85_yako_p カプ入り乱れの雑多です。昔の話は解釈違いも記念にあげてます。作品全部に捏造があると思ってください。 ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 434
ALL タケ漣 鋭百 カプなし 天峰秀 大河タケル 100本チャレンジ モブ 牙崎漣 花園百々人 想雨 カイレ クロファン C.FIRST 眉見鋭心 天道輝 ミハレナ ダニレナ 既刊 伊瀬谷四季 蒼井享介 蒼井悠介 W 若里春名 華村翔真 Altessimo 神楽麗 都築圭 古論クリス 葛之葉雨彦 レジェンダーズ 北村想楽 百鋭 秀百 薫輝 THE虎牙道 タケ漣ワンドロ web再録 誕生日 くろそら 途中 秀鋭 卒業 ケタザザ 短歌 プロデューサー 円城寺道流 叶納望海 御田真練 超常事変 渡辺みのり 癒残 堅真 ウォリアサ R18 街角探偵 わからん 九十九一希 四季漣 親友 輝薫 書きかけ 黒紅 道漣 DoS幻覚 ドラスタ 桜庭薫 BoH 春隼 サイバネ 山下次郎 寸劇 左右わからん しのかみしの 東雲壮一郎 ハイジョ レナート ミハイル S.E.M じろてる 旬四季 北冬 東雲荘一郎 秋山隼人 悠信 神谷幸広 アスラン そらつくそら 四季隼 140SS 黒野玄武 冬美旬 冬春 ゲーム部 ジュピター 卯月巻緒 四季秋四季 85_yako_pDONE牙崎漣と厄介モブです。人が死んでいる可能性がありますが、死んでいないかもしれません。100本チャレンジその55(2024/5/17)起因 ある日のことだ。天道輝には人の頭上に数字が見えるようになった。 ほとんどの人間に貼り付いた数字はゼロだが、ごく稀に数字の進んだ人間がいる。何故そのような違いが出るのかはわからなかったが、そのうちに輝はあることに気がついた。 ニュースで見かけた殺人犯の数字は、決まってゼロ以外の数なのだ。 もしやこの数字は殺した人間の数なのではないか。 と、ふと考えたがそんなはずはないと自身で結論付ける。彼にはそれは間違いだと言える根拠があった。 なぜなら、牙崎漣の頭上にある数字が『3』だからだ。 漣は態度こそ悪いが根は善良であると言い切れる。そんな彼に『3』という数字がついている以上、この数が殺人の回数であるわけがない。 843 85_yako_pDONE神話生物の花園くんとクラスメイトです。クラスメイト目線。100本チャレンジその48(2024/3/17)神話生物花園くん。神話生物花園くん その1。 花園は神話生物だ。神話生物って俺はよくわかってなんだけど、なんか触手やらを出し入れできるらしい。 らしいっていうのは花園が自主的にそういうことをしないから予想でしかないということだ。神話生物なのは隠してないのに、そういう仕草は表に出さない。人付き合いが上手いっていうのはこういうことだろうか。 じゃあなんで自主的にしない人外行動を俺やクラスメイトが知っているかといえば、居眠りしてる花園が無意識に出しているからだ。触手を。 俺の席は花園の真後ろなんだけど、しょっちゅう居眠りしている花園の首元から、目がびっしりとついた触手と目があったりする。でも花園はプリントとかは手で持つし、高いところにあるものを取る時には脚立を使うし床に落ちたものは手で拾う。横着をしない神話生物だった。 1427 85_yako_pDONE三題噺。お題「毒、美術室、フォロー」モブ女子高生と百々人的なやつです。恋愛感情とかはないです。(2023/1/15)パープルムカデ 美術室には毒がある。 これは昔から伝わる七不思議とかじゃなくて、ここ数年で発生した物騒な噂話だ。毒っていうのは喩えてもなんでもなくて、口にしたら死んでしまう毒が美術室にあるらしい。 誰かを殺したいという願望から生まれたのか、死んでしまいたいという願望から生まれたのかはわからないが、いま私がふらりと美術室に忍び込んで毒を探している理由は後者だ。私はなんとなく、意味もなく、漠然と死にたかった。 もっとも死に対しての感情が強いわけではない。痛いのも辛いのも嫌だし、自殺のための計画を練る気もなければ遺書すら書くのもめんどくさくて、ただ扉が開いていて誰もいない美術室を見て、あの噂通りに毒があったら死んでみようか、くらいの気持ちだ。そこになければないですね、くらいの感じ。 1707 85_yako_pDONE漣とモブ少女がラブホテルに行く話です。二人にはなにも起きませんが同じ布団で眠ります。少女の援助交際を匂わせる描写があります。(2023/6/22)顔のない案内人 ひどく寒かったことと、自分がまだ子供だったことだけを覚えている。オレ様が破門されて一年か二年くらいだったとは思うが細かいことは覚えていないしあまり関係がない。 あの頃は自分を子供だと思ったことはなかったが、きっと誰がどう見てもオレ様は子供だったんだろう。昼間は関わりもしないやつが夜になると邪魔をしてくる。『ケイサツ』という存在が邪魔だった。どこにも帰る場所がないってのは、オレ様がどこにいたっていいってことなのに。 とにかく寒い夜だった。雪が降らないのが不思議だった。昔に立ち寄った、池の水は凍るのに雪も雨も降らない村を思い出していた。 このまま外で寝たら死ぬんだって死んだこともないのに理解して、オレ様は公園から離れて街に出た。眠らずに一晩中歩いていれば凍死はしないだろうけど、それは手間だし腹も減ってた。だからまだ明かりのついているファミレスに入ったが、どうにも様子がおかしいようだ。 4765 85_yako_pDONE眉見鋭心とモブの過去話。全部が酷い捏造です。暗いし、書いてて悲しかったです。(2023-02-19)ただこのモブは殴った相手にくっついてた下っ端で、実際は殴ってない(その場にいた素行の悪い人間だったので当事者になった)といいなぁと思ってます。繭の中 夢を見た。悪夢と言って差し支えないだろう。もう幾度となく見ている夢なので、いつもの夢と言っていい。 内容はシンプルで、意味の聞き取れない罵詈雑言を浴びせられるというものだった。「眉見」も「鋭心」も「会長」も、一言も自分を表す言葉など読み取れないくせに悪意は俺に向けられているとわかる。日本語なのかも怪しい怒声はひどいノイズに覆われているが、おそらくは同世代の男のものだ。ただ目の前で俺に敵意を剥き出しにしている男の顔は黒のマジックで塗りつぶしたような影がこびりついていて表情がわからない。いや、誰のものかもわからなかった。 夢というのは眠りが浅いときに見ると聞いている。大抵は真夜中に、酷いときには真夜中と明け方に目が覚めた。台所に行って水を一杯飲むまで生きた心地がせず、再度眠るのには労力がいる。俺はあっという間に寝不足になった。 3046 85_yako_pDONEモブ→漣。漣を誘拐するも、格の違いを思い知って震えるモブの話です。(2022-12-19)不在を得てしまった。 罪を犯した。正確には罪を犯そうとして、俺は公園まで車を走らせている。公園についたらそこには誰もいなくって、俺は感情も犯罪に使う道具も持て余してひとり自宅に帰ることになればいいって思ってる。それでも、あの公園に彼がいるかもしれないと思うと、病気みたいに心臓が追い立てられた。 牙崎漣のことは知っている。会社に二人ファンがいて、テレビで何回も見たことがあって、そういう些細な知識がある。 一度、街角にある大きなモニターに映った牙崎を見たことがある。色素の薄い皮膚の上に品のない口紅を滑らせて、気だるげな視線でこちらを見ていた。憂鬱そうなはちみつ色の目が金曜日にやたらよく映えて、それは人ではなく『生き物』に見えた。人を傷つけるのも、狂わせるのも、こういう生き物だと直感的に理解した。 3948 85_yako_pDONE聖職者モブが漣に狂う話。情欲はない。(2020/01/28)と或る聖職者の独白と或る聖職者の話 朝がきた。平穏な、代わり映えのない、満ち足りた朝が。 私は小さな協会を任されている聖職者だ。昼は小さな教会に、夜はもっと小さな家に住んでいる。 不足無く、過剰無く。家はこのくらいの大きさが一番いい。妻と住んでいたときは多少手狭に感じていたが、いまとなってはこの家が私にしっくりときている。手の届く範囲のものがいい。 少しの上り坂を歩いたところにある小さな教会が私の仕事場だ。居場所と言った方がより正確か。シンプルな、建物が教会を名乗るために必要な最低限の設備だけがある。壁が白いところと、毎年ツバメが巣を作る祈りの場が、私は特別に好きだった。 ひとりのとき──あるいはここに訪れた人が言葉を必要としていないときに聞こえるのは町内放送の音、鳥の鳴き声、子供の声、そして、遠くに町の息遣いだけだ。差し込む木漏れ日にも音がある。私は人々には音を聞くように伝えている。 4227 85_yako_pDONE漣とモブじいさん。タケルと道流もいる。(2020/05/29)ゆりかごのうた「漣、ちょっと話せるかな」 呼び止めた男性に対し、漣は「下僕、」とだけ言った。それはただ『そこにいる人間』を認識しただけで、返事ではない。代わりに反応してみせたのは共にレッスンをしていた道流の方だ。席を外すべきかと問うべく、道流は口を開く。 「師匠、自分たちは」 「ああ、気にしないで」 プロデューサーは漣の了承もなしにそう言った。いてもよいと言うよりは、いていてほしいのだろう。自由気ままな漣にはそばで見ていてくれる人が必要だとプロデューサーは常々思っていたが、現実問題として自分だけではそれは叶わないとわかっている。その役目を少しだけ、道流に期待しているのだ。 「そろそろ梅雨だから、いい加減ね。寮に部屋を用意したから」 10580 85_yako_pDONE旬とモブと合唱コンクール 85_yako_pDONEモブが漣を見て「きれいだなー」って思う話です。恋愛感情はないです。(2021/06/01)映画なんていらない「映画なんていらない」 僕には映画が必要だ。 僕は世界に必要とされてないけれど、世界には僕の必要なものがある。 *** 世界には不必要なものがある。あってもいいけどなくてもいいみたいな、そんな存在。 僕の人生はきっとそれだ。たまにそういう考えに指先までが支配されて身動きが取れないとき、そういうときに僕は映画館に来る。 ひとつの人生がエンターテイメントとして消費されていく様子を眺めながら、誰もいない映画館で細々と息を吐く。こうやって消費した人生は作り物に過ぎないけれど、その事実に僕は安堵する。必要とされない人生と娯楽として消費される人生、このふたつはどちらがマシだというんだろう。 きっとこの映画館も世界にとって不必要なものだ。だって僕以外の客はいないし、僕だってここがなければ他所に行く。それでもこの寂れた映画館に僕は通う。制服を着て、学校に行くだなんて馬鹿げた嘘をついて。 11371 1