85_yako_p カプ入り乱れの雑多です。昔の話は解釈違いも記念にあげてます。作品全部に捏造があると思ってください。 ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 434
ALL タケ漣 鋭百 カプなし 天峰秀 大河タケル 100本チャレンジ モブ 牙崎漣 花園百々人 想雨 カイレ クロファン C.FIRST 眉見鋭心 天道輝 ミハレナ ダニレナ 既刊 伊瀬谷四季 蒼井享介 蒼井悠介 W 若里春名 華村翔真 Altessimo 神楽麗 都築圭 古論クリス 葛之葉雨彦 レジェンダーズ 北村想楽 百鋭 秀百 薫輝 THE虎牙道 タケ漣ワンドロ web再録 誕生日 くろそら 途中 秀鋭 卒業 ケタザザ 短歌 プロデューサー 円城寺道流 叶納望海 御田真練 超常事変 渡辺みのり 癒残 堅真 ウォリアサ R18 街角探偵 わからん 九十九一希 四季漣 親友 輝薫 書きかけ 黒紅 道漣 DoS幻覚 ドラスタ 桜庭薫 BoH 春隼 サイバネ 山下次郎 寸劇 左右わからん しのかみしの 東雲壮一郎 ハイジョ レナート ミハイル S.E.M じろてる 旬四季 北冬 東雲荘一郎 秋山隼人 悠信 神谷幸広 アスラン そらつくそら 四季隼 140SS 黒野玄武 冬美旬 冬春 ゲーム部 ジュピター 卯月巻緒 四季秋四季 85_yako_pDONEデキてるカイレ(タケ漣)のいちゃつきです。レッカが小悪魔で終始優位。タイトルの半分はまえだちゃんが考えました(2024/8/18)おめかしハニー 紐付けというのはなかなかどうして馬鹿にできない。条件反射とも言えるそれはうまく仕組めればこれほど面白いものはないと、レッカという男は思っている。 ただでさえ人を食ったような男なのだから、他人が自分の思い通りに動いたり困惑したりすることに罪悪感などはなく、愉快だという気持ちしかないのだろう。 パブロフの犬、だなんて言葉があるくらいだから、目の前の人間が犬のように自分の行動に従う様はさぞかし彼を満足させるに違いない。そして彼が興味を持っている人間は数少ないのだから、その少数が餌食になることは想像に難くなかった。 わかりやすく、御し易い。そして何よりレッカのお気に入りであるという条件を全て満たすのは彼のバディであるカイだった。何も全てのおいて可愛らしい彼を振り回し、管理まがいのことをしたいわけじゃない。毒は一滴だけ垂らすから望み通りに回るのだと、聡明なレッカはわかっている。 2334 85_yako_pDONEカイレ(タケ漣)です。レッカの安心毛布の話。嘔吐あり。(2024/8/16)鉄屑まみれのシャングリラ 部屋は鉄屑とオイルの匂いに満ちていた。 その部屋の主はきらきらとした銀の髪を闇に沈めて深々と眠っていた。猫のように、あるいは胎児のように体を丸め、はちみつ色の双眸を目蓋の下に隠している。その周囲には鉄屑や解体されたガジェット、そして工具が散乱している。子供が玩具箱をひっくり返して、その全てを自分の手の届く範囲に散らかしてそのまま眠ってしまったようだった。 部屋の主人はレッカという、アンドロイドに育てられた人間だった。彼の世界には埃とオイルと鉄屑が満ちていた。もっとも人生の大半はこの組織に所属してからのものだから単純な時間にしたらその割合は多くないが、幼少期の記憶というのは在り方を左右するほど大きく離れ難い。だから彼にとって、安眠を呼び込むのはいつだって冷たく鋭利な金属とべたべたとした油の匂いだった。 2303 85_yako_pDONEタケ漣ワンドロ30「駆け引き」(2020年のどっか)ワンドロ本を作るときの書き下ろしです。カイレ。嘘と煤けたワンダーランド 目の前の男が腕に抱える粘土のような携帯食料と貴重な水が入ったボトルの数を見てわかったことは、「ああ、このバカはまた騙されやがったな」ということだった。 遠征任務ではバカみたいな量の水を持ち歩くわけにはいかない。その点、人類の英知である現金というものは持ち運びがしやすいことこのうえない。水にも酒にもなるしな。つまり現地調達は理にかなっているのだが、このカイという男は、とにかくそれがヘタクソなのである。 任せなければよかった。という判断ミスを悔いる気持ちと、散々買い物の仕方は教えてやっただろう。という恨み節。うまく両立ができない感情ごとオレ様なりの正論をぶつければ、普段から仏頂面を崩さない整った目元がムスッと歪んだ。 4367 85_yako_pDONEタケ漣ワンドロ25「星」(2020年のどっか)ワンドロ本を作るときの書き下ろしです。カイレの星の話。星の見えない夜に この空には星がないと言うのは大嘘だ。屋上に登れば誰も寄せ付けないとでも言うように冬空が鋭利な視線でこちらを睨みつけてくる。その眼差しは確かに光を内包していない。目を凝らしても、足元に広がった文明という光が邪魔をする。 でも、確かに星はあるのだ。光のないスラムの、最下層の最下層。スクラップで作り上げたアジトから見上げた空の、かすかな光を覚えている。あの時あったんだ。今になって消えちまったって道理はないだろう。オレ様は空にはまだ星があると、むずかゆい言葉で言えば信じている。 冷たい空に星は見えない。否、オレ様が見つけていない。それだけだ。 わかってはいたが寒い。オレ様はこのヤニ臭くてワンサイズ小さいジャケットしか羽織っていないから当たり前だ。さっきまで繋がっていた相手のジャケットはどんどん冷えてオレ様をせっつく。とっとと要件を済ましちまおう。 4037 85_yako_pDONEカイレ(タケ漣)指が吹っ飛んでるがラブコメ。100本チャレンジその36 (2022-12-26)ないと困るだろ「レッカさん、とうとう体に機械いれるんですってね」 「……は?」 聞いてない。そう言えば組んだこともない後輩が意外そうに声をあげた。その声を聞いて、別にレッカが俺に了解を取る必要はないのだと想い至るがわざわざ言い出すことでもないだろう。 「……レッカはどこも機械化しない……だろ。アイツのこだわりっつーか、そもそもやる必要がない」 感覚がない機械の足で蹴り倒せば確かに威力はあがるだろうが、精度は落ちるだろうし扱いに慣れるまで時間がかかる。たかだか数週間でも戦線から離れるのを嫌がるイカレ野郎がそんなまどろっこしい真似をするとは思えない。 「それにレッカが最近した大きな怪我って指だろ? アイツは銃を使わないから機械化してまで保つ意味もないっていうか……」 1403 85_yako_pDONEタケ漣ワンドロ79「止」ふわふわのカイレ(2020/11/28)恋じゃなくていいや 運命の女神は気まぐれだ。不運はどこにだって転がっている。世の中は不条理だ。不条理の使い方があっている自信はない。兎にも角にも俺は途方に暮れていた。いや、俺の落ち度はかなり大きい。でも、そもそも雨が降ったのがいけないだけなんだ。 くるりと見回した俺の部屋にもずいぶんと物が増えた。仕事道具だけじゃない、少年兵の頃には考えもしなかった、昔だったら『無駄なもの』と評していただろうものも増えた。同じだけ仲間も増えて、いろんなことをするようになった。 たとえば、ピクニックとか。 さて、先程見回した部屋にある俺のベッド。そこに不機嫌そうに腰掛けているのがレッカという青年だ。同僚で、仲間。切磋琢磨しあういい相手。ずっと一緒にいるから、ふとした瞬間に弟のようにも兄のようにも見える不思議な存在だ。 3025 85_yako_pDONEカイレとクリスマス。設定出る前に書いたのでいろいろ違う。(2019/12/24)ハッピー残業クリスマス「カーイくん。世間はクリスマスなのに、働き者もいたもんだ」 「レッカ、オマエも仕事のはずなんだがな。何しにきたんだ? 仕事なわけないよな?」 「なに、クリスマスが楽しみで2日は寝てないカイくんに、サンタさんからプレゼントだ」 「驚いた。サンタさんは書類に判子も押せないのか」 「押しちまったらプレゼントにならないだろ? 仕事が好きなカイくん専用の贈り物だ」 「ほしいもののリサーチもできないのか。サンタ失格だな」 「なんだ。ほしいもの、言ってみろよ」 「わからないか? ダーリン」 「検討もつかないぜ、ハニー」 「なってないな……オマエにサンタは任せられない。俺がサンタをやる。いい子だから寝ないで待ってろ。とびきりのプレゼントをくれてやる」 667 85_yako_pDONEカイレ(2018/08/24)言の葉ただ、純粋に綺麗だと思ったんだ。 俺は、ことあるごとにアイツの髪を綺麗だと思う。 それは例えば差し込む朝日を反射してきらめいている時だとか、動くアイツに合わせてたなびく様子だとか、俺の指をすり抜けていく様や手触りだとか、シーツの海に揺蕩う緩やかな曲線だとか、真っ白な背中を流れる音だとか、うなじから枝垂れ桜のように影を落とす様子だとか、そういったものを幸福な気持ちで美しいと感じていた。 常々ではないが、時折思い返したように心にじわりと広がるその好意を口に出したのは初めてだった。ベッドサイドに腰掛けるアイツの背中をさらさらと流れ、薄暗い照明のオレンジを吸収してぼやりと輝いている銀の髪。気がついたらその髪を指で梳いて、伝えると言うよりは呟くように想いを口にしていた。 4307 85_yako_pDONEカイレ。流血してます。(2019/5/25)鎮痛剤 これが物語ならば、きっとここに満ちる匂いは血と硝煙とオイルの匂いとでも表現されるのだろうか。ただ、そんなことを考える余裕はカイとレッカにはなかったし、仮に二人がそんなことを考えたとしても、当然のように戦場に沈んだ五感では、それは取り立てて形容することのない「日常」としか言えないだろう。 油断はできないが、焦燥もなかった。いつも通りにうまくやれば、何事もなく今日という日が終わると二人は確信していた。その証拠に、訓練どおりの精度でカイの銃は次々とアンドロイドの回線を撃ち抜いていったし、その銃の名手に近付こうとするアンドロイドは全てがレッカに阻まれ、数秒後には脳天を撃ち抜かれるか、首を蹴り飛ばされるかの末路を辿った。 3158 1