セブンティーンとアイスクリームもう厚手の上着がないと寒い季節だ。帽子、眼鏡、マスク。いかにも変装をしていますといった風貌で俺たちは歩く。枯れ葉をさくさくと踏みしめて、目当てのゲームセンターにたどり着く。
隼人さんがよくやっている音楽ゲームの新作が入ったらしい。俺もひさしぶりにシューティングゲームがしたかった。最近、忙しくてゲームセンターにくるタイミングがなかったから。
隼人さんの目的は音楽ゲームで、俺の目的はシューティングだ。それでもゲームセンターの入口で別れるようなことはせず、隼人さんは俺がシューティングゲームをしてるときに横で楽しそうに話してくれたし、俺は隼人さんにくっついて新作だというゲームの曲を聞いていた。
そうやって、しばらくゲームセンターにいた。2人で対戦もしたけど、やっぱり音楽ゲームやシューティングゲームはどうやったって得意なほうが勝つ。1対1の勝敗の決着はエアホッケーでつけた。俺だってアイツほどではないけど勝負事は好きだし、隼人さんだって熱くなっていた。
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