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    85_yako_p

    カプ入り乱れの雑多です。
    昔の話は解釈違いも記念にあげてます。
    作品全部に捏造があると思ってください。

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    POIPOI 434

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    DONEかなり捏造多めなタケ漣です。自分の知らない一面をなかなか信じたくないタケルの話。猫が死んでます。タケ漣とするか迷いましたが、タケ漣でしょう。(2024/10/12)
    野良猫の憂鬱 予感がした。それだけの単純であやふやな理由で俺はわざわざ上着を羽織って夜に踏み出した。目的地なんてあるはずもないのに、足は路地裏に向かっていた。
     歩けば歩くほど無意味に思える時間に「明日は朝から雨が降りそうだから、アイツを家に入れてやらないと」と理由をくっつければ、それはあっさりと馴染んでくれた。そうだ、俺はアイツを探しているんだ。訳のわからない予感なんかじゃなくて、でも愛とか同情でもなくて、この意味がわからない焦燥はアイツのためだ。
     明日が雨予報だってのは嘘じゃないけど、今夜は晴れていて月が綺麗だった。だからアイツがいたら一目でわかるはずだし、パッと探していなかったら今日は捕まらない。だから、と自分の中で線を引いてから路地裏を見ると、いつもチャンプが日向ぼっこをしているドラム缶の上にアイツがいた。片足をだらんと垂らして、片方の足はかかとをドラム缶のふちに乗せている。そうやって、何かを抱き抱えるように瞳を閉じている。
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    DONE2023年タケ漣WEBオンリーのネップリ企画(テーマは食欲の秋!)で書いた、タケ漣のSF(少し不思議)です。
    人を食ったような男の話ですが、グロでもカニバでもないです。
    犬も食わない。 秋といえば食欲の秋だ。でも、食欲の秋だからってなんでもかんでも食べていいってわけじゃないだろう。まして、人を食べるだなんて。
     人を食ったような性格、という言葉はアイツにピッタリだけど、まさか本当に人を食うとは思わないじゃないか。しかも、俺が食われるとは夢にも思っていなかった。
     人生で、何かに食われることがあるなんて考えたこともなかった。アイツは意味がわかんないやつだけど、ここまで意味がわからないやつだとは。
     俺が食われたとは言っても、それは捕食みたいな猟奇的なことではなくて……なんていか、隠すって感じなのかなってぼんやり思う。食われた自覚はあるけれど、俺は無傷で意識もはっきりある。
     なんというか、和風のホラーゲームで見たような、神隠しと似ている感じがする。あれは帰り道のことだったか。アイツが大きく口を開けた瞬間、一瞬だけ意識が暗転して気がついたら俺は知らない場所にいた。よくわかんないけど、ぱくりと丸呑みにされたって──食われたって感覚がある。
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    DONEタケ漣ワンドロ32「ひる」(2020年のどっか)
    ワンドロ本を作るときの書き下ろしです。クロファン。昼夜逆転。
    大迷惑 最近、昼と夜がひっくり返ってる。おはようと笑うのは三日月で、眠るつもりかと太陽が責め立てる、そんな日々だ。
     何も不摂生というわけじゃなく、これはれっきとした任務なのだ。僕とファングは夜に起きて朝に眠る。仕事場が不夜城なので致し方ない。
     僕はデキる男なので文句は言わない。ファングも行きつけのハンバーガーが食べれないこと以外は気にしていないようだ。どこかで聞いた通り、配られたカードで勝負するしかないのさ。だから当然、逆転した生活にも楽しみを見いださなければならない。退屈はファングの瞳を殺していくので、定期的に刺激を与えないとならないんだ──死んだ目のファングも、それはそれで色っぽいんだけど。
     まず僕たちは起きてすぐに星を見た。僕はそれなりに予習をして星座の名前やロマンチックな逸話とかを仕入れてきたのに、ファングはものの五分で飽きた。ファングが僕の話を聞かないなら僕だって飽きる。あんな遠くの光に価値なんてない。ファングと一緒に笑えないものは総じてガラクタだ。結局星は朝のニュースの代打にもならないと知った。星を見ながら食べるシリアルはちょっとロマンチックだと思っていたのに。
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    DONEタケ漣ワンドロ31「期待」(2020年のどっか)
    ワンドロ本を作るときの書き下ろしです。ケタザザ。発情期ネタです。
    春景色 こんなことになるんだったら、大人になんてなりたくなかった。
     子供のうちに好きだって伝えておけばよかった。



     狩りの群れに混ざるようになってから、三回目の春が来た。春になるといろんな生き物が元気になる。俺は赤い果実と青い羽の鳥がおいしくて好きだ。春はおやつがたくさんあって、秋と同じくらい好きだった。
     ザザキだって昔は春がくるとはしゃいでいた。素振りは見せなかったけど、わかる。目を細める回数が増えて、少し明るい声で話す。それを知っているのが俺だけならいいって、よく思ってた。二人で一緒になって、黄色くて小さい花が咲く野原で追いかけあった。負けない、って笑いながら。
     ザザキのことが好きだった。でも、どこが好きかと言われると困ってしまう。小さい頃から一緒だから、いなくなったときのことが考えられないって言ったほうが正しいのかもしれない。俺に兄弟はいないけど、ザザキのことは家族だって思ってる。悪友って言葉を聞いたって、親友って言葉を聞いたって、真っ先に浮かぶのはザザキのことだ。好きって単語を口に出す時に考える相手だってザザキだった。
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