空君とパイモン、万葉の姿はすぐに見えなくなってしまった。さすが早い。
ざわつく会場を見回す北斗さんを俺はおずおずと見上げる。すると視線に気づいた北斗さんが、俺を見下ろした。
……流石にこの状況で凝光様のことを聞くのはちょっとハードル高くね?
なんか話題……ショタが喋ってても変じゃない話題……と悩んでいると北斗さんから声をかけてくれる。
「ハル、あんた年はいくつだ?」
「年?」
待ってくれ俺何歳??????????
「え……っと、10歳……くらい……?」
やべえ盛り過ぎたか!?北斗さんがじっと俺を見ているのにどきどきする。いやでも空君がいないところで事情を話すわけにもいかないし、仕方ない。
「じゃあ年相応なんだな。いやなに、幼く見えても酒が飲める年齢って奴がたまにいるんだ。あんたはどうなんだろうってな。旅人にもついて行ってるんだろう?」
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