで見るの我慢してるって。兜くん、えらいな。前向きだ。僕と違って。 この話の流れでお願いするのは違うか。 ――勉強、家でやってるの? そう送って、カフェのテーブルにスマホを置いた。次の通知待ち。 「百々人先輩、誰とLINKしてるんですか」 「ん、友達。……兜くんだよ」 「確か中学生はテスト前ではないのか。SNSとはいえそう頻繁にメッセージを送っていては邪魔にはならないか?」 「鋭心先輩、真面目ですね。テスト前でもLINKぐらいしますよ。昨日俺も大吾とは新しく配信になったゲームの情報交換しましたし」 2819 masasi9991DOODLE道タケ+道漣 アホアホ下ネタ1コマ漫画取り合う虎牙 masasi9991DOODLE道タケ+道漣 アホアホ下ネタ1コマまんが masasi9991DONEエロ衣装と道タケ漣 2069 masasi9991DOODLE道タケ+道漣 道流さん家で作戦会議をする虎牙まんが 雑住所不定元無職義務教育を受けていない路上生活者18歳に性教育しないといけない道流さんわりと真面目に大変だな…と思ってる 2 masasi9991DONEK.O.のときの道流さん2枚目はベタなし 2 masasi9991DONEおやすみ前のデググラ幸せの重量 どしん、とベッドが重く沈む瞬間が好きだ。 「今なんだか怪しい音がしなかったか!? み、みしん、みしんみしん……と!」 「あっはっはっはっは! ミシミシって? ちょっと軋んではいたけど、大丈夫じゃないか? このビレッジに引っ越してきたときに新調したばかりのベッドだぜ」 「むむ……そうなるともう何年も前か……」 「あれ? もうそんなに前になるのか。キミと一緒だと時間が経つのもあっという間だ。とはいえベッドの寿命にはまだ早すぎるんじゃないかな」 「そうだろうか。そうだといいんだが」 柔らかいマットレスがキミの重みでずしんと沈む。先にベッドに入って待っていると、後からやってきたキミの方にころんと転がる。 こんななんでもないちょっとしたことも、キミと一緒に居て幸せを感じる瞬間の一つ。 455 masasi9991MAIKINGこれ人前に出していい絵かどうかわかんねぇ……っていう牙崎漣のラフです球体関節 3 masasi9991DONE道流さんのドラマを見てるタケルと牙崎漣の道タケ漣言を食まず 一眠りして起きたのに、チビがまだ同じモンを見てた。 寝る前と全く同じ体勢だ。テレビの真ン前に陣取って、ちゃぶ台の上に両手を組んで前のめりに見ている。オレ様が居るのにもキョーミねーみたいだ。 「よくそんなつまんねーもん見れるな」 「は?」 急に話しかけられて一瞬ビビったように目を丸くしたが、すぐに落ち着いてめんどくさそうにオレ様の方を見た。 「今いいところなんだ。邪魔すんな」 「どこがだよ」 返事の代わりにチッと舌打ちをして、視線をまたテレビに戻した。 らーめん屋がいる。テレビの中にだ。いつものマヌケ面じゃなくて、変な顔だ。マジな顔。それが画面いっぱいに映っているから、やっぱそれはマヌケだ。囁くような声でセリフを言う。それをチビが必死に見てる。 4581 masasi9991DONEゴムの日の久々綾連休後半 連絡しても、気が乗らないという理由で断られた。後で他の奴から聞いたが、その日は午後から同級生と集まって河川敷でバーベキューをしていたらしい。別に何を優先するかは喜八郎の勝手だし、それが自分でなかったことにいちいち思うところはない。 が、あいつがそんなパリピみたいなことを好んでするとは知らなかった。 楽しかったか? とあとでメッセージを送ってみたら、「肉」と一言返ってきた。なるほど。 その後、連休中こっちが忙しくて連絡を取らないでいたら、土曜日の夜に突然部屋にやってきた。コンビニで遅い夕飯を調達してきて、アパートの前に戻ったらドアの前に座り込んでいる奴がいる。 「連絡してくれたら待ってたのに」 「久々知先輩、さっき下のコンビニにいましたよね?」 1485 masasi9991DONE寝起きの道タケ漣仕返しは明日 暑い。重い。せっかく気分よく寝てたっつーのに。 上に覆いかぶさっていた何かを跳ね除けた。涼しくなる。なんだ? 思ったより軽い。イワカンを覚えて起き上がる。 朝だった。布団に座って、さっき跳ね除けたものを見下ろすと、毛布の塊がオレ様の横にくしゃくしゃになって落ちている。その下にらーめん屋が埋まっていて、さらにその向こうにチビがマヌケ面で寝ている。マヌケ面は、らーめん屋も同じか。隙だらけの気の抜けた寝顔だ。部屋ン中に響く二人分の寝息もマヌケだ。 さっき跳ね飛ばしたのはらーめん屋じゃなかったのか。重てぇ熱いの、らーめん屋の腕かと思った。夢だったのか? こっちは力任せに吹っ飛ばしたつもりだったのに。 らーめん屋の、何事もなかったかのような寝顔。 1323 masasi9991DONE夢オチからの道タケ漣エロは道タケのみ 2817 masasi9991TRAININGタケルの練習 2 masasi9991DONE焼き芋を買いに行くデググラ忘れ物「ふっふふっ、あっはっはっは」 「そんなに笑わなくてもいいじゃないか」 「あははは! すまない! キミはやっぱり最高だな、と思ってさ」 「最高……ムムム。まあそれほどでもあるのだが」 「どうしておれの上着なんか大事に抱えて出て行っちゃったんだ? 財布と見間違えたか?」 「さすがにお財布とおまえを見間違えたりはしない。お財布のことは、実はすっかりすっぱり忘れていた」 「間に合ってよかった。キミにも、あの焼き芋の屋台にもな。ところでいま、おれとおれの上着を間違えなかったか?」 「うん?」 おれの指摘がちょっとわかりにくかったのか、キミは不思議そうに首を傾げた。それから大事そうに抱えたままのおれの上着に視線を落とすと、あっと大きな声を出して、そっと上着をおれの肩にかけた。 701 masasi9991PROGRESSヴァンパイアの道流さんの道タケ漣11/11の虎牙道webオンリーに新刊として出したい進捗 44056 masasi9991DONE道流さんニコニコ masasi9991MOURNING牙崎漣 目パチとか付けてみたけどあまりよくなかったので供養… masasi9991DONE朝のデググラ朝からお元気「グランツ、朝だぞ。今日も間違いなく朝だぞ」 「ぷっ、ふふふ……っ」 「お布団の中でたぬきになってもおれには通用しない! おまえの笑い声がお布団の中から聞こえてきている! 深く潜ったところでむだだ。こうして、こうして、お布団の上からコネコネ……」 「あっ……」 ベッドに頭までしっかり潜っても、朝の眩しさはもう遮ることはできず、瞼の裏はすっかり白い。これ以上寝坊のしようもないくらいだ。 しかしそれよりも、キミの大きな手がブランケットを揺さぶることの方が。いや揺さぶられているのはブランケット、というか。 分厚くふわふわの布地越しに、大きな手の存在を感じる。キミはうどんでもこねてるみたいにブランケットと、それからその下のおれの腰のあたりを鷲掴みにして、ゆさゆさと揺さぶっている。鼻歌を歌いながら。 1065 masasi9991PROGRESS道タケ漣が汗だくセックスするやつが完成したらいいなはぴこぷ用ここにR18部分はない 4379 masasi9991DONE冬のデググラ寒い日の帰宅「グランツ! おかえり!」 「あっはっはっは。キミもおかえり」 「ただいま!」 一足先に玄関に上がったキミは、おれの方をくるっと振り向いて両手を広げた。そうされると抗えずその腕の中に飛び込んでしまう。 飛び込んだキミの胸は柔らかい。そのまま大きな腕が力強くおれを抱き上げて、ちょっと床から足が浮いた。お互い外から帰ってきたばかりで胸も腕も少し冷たいが、キミに抱きしめられてるだけで寒さなんて吹き飛んでしまう。 「ううっ冷えているなぁ。早く暖炉の前で暖まろう」 「キミも同じくらい冷えてるぜ。だってずっと一緒に居たんだからな」 「しかし不思議なことにおまえの方がよく冷えている……ような気がする! おれの胸の暖かさでは追いつかないようだ。やはり早く暖炉に火を入れて……急げ急げ」 460 masasi9991MAIKINGデググラのバレンタイン 4623 masasi9991DONE道タケ漣(道タケ+道漣)の不健全な歯磨きプレイ 4413 masasi9991DONE道タケ漣(道タケ+道漣)のLINK誤爆と何も知らないP疑惑のメッセージ 引っ切り無しに、というほどでもないのだが、書類をこなす合間合間にそれはやってくる。あらゆる仕事への集中力が切れるとも言えるし、ちょうどいい休憩になるとも言える。 どちらにしろ自分にとっては大事な商売道具だ。そのスマホが、また充電器の上で着信音を鳴らした。持ち上げて通知を確認する、と。 ――今どっちが合鍵持ってる? 少々ドキッとした。というのも、画面に流れ込んできたメッセージが、予想外というか……非常に個人的な内容に見えたからだ。 うちの事務所のアイドルたちは非常に個性的だし、四九人も居る。社内で使っているSNSサービスのメッセージ機能で突拍子もない内容を送ってくるのは珍しくもない。しかも送り先の間違い、いわゆる誤爆というものもときには発生する。つまり自分宛ではない個性的なメッセージを意図せず見てしまう——ということも、事故としてあり得るわけだ。 3274 masasi9991DONE歯磨きとキスのデググラ歯磨き後 そう広くもない洗面所だから、二人で並んでいるとギチギチだ。キミはとても大きいし、歯を磨いているとどうしても腕を動かすせいでその分幅を取りがちだ。 洗面台の前の鏡もほとんどいっぱいにキミが映っている。歯磨き中のキミの大きな口は泡だらけ。ニッと笑うように口を開いて、シャカシャカといい音を立てている。 口を濯ぐのも、順番。 「きれいに磨けたかい?」 「もちろんだ! 見てみるか? あーん」 「あっはは、真っ白でピカピカだ。おれの方はどうだ?」 別に毎日こうして確認しあっているわけではないが、たまには。口を大きく開くと歯磨き粉のミントで冷えた舌や唇がスースーする。覗き込んでいるキミの視線にも、ドキドキだ。 「きれいな歯だなぁ」 1497 masasi9991DOODLEおすわり虎牙道 masasi9991DONEちょっと動くコガド~ masasi9991DONEなんか戦ってる土蜘蛛さんと大ガマさん引き分け 手をかければ、直ぐに折れそうだ。青白くなよやかな、首。嘗てから見慣れた通りに、脈拍と呼気のために微弱に上下する、首。生きたままの、首。故に致命的な急所と成り得る、首。 手をかけようか。伸し掛かったこの身体を跳ね除けもせず酷薄に笑う、首。 「やってみりゃいい」 柔らかく膨らんだ喉仏の揺れる、首。 ゲコゲコ、と蛙の声色で笑いながらも、人の形を保つ、首。 「どうせ今日もあんたにゃ無理さ。明日もな。これまで何百年も、こっから何千年も」 掌を、首へ。ヒヤリと冷たい、濡れたように冷たい、しかし脈拍と呼気の通る、首へ。 力を込めれば、直ぐに折れそうだ。 力を――屍の己の肉体に力を。 果たして吾輩の掌に力が込められたその時を同じくして、組み敷かれた此奴の全身にも力が込められる。 361 masasi9991DONE事後のレクセルki/o/ku「ねーレッド、起きてる?」 「あ?」 騒がしい声に振り向いた瞬間、白いフラッシュが視界を奪った。カメラアイが絞られる。そのアナログで軽微な作動音が片目の中で短く鳴った。 フラッシュで一瞬ぼやけた映像の中で、小柄な身体が手を振っている。 「なんだ、そんなものわざわざ持ち出して」 「オモチャみたいで楽しいじゃん」 そいつは素体むき出しの軽装で部屋の中をちょこまかとうろつき周り、その手にした古式ゆかしいカメラをあちこちに向けた。 手のひらの中の直方体の上部にシャッターボタンが付いている。そいつがシャッターを切るたびに、室内が白く眩しく点滅する。まあ、直接オレに向けたとき程には眩しくはない。その直方体の前面に取り付けられた扁平なカメラアイの絞りの作動音は、オレの身体で鳴った音よりも随分喧しい。 1065 masasi9991DONEいちゃいちゃしているデググラ負けず嫌い「なんだかずいぶんかわいいものを食べているなぁ」 「キミも食べるか?」 ソファの肩越しに振り向くと、キミがわかりやすくニコッと笑った瞬間だった。返事を待つまでもなく、おれは袋から取り出したマシュマロ一粒をキミの前に差し出す。 「いただきます!」 キミは大きく口を開いて、その一粒を一口でぱくっと食べた。柔らかくあたたかい唇がおれの指先に当たる。その感触、やっぱり思った通りだ。 「大きめのマシュマロを買ってきたつもりだったんだが、キミと比べると小さいな」 「もぐ……自分で買ったのか?」 「仕事帰りに衝動買いしてしまった。あんまり甘いものは好きじゃないんだけどな。あっはっは、思い出したらやっぱり……」 「む?」 「いや、お店の売り場でキミのことを思い出してしまったんだ。もう一つどうだ?」 1103 masasi9991DONE現パロのデググラ大事な写真 キミの太い指がスマホの画面の上をちょん、ちょん、とつっついてるのを見ているだけで、とても幸せな気分になる。 「うーん、この写真は……そうだ、先週の夜!」 「真っ白じゃないか。一体何を撮ろうとしたんだ?」 「これはだな、スマホをうっかりベッドの上に落としたときの写真だ!」 「あっはっはっは、よくそんなことを覚えているな! 寝るときかい? それとも起きたとき?」 「寝る前だ。手の上からこうツルリとな」 その瞬間の再現なのか、手に持ったスマホを落とす真似をする。で、やっぱり本当に落としそうになってお手玉した。 「おっとっとっとっと。ふう、ひやっとした。それでな、この次の写真が」 「今の、消さないのかい?」 「む? 消さないぞ。だっておまえが写っていたじゃないか」 794 masasi9991DONE何かと戦っている土蜘蛛さんと大ガマさん道 蛙の脚なら、一飛びだ。快晴! 雲のない空! 跳ね上がり上昇する。皮膚の焦げるような陽光の熱、息詰まる酸素の淀みを飛び越え、風、風、風、空を横切る風を切り、薄まる熱、大気、まだ俗世の天井に並ぶ程度の、高さ。青黒く光る高層ビルの窓ガラス、最上階、ひと目を避けて打っ遣られた屋上の、砂埃の積もった片隅に社があるのを見つけた。 脚は緩んで、その隣へ降り立った。裸足の爪の先が灰色の砂埃に浸かる。コンナところに隠れていたのか。舞い上がる砂埃。ビル風の一つで社は今にも崩れ落ちそうだ。人の子供ほどの背の高さもない社の屋根が、カタンと傾いた。爪先に絡んだ砂埃が、泥のようにぬるくなる。 脚が汚れちまう。ビルの屋上を踵で蹴って、跳ねた。コンクリートの床は水面のように素直に波打ってくれた。水面だ、足先を水で洗って、跳ねる。何しろオレは蛙だから、身体のどこもかしこも濡れているのだ。 775 masasi9991DONEさらに一つ前のかぶももの続き淡い色のマーキング「今度からそういうことは予告してからにしてくれんか。まだ心臓がドキドキ言っとるけぇ」 「もう唇での練習は二人でする仲なのに?」 「そうじゃが、じゃとしてもじゃ!」 「兜くん、かわいい。まだ中学生だもんねー」 ほっぺに手を当てたまま、むっと頬をふくらませる。手で押さえてるとこがむにっとしてる。ちょうど僕がキスしたとこ。柔らかさを思い出して、胸がフワフワした。 でもこれで、ちゃんと年上らしいところ見せられたな。 「ワシもすぐ大きゅうなる。百々人もうかうかしてられんぞ」 「でもずーっと僕の方が年上だけどね?」 「それは、どうしようもないのぅ」 うーん、とうなって兜くんは両腕を頭の上に伸ばして背伸びをした。そうするとちょっとだけ大きく見える。まだちょっとだけ。 1170 masasi9991DONE一つ前の続きのかぶももしかえし リモート劇は二十分ちょっとぐらい。動画としてはそんなに長くない。でもこのラウンジで、二人並んで見てるには、少し間が気になる長さ。お喋りしてたらすぐだけど、兜くんはかなり見入ってる。 画面の中の僕を、キミは見つめてる。僕はその真剣な横顔に視線が向いてしまう。自分の出てる動画を直視するのはまだ恥ずかしいから――っていうのは言い訳だな。 兜くんって年下なんだよね。小さくてフワフワしてる。その、頬とか。年相応に、そう。丸くて大きな目も、あどけないというものなんだろうけど。だけどその真っ直ぐな目、年下なのにすごく強く見える、かも。老けてるとかじゃなくて、なんて言えばいいんだろう。 初めて話をしたときも、初めて触れられたときも、きっともっとずっと前からそんな目をしてたんだろうなって、思うとなんだか……。 1055 masasi9991DONEわたあめのを食べているデググラわたあめ キミの口の中に入っていくにしては、ちょっと小さかったかなと思ったけれど。 「あーん」 「あーん……もぐ」 大きな口はわたあめを通り越しておれの指までがぶっと食べてしまった。 「あははっ。もっと大きくちぎるべきだったな。ふっふっふ、くすぐったい」 「ムム? しまった! おまえの指まで甘かったものだから、つい」 「かなり指にくっついてしまうんだ。このくらいの大きさならどうだ? あーん」 「あーん! ムムム。もっとあーん! む!」 口を大きく開いて、がぶっと行く前にちらっとおれのつまんだわたあめの大きさを確認する。これでは足りないとばかりにもうもう一段階大きく口を開く。これ以上は無理だ、というところまで開けて、さらに首を傾げてかぶりつく位置を考えた。それから満を持して、がぶり。 609 masasi9991DONE演技のお仕事のあとのかぶもも感情のまま 普段と違って首元まできっちり結んだネクタイをやっと緩められた。ちょっと緊張してたかも。作り笑いは得意なんだけど。 今日はぴぃちゃんが「いつもよりも自然な表情ができてますよ」なんて収録の合間に言うものだから、思ったような作り笑いができてなかったのかも。自分がどんな顔でカメラに映っているのか気になって、変な顔してるんじゃないかって……。でもぴぃちゃん、褒めてくれた。だからそれが正解。最後まで自然な表情、正解で居続けられただろうか。意識しちゃうと、作り笑いより難しかった。緊張はそのせいかな。 ネクタイだけ少し緩めて、着替えは楽屋に――楽屋代わりになってる事務所の小さな会議室に、置いてある。今日の収録は315ビルの休憩室を使ったから。最近、配信のお仕事をビルの中で撮ることが結構多い。普段私服で出入りしてる場所を、配信用とはいえ衣装で歩き回るのはちょっと不思議だ。 1380 masasi9991DONEヴァンパイアの道流さんの道タケ漣(道タケ+道漣)闇夜のおとぎばなし□1 らーめん屋は吸血鬼らしい。キューケツキって、何だ。 いや、キューケツキぐらい知ってる。血を吸うバケモンだろ。作り話の。ホントにそんなのがいるワケねー。そのハズだ。 じゃ、オレ様が見たらーめん屋のアレは何だ? 昨日の夜中に寝苦しくて目が覚めた。物音がうるせえ。らーめん屋の家は屋根と壁と布団があって、他の寝床よりはマシなところだ。そのはずなのに、そのときは寝苦しかった。デケえ物音が耳元で聞こえる。……喋ったり、暴れたりなんかはしていない。ただデケえ生き物がモゾモゾと動いている、熱を含んだ物音だ。 デケえのは、らーめん屋だ。こんな夜中に叩き起こしやがって。ウゼエからぶっ飛ばしてやる。 このまま、オレ様のすぐ隣の布団でモゾモゾ動いているらーめん屋に蹴りを入れるつもりだった。きっちり狙いを付けるために、頭までかぶった布団の隙間から隣の布団を覗き見る。 15100 masasi9991DONE兜大吾×花園百々人かぶももなのか大百なのかまだわからない知らないキス「ふふ、こういうのは……知らない、でしょ?」 唇の前に立てた人差し指が、ほんの少し震えたことに気付かれてなければいいんだけど。 人差し指が兜くんの唇に触れそうで、少し怖い。自分で顔を近づけておきながら、怖気づいている。ううん、最初からフリだけで、本当にするつもりなんかなかったんだ。 僕の囁きだけ、キミの唇に触れてしまった。大きな目を丸く開いたキミの顔がすぐそこにある。薄く開いたその唇で、キミはゆっくり息を呑んだ。僕の人差し指に吐息が触れたような気がする。大きな目がまばたきをする。 炬燵に突っ込んだ足が暑い。汗が滲んでる。ここも、すぐ近くに兜くんが居る。初めて兜くんに触れられた日みたいなシチュエーションで、こういうとこには慣れなくて、誰かの家に呼ばれるとかも、もちろん理由はそれだけじゃなくて――ずっと緊張してた。 1389 masasi9991DONEハンドクリームを塗るデググラハンドクリームのおすそ分け「あ。しまった」 もう少しでなくなってしまいそうだ、と思って思い切り絞り出したチューブから、勢いよくハンドクリームが飛び出した。白く柔らかいクリームが手の上に飛び散る。 「どうした? おっ、わはは! それはいつものおまえの、珍しいうっかりだな!」 おれの手をひょいと覗き込んだキミが元気に笑いながらそんなことを言った。 「いつもの珍しい、って妙な言い方だな」 「おまえはいつでもしっかりしているが、ハンドクリームを絞り出すのだけは時々失敗する」 「……ん、欲張ってしまうんだ」 「むふふ。欲張るのはいいことだ。おまえの手はいつでもスベスベであってほしい! おれも欲張りだ」 「キミの手だってスベスベじゃないと」 「おう、いつものだな」 1229 masasi9991DONE年越しのデググラ年越し「なあ、もうここにあるの持ってっちゃっていいかな?」 「おう! ありがとう! ……あっ」 「どうした?」 こたつの上にどんぶり四つを並べて台所を振り返ると、エプロン姿のキミが大慌てでネギを手に追いかけてくる。「あっ」の意味がすぐにわかって、たまらず吹き出した。 「あっはっはっはっは! まだ具が足りなかったか!」 温かい部屋に温かい蕎麦の湯気、おいしい匂い、いつものキミのうっかりが揃っている。笑っているのはもちろんおれだけじゃなくてロックとロッタナもだ。こたつに入った二人は少し眠たそうだけど。 「やはり彩りはな、大切だからな……」 「でもネギってちょっとだけだし味がしないじゃん」 「しかし栄養たっぷりだぞ! しっかり食べて来年も元気に過ごそう!」 901 12345