四次元ポケット 身支度を整えると、デュエルディスクを手に取った。ガチャガチャと音を立てながら、それなりに重量のあるディスクを腕にはめる。毎度のことながら、ずしりとした重みが身体に伝わった。これを腕にはめる度に、デュエリストには体力が必要であることを自覚する。最近のディスクは軽量化が進んできてはいるが、それでもまだまだ重かった。
「できたよ。行こうか」
ルチアーノに声をかけると、玄関の扉を開ける。夏の明るい日差しが、僕たちの身体を正面から照らし出した。今日も暑そうだ。熱せられた空気が家の中に入ってきて、外に出る前から気が滅入る。
「何してるんだよ。とっとと行けよ」
ルチアーノに背中を押されて、僕は渋々外に出た。眩しい日差しに肌を焼かれて、背中に汗が滲み始める。鞄からタオルを取り出すと、額に押し当てて汗を拭った。
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