summeralley
DONE #飯P版深夜の真剣お絵描き字書き60分一本勝負お題【林檎】
【飯P】毒りんごの木立で よく繁った枝葉の間に、瑞々しいりんごがいくつも生っている。翠葉を透かして見る秋空は涼やかで、流れる雲もひつじの群れのようだ。
思わず、美味しそう、と溢した僕の視線に気付くと、ピッコロさんも目線を上げた。僕にくれるつもりなのか、りんごの中からよく熟れていそうな一つを捥ぎ取って眺めている。
「……荒野でピッコロさんがくれたのは、毒りんごでしたよね」
「なんだ、藪から棒に」
果樹園ではなく、山中の一帯に自生しているものだから、片手に載せて余裕がある程度の小さなりんごだ。
「毒とは失礼なことだな、手助けしてやったというのに」
「いいえ、あれは毒でした。あの時から僕は、りんごをくれた人に恋い焦がれて、今も患っているんですから」
1973思わず、美味しそう、と溢した僕の視線に気付くと、ピッコロさんも目線を上げた。僕にくれるつもりなのか、りんごの中からよく熟れていそうな一つを捥ぎ取って眺めている。
「……荒野でピッコロさんがくれたのは、毒りんごでしたよね」
「なんだ、藪から棒に」
果樹園ではなく、山中の一帯に自生しているものだから、片手に載せて余裕がある程度の小さなりんごだ。
「毒とは失礼なことだな、手助けしてやったというのに」
「いいえ、あれは毒でした。あの時から僕は、りんごをくれた人に恋い焦がれて、今も患っているんですから」
summeralley
DOODLEJKマジュニアもうひとつ書いた。可愛いねJKタイトル変えました。キーロックの件りをまるまる削除したの忘れてタイトルにだけ残してた🙄意味不明🙄
【飯マジュ】空っ風とダッフルコート コンビニから出ると、真冬の風が吹きつけ思わず肩を竦めた。コートを着ている僕でさえ寒くて仕方ないのに、マジュニアさんは制服だけで平気なんだろうか?
駐輪スペースが混んでいて、自転車をずいぶん隅へ停めてしまった。駐車場を横切る途中、前を歩いていたマジュニアさんが不意に足を止める。
「どうしました?」
「自転車に何かついてる」
慌てて足を早めると、二人で乗ってきた僕の自転車に、ワイヤーロックがかけられていた。
「えーっ、いたずらかなぁ?」
マジュニアさんをちらと見遣ると、困ったような、憤慨したような表情で黙り込んでいる。時間はそう遅くなかったが、日が暮れるのが早い季節だ。夕焼けさえも失せかけて、空の端にはもう夜が顔を覗かせていた。
3266駐輪スペースが混んでいて、自転車をずいぶん隅へ停めてしまった。駐車場を横切る途中、前を歩いていたマジュニアさんが不意に足を止める。
「どうしました?」
「自転車に何かついてる」
慌てて足を早めると、二人で乗ってきた僕の自転車に、ワイヤーロックがかけられていた。
「えーっ、いたずらかなぁ?」
マジュニアさんをちらと見遣ると、困ったような、憤慨したような表情で黙り込んでいる。時間はそう遅くなかったが、日が暮れるのが早い季節だ。夕焼けさえも失せかけて、空の端にはもう夜が顔を覗かせていた。
summeralley
DONE #飯P版深夜の真剣お絵描き字書き60分一本勝負お題【指輪】
なんとか書いたよ、まだくっついてない飯P
【飯P】金属の温度 神殿の奥、久々に訪れたピッコロさんの部屋の机には、見慣れないものが沢山積んであった。歯車にネジ、鍵、コインやメダルのようなもの。大小様々なナイフ、万年筆、文鎮、動物や乗り物を象った無数の置物のようなもの。どれも片手に載るほどの大きさで、どうやら金属で作られているという点で共通している。
じろじろと無遠慮に眺めていると、ピッコロさんはややきまり悪そうに口を開いた。
「昔、お前に服を出してやっただろう? 服は簡単だが、硬い素材の小さなものが得意ではないから、色々と試しているんだ、最近」
「じゃあこれみんな、ピッて出したんだ」
僕は感心して、ひとつひとつをあらためた。手にとってみると、どれも冬の空気にすっかり冷やされている。動物の置物はちょっと粗く大きめのものから、鱗まで美しく整った爬虫類まで様々だ。この粗いものが、試しはじめた頃のものなのだろう。
2700じろじろと無遠慮に眺めていると、ピッコロさんはややきまり悪そうに口を開いた。
「昔、お前に服を出してやっただろう? 服は簡単だが、硬い素材の小さなものが得意ではないから、色々と試しているんだ、最近」
「じゃあこれみんな、ピッて出したんだ」
僕は感心して、ひとつひとつをあらためた。手にとってみると、どれも冬の空気にすっかり冷やされている。動物の置物はちょっと粗く大きめのものから、鱗まで美しく整った爬虫類まで様々だ。この粗いものが、試しはじめた頃のものなのだろう。
summeralley
DOODLEJKマジュニア流れてきて可愛すぎるから風呂入る前にさーっと書いた校正もしてないし一人ワンライ状態
【飯マジュ】きみがきらい 窓の外は、今にも雨の降り出しそうな空だ。バッグの中から、くぐもった着信音が聞こえた。
「マジュニア、鳴ってるぞ」
「ほんとだ、もう帰りますか?」
「ああ、夕課外、終わったらしいから」
二人の前で電話には出ない。出ないことを向こうも分かっているから、留守電に切り替わったタイミングで切れる。バッグに荷物を仕舞うオレを、デンデとネイルが微笑みながら見ている。何だか腹が立って、二人を睨みつけた。
「なんだよっ」
「いーえ、ねぇ、ネイルさん」
「何も言ってないのにな」
大体、あいつが特進クラスの課外授業になんか参加しているのが悪い。授業が終わったらさっさと帰れば、こうしてオレが待つ必要もないのに。
「そんなに怒るなよ、マジュニアがあいつを気に入ってることくらい、誰でも知ってる」
2304「マジュニア、鳴ってるぞ」
「ほんとだ、もう帰りますか?」
「ああ、夕課外、終わったらしいから」
二人の前で電話には出ない。出ないことを向こうも分かっているから、留守電に切り替わったタイミングで切れる。バッグに荷物を仕舞うオレを、デンデとネイルが微笑みながら見ている。何だか腹が立って、二人を睨みつけた。
「なんだよっ」
「いーえ、ねぇ、ネイルさん」
「何も言ってないのにな」
大体、あいつが特進クラスの課外授業になんか参加しているのが悪い。授業が終わったらさっさと帰れば、こうしてオレが待つ必要もないのに。
「そんなに怒るなよ、マジュニアがあいつを気に入ってることくらい、誰でも知ってる」
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DONE荒野の冬を思い出す🍚ちゃ【飯P】その冬はじめての雪の日には あの荒野にいた時、一度だけ雪が降ったことがあるんですよ。ピッコロさんと別れてから三ヶ月の頃だったかなぁ。毎日岩壁に印つけて、ちゃんと日数を数えてたんですよ、僕。マメでしょ? あと何日で六ヶ月経つ、あと何日であの人が来てくれる、って。まだピッコロさんのこと全然知らなかったけど、「六ヶ月経てば」ってことだけが心の支えでしたから。
あそこはなんていうか、代わり映えのしない土地でしょう。秋の内はまだ、花や虫なんかが目を楽しませてもくれましたけど、寒くなるにつれて本当に枯れ草と砂埃だけって感じで。あんなところに子供を放り出すなんて、ピッコロさんのやり方は今考えてみても本当に容赦なかったですよ。ふふ、責めてるわけじゃないですよ。お陰で身体は短期間で強くなったし、生きる術も身に付きました。
4090あそこはなんていうか、代わり映えのしない土地でしょう。秋の内はまだ、花や虫なんかが目を楽しませてもくれましたけど、寒くなるにつれて本当に枯れ草と砂埃だけって感じで。あんなところに子供を放り出すなんて、ピッコロさんのやり方は今考えてみても本当に容赦なかったですよ。ふふ、責めてるわけじゃないですよ。お陰で身体は短期間で強くなったし、生きる術も身に付きました。
summeralley
DONE #飯P版深夜の真剣お絵描き字書き60分一本勝負お題【お風呂】
飯Pが同棲している都合のいい時空
決定的なことはしてないけど性的な空気のシーンはほんの少しだけあります。
【飯P】ぬるい水にあなたと 子供の頃、真夏のこんな暑い日は庭にビニールプールを出して遊んだ。円いかたちの青いプールで、壁面には賑やかな魚や貝の絵がプリントされていた。水ははじめ暴力的に冷たく、だが陽射しにさらされる内にぬるく温まっていく。ビニールの匂いがかすかに立ちのぼって、なんとも言えない「夏の気分」を掻き立てたものだ。
暑さからふとそれを思い出し、ぬるい水を溜めた浴槽は、ビニールプールとは様子が違っていた。手足の長いピッコロさんのために、この家の浴槽は大きいものを選んでいた(なのに、ピッコロさんは全く浴槽に浸からない。暮らしはじめてすぐ湯あたりしてから、シャワーで済ませるようになってしまった)。さりとてビニールプールの広さには遠く及ばず、白いプラスチックは無愛想で固かった。そんなものへせっせとぬるい水を溜めている僕を、朝から神殿へ出掛けているピッコロさんが見たら、きっと呆れただろう。
2624暑さからふとそれを思い出し、ぬるい水を溜めた浴槽は、ビニールプールとは様子が違っていた。手足の長いピッコロさんのために、この家の浴槽は大きいものを選んでいた(なのに、ピッコロさんは全く浴槽に浸からない。暮らしはじめてすぐ湯あたりしてから、シャワーで済ませるようになってしまった)。さりとてビニールプールの広さには遠く及ばず、白いプラスチックは無愛想で固かった。そんなものへせっせとぬるい水を溜めている僕を、朝から神殿へ出掛けているピッコロさんが見たら、きっと呆れただろう。
summeralley
DONE #飯P版深夜の真剣お絵描き字書き60分一本勝負お題【口笛】
【飯P】ひとさらい 休日にも関わらず、僕は朝から大学の研究室に籠っていた。論文が行き詰まり、もう何週間も休みらしい休みもとれず過ごしている。
季節はすっかり春で、いつの間にか空調を入れる必要もなくなっていた。眠気を誘われそうになり、窓を開けようかと考えたその時、まさにその窓を外から叩く音がする。三階の研究室だ、そんなことが出来る人はそう多くない。僕は早足に窓へ近付いて、鍵を外す。
まさしく、今一番会いたかった人が、ピッコロさんがそこにいた。
「休みの日にまで、ご苦労なことだな」
「嬉しいな、よくここにいるって分かりましたね」
「たまたま上を通ったら、窓からお前が見えた」
中へどうぞ、と促したが、断られる。研究室は狭く、所属する学生がみんな荷物を好き勝手に積んで、まるで物置のようだ。客観的に見て、積極的に入りたい様相ではないし、寛げそうにもなかった。
2352季節はすっかり春で、いつの間にか空調を入れる必要もなくなっていた。眠気を誘われそうになり、窓を開けようかと考えたその時、まさにその窓を外から叩く音がする。三階の研究室だ、そんなことが出来る人はそう多くない。僕は早足に窓へ近付いて、鍵を外す。
まさしく、今一番会いたかった人が、ピッコロさんがそこにいた。
「休みの日にまで、ご苦労なことだな」
「嬉しいな、よくここにいるって分かりましたね」
「たまたま上を通ったら、窓からお前が見えた」
中へどうぞ、と促したが、断られる。研究室は狭く、所属する学生がみんな荷物を好き勝手に積んで、まるで物置のようだ。客観的に見て、積極的に入りたい様相ではないし、寛げそうにもなかった。
dbg_pxxx
SPUR ME無配飯P漫画(仮)COMIC CITY SPARK 19「DRAGON撃5」の無料配布本です。
※カップリングものなので苦手な方注意※
今後のイベントで修正、ページを増やして頒布予定です!多分!!! 6
hune_chan
DOODLE5/9まにあわなかったので半分だけ供養するネ👉👈;【足掻く、居場所への渇望】 この世に生を受けてから、オレは何度この運命を恨んだろうか。
到底数え切れないことだと自覚しているくせに、考える度に胸が苦しくなる。
平和などなくなってしまえばいい。喜び溢れる場所など滅んでしまえばいい。幸せを甘んじて享受する人間など消えてしまえ。
そう思いながらも、心の中はどこか帰るべき居場所を探しているようだった。
◇◇◇
ぱきり、ぱきぱき
卵から孵る。
親にあたる人物の、邪悪な欲望から生み出された存在。それがこのオレ。
孫悟空という少年を殺すためだけに産み落とされた、極悪非道・ピッコロ大魔王の生まれ変わり。
あくまでも『生まれ変わり』である以上、オレの本当の名などありはしない。それどころか、呼ぶ名がないからといって、名を付けてくれるようなものも、呼んでくれるようなものも、いなかった。
18210到底数え切れないことだと自覚しているくせに、考える度に胸が苦しくなる。
平和などなくなってしまえばいい。喜び溢れる場所など滅んでしまえばいい。幸せを甘んじて享受する人間など消えてしまえ。
そう思いながらも、心の中はどこか帰るべき居場所を探しているようだった。
◇◇◇
ぱきり、ぱきぱき
卵から孵る。
親にあたる人物の、邪悪な欲望から生み出された存在。それがこのオレ。
孫悟空という少年を殺すためだけに産み落とされた、極悪非道・ピッコロ大魔王の生まれ変わり。
あくまでも『生まれ変わり』である以上、オレの本当の名などありはしない。それどころか、呼ぶ名がないからといって、名を付けてくれるようなものも、呼んでくれるようなものも、いなかった。
BIBI
PAST2/10・11魔師弟webオンリー❤️世界でイチバン愛して魔師弟❤️
開催おめでとうございます🎉
飯Pの捧げものを含む再掲です(3枚は繋がってませんこう)
描きたいとこだけ描いたシチュエーション迷子です
3枚目ちょっとワタシ的には攻めてるのでワンクッションです 3
dbg_pxxx
DOODLE未来飯P??お題シリーズ
もずくさんの「悟飯ちゃんの腕だけあの世にきた」をテーマにしたマンガです?
とりあえずコチラ(https://twitter.com/mozusamu0808/status/1549802374075936769?s=20&t=jF8RZNe7artfw1sayiJ)を見ていただいた方が理解が早いです。
グロくないようにはしてますが腕のみ描写あるので苦手な方注意。 5