しんした @amz2bk主に七灰。文字のみです。原稿進捗とかただの小ネタ、書き上げられるかわからなさそうなものをあげたりします。 ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 87
しんしたDONE死後の七灰。呪専時代の約束をこれから果たそうとするお話。七灰ワンドロワンライ50.『未来』. 灰原は、よくこんなことを口にしていた。 「また来年も、一緒に来ようね」 わざと先輩たちからはぐれた夏祭りの会場で、食べ歩きを楽しんだ中華街からの帰り道で、人でごった返すイルミネーションの下で。 それから、どこまでも続いていそうな桜並木の中で。手を繋ぎながら、こっそりと内緒話をするように。 先のことなんて誰にも分からない。呪術師なんてしていたら尚のこと。 けれど、はにかんだ笑みを浮かべる灰原を見ていると、自分も当たり前のように肯定の言葉を返していた。 来年だけじゃなく、再来年もその次も。もっと先の未来も、きみの隣にいたいと。 そんな欲張りな願望すら心に秘めて、繋がった手のひらをぎゅっ、と強く握り返していた。 1436 しんしたDONE呪専七灰。入学して間もない授業中のひとコマ。些細なやりとりから仲良くなっていったらいいなぁ、という幻覚です。七灰ワンドロワンライ49.『手紙』. 珍しく午後からも座学が詰まっている日だった。 いつもなら午後は身体を動かす実技が中心で、昼食後特有の眠気など感じる暇もなくあっという間に時間は過ぎていく。しかし、春の陽射しでぬくもった教室は時間の流れが外よりもゆっくり流れているのか、黒板の上にあるアナログ時計の針はさっきからほとんど進んでいるように思えない。慣れない任務で疲労が積み重なってきたことと、教科があまり得意ではない日本史であることも、時間の流れを遅く感じさせる要因の一つだった。 睡魔が眠りの世界へ誘おうと、瞼をどんどんと重くしていく。シャーペンを持つ右手はなんとか板書を続けているが、肘をついている左の頬は体重がかかって不格好な形に歪んでいることだろう。 2220 しんしたDONE生存if七灰。大人になって自分なりの甘え方を身につけた七海の小話。じゃれてるというよりもただいちゃついてます。七灰ワンドロワンライ48.『戯れる』. 思い返すと、随分と不器用な子どもだった。 誰よりも大好きなくせに、その気持ちを上手く言葉にできなくて。 もっと近くにいたいくせに、自分から行動に移すことがなかなかできなくて。 そのくせ、彼の方から来られると、気恥ずかしさからなんでもないような態度を取る始末。 本当に不器用で面倒な子どもだったと思う。 それが、今となれば。 * 久々に重なった休日の昼下がり。 普段なら午前中に家のことを済ませ、買い物がてら灰原とふたりで外出するところだが、ここ数日は今期一番の寒波が襲来していることもあって、家でのんびり過ごすことになった。 コーヒーを淹れて、貰い物のお菓子も開けて、ふたり一緒にリビングのソファへ身体を預けた。灰原の傍らには、まとめて読もうと思っていたらしい漫画が何冊も重なっている。こちらも任務の移動時間に読むには少々荷物になるハードカバーの単行本を本棚から取ってきた。 2112 しんしたDONE呪専七灰。七海と付き合うようになってから自分の中に生まれた新しい気持ちに気づいた灰原くんの小話。甘酸っぱい感じです。七灰ワンドロワンライ47.『独占欲』. 昔から何かに執着することは少なかった。 好き嫌いもあまりなく何でも食べたし、いろんなことに興味を持つ子供で何でも遊び道具にしていたらしい。こだわりがなかったと言ってもいいのかもしれない。 妹が生まれてからはおやつやおもちゃをよく妹に譲っていた。自分としてもお兄ちゃんとして褒められることが嬉しかったから、苦に思ったこともなかった。 だから、自分の中にこんな感情があるなんて知らなかったのだ。 任務終わり。 「疲れたねー」 最寄駅から高専までの帰り道。 「ああ。でも思っていたより早く終わってよかった」 疲れたねと話しながら七海とふたりで歩く。 「ほんとだね。これなら晩ご飯ちゃんと食べれそう!」 こんな些細な時間が特別好きになったのはいつの頃だったか、よく覚えていない。 2529 しんしたDONE呪専七灰。もっと甘えてくれていいのになぁ、と思ってる灰原くんの小話。ラブい感じです。七灰ワンドロワンライ46.『足音』. ふと、意識が浅いところまで浮上した。 重たい瞼はなかなか上がっていかないが、なんとなく起きなければならない気がして懸命に目を開けていく。視界に入るのは真っ暗な部屋の中だが、視線を少し頭の方に移すと、カーテンの向こうは薄っすらと明るくなっているように見えた。 パシパシと瞬きを繰り返していると部屋の扉の軋む音が微かに鳴った。自分一人だった部屋の中に自分以外の気配が混ざる。その気配の主が誰かわかった時、鼻先まで引き上げていた布団の中で自然と口元が緩んでいった。 寝ぼけていた意識もはっきりとしてきて、夢から現実へと頭が切り替わる。 数日前から七海が単独で任務に出ていたこと。今夜には帰れるかもと昨晩メールがあったこと。待ってるねと返したら、遅くなると思うから無理しなくていいと返事が来たこと。 1791 しんしたPROGRESSタイトル通りの七灰です。支部にあげている俳優パロ設定と同じ世界線。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22145462モチベーション維持のためにあげましたが、読み返していない&まだ書いている途中なのでいろいろおかしいところがあるかもしれませんがスルーしてください🙇♂️七灰俳優パロ初夜編の作業進捗※以前の七灰webオンリーで期間限定公開した灰原くん視点のえっちなお話の続きになります。灰原くん視点は現在非公開ですが、初夜編が完成したらまとめて支部にあげる予定です。 ※まだ全然えっちなことはしてませんが七海が一人で悶々としています。 (前略) * ようやく残暑も終わりを見せ始めた九月中旬。 ラフなトレーニングウェア姿に黒いキャップを目深に被り、色の濃いサングラスまで掛けた七海は、最寄駅前の広場にある木陰の下で佇んでいた。 閑静な住宅街の最寄駅前にいるにしては少々格好が怪しいともいえなくないが、職業上ある程度の変装は必要だ。もう少し季節が進めばマスクで顔の半分を隠すのだが、いまだに日中は夏日の気温を叩き出す時期なら、スポーティーな格好とサングラスの方がまだ不自然ではないだろう。 5437 しんしたDONE死後の七灰。灰原くん視点。ちょっとセンチメンタルな感じ。あんまり寝顔要素はないかもしれません。七灰ワンドロワンライ45.『寝顔』. 空港中の土産屋を冷やかしに行くと、張り切って待合ロビーを出発した先輩たちを見送ったのは三十分ほど前のこと。あの頃なら半ば強制的に引き連れられていたのにと少し不思議に思ったが、二人だけで話したいことがたくさんあるのだろうと、並んで歩く先輩たちの背中を眺めているとそんなことを思った。 どうやら、七海も同じだったらしい。「私たちもちょっと歩かないか?」と誘われて空港内を散策することになった。けれど、人気のないロビーに辿り着いたところで、滑走路に面したベンチの方へ足が向いていた。 みんながいるロビーでは一つ空けていた席を詰めて、軽く肩が触れ合う距離で座る。少し笑って目配せをしたら、七海は気恥ずかしそうにはにかんだ。 1346 しんしたDOODLE生存if七灰。どの季節も好きな灰原くんのとある冬の朝の一コマ。寒さに弱い七海の七灰https://poipiku.com/1088919/11161850.htmlの続きです。手癖で書いたのでずっと甘ったるい感じですが、こういう生存if七灰が好きです。冬も好きだなぁって思ってる灰原くんの七灰. 四季の中でどれが一番好きかと問われたら、回答には少し迷ってしまう。 春は暖かくて外で遊びやすい。桜や菜の花や有名どころを筆頭に名前も知らない野花も道端で咲き誇るから、目に入る景色がカラフルになるから気分が明るくなる。 夏はイベントが盛りだくさん。プールに夏祭り、海水浴にキャンプ。学生の頃は夏休みの宿題が少し憂鬱だけど、どこまでも青い空と眩しい太陽はそれを吹き飛ばすくらい、パワーを持っていると思う。 秋は言うまでもなく美食だろう。美味しい物に溢れていて、食べても食べても、食べたいものは無くならない。食いしん坊からすると一番魅力的な季節かもしれない。 そして、冬。 景色は少し寂しくなるけれど、その分空気は澄んで、陽も短くなるから他の季節より夜空の星がよく目に入る。クリスマスにお正月とイベントごとにも欠かないし、食べ物だってあったかい鍋物や濃厚なシチューにチーズたっぷりのグラタンなんて、他の季節よりなんだか豪華になるような気もする。 2511 しんしたDONE呪専七灰。付き合って間もないふたりが任務後にもだもだしている小話。七海がキザなようなヘタレのような感じです。七灰ワンドロワンライ44.『イルミネーション』. 夕方から急遽入った任務で訪れた郊外の新興住宅地。 駅前から住宅街へ続く道を歩いていると、道沿いに植わっている木々が一斉にキラキラと輝き始めた。 「わー!すごい!」 「こんなところもライトアップするんだな」 今はまさにクリスマスシーズン。街中ではいろいろなところでイルミネーションの明かりが灯っているが、こんな郊外の道沿いでも見られるとは思っていなかった。 「きれいだねぇ」 「ほんとだな」 これから任務だというのに、付き合い立ての恋人とロマンチックな明かりの下を二人で歩いていたとしたら、少々浮かれてしまうものだろう。隣を見ると、柔らかな暖色の明かり照らされた七海の横顔も、任務前にしてはいつもより緩んでいるように思えた。 1858 しんしたDOODLE呪専七灰。寒さに弱い七海のとある冬の朝の一コマ。付き合ってちょっと経ってるふたりです。甘えんぼの七海(でももうちょっとちゃんとしたいと思っている)と包容力がめちゃ広い灰原くんが好きです。気が向いたら生存if七灰の続きも書きたいです。寒さに弱い七海の七灰. 冬はあまり好きではない。 低温の中ではどうしても身体は動きににくくなるくせに、体温調整の為に消費カロリーは増えてしまう。それに、冬季うつと呼ばれる季節性感情障害から生じる人間の陰気は、呪術師にとっても大いに関係してくる部分である。生理的な面からも精神的な面からも、効率を考えると恒温動物である人間も進化の過程で冬眠というシステムを取り入れるべきだったのだ。 なんて馬鹿げた理論を展開したくなるくらい、冬は憂鬱な時期だった。 けれど。今年の冬は、今までと少し違っていた。 ふと、意識が浅いところまで浮上した。 頭はまだ目覚めきっていないが、キンと冷たい空気が鼻を抜けて反射的に身体がこわばった。どうやら、しっかり被っていたはずの掛け布団がずれているらしい。高専の寮は築年数が古く、木造ということもあって隙間だらけ。本格的な冬が訪れてからというもの、隙間風と底冷えの影響で朝方に吐く息が白くなることも日常茶飯事だった。 2374 しんしたDONE夏油さん視点でお互いに相手の世話を焼く呪専七灰の小話。付き合ってない七灰(まだ)です。七灰ワンドロワンライ43.『過保護』. 今日もまた、後輩二人のとある光景が夏油の視界に入る。 「午後からの実技の授業、教科書いるみたいだけど持ってきたか?忘れたなら私の一緒に見てくれていいからな」 忘れても今からなら寮に取りに帰っても全然午後の授業に間に合うと思うんだけど。あ、灰原ちゃんと持ってきてたんだ。七海、何とも言えない顔してるなぁ。 「生物の課題、明日までだけど大丈夫か?もし終わってないなら夜時間空いてるから言ってくれ」 あ〜、それさっき七海がいない時に私が流れで答え教えちゃったプリントかも。ごめんね七海、せっかくの灰原との時間奪っちゃって。 「これ食べるか?チョコとバニラ、好きな方選んでくれていいから」 え?七海って呪具の鞄にお菓子入れてるの?しかも二種類?絶対灰原用だよね?結局自分の分、半分あげちゃうんだ。でも灰原の半分こは断らなくてよくない? 2467 しんしたDONE七灰ワンドロワンライ42.『ただいま』灰原くんの死後、ただいまを言わなくなった七海の小話。 3 しんしたDONE呪専七灰。お付き合いして日が浅いふたりのとある一コマ。甘酸っぱい感じです。このふたりの仲は高専内で周知されていて、温かい目で見守られています。七灰ワンドロワンライ41.『おむかえ』. 『今日の夕方には帰る』 七海からそうメールが来たのは、ちょうど午後の授業が始まる頃合いだった。 高専に入学してから、ほとんどの時間を七海と一緒に過ごしていた。 教室ではもちろん実習も任務も二人一緒。流石に寮に戻ってからや休日は別々に過ごすことはあったけれど、所謂恋人同士になってからはその時間も一緒にいることが増えていた。 だからだろうか。数日前、七海が他の術師の人と任務へ行ってから、どうにも落ち着かなかった。 授業中でもお昼休みでも寮に戻って課題をしている時でも、隣の空間がぽっかりと空いているように感じる。ご飯をお腹いっぱい食べても、何か物足りない。どちらかといえば暑がりだと思っていたのに、いつも開けっぱなしの上着のボタンをいくつか止めてみたり、引き出しの奥から少し分厚いパーカーを出してみたり、掛け布団を鼻先までしっかり上げてみたりと、まるで急に冬が来たような行動をしてしまう。 3376 しんしたDOODLE原作から数年後の10/31の夜に渋谷を見回っていた悠仁が不思議な二人組を目撃するお話。七灰のつもりで書いていますが、2/3は成人した悠仁が学生と任務についている場面で、七灰は最後の方ちょっと出てくるだけなのでカプ感はめちゃくちゃ薄いです(でも七灰です)。本文後に補足という名の言い訳があるので暇つぶしにでもしていただけると幸いです。※あんまり読み返していないので諸々すみません。かつて子どもだったあなたたちへ. 雑居ビルの屋上の縁に立っていた虎杖は、人でごった返すスクランブル交差点を見下ろながらポケットの中で微かに震えた携帯端末を手探りで取り出した。 「はいはーい。どした?」 着信相手は今年呪術高専に入ったばかりの学生だった。一年生三人で比較的人通りがマシな南口周辺を回っているはずだが、定期連絡には少々早い。 「うん、うん……あー、それはお前らだけじゃ厳しそうな感じだな」 どうやら低級呪霊の気配を追っていったところ、思っていたよりも多くの呪霊が巣食っている場所へ入ってしまったらしい。 「おしっ、今からそっち向かうわ!位置情報送ったらとりあえずいけそうな範囲だけ祓っといて。あっ、無理はしなくていいからな!マジで!」 7243 しんしたDONE呪専七灰。いつもしている実技での勝負のペナルティがいつもと違ったお話。組手のシ—ンを考えていたら謎に長くなりました。あまり読み返してないので誤字脱字等は目を瞑っていただけると嬉しいです。七灰ワンドロワンライ38.『勝負』. 二人きりの学年。他学年との合同授業もあるにはあるが、基本的には座学も実技も灰原と二人で受ける。 それに不満を持ったことはなかった。ただ、体術のペアが常に同じというのは正直刺激が足りなくなるものだった。 「これさ、負けた方が一週間自販機のジュース奢りってどう?」 周りからノリが悪いと言われがちではあったが、それでも十代真っ只中。変わり映えのない授業にちょっとした遊びがあってもいいだろうと、とある体術の授業の終わり際に挑戦的な笑顔でそう提案してきた灰原へ七海が頷き返したのは、入学してまだ間もない頃だった。 勝敗の結果で何をするのかについては交互で決めていた。 大抵は敗者が勝者へ食べ物を奢ること。ジュースやお菓子なら一週間分、昼食なら三日分。遠出の任務が決まっている時はご当地グルメになったり、灰原の提案で手作りの夕食が賞品になったこともあった。(ちなみにその時は七海が勝ったので灰原の数少ない得意料理である大盛りの焼きそばになった) 4340 しんしたDONE花火大会で七灰に遭遇したモブの小話です。軽い気持ちで書き始めたら長くなってしまいました。モブの自我が強めかもしれませんが、七灰には直接関わらないです。最初ちょっとモブの話があるので、さらっと読み飛ばしてもらっても大丈夫だと思います。七灰ワンドロワンライ35.『花火』. 最近ちょっといい感じになっているバイト先の先輩に誘われてやってきた花火大会。 本当にここが東京?と信じられないくらいの田舎だったけれど、駅前から続くお祭りの出店も都心にはない懐かしさがあって楽しかったし、結構いい雰囲気になっていたと思う。 しかし、花火が見えやすいという神社の敷地内の端っこで場所を確保した時、さっきの通りで最近流行っているスイーツの屋台を見つけたからと、私は一人ポツンとその場に残されることになったのだ。 さっき色々食べたから大丈夫ですと言ったが、張り切っている様子の彼は遠慮しないでと聞き入れてくれなかった。ちなみに、その屋台のスイーツは私が今一番ハマっているものだ。 それに、実は先輩が同じバイト先の私の友達に、私の好きな物のこっそりリサーチをしていたことも、先輩の携帯のメモ画面にその一覧が載っていることも私は知っている。(勝手に見たわけではなく先輩が迂闊だから見えたのだ) 5751 しんしたPROGRESS8月東京の七灰原稿2冊目の進捗です。生前付き合っていた七灰が、空港で再会後に初夜を迎えるお話。1冊目と違って大体ラブい感じ。灰原くんが七海を気持ちよくさせているところの抜粋です。進捗はこれからもう少し進んでいて、あとは最後に向けてふたりが頑張るだけなので頑張ります。推敲してないので細かい部分は目をつぶっていただけると助かります。pass→y or n 3173 しんしたPROGRESS8月東京の七灰原稿2冊目の進捗です。生前付き合っていた七灰が、空港で再会後に初夜を迎えるお話。1冊目と違って大体ラブい感じです。全体があまり長くないでの進捗も短めですが、自分の尻を叩くために上げました。推敲してないので細かい部分は目をつぶっていただけると助かります。8月東京七灰原稿進捗2冊目* あの頃と同じように、足は自然と寮へと向かう。 そういえば、日が暮れて暗くなり始めると、こっそり手を繋ぎながら寮へ帰ったな。指まで絡まった七海の手のひらの感触に、そんな記憶が灰原の頭に蘇る。当時、七海と付き合っていることは一応周りには隠していたから、誰かの気配がするといつも七海の方が先に手を離していた。だが、気配が遠ざかると、またすぐに七海の方から手を繋いできていたのだ。 今考えると、別に隠さなくてもよかったかもしれないが、お互い何もかもが初めてで、気恥ずかしさや照れも多かったのだから仕方がなかったと思う。それでも、やんわり重なる手のひらのむずがゆさや心地よさはあの頃だからあったものだと、今だからこそ思えた。 3289 しんしたPROGRESS8月東京の七灰原稿進捗③です。灰原くんを亡くしたあとの七海が、灰原くんが残した言葉を読み返すなかで灰原くんへの想いと向き合うお話。ほぼ七海の独白・回想ですがハピエンです。七海の独白ターン最終話の半分くらいを抜粋しました。次の章で再会するので早くいちゃいちゃさせたいです。※推敲はしていないのでおかしな部分はスルーしていただけると助かります。8月七灰原稿進捗③四.拝啓 二つ折りにした便箋を名前しか書いていない封筒へ入れる。 きっちりと糊付けで封をしたら、同じ封筒だけが入った引き出しへと仕舞う。 机の浅い引き出しの中には、出す宛てのない手紙が増えていくばかりだ。 それでも。 私は、筆を執ってしまうのだ。 * 帳が上がると、七海の頭上に青空が広がった。 砂埃を払うように呪具を軽く振る。そこそこの呪霊だったが、想定していたよりも早く祓えたようだ。古びた雑居ビルの階段を降りると補助監督は少し驚いた表情で出迎えてくれたが、七海は「お待たせしました」といつも通りに声をかけた。 呪術師へ出戻って一年。 あのパン屋を出て五条へ連絡を取ってからの日々はとにかく慌ただしかった。卒業ぶりに顔を合わせた五条に「いつかこうなると思ってたよ」と笑われながら、呪術師へ復帰する手続きを済ませた。勤め先へ退職届を出した時は上司から随分と引き留められたが、もう決めたことなのでと押し通した。(入ったばかりの新人には悪いとは思ったが、かなり細かく引き継ぎをしておいたので大目に見てもらいたい) 4058 しんしたPROGRESS8月東京の七灰原稿進捗②です。灰原くんを亡くしたあとの七海が、灰原くんが残した言葉を読み返すなかで灰原くんへの想いと向き合うお話。ほぼ七海の独白・回想ですがハピエンです。推敲はしていないのでおかしな部分はスルーしていただけると助かります。8月七灰原稿進捗②二.あけましておめでとうございます ようやく、この日が訪れた。 明日は卒業式。 ──呪術師を、辞める日だ。 * 何の予定も書いていない壁掛けカレンダーを外した七海は、窓の向こうへ目をやった。 今日の空は春らしい、うっすらと霞みがかった淡い色をしている。所々朧げな雲が浮かんでいるが、うららかな陽射しを遮ることなく、たくさんの草木が芽吹く地面を照らしていた。 寮の中庭には桜の木が植わっていて、二階の窓からもよく見える。三月に入ってから暖かな日が続き、桜の木の蕾はここ数日で随分ふっくらとした。今年の開花は予報通り例年よりもかなり早くなるのだろう。 そんなことを思いながらぼんやり桜の蕾を眺めていると、春の爽やかな風が七海の頬を撫でた。新鮮な空気が鼻腔を抜けて肺を満たす。 5943 しんしたPROGRESS8月東京の七灰原稿進捗①です。灰原くんを亡くしたあとの七海が、灰原くんが残した言葉を読み返すなかで灰原くんへの想いと向き合うお話。ほぼ七海の独白・回想ですがハピエンです。でも七海がひとりなので書いていて辛いので進捗upしました。推敲はしていないのでおかしな部分はスルーしていただけると助かります。8月七灰原稿進捗①一.Re:Re:Re:Re:無題 二年の夏。 残暑の厳しい、いつもと変わらない何でもない八月のある日。 灰原が、死んだ。 * 開けっ放しだった窓から吹き込む風の肌寒さに、七海は手元の文庫本から顔を上げた。 今日は午後から自習だった。自習といっても課題は出るのだが、期限までに提出すればどこで何をしていてもいいと言われたので、さっさとプリントを片付けて寮の自室へ戻っていた。 文庫本に栞を挟んだ七海は椅子から立ち上がって、ふわりとカーテンがなびく窓際へと足を向けた。 どうやら、しばらく積んだままでいた本の世界にすっかり浸っていたらしく、カーテンの向こうの空は随分と陽が傾いていた。昼間の日向にいるとまだ少し汗ばむ時もあるが、季節は着々と歩みを進めていたらしい。太陽という熱源を失いつつある秋の夕暮れ時の空気が、ワイシャツの薄い生地を通り抜けて身体を冷やしていく。 5639 しんしたMEMOタイトル通りです。人間七海×人魚灰原くんあんまり人魚要素はないかも……?人魚姫っぽい七灰パロのネタメモ. 人魚姫っぽいといいながらハピエンです(ハピエン厨なのでそこだけは譲れない) ◎ぼんやり設定メモ 世界設定: 大正時代っぽい日本のようなところ(ふわふわ設定・個人的に大正時代っぽい感じが好きなので) 人魚という怪異の伝説はある 七海: 人間 いいところのお坊ちゃん 楽器演奏者を目指している(海辺で楽器演奏が可能なのか、好ましいのか詳しくないのでちょっと設定は変わるかも)(最初はヴァイオリンがいいかと思ったけど、フルートも捨て難い。金管楽器なので木製の弦楽器より屋外で使っても多少耐性がありそうとも思うので) 五条さんは演奏者繋がりの知り合いとか 灰原くん: 人魚 歌が上手 七海の演奏を聞いていた時、音色に惹かれてつい歌ってしまった 3103 しんしたMEMOタイトル通りです吸血鬼七海×人間灰原くんもったいないのでひとまず上げておきました。いつか書くかもしれない。※メモなので雑です※ツイートやふせったーに上げた文章も混じってます吸血鬼パロ七灰のネタメモ. もう夜明け近くだというのに外で行き倒れてしまった吸血鬼七海。 なんとか薄暗い路地の奥まで這いずったがもう指一本動かすことができず、ビルの隙間から朝日が差し込んでくる光景を眺めながら己の死を悟った。 しかし、朝日の向こうから現れた男に助けられ、なんとか危機を脱する。ひとまず住処へ帰れる程度の力を得ようと介抱してくる男を抱き寄せた時、新月の夜空によく似た漆黒の瞳に捉えられた。 「もう大丈夫ですよ」 夜を思わせる瞳とそれに相反する陽の光のような笑顔に、何故か七海の身体は動かなくなった。 灰原と名乗った男は、正体を明かしてからも出会った時と変わらぬ笑顔を向けてきた。 「怖くないのか?」 「なにが?」 「吸血鬼が」 「うーん……全然って言ったら嘘になるけど、七海を怖いと思ったことはないよ!」 3171 しんしたDOODLE死後の七灰。空港で再会した時のふたりです。236話の前にこんなことあったらいいなぁ、という幻覚です。あの頃、僕たちはいつも一緒にいた。 教室でも寮でも任務先でも、大抵側にいる。二人きりではないことはあっても離れていることは結構珍しくて、特に一年の頃は一つ上の先輩たちから「お前らほんといつも一緒にいるよな」とよく言われたものだ。 賑やかなことが好きな僕とは違って、七海は静かな空間や時間を好む。それでも、僕らはいつも一緒に過ごしていた。 僕が持ってきたゲームに七海が付き合ってくれることもあれば、七海がおすすめしてくれた本を七海の隣で黙々と読むこともあった。同じ部屋にいるのに全く別々のことをしている時もよくあって、お互いの気配がすぐ側にあることが、当たり前のようになっていたのだと思う。 二年に上がりお互い別の人と任務に行くようになったり単独任務が入るようになると、少しずつ離れている時間が増えていった。 2890 しんしたPROGRESS3月インテの七灰原稿進捗です。生存if30代後半の七灰が古民家で暮らすお話。やっとえっちな場面に入ったので、その直前の温泉でいちゃついてる部分をあげました。※推敲まだなのでいろいろとご了承ください。パス18↑?y / n 2424 しんしたPROGRESS3月インテの七灰原稿進捗です。生存if30代後半の七灰が古民家で暮らすお話。ちょっとした事件編で灰原くんが病院で目を覚ますところの抜粋です。※推敲まだなのでいろいろとご了承ください。3月七灰原稿進捗④* 目を覚ますと、視界に入ったのは少し日に焼けた殺風景な天井だった。 初めて見る天井だが、よく似た光景は今までも何度か目にしている。 ああ、ここは。 安堵したのも束の間、全身の至るところから熱を持った痛みに襲われ、灰原は小さく声を漏らした。 「雄?」 反射的に閉じてしまった瞼をおずおずと開く。すると、微かに眉を寄せた七海がこちらを覗き込んでいた。 「ゆう」 「……けんと」 もう一度、さっきよりもゆっくりと名前を呼ばれる。痛みを紛らわすように深呼吸をしてから同じようにゆっくり名前を呼ぶと、七海の表情が和らいだ。 「ここ、病院?」 「そうだよ。痛みはどうだ?」 「痛いけど、まあ大丈夫」 「そうか」 少し無理をして笑ってみせたが、何もかもお見通しなのか七海は困ったようなため息をこぼすだけだ。それでも、頬を包み込む手のひらから伝わる七海の温もりは、ただ優しかった。 1881 しんしたPROGRESS3月インテの七灰原稿進捗です。生存if30代後半の七灰が古民家で暮らすお話。暮らし始めて1年目を七海視点で回想しているところです。書きながら七海が楽しそうでなによりだなぁと思いました。※推敲まだなのでいろいろとご了承ください。3月七灰原稿進捗③. とはいえ、ゴールデンウィークが明け日差しに夏の気配が混ざりはじめると、呪術師にとって一番忙しい時期が訪れる。つまり、繫忙期である。 引っ越してから然程日にちが経たないうちに、七海へ舞い込む任務の量は急激に増えていった。 「今回は少し長くなりそうだ。上手くいけば十日くらいで帰れると思うから、終わったら連絡するよ」 本格的に夏が訪れると単発の任務ではなく、出張の回数も多くなった。 「わかった。でも、無理はしないでね」 灰原に頷き返し、出張用に新しく買った小さめのスーツケースとガーメントバッグを車に積み込んだ。今までは任務が連続しても合間に自宅に寄って洗濯物を出すことができていたからスーツケースまで必要はなかったが、引っ越してからは簡単に帰れる距離ではなくなってしまったのだ。働き方を変えたのは自分自身であるから仕方がない。 5419 しんしたPROGRESS 1911 しんしたPROGRESS3月インテの七灰原稿進捗です。生存if30代後半の七灰が古民家で暮らすお話。暮らし始めたところまで書けたので、とりあえず暮らすぞーってなった部分までをあげました。生きるってどういうことかな、ということを多少真面目に考えて書いたつもりですが上手くまとめられているかは分かりません。七灰はいちゃいちゃしてます。推敲まだなのでいろいろとご了承ください。続き頑張ります。3月七灰原稿進捗②. 呪術師という職業は一応国家公務員に分類されている。高専生時代から給料が支払われるのはその為で、呪術師のみが加入できる特別共済組合という制度もあり、規定年数納税すれば年金も支給されるし、高専所属であれば所属年数に応じた金額の退職金も支払われる。 「うーん。まあ、別にお金に困ってるわけじゃないし、退職金のこととかそんな気にしなくてもいいよねぇ」 デスクトップディスプレイに表示された細かな文字列を追っていた灰原は、椅子の背にもたれて小さく言葉を漏らした。 真っ黒にも程があるブラックな呪術師という職業も、書類上だけ見ると就業規則や福利厚生など案外きっちりと定まっている。給料も一般的な国家公務員とは比較にならないくらいだ。(もちろん、呪術師の仕事内容を考えると当然のことだと思う) 7556 しんしたPROGRESS3月インテの七灰原稿進捗です。生存if30代後半の七灰が古民家で暮らすお話。暮らすまでのあれそれが長すぎてシオシオしてきたので初っ端のいちゃついてるところをあげました。まだ書いている途中なのでおかしなところがあるかもしれません。すみません。3月七灰原稿進捗①1. 木製の引き違い戸を開けると、青々とした稜線とどこまでも高く広がる初夏の空が目に飛び込んでくる。庇の向こう側は眩しいくらいの日差しに照らされていて、今日は暑くなりそうだと思いながら、灰原は少し固い玄関の鍵をゆっくりと回した。 群馬県某群。その中でも、周囲を高い山々に囲まれた高原地帯の小さな村。 人口は約三千人。主な産業は農業で、寒暖差の大きさを活かして様々な野菜やくだものを栽培している。他には四季折々に装いを変える高原でのハイキングにキャンプ、降り注ぐような星空が観測できる高台や道の駅に併設した日帰り温泉施設など、観光業にもそれなりに力を入れている。 村内に駅はなく、隣接する町にある在来線の駅までは車で三十分。ただ、もう少し車を走らせると新幹線の停車駅もあるので、都心までのアクセス自体は案外悪くない。 5587 しんしたDOODLEタイトル通りの七灰です。こちらhttps://poipiku.com/1088919/9787365.htmlの続きです。本文前の諸注意にお目通しのうえ、大丈夫な方はお進みください。※どこか矛盾しているところがあるかもしれませんがまとめる時に修正します。七灰俳優パロ②の②○諸注意○ ・思いっきり俳優パロ②の①の続きで、モブファン視点で灰原くんのインスタライブを見ているお話。 ・灰原くんがたくさん喋ってます。 ・七海はほぼ出てきません。気配はあります。 ・私がインスタライブの機能について理解していない部分があるので、おかしな点は目をつぶっていただければと思います。 諸々とご了承ください。 パッと表示されたのは灰原くんのインライが開始した通知。その通知バナーが消える前に急いでタップすると、よく着ているパーカー姿の灰原くんがカメラの位置を調整しているところだった。 「ん~このへんかなぁ」 開始した直後ではあったが、放送直後ということもあって視聴者数はどんどん増えていく。 「あ!皆さんこんばんは!灰原雄です!」 4840 しんしたDOODLEタイトル通りの七灰です。一応こちらhttps://poipiku.com/1088919/9756919.htmlと同じ世界線の二人です。本文前の諸注意にお目通しのうえ、大丈夫な方はお進みください。※前作と矛盾しているところがあるかもしれませんがまとめる時に修正します。七灰俳優パロ②の①○諸注意○ ・モブファン視点でクイズ番組(体張る系)に出演する二人を見ているお話です。 ・ですが、半分くらいモブが二人の経歴や関係やお仕事についてつらつら説明している感じです。 諸々とご了承ください。 金曜の夜。 残った仕事は来週の自分へ託すことにして、早々に帰り支度を始める。デスクから立ち上がった時、先輩から飲みに行こうと言われたが「予定があるんで!」とだけ返し、足早にその場を去った。 ちょうどホームに入ってきた電車へ滑り込み、なんとか連結部分近くの扉の真横をゲットしてからSNSをチェックする。今日は忙しくてお昼以降のTLを追えていなかったのだ。 推し活用のアカウントとは別に公式アカウントのみをフォローしているアカウントのTLにざっと目を通す。すると、番組公式や所属事務所とは別のツイートが流れてきて、咄嗟にスクロールを止めた。 5582 しんしたDOODLEタイトル通りの七灰です。フォロワーさん(ゲンキ丸さん@genki_pan_gohan)とお話していて興奮して書いたものです。本文前の設定にお目通しの上、大丈夫な方はお進みください。七灰俳優パロ①◯ざっくり設定◯ 七海建人:人気No.1若手俳優。クールで人付き合いが少なくSNSの更新もほぼ先輩の投稿のシェア。共演する前から灰原のことは知っていて、演じることを心から楽しんでいる姿を見て興味を持った。役者として灰原のことを尊敬しているし、人として大好き。同じ事務所の五条の絡みが鬱陶しい。 灰原雄:注目度No.1若手俳優。元気で明るく芸能界でも友達が多くSNSの更新もマメ。七海のことは共演前から知っていて、普段の淡々とした姿から役に深く入り込むギャップに心を奪われた。なので、一緒の現場に立てたことが嬉しくて仕方なかった。役者として七海のことを尊敬しているし、人として七海のことが大好き。同じ事務所の夏油は憧れの先輩。 6921 しんしたDOODLEタイトル通りの生存if七灰です。疲れたななみのところにプレゼント(ご飯とキス)を届けにやってくる恋人はサンタクロース的なはいばらくん、みたいな感じのを書きたかったけどいつも通り普通にいちゃつく話になりました。クリスマスイブにいちゃつく生存if七灰予定なんて、呪術師という職業にあってないようなものだ。 「すみません、どうしても代わりの方が見つからず」 「年末はそういうものですから。気にしないでください」 申し訳なさそうな顔をしている若い補助監督へバックミラー越しに微笑みかける。本日最後のはずだった現場で、何件も電話をかけては落胆して肩を落とす彼の姿を間近で見ていたら「では、今日はこれで」と帰れるはずもなかった。 車が走り出すと、夕暮れの車窓にキラキラとした明かりが次々と映し出されていく。 今夜はクリスマスイブ。街も人も浮かれきっているが、自分も数時間前まではもうすぐその中の一員になると思っていた。漏れそうになるため息を堪えて、まばゆいイルミネーションを横目にメッセージを打つ。送信先はもちろん、たった一人のパートナー。 2268 しんしたPROGRESS2023/12/3開催の七灰webオンリー『桜の下で待ち合わせ3』の展示作品です。1月のインテで発行予定の新刊『午前0時のいただきます』の冒頭1話。呪専七灰が夜食を作って食べるだけのほのぼの本です。webオンリー終了後も展示している予定ですが、推敲していないので所々変更箇所があるかもしれません。七灰webオンリー3展示作品『午前0時のいただきます』冒頭1話夜食というものは、どこか特別感がある。 真っ暗な台所の明かりを小さく点けて、大きな音を立てないよう、こっそりと冷蔵庫や棚を漁る。何を食べるか、何なら翌朝咎められないか。調理しなくても食べられるものにするか、手をかけて出来立てを食べるのか。 ほんの少しのスリルと背徳感。それを超えた先に待っている、他の食事とは違う美味しさ。育ち盛りなら、誰しも一度は経験したことがあるに違いない。 そんな特別な時間を、誰かと共有したならば。 一体、どんな気持ちになるのだろう。 * 呪術高専へ入学して一週間。 今までの生きてきた世界とは全く違う日常に、七海は随分と疲弊していた。 曜日が一周してようやく学校生活の流れは掴めてきたと思ったところに舞い込んだ、初めての任務。内容はとあるショッピングモール内での蠅頭の祓除。四級以下の蠅頭であれば、入学して間もない一年に振るには丁度良かったのだろう。 8281 しんしたPROGRESS11月スパーク合わせの呪専七灰です。灰原くんにかかった呪いを解くために灰原くんを抱く七海のお話。すれ違い両片想いからのラブラブハピエンです。が、書いていて自分が罪悪感に押しつぶされそうになっています。早くラブラブしてほしい。推敲はしてないのでいろいろと目をつぶって頂けたらと思います。がっつり濡れ場なのでパスつけてます。18↑? yes / no 5368 しんしたPROGRESS11月スパーク合わせの呪専七灰です。灰原くんにかかった呪いを解くために灰原くんを抱く七海のお話。すれ違い両片想いからのラブラブハピエンです。初っ端から濡れ場ですが別にえろくはないです。ですが念のためパスつけてます。18↑? yes or no 1083 しんしたDONE生存if、灰原くん視点。呪専時代から20代、そしてその先もふたりで歳を重ねていってほしいなという願いを込めました。七海お誕生日おめでとうー!!今年もお祝いできて嬉しいです!!ずっと灰原くんと一緒にいてね!!七海建人誕生祭2023/七灰一度目の誕生日はサプライズだった。 先輩たちにもお願いしたら、「盛大にやろうぜ!」と言った五条さんが見たことないくらい豪華な料理を用意してくれた。ケーキもどこかの高級ホテルに頼んでくれて、華やかな二段重ねのデコレーションケーキの上段全体に『Happy birthday 七海』と大きく書いてあった。 めいっぱい飾りつけをした寮の食堂に入ってきた七海は「やりすぎでしょう……」といつものように眉間を寄せていたが、本当は照れているだけなんだと、いつもより柔らかな横顔を見て嬉しくなった。まあ、パーティーハットと『本日の主役』タスキを渡した時はちょっと嫌がってたけど。 二度目の誕生日は後輩も巻き込んだパーティーをした。けれど、後日二人だけでもう一度お祝いをした。 2394 しんしたPROGRESS付き合って半年くらいの呪専七灰がラブホに行って一生懸命えっちするお話。お風呂場でいちゃいちゃしてるところ抜粋。七海に灰原くんの項を攻めさせたかった。パス:18↑? 517 しんしたMEMOhttps://twitter.com/amz2bk/status/1617575037967695872?s=20灰原くんの死後、灰原くんの夢を見てしまう七海の七灰のネタが膨らんだので覚書。七灰 夢の中前提として120話の灰原くんは七海の幻覚ではなく本物(幽霊的なアレ)。呪いではないので誰も認識できないというご都合設定。 灰原くん本人の意識はかなり曖昧だけど、七海が夢を見始めると(灰原くんの)、夢の中に呼ばれてそこでは意識がはっきりする、みたいなふんわり設定。 七海が灰原くんの夢を見るようになったのは二年のクリスマス辺り。 一年前灰原くんと過ごしたクリスマスイブを思い出した夜。夢を見始めてからは前のツイートの流れと同じで、一緒にいる間に言えなかったこと、できなかったことを夢の中で叶えていく七海。 七海にとって夢の中で灰原くんと過ごすことは、一人きりの現実で生きていくための心の支えになる。でも、その反面、目が覚めた直後の絶望も大きくなっていく。 1526 しんしたPROGRESS5月イベント用『灰原先生の恋人』生存if20代七灰七海視点。1回目のえっちしてるところ抜粋です。七海は灰原くんのおっぱい触るの大好きだし、灰原くんも七海におっぱい触られるのが好きです。とりあえず本文書き終わったのでよかったです。推敲はこれからなので誤字脱字とかあったらすみません。 1082 しんしたPROGRESS5月イベント用『灰原先生の恋人』生存if20代七灰七海視点。やっとセックスし始めたので。灰原くんが七海を気持ちよくさせてます。読み返してないのでおかしいところあるかもしれません。 1339 しんしたPROGRESS5月イベント用『灰原先生の恋人』生存if20代七灰七海視点。冒頭のあの感じから10000字弱を経てこんな感じでイチャラブします。うどん食べ終わってもうひとイチャつきしたらセックスするはずです(まだたどりついてない) 1095 しんしたPROGRESS5月イベント用『灰原先生の恋人』生存if20代七灰七海視点。こんな感じで始まり、一緒にいながらもいろいろと悩み、でもお互い想い合ってるから普通にいちゃいちゃもするし、でもやっぱり悩み……というのを繰り返しているような話です。とりあえずお互い吹っ切れるところまでは書き終わっているのであとはセックスさせるだけなんですけど、そこに至るのが大変なのでモチベ上げるためにちょっとだけupしました。 1033 しんしたPROGRESS5月イベント用『灰原先生の恋人』生存if20代七灰灰原くん視点のお話から抜粋。指輪についての話なんですが、抜粋なのであんまり指輪感ないかもです。灰原くんがかなーり考え込んでる感じなのでいろいろと悪しからずでお願いします。あと8000字くらいあるのでなんやかんやいつも通りラブラブはしてます。 6937 しんしたPROGRESS5月イベント用『灰原先生の恋人』生存if20代七灰これは全体の2話目『七海術師の恋人』です。モブ補助監督視点のお話で、モブが七海・灰原くんそれぞれと関わって人を想う気持ちとか指輪の話とかしてます。推敲はしてません。※モブの自我強めです。 7892 しんしたPROGRESS1月の新刊予定。記憶喪失になった灰原くんに恋人だと嘘をついてしまう七海の七灰。偽りの恋人として過ごすなかで罪悪感に苛まれていく七海と恋人としての関係を築こうと真っ直ぐ向き合う灰原くん。七海視点はこれで終わりです。続きからラストまでは灰原くん視点で進む予定です。読み返してないのでいろいろとご了承ください。1月七灰原稿④ * 寮から校舎へと続く、すっかり葉を散らせた並木道。落ち葉を踏みしめながら歩いていると、後ろからよく通る声に名前を呼ばれた。 「七海ーっ!」 振り返ると満面の笑みを浮かべた灰原が小走りで駆け寄ってくる。 「おはよう」 「おはよ!なんか今日早いね!」 「日本史の教科書、置きっぱなしにしていたの忘れてたんだ」 「そっか!今日の一問一答、七海が当たる番だったもんね!」 「間違えたら課題が増えるシステムはそろそろやめてもらいたいな」 「確かに!」 なんでもない同級生同士の会話を続けながら、凛と冷えた冬の朝を並んで歩く。灰原と出会ってから初めて冬を迎えるが、朧げな春の朝も眩しい夏の朝も爽やかな秋の朝もこうして二人で歩いた。 6069 しんしたPROGRESS1月の新刊予定。記憶喪失になった灰原くんに恋人だと嘘をついてしまう七海の七灰。嘘をついてしまったところまで。罪悪感に苛まれる七海を書くのが好きです。読み返してないのでいろいろとご了承ください。1月七灰原稿③ 時間というものはあっという間に過ぎていく。 季節が秋から冬へ移り変わっても、灰原の記憶は戻らないままだった。 「呪詛師の足取りを追ってはいるが、ほとんど手がかりがなくてな」 担任はそう言ったが、現状で半年分の記憶がない以外灰原に問題はなく、この案件がそこまで重要視されていないのだろうと七海は薄々感じ取っていた。 記憶がなくなってからの一ヶ月弱で灰原は半年分の実技の大半をこなした。自身の術式の扱い方も、実践での立ち回り方も身体に叩き込んだ。二人での任務も再開され、座学の内容も灰原の復習と並行しながら新しい単元も行なわれるようになった。 はたから見れば、この半年間の日常が戻ってきたように思えるだろう。しかし、灰原のふとした瞬間の表情に七海は違和感を覚えるようになっていた。 4860 12