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銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部9話後のクロウリー学園長=カラスのディアヴァルの物語、美しき女王編の第9話です。「クロウリー」の名を王妃から賜ったディアヴァルは、王妃から「お前の助けが必要なの」と言われ、地下の実験室へといざなわれます…。(本文=約1900文字/豆知識=約800文字)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部九話「地下室にて」 奇妙な地下室の中で、王妃グリムヒルデはディアヴァルを棚に置かれた髑髏の上にとまらせた。四方の壁は、天井まで届く棚に所狭しと置かれた大小の瓶詰めや干物になった動物の身体の一部や植物の欠片が仕舞い込まれている。空気には奇妙に金臭い匂いが混ざっていた。
王妃は部屋の真ん中に陣取った大釜の下に火を入れ、釜に張った液体を長柄の柄杓でかき混ぜながら様々な瓶を厳しい目でチェックし、少しづつ素材を足してゆく。新たな素材が液面に触れる度に、シュっと小さな音がして怪しげな色の煙が吹き上がる。
一通り素材を足すと、王妃は柄杓を回す手を止めて、ディアヴァルを見た。
「さて、クロウリーや、お前の力を分けておくれ。でも痛い思いはさせたくないわ。だからこれを飲んで頂戴」
2745王妃は部屋の真ん中に陣取った大釜の下に火を入れ、釜に張った液体を長柄の柄杓でかき混ぜながら様々な瓶を厳しい目でチェックし、少しづつ素材を足してゆく。新たな素材が液面に触れる度に、シュっと小さな音がして怪しげな色の煙が吹き上がる。
一通り素材を足すと、王妃は柄杓を回す手を止めて、ディアヴァルを見た。
「さて、クロウリーや、お前の力を分けておくれ。でも痛い思いはさせたくないわ。だからこれを飲んで頂戴」
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ36
鍾魈 いけないことをしようって魈くんを誘う先生の話。
36 鍾魈「魈、〝いけないこと〟をしてみないか?」
鍾離の暮らす家、璃月の城下に呼ばれた魈が告げられたのは、かなり曖昧な提案だった。
時刻はそろそろ日付を変える所まで迫っており、周辺の家々からは灯りが消えていく。この部屋もそうなるはずだが、家主はまだ、灯火を消す素振りは見せていない。
「いけないこと、ですか」
「そうだ、いけないことだ。調理場に行くぞ」
言われ、魈は大人しく鍾離のあとを着いて行く。歩くたびにゆらゆら左右に踊る鍾離の髪を眺めていると、目的地の調理場へはすぐに到着する。調理器具は上下の収納棚の中にあり、食器類はガラスの張られた戸棚に収まっている。数は多くないが、ひとつひとつが丁寧に扱われているだろうことは一目でわかった。
1902鍾離の暮らす家、璃月の城下に呼ばれた魈が告げられたのは、かなり曖昧な提案だった。
時刻はそろそろ日付を変える所まで迫っており、周辺の家々からは灯りが消えていく。この部屋もそうなるはずだが、家主はまだ、灯火を消す素振りは見せていない。
「いけないこと、ですか」
「そうだ、いけないことだ。調理場に行くぞ」
言われ、魈は大人しく鍾離のあとを着いて行く。歩くたびにゆらゆら左右に踊る鍾離の髪を眺めていると、目的地の調理場へはすぐに到着する。調理器具は上下の収納棚の中にあり、食器類はガラスの張られた戸棚に収まっている。数は多くないが、ひとつひとつが丁寧に扱われているだろうことは一目でわかった。
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ35
アル空 起きたくないアルベドくんの話。
35 アル空「アルベド、ねえ、起きてるんでしょ」
「……起きてない」
「返事してるじゃん。……ほら、そろそろ支度しよう?」
「……もう少し」
「それ何回目だと思ってるの……」
アルベドの実験を手伝うため、空はモンドにある研究室に出向いた。実験手順の説明を受け、空にわかりやすいように整理されていた器具や薬品についても細かにレクチャーを受ける。一通り聴いた後、アルベドが先導する実験の補佐をやりきった空は、夜も遅くなってしまったからという理由で、アルベドの元で泊まることになった。
シャワーを済ませて、アルベドと同じベッドに潜り込む。客人用としてベッドはもうひとつ準備されていたが、空には最初から別々で寝る頭はなく、当然のことのようにアルベドの隣に寄り添った。
1958「……起きてない」
「返事してるじゃん。……ほら、そろそろ支度しよう?」
「……もう少し」
「それ何回目だと思ってるの……」
アルベドの実験を手伝うため、空はモンドにある研究室に出向いた。実験手順の説明を受け、空にわかりやすいように整理されていた器具や薬品についても細かにレクチャーを受ける。一通り聴いた後、アルベドが先導する実験の補佐をやりきった空は、夜も遅くなってしまったからという理由で、アルベドの元で泊まることになった。
シャワーを済ませて、アルベドと同じベッドに潜り込む。客人用としてベッドはもうひとつ準備されていたが、空には最初から別々で寝る頭はなく、当然のことのようにアルベドの隣に寄り添った。
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ34
鍾魈 先生の髪がばっさり切られちゃう話。
34 鍾魈囲んできた魔物は全て大したことはなかった。一体が持つ能力は高が知れている。ただ、群れを成しているため処理に時間がかかっていた。
それでも、容易い。この程度なんの問題もない。
魈は身体と一体となった槍を躊躇なく魔物に突き刺していく。空や鍾離も各自応戦し、残るは数体となった時。
「先生っ、後ろ!」
悲鳴じみた空の声が響き渡る。シールドは全員に張られていたが、数秒前に効果が切れている。魈は舌打ちして振り返ると、腰まで揺らしていた鍾離の髪が肩の高さで刻まれて、はらはら宙を舞っているのを目にした。
「大した敵ではないと思っていたが、まさかあのように背後を取られるとはな。少々油断していたか」
目的であった素材の収集も終わり、心配そうな空と別れた鍾離と魈は洞天の中にいた。愛用の茶器で淹れた鍾離特選の茶を飲みながら、魈な苦々しい顔をする。
1800それでも、容易い。この程度なんの問題もない。
魈は身体と一体となった槍を躊躇なく魔物に突き刺していく。空や鍾離も各自応戦し、残るは数体となった時。
「先生っ、後ろ!」
悲鳴じみた空の声が響き渡る。シールドは全員に張られていたが、数秒前に効果が切れている。魈は舌打ちして振り返ると、腰まで揺らしていた鍾離の髪が肩の高さで刻まれて、はらはら宙を舞っているのを目にした。
「大した敵ではないと思っていたが、まさかあのように背後を取られるとはな。少々油断していたか」
目的であった素材の収集も終わり、心配そうな空と別れた鍾離と魈は洞天の中にいた。愛用の茶器で淹れた鍾離特選の茶を飲みながら、魈な苦々しい顔をする。
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ27
アル空 現パロ軸、魈くんと空くんの会話。アルベドくんは出てこない。ねむたい空くんの話。
27 アル空「眠そうだな、空」
「ん? んー……うん」
「おい、言ってるそばから船を漕ぐな」
「わかってる、そっちの瓶だよね……」
「……瓶? なんの話だ」
「……え、あ、ごめん。……夢の中でも実験の手伝いしてた……」
「実験……アルベドのか?」
「うん。最近は家でもやってて……いや、最近でもないか。割と前から家でも実験はしてたんだけど、その時間がだいぶ増えてるんだ。だから俺にも手伝えることあるか聞いたら、簡単なものを任せてもらって……そしたら、だんだんこっちも楽しくなってきちゃって。他にも出来ること増やしてもらったんだけど、気づいたらその、結構いい時間だったんだよね……」
「のめり込みすぎだろう……」
「んー、でも楽しかったし、アルベドも喜んでくれてたから俺としてはいいかなって。あとね、手際がいいねって褒めてもらったし、忙しいのはアルベドなのに糖分摂取のためにって美味しいスイーツも用意してくれたんだ。それになにより一緒にいられる時間が増えたから、余計舞い上がっちゃってさ」
1151「ん? んー……うん」
「おい、言ってるそばから船を漕ぐな」
「わかってる、そっちの瓶だよね……」
「……瓶? なんの話だ」
「……え、あ、ごめん。……夢の中でも実験の手伝いしてた……」
「実験……アルベドのか?」
「うん。最近は家でもやってて……いや、最近でもないか。割と前から家でも実験はしてたんだけど、その時間がだいぶ増えてるんだ。だから俺にも手伝えることあるか聞いたら、簡単なものを任せてもらって……そしたら、だんだんこっちも楽しくなってきちゃって。他にも出来ること増やしてもらったんだけど、気づいたらその、結構いい時間だったんだよね……」
「のめり込みすぎだろう……」
「んー、でも楽しかったし、アルベドも喜んでくれてたから俺としてはいいかなって。あとね、手際がいいねって褒めてもらったし、忙しいのはアルベドなのに糖分摂取のためにって美味しいスイーツも用意してくれたんだ。それになにより一緒にいられる時間が増えたから、余計舞い上がっちゃってさ」
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ22
鍾魈 先生出てこない、空くんと魈くんの会話文
22 鍾魈「魈、今日も牛乳飲んでるの?」
「何か問題でも?」
「ないけど。よく飽きないなぁと思って。ほかにも種類はあるのに、いつも同じだからさ。前はそこそこローテーションしてたのに」
「そういう気分なだけだ」
「そうなの? あ、そういえばさ、この間の身体測定どうだった? 俺ねー、身長伸びたんだあ、なんと一センチ!」
「………………………」
「あ、あれ? 魈〜? なんで黙っちゃうの? ていうか顔こわいんだけど急に」
「何をした」
「え? 何って何が?」
「身長が伸びたと言ったな、何をしてそうなった?」
「な、なんだろ……好き嫌いせずご飯食べるとか、運動するとか……? あんまり意識してないな」
「何故だ! 何故何も考えていないぽやぽやしているお前の身長が伸びて、我は伸びない!? こうして牛乳を飲んでも、…………くっ」
1242「何か問題でも?」
「ないけど。よく飽きないなぁと思って。ほかにも種類はあるのに、いつも同じだからさ。前はそこそこローテーションしてたのに」
「そういう気分なだけだ」
「そうなの? あ、そういえばさ、この間の身体測定どうだった? 俺ねー、身長伸びたんだあ、なんと一センチ!」
「………………………」
「あ、あれ? 魈〜? なんで黙っちゃうの? ていうか顔こわいんだけど急に」
「何をした」
「え? 何って何が?」
「身長が伸びたと言ったな、何をしてそうなった?」
「な、なんだろ……好き嫌いせずご飯食べるとか、運動するとか……? あんまり意識してないな」
「何故だ! 何故何も考えていないぽやぽやしているお前の身長が伸びて、我は伸びない!? こうして牛乳を飲んでも、…………くっ」
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ19
鍾魈
19 鍾魈予定に予定が重なって、その日の鍾離は久しぶりに多忙な一日を送っていた。往生堂での打ち合わせから始まり、商人たちとの情報交換や素材採取、そして旅人から引き受けた依頼がダメ押しとなり、さすがに表に疲労が滲み出てしまったようで、心配した旅人が洞天での休憩を勧めてくれた。
その言葉に甘えることにして、用意された部屋で茶を淹れようと茶器に手を伸ばすも、今すぐ横になりたい欲求が色濃く出て、嘆息してからベッドに横になる。普段からあまり疲労が溜まらないよう管理しているつもりだが、油断していたのかもしれない。凡人になってからというもの、神であった頃とは背負う責任の重さが違って、なんでも気軽に手を付けてしまう癖がついたせいで、最近は以前より睡眠時間も減っていた。今回の疲れも原因はちょっとした睡眠不足だろうと踏み、人間よりは頑丈で体力もあると自負はしているが、あまり酷使するのも良くなかったと一人反省する。
1600その言葉に甘えることにして、用意された部屋で茶を淹れようと茶器に手を伸ばすも、今すぐ横になりたい欲求が色濃く出て、嘆息してからベッドに横になる。普段からあまり疲労が溜まらないよう管理しているつもりだが、油断していたのかもしれない。凡人になってからというもの、神であった頃とは背負う責任の重さが違って、なんでも気軽に手を付けてしまう癖がついたせいで、最近は以前より睡眠時間も減っていた。今回の疲れも原因はちょっとした睡眠不足だろうと踏み、人間よりは頑丈で体力もあると自負はしているが、あまり酷使するのも良くなかったと一人反省する。
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ18
鍾魈とアル空
18 アル空と鍾魈人は苦難に打ち克つことができる。
各人の前に立ちはだかる問題、その壁は何かしらの術をもってすれば、必ず乗り越えられるもののはず。
乗り越えた先にあるのは自身への勝利、そして成長や名誉があるだろう。
だから今、この目の前にある強敵に、怯む訳にはいかない――
「鍾離様……! もう、もうおやめください! あとは我が……!」
「いいんだ、魈。これは俺の問題……いや、課題なのだろう。俺のために用意されたものならば、俺が対処せねばならない」
「ですが……」
「そんなに不安そうな顔をするな。お前は俺を信じてくれればそれでいい」
「……信じております。心から、あなたのことを信じております! ですが、……あなたにその海鮮丼はあまりに負担が大きすぎます!」
1843各人の前に立ちはだかる問題、その壁は何かしらの術をもってすれば、必ず乗り越えられるもののはず。
乗り越えた先にあるのは自身への勝利、そして成長や名誉があるだろう。
だから今、この目の前にある強敵に、怯む訳にはいかない――
「鍾離様……! もう、もうおやめください! あとは我が……!」
「いいんだ、魈。これは俺の問題……いや、課題なのだろう。俺のために用意されたものならば、俺が対処せねばならない」
「ですが……」
「そんなに不安そうな顔をするな。お前は俺を信じてくれればそれでいい」
「……信じております。心から、あなたのことを信じております! ですが、……あなたにその海鮮丼はあまりに負担が大きすぎます!」
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ17
鍾魈
17 鍾魈鍾離様からいただいたものは、それがどんなものであっても大切に保管しておく。
璃月で採れた草花は枯れてしまわぬよう、押花にしてしおりに変えた。
鉱石は当初そのまま保管していたが、常に身につけられるよう控えめな装飾品に変えた。
食品は長期間の保存が難しいために、勿体ないと思いながら自分の血肉に変えた。
そうしていると鍾離様ご自身が近くに居らずとも、なんとなく側に在るような気がして、落ち着くような気恥ずかしいような、異なる性質の感情が胸中で混ざり合う。
貰ってばかりでは申し訳なくて、こちらからもお返しをしようと、清心を集め束にしたり、料理の材料になるものを拾ったりすることもあった。
鍾離様は喜んで受け取って下さる。喜んで、というのはあくまでも、そのように見えるというのであって実際のところはわからない。
1243璃月で採れた草花は枯れてしまわぬよう、押花にしてしおりに変えた。
鉱石は当初そのまま保管していたが、常に身につけられるよう控えめな装飾品に変えた。
食品は長期間の保存が難しいために、勿体ないと思いながら自分の血肉に変えた。
そうしていると鍾離様ご自身が近くに居らずとも、なんとなく側に在るような気がして、落ち着くような気恥ずかしいような、異なる性質の感情が胸中で混ざり合う。
貰ってばかりでは申し訳なくて、こちらからもお返しをしようと、清心を集め束にしたり、料理の材料になるものを拾ったりすることもあった。
鍾離様は喜んで受け取って下さる。喜んで、というのはあくまでも、そのように見えるというのであって実際のところはわからない。
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ16
アル空と鍾魈
16 アル空と鍾魈青い草原の広がる洞天の中で、桜の木を植えたからお花見しようと空が誘ったのは、魈と鍾離、そしてアルベドだった。
稲妻の城下を歩いていた時に舞い散る薄桃色の花弁が美しく、いつでものんびり観たいなと思っていた矢先にマルが用意してくれたため、迷わずコインと樹木を引き換えのだ。
雨の降らない洞天の中は気温も安定していて過ごしやすい。パイモンが「お花見するなら団子がいるよな!」と瞳を輝かせたために、稲妻の土産と称した三色団子も買ってきている。鍾離は茶を用意してくれて、魈は望舒旅館のオーナーから預かったという菓子を取り出し、アルベドはつまみもあるといいのではとガイアに勧められた、モンド風焼き魚を持ち寄った。
持ってきた料理のほとんどを食べきったパイモンは、満腹になったせいかそのまますよすよ寝息を立て始めてしまった。花より団子を体現するパイモンに、期待を裏切らないなあと空は苦笑をこぼす。
1216稲妻の城下を歩いていた時に舞い散る薄桃色の花弁が美しく、いつでものんびり観たいなと思っていた矢先にマルが用意してくれたため、迷わずコインと樹木を引き換えのだ。
雨の降らない洞天の中は気温も安定していて過ごしやすい。パイモンが「お花見するなら団子がいるよな!」と瞳を輝かせたために、稲妻の土産と称した三色団子も買ってきている。鍾離は茶を用意してくれて、魈は望舒旅館のオーナーから預かったという菓子を取り出し、アルベドはつまみもあるといいのではとガイアに勧められた、モンド風焼き魚を持ち寄った。
持ってきた料理のほとんどを食べきったパイモンは、満腹になったせいかそのまますよすよ寝息を立て始めてしまった。花より団子を体現するパイモンに、期待を裏切らないなあと空は苦笑をこぼす。
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ15
アル空と鍾魈 アル空の成分がやや多め
15 アル空と鍾魈「無相の氷、削りに削ったら大量のかき氷ができたりしないかな……」
稲妻にて、素材集めのため無相の炎をかれこれ十回連続で討伐していた空がぼやくと、パーティに組まれていた魈、鍾離、アルベドが各々反応を示した。
「氷とはいえ食べるようなものでもあるまい? ……そのようなことを考えるとは、疲れ過ぎているのではないか?」
魈は若干の心配をみせつつ嘆息して、
「そうかもしれないな。戦闘も続いたし、少し休むといいだろう。それにしても面白い発想だな……コアとそのまわりを覆う氷とで味の変化はあるのだろうか?」
鍾離は考察を始め、
「中心の方がエネルギーは凝縮されているだろうし、変化はあるかもしれないね。どちらも削るとして、あれだけの大きさがあればかき氷はたくさん作れるだろうけど……配るにしても、同じだけシロップも必要だね」
1140稲妻にて、素材集めのため無相の炎をかれこれ十回連続で討伐していた空がぼやくと、パーティに組まれていた魈、鍾離、アルベドが各々反応を示した。
「氷とはいえ食べるようなものでもあるまい? ……そのようなことを考えるとは、疲れ過ぎているのではないか?」
魈は若干の心配をみせつつ嘆息して、
「そうかもしれないな。戦闘も続いたし、少し休むといいだろう。それにしても面白い発想だな……コアとそのまわりを覆う氷とで味の変化はあるのだろうか?」
鍾離は考察を始め、
「中心の方がエネルギーは凝縮されているだろうし、変化はあるかもしれないね。どちらも削るとして、あれだけの大きさがあればかき氷はたくさん作れるだろうけど……配るにしても、同じだけシロップも必要だね」
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ14
アル空
14 アル空スケッチする対象は実に様々だ。
荒野に咲く一輪の花、緑豊かな大地に咲き乱れる花々、常に雪に覆われた山肌、その中で逞しく生きる動物。
アルベドがスケッチ用のペンを持てば、曇りのない真っ白な画用紙の中にそれらの対象が細かに描き込まれていく。空がその様子を傍で見たことは何度もあったし、パイモンが「またモデルになるか?」と声を掛けるのも繰り返された光景だった。
これまで描いたものを見てみたい、空が言うと、それならモンドにあるボクの部屋においでと錬金術師は微笑んだ。
「わあ……たくさんあるね」
「そうだね。定期的に整理はしているけれど、それよりも描く回数が上回ってしまうから」
研究するための部屋とは別の眠ったり食事をする一室に通された空が目にしたのは、厚みのあるファイル五冊分にもなるスケッチの数々だった。
1547荒野に咲く一輪の花、緑豊かな大地に咲き乱れる花々、常に雪に覆われた山肌、その中で逞しく生きる動物。
アルベドがスケッチ用のペンを持てば、曇りのない真っ白な画用紙の中にそれらの対象が細かに描き込まれていく。空がその様子を傍で見たことは何度もあったし、パイモンが「またモデルになるか?」と声を掛けるのも繰り返された光景だった。
これまで描いたものを見てみたい、空が言うと、それならモンドにあるボクの部屋においでと錬金術師は微笑んだ。
「わあ……たくさんあるね」
「そうだね。定期的に整理はしているけれど、それよりも描く回数が上回ってしまうから」
研究するための部屋とは別の眠ったり食事をする一室に通された空が目にしたのは、厚みのあるファイル五冊分にもなるスケッチの数々だった。
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TRAINING800文字チャレンジ12
アル空
12 アル空今日はこれといった記念日ではないはずだ。誕生日でもないし、想いを伝えるイベントがある日でもない。
しかしアルベドの研究室、その一角にあるデスクの上には、リボンの巻かれた箱や袋、束ねられた手紙が山積みになっていた。
「アルベド、これは……?」
ここ数ヶ月実験を進めていたアルベドが、ひと段落ついたからと空を誘い部屋に招くまではよかった。が、これまで見たこともないようなプレゼントと思しきものが山になっているのを見て、もしかして自分は何か特別な日を忘れているのでは? と不安が拭えない。
空の視線が向く方へ顔を動かしたアルベドは、無感動に「あれか」とこぼした。
「最近、絵画教室を開いてね。今回は女性が中心に集まったんだけど、何回か開催していたら、日に日に贈り物を貰うことが増えていって……」
1110しかしアルベドの研究室、その一角にあるデスクの上には、リボンの巻かれた箱や袋、束ねられた手紙が山積みになっていた。
「アルベド、これは……?」
ここ数ヶ月実験を進めていたアルベドが、ひと段落ついたからと空を誘い部屋に招くまではよかった。が、これまで見たこともないようなプレゼントと思しきものが山になっているのを見て、もしかして自分は何か特別な日を忘れているのでは? と不安が拭えない。
空の視線が向く方へ顔を動かしたアルベドは、無感動に「あれか」とこぼした。
「最近、絵画教室を開いてね。今回は女性が中心に集まったんだけど、何回か開催していたら、日に日に贈り物を貰うことが増えていって……」
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TRAINING800文字(前後)チャレンジ11鍾魈 パスタの話
11 鍾魈土曜日、正午を少し過ぎた頃。
鍾離と共に暮らしているマンションのキッチンで、魈は乾麺のパスタを茹でていた。
鍾離は用事があるとのことで出掛けていて、夕方まで戻らないと聞いている。夕飯は一緒にできるから、と言い置いて出ていったのは九時頃だった。詳細は聞いていないが、仕事の関係もしくは近隣住人の相談役を買って出ているのだろうと推測する。幅広い知識と圧倒的な記憶力は今世でも健在で、それらに頼る人間もまた後を絶たない。そのことは魈にとっても誇らしいが、一方でどことなく寂しさを感じることもあった。
誰からも好かれる鍾離の周りには好意を寄せる人も多い。自分もそのうちの一人だが、いつかその群れにのまれて一個体として認識されなくなるのではないかと、薄暗い気持ちになる。
1245鍾離と共に暮らしているマンションのキッチンで、魈は乾麺のパスタを茹でていた。
鍾離は用事があるとのことで出掛けていて、夕方まで戻らないと聞いている。夕飯は一緒にできるから、と言い置いて出ていったのは九時頃だった。詳細は聞いていないが、仕事の関係もしくは近隣住人の相談役を買って出ているのだろうと推測する。幅広い知識と圧倒的な記憶力は今世でも健在で、それらに頼る人間もまた後を絶たない。そのことは魈にとっても誇らしいが、一方でどことなく寂しさを感じることもあった。
誰からも好かれる鍾離の周りには好意を寄せる人も多い。自分もそのうちの一人だが、いつかその群れにのまれて一個体として認識されなくなるのではないかと、薄暗い気持ちになる。
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MEMO女王暦800年頃を書くための備忘録【1】
妖精を襲わず炎と雷を好んだ嵐の王
女王陛下は彼を“嵐の王”と呼ぶことを禁じた(10節-3)
妖精“王”を名乗る不届き者だと兵士に罵られるオベロン(13節)
村正曰く“妖精はみな許しを求めている”
“誰も彼も滅びたがっている”
湖水地方は元々北の妖精のものだったが春の戦争時に奪われた
夏の戦争でマヴは北部を奪還(18節)
湖水地方の沼の水はアルビオンの肉が腐り落ちたもの
北の妖精の怨念が混ざってモース似た成分になっている(18節)
ボガードは匂いで妖精と人間の区別がつく(5節断章/3)
ランスロットこと境界の竜アルビオンに出会ったハベトロットが、あいつは妖精なのかと訝しんでいる(7節 断章/4)
ロビンフッドと同一視される妖精パックが五月王の衣を持っている(CCC)
1471妖精を襲わず炎と雷を好んだ嵐の王
女王陛下は彼を“嵐の王”と呼ぶことを禁じた(10節-3)
妖精“王”を名乗る不届き者だと兵士に罵られるオベロン(13節)
村正曰く“妖精はみな許しを求めている”
“誰も彼も滅びたがっている”
湖水地方は元々北の妖精のものだったが春の戦争時に奪われた
夏の戦争でマヴは北部を奪還(18節)
湖水地方の沼の水はアルビオンの肉が腐り落ちたもの
北の妖精の怨念が混ざってモース似た成分になっている(18節)
ボガードは匂いで妖精と人間の区別がつく(5節断章/3)
ランスロットこと境界の竜アルビオンに出会ったハベトロットが、あいつは妖精なのかと訝しんでいる(7節 断章/4)
ロビンフッドと同一視される妖精パックが五月王の衣を持っている(CCC)
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はクロシア。
ネタの弾数が切れて来たのでここらでお休みしようかと思います。ご閲覧くださった方がいましたらありがとうございました♪
800字小説練習(SB69) 喫茶アンゼリカのカウンター席にて、ほかほかとクロウの前で湯気立つホットミルク。その隣の席ではシアンが温度差としては正反対であるストロベリー味のクッキー&クリームのアイスを頬張っている。
シアンの目は機嫌良く細められ、気分だけでなくまつ毛まで上を向いているように見えた。
美味そうに食う奴だと、頬杖を突きながら微笑ましく見つめる。
「あれ、クロウちゃん。もしかして一口欲しいにゃ?」
彼女を見ていた事は別にこそこそ隠す必要もないので、別にバレても問題はない。
可愛らしいシアンを眺めていただけなのだが、シアンからすればアイスを物欲しそうに見つめているように映ったらしい。
「じゃ、はいあーん」
「んな小っ恥ずかしい事出来るかよ!」
887シアンの目は機嫌良く細められ、気分だけでなくまつ毛まで上を向いているように見えた。
美味そうに食う奴だと、頬杖を突きながら微笑ましく見つめる。
「あれ、クロウちゃん。もしかして一口欲しいにゃ?」
彼女を見ていた事は別にこそこそ隠す必要もないので、別にバレても問題はない。
可愛らしいシアンを眺めていただけなのだが、シアンからすればアイスを物欲しそうに見つめているように映ったらしい。
「じゃ、はいあーん」
「んな小っ恥ずかしい事出来るかよ!」
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ。
今日はほぼ描写を放棄しちゃってる。
800字小説練習(ワルロゼ) 憎たらしいほどの快晴の空の下、サーキットに詰め掛けた観客たちの喧騒が聞こえる。
彼らはカート大会の始まりを今か今かと待ち望む。とはいえ今日のところはサーキットのコース上を会場としたセレモニーが行われるだけだ。本番前からこの大騒ぎという事は、本格的にレースが開始されれば相当な盛り上がりを見せる事は間違いない。
個々に用意された選手控え室。その中でロゼッタは今日何度目かの重たい溜め息を吐いた。
「ママー、きんちょーしてるの?」
連れて来ている一人のチコが無垢に、そして少し心配そうに尋ねる。
その子の浮かんでる方を見て、ロゼッタは少々無理に口角を引き上げた。
「ええ、実はそうなの」
ロゼッタは今回のカート大会で初出場するドライバーだ。その為、壇上に立って挨拶をする時間がセレモニーに設けられている。
1432彼らはカート大会の始まりを今か今かと待ち望む。とはいえ今日のところはサーキットのコース上を会場としたセレモニーが行われるだけだ。本番前からこの大騒ぎという事は、本格的にレースが開始されれば相当な盛り上がりを見せる事は間違いない。
個々に用意された選手控え室。その中でロゼッタは今日何度目かの重たい溜め息を吐いた。
「ママー、きんちょーしてるの?」
連れて来ている一人のチコが無垢に、そして少し心配そうに尋ねる。
その子の浮かんでる方を見て、ロゼッタは少々無理に口角を引き上げた。
「ええ、実はそうなの」
ロゼッタは今回のカート大会で初出場するドライバーだ。その為、壇上に立って挨拶をする時間がセレモニーに設けられている。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりアイチュチュ。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) 爽やかでまろやかな日差しが降り注ぐ朝。小鳥たちが外でさえずりを競わせる中、今日も合鍵で彼の聖域に入って朝食を作る。
目玉焼きとハムの下でサラダ油が美味しそうな音を立てながら細かく弾けている。
薄オレンジ色に透き通った湯気がもわもわと立つコンソメスープと、ゆで卵とマヨネーズで作った明るい色彩のサラダも用意した。
火を消し、フライ返しでハムエッグを皿に盛り付ければ後は並べるだけ。
テーブルに並べ、少し後ろに下がって全体を眺める。チュチュは両手を腰に充て『よし』頷いた。
後は彼を起こすだけ。パタパタとスリッパの音を響かせ、アイオーンの寝室へ遠慮なく入る。
ベッドの側のラックには書きかけの楽譜が置いてあった。恐らく昨日遅くまで新曲を作り出す事に時間を費やしていたのだろう。
1080目玉焼きとハムの下でサラダ油が美味しそうな音を立てながら細かく弾けている。
薄オレンジ色に透き通った湯気がもわもわと立つコンソメスープと、ゆで卵とマヨネーズで作った明るい色彩のサラダも用意した。
火を消し、フライ返しでハムエッグを皿に盛り付ければ後は並べるだけ。
テーブルに並べ、少し後ろに下がって全体を眺める。チュチュは両手を腰に充て『よし』頷いた。
後は彼を起こすだけ。パタパタとスリッパの音を響かせ、アイオーンの寝室へ遠慮なく入る。
ベッドの側のラックには書きかけの楽譜が置いてあった。恐らく昨日遅くまで新曲を作り出す事に時間を費やしていたのだろう。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりでゅらまり。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) Yokai streetの夏も他の地域同様暑い。朝には家の前で打ち水をする住民たちがちらほら見え、一日の始まりから蝉の合唱がわしわしと大雨の如く降り注ぐ。その鳴き声に起こされる事もしばしばだ。
自分の部屋で小説の海にどっぷり浸かって集中していたでゅらでゅらの元へ、打ち水を終えたまりまりが扉をノックして声を掛けて来た。
「でゅらでゅら、もうすぐ朝ご飯が出来るばい」
もうそんな時間か。まりまりの可愛らしい声に呼ばれたのなら行かねばなるまい。
本に栞を挟んで机に置いて、暑い夏なのでマントも外套を脱いだ腕を捲ったブラウスの姿で部屋を出る。
「お待たせ、まりまり」
「全然待っとらんとよ。あれ、珍しい格好ばしとっとね」
935自分の部屋で小説の海にどっぷり浸かって集中していたでゅらでゅらの元へ、打ち水を終えたまりまりが扉をノックして声を掛けて来た。
「でゅらでゅら、もうすぐ朝ご飯が出来るばい」
もうそんな時間か。まりまりの可愛らしい声に呼ばれたのなら行かねばなるまい。
本に栞を挟んで机に置いて、暑い夏なのでマントも外套を脱いだ腕を捲ったブラウスの姿で部屋を出る。
「お待たせ、まりまり」
「全然待っとらんとよ。あれ、珍しい格好ばしとっとね」
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ(ワルイージ×ロゼッタ)。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(ワルロゼ) 薄ら覚醒した意識と耳にだんだん大きくなる形で、小鳥のさえずりが鼓膜を揺らす。
朝が来たのか、と若干寝惚け気味の脳みそを働かせた。
次に感じたのは額を中心とした頭の軽い鈍痛。激痛ではないものの内側からじんわりと纏わり付き、振り払えない嫌な感覚。そういえば全身が怠っぽい。それに妙に火照っている。
そうだ、自分は昨日熱を出して――。それで、どう帰って来たんだっけ?
『んー……』と不調の溜まった嫌な空気を吐き出すように間延びした呻き声を出す。
朝の日差しに目がやられないようにゆっくり瞼を開けて行った。
すると、
「おはようございます。体調はいかがですか?」
ベッドの横から突然の声。想定外の出来事にドキッと心臓が跳ねた。ワルイージは驚いて目を見開き、慌てて首をそちらに傾ける。
1393朝が来たのか、と若干寝惚け気味の脳みそを働かせた。
次に感じたのは額を中心とした頭の軽い鈍痛。激痛ではないものの内側からじんわりと纏わり付き、振り払えない嫌な感覚。そういえば全身が怠っぽい。それに妙に火照っている。
そうだ、自分は昨日熱を出して――。それで、どう帰って来たんだっけ?
『んー……』と不調の溜まった嫌な空気を吐き出すように間延びした呻き声を出す。
朝の日差しに目がやられないようにゆっくり瞼を開けて行った。
すると、
「おはようございます。体調はいかがですか?」
ベッドの横から突然の声。想定外の出来事にドキッと心臓が跳ねた。ワルイージは驚いて目を見開き、慌てて首をそちらに傾ける。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりクロシア。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) 秋は別れの季節と呼ばれるだけあって物寂しい時季だ。秋雨前線が空を刺激し、此処最近降らせている大雨もそんなノスタルジックな感情を加速させた。
そんな哀愁めいた季節の訪れた街中を隣り合って進む、赤い傘とピンクの傘。その下ではクロウとシアンが仲良く手を繋ぎ合っていた。
今日は珍しく、彼の方から手を繋ごうと言い出していた。
『わ、分あってるよ、こんな台詞似合わねえの!』
と、つっけんどんに口へ出していたがもしかしたらクロウも、永遠にはぐれてしまうような切なさをこの季節から見出したのかも知れない。
雨に冷える手指に重なる彼の手はとても暖かい。柔らかくて、それでいて男の人ならではの強さも感じられる。
不意にシアンは、雨にまつわる童謡をゆっくりゆっくり歌い始めた。
839そんな哀愁めいた季節の訪れた街中を隣り合って進む、赤い傘とピンクの傘。その下ではクロウとシアンが仲良く手を繋ぎ合っていた。
今日は珍しく、彼の方から手を繋ごうと言い出していた。
『わ、分あってるよ、こんな台詞似合わねえの!』
と、つっけんどんに口へ出していたがもしかしたらクロウも、永遠にはぐれてしまうような切なさをこの季節から見出したのかも知れない。
雨に冷える手指に重なる彼の手はとても暖かい。柔らかくて、それでいて男の人ならではの強さも感じられる。
不意にシアンは、雨にまつわる童謡をゆっくりゆっくり歌い始めた。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりジョウヒメ。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) 昨日MIDI CITYにどっさり降った白い雪はまだまだ辺りに残っていた。それは
Mashumaireshの本拠地であるANZも例外ではなく、周りの空気はやっぱりキンと冷たい。そんな足元の悪い中、巣ごもりせずスーパーへ出掛けたのは自分の大好きなピザ味のポテトチップスの特売日だったからだ。ほわんと色違いのお揃いで持っているエコバッグにはそれがパンパンに詰まっている。帰ったらほわんにも分けてあげようと、白い煙を吐きながら内心で楽しみにした。
しばらく帰路を辿っていると、向かいから誰か歩いて来る。
一定の距離まで近づき、カフェのすぐ前でお互い足を止めた。
「あ」「あ」
互いの正体に気が付き、同時に短く声を出す。目線の先の彼は相変わらず不死鳥らしい赤い服を着ている。
1583Mashumaireshの本拠地であるANZも例外ではなく、周りの空気はやっぱりキンと冷たい。そんな足元の悪い中、巣ごもりせずスーパーへ出掛けたのは自分の大好きなピザ味のポテトチップスの特売日だったからだ。ほわんと色違いのお揃いで持っているエコバッグにはそれがパンパンに詰まっている。帰ったらほわんにも分けてあげようと、白い煙を吐きながら内心で楽しみにした。
しばらく帰路を辿っていると、向かいから誰か歩いて来る。
一定の距離まで近づき、カフェのすぐ前でお互い足を止めた。
「あ」「あ」
互いの正体に気が付き、同時に短く声を出す。目線の先の彼は相変わらず不死鳥らしい赤い服を着ている。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ(ワルイージ×ロゼッタ)。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(ワルロゼ) 今日は朝から車軸を流すような雨がずっと続いていた。泣いた空は夜になると少しは大人しくなったが、やはり空には重い雲がどこまでも広がりその雫はまだ収まっていない。
夕食を摂った後のワルイージは、カーテンを閉めようと窓に近づく。硝子の向こうの景色を見て顔をしかめて眉を吊り下げる。空と同じどんよりとした嘆息を肺の奥から吐き出した。
――今日は星空を見る事が出来ない。
夜に星を眺めるのは彼女と出会ってからの日課。恋に気づく前はなんとなくあの人を思い出すからという理由から、片思いになって自分の胸高鳴る感情を預けぶつけるスクリーンにした。恋人になってからはなかなか会えない彼女を少しでも身近に感じたくて、彼女の居る世界を僅かでも知りたくて。
1024夕食を摂った後のワルイージは、カーテンを閉めようと窓に近づく。硝子の向こうの景色を見て顔をしかめて眉を吊り下げる。空と同じどんよりとした嘆息を肺の奥から吐き出した。
――今日は星空を見る事が出来ない。
夜に星を眺めるのは彼女と出会ってからの日課。恋に気づく前はなんとなくあの人を思い出すからという理由から、片思いになって自分の胸高鳴る感情を預けぶつけるスクリーンにした。恋人になってからはなかなか会えない彼女を少しでも身近に感じたくて、彼女の居る世界を僅かでも知りたくて。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ(ワルイージ×ロゼッタ)。
今日で練習を始めて十日が経ちました。
800字小説練習(ワルロゼ) ほうき星の天文台と繋がるヘブンズドアにも春が訪れていた。空は宇宙ならではのダークネイビーが広がっているが、空気はぽかぽかとやんわり抱き締めるように暖かい。向こうには春を告げる花の代表格である菜の花が群れて咲いており、緑が豊かな青々とした地面に明るい蛍光色はとても映えて目にも楽しい。
このヘブンズドアに招かれたワルイージは城柱のような建造物の上に出した白い丸テーブルに着き、ロゼッタから紅茶をご馳走になっていた。
まさに宇宙規模の超遠距離恋愛故に会えない時間の方が多いので、一緒にお茶をするだけでも心がうずうずと良い意味で疼く。
いつもはあまり飲まないが、今日は彼女と同じアプリコットティーが良いと頼み、薄い赤褐色の味わい深い液体を啜った。
1170このヘブンズドアに招かれたワルイージは城柱のような建造物の上に出した白い丸テーブルに着き、ロゼッタから紅茶をご馳走になっていた。
まさに宇宙規模の超遠距離恋愛故に会えない時間の方が多いので、一緒にお茶をするだけでも心がうずうずと良い意味で疼く。
いつもはあまり飲まないが、今日は彼女と同じアプリコットティーが良いと頼み、薄い赤褐色の味わい深い液体を啜った。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりゲンロジ(ゲンゲン×ロージア)。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) あの人と一緒に居ると不思議なの。あざとさを出すのも、アイドルとしての顔も忘れて感情を剥き出しにしてしまう。
チュチュさんを挑発してしちゃう事もあるけど、それは同じギター&ボーカルという立場からの対抗意識とプラズマジカさんとちょっとでもお近づきになれたらっていう思いから来るもの。
あの人に対しては、なんていうか、上手く言えないけど素直になれるっていうか……。なにも考えず言葉がすんなり出て来る。
すごく不思議、でも嫌じゃないの。
この感情の名前は、なに――?
ザラメをたくさん落としたような音と一緒に車軸を流す雨が地面に打ち付ける。すぐそこにあっという間に水溜まりが出来上がって、無数の波紋を広げながらどんよりとした空を映す。学校帰りに降られちゃって、私はシャッターの閉まったお店の軒下で雨宿りをしていた。
1677チュチュさんを挑発してしちゃう事もあるけど、それは同じギター&ボーカルという立場からの対抗意識とプラズマジカさんとちょっとでもお近づきになれたらっていう思いから来るもの。
あの人に対しては、なんていうか、上手く言えないけど素直になれるっていうか……。なにも考えず言葉がすんなり出て来る。
すごく不思議、でも嫌じゃないの。
この感情の名前は、なに――?
ザラメをたくさん落としたような音と一緒に車軸を流す雨が地面に打ち付ける。すぐそこにあっという間に水溜まりが出来上がって、無数の波紋を広げながらどんよりとした空を映す。学校帰りに降られちゃって、私はシャッターの閉まったお店の軒下で雨宿りをしていた。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりクロシア。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) 秋の柔らかい夜風が、彼の背中を押
す。夏が過ぎたといえど昼間は残暑の厳しさが残る。しかし夜になると幾分過ごしやすい。近所の金木犀も徐々に花開き始めており、季節は巡っているなと感じた。
今日はシアンに誘われて、Yokai streetで行われる宵祭りへ行く事になっている。
夕方の六時頃に実家を出て、事務所までシアンを迎えに行く。秋が来て日没が随分早まり、辺りはすっかり暗い。事務所を待ち合わせ場所にしておいて良かった、こんな暗がりの中駅前などで待ち合わせたら危ないところだった。
事務所の明かりが見える。喫茶アンゼリカの前で佇んでいた彼女がこちらに気づき、嬉しそうに顔を明るく緩めて駆け寄って来る。
クロウはその格好が普段と違う事にすぐ気が付いた。プラズ祭の際に着ていた桜色の和装によく似ているが、上の着物部分が黒地に赤い紅葉が点在する柄になっている。頭に着けているのはヘッドドレスではなく、紅白の市松模様に鈴の付いたツーサイドリボン。クロウの元に走って来るのに合わせ、ちりんと音がした。
886す。夏が過ぎたといえど昼間は残暑の厳しさが残る。しかし夜になると幾分過ごしやすい。近所の金木犀も徐々に花開き始めており、季節は巡っているなと感じた。
今日はシアンに誘われて、Yokai streetで行われる宵祭りへ行く事になっている。
夕方の六時頃に実家を出て、事務所までシアンを迎えに行く。秋が来て日没が随分早まり、辺りはすっかり暗い。事務所を待ち合わせ場所にしておいて良かった、こんな暗がりの中駅前などで待ち合わせたら危ないところだった。
事務所の明かりが見える。喫茶アンゼリカの前で佇んでいた彼女がこちらに気づき、嬉しそうに顔を明るく緩めて駆け寄って来る。
クロウはその格好が普段と違う事にすぐ気が付いた。プラズ祭の際に着ていた桜色の和装によく似ているが、上の着物部分が黒地に赤い紅葉が点在する柄になっている。頭に着けているのはヘッドドレスではなく、紅白の市松模様に鈴の付いたツーサイドリボン。クロウの元に走って来るのに合わせ、ちりんと音がした。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。SB69よりクロシア(クロウ×シアン)。冬の街のクロシアちゃん。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) 外部の音楽スタジオでの自主練を終えたシアン。出口のあるロビーに差し掛かると、ガラス張りの自動ドア越しに冬ならではの白い結晶が降っているのが見えた。
厚着して来て良かったと思う反面、傘を持って来ていない事に不安を覚えた。
取りあえず自動ドアの外に出て雪を見上げる。勢いは存外強く、たぶん積もるのも時間の問題だ。
「困ったにゃ……コンビニまで走ろうかにゃ……」
はあ、と白煙の嘆息と共に独り言を呟いたその時。
「お前こんなとこでなにしてんだ?」
「あ、クロウちゃん」
話し掛けて来たのは偶然通り掛かったクロウだった。彼もまた手袋、コート、マフラーの重装備だ。片手に真っ赤な傘を差している。本当に深紅色が好きなんだなあ、とぼんやり考えた。シアンも手袋と傘はないが、同じような格好だ。
1341厚着して来て良かったと思う反面、傘を持って来ていない事に不安を覚えた。
取りあえず自動ドアの外に出て雪を見上げる。勢いは存外強く、たぶん積もるのも時間の問題だ。
「困ったにゃ……コンビニまで走ろうかにゃ……」
はあ、と白煙の嘆息と共に独り言を呟いたその時。
「お前こんなとこでなにしてんだ?」
「あ、クロウちゃん」
話し掛けて来たのは偶然通り掛かったクロウだった。彼もまた手袋、コート、マフラーの重装備だ。片手に真っ赤な傘を差している。本当に深紅色が好きなんだなあ、とぼんやり考えた。シアンも手袋と傘はないが、同じような格好だ。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ(ワルイージ×ロゼッタ)。
ワルさんは世界のヒーローにはなれなくてもロゼさんにとってのヒーローでは居て欲しいんだな〜。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(ワルロゼ) マリオと出会って以来、ロゼッタは百年に一度でなくともあの蒼い星に降り立つようになった。最近の趣味は目的も宛もなくあの星を散策する事。両親と弟と過ごしていた時と同じ風を感じられて嬉しくもあったが、自分が来ていない間に変わった場所を訪れるのも、大人な印象ながら好奇心旺盛な彼女に享楽を与えた。
今日は“都会”の方に行ってみようと心の針が向く。都会は自分の少女時代にもあるにはあったが、現代とは意味に乖離があるように思える。そんな興味と共に、自分の時代にはなかった発達した文明の景色をこの目で見てみたいという冒険心も働いた。
やって来たのはニュードンク・シティ呼ばれる都市。天を突き破るのではないかと思うほどの高い建物が立ち並び、街は人の活気に溢れている。信号一つ取ってもデザインに優れているような気がして新鋭的な印象を与える。
1040今日は“都会”の方に行ってみようと心の針が向く。都会は自分の少女時代にもあるにはあったが、現代とは意味に乖離があるように思える。そんな興味と共に、自分の時代にはなかった発達した文明の景色をこの目で見てみたいという冒険心も働いた。
やって来たのはニュードンク・シティ呼ばれる都市。天を突き破るのではないかと思うほどの高い建物が立ち並び、街は人の活気に溢れている。信号一つ取ってもデザインに優れているような気がして新鋭的な印象を与える。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりどこ指×ましゅましゅ(ヤスほわ、ジョウヒメ、ハチデル、双ルフ)。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69)『もしもどこ指×ましゅましゅが二人きりでホラー映画を見たら』
【ヤスほわ】
画面の中で蠢く魑魅魍魎が嘆きにも似た獰猛な鳴き声と共に突然どアップで現れ、登場人物たちは喉を絞り上げて絶叫する。ほわんも尻尾をビンッと立てて叫び声を上げた。思わず隣のヤスの腕に縋り付く。
その場では怖がっていたものの、すぐに花が頭からほわほわ出そうな空気感で小さく拍手をするほわん。
「幽霊さんすごいね! 人の感情をこんなに上げられるんだもん。うちも負けてらんないね!」
「お、おう」
戸惑ったのは彼女の天然めいたズレた感想にではない。腕が絡んだ拍子に彼女の胸の柔らかい感触が伝わってしまったから。
その後、またそんな瞬間が来るのではないかとどぎまぎして映画に集中出来ないヤス。
936【ヤスほわ】
画面の中で蠢く魑魅魍魎が嘆きにも似た獰猛な鳴き声と共に突然どアップで現れ、登場人物たちは喉を絞り上げて絶叫する。ほわんも尻尾をビンッと立てて叫び声を上げた。思わず隣のヤスの腕に縋り付く。
その場では怖がっていたものの、すぐに花が頭からほわほわ出そうな空気感で小さく拍手をするほわん。
「幽霊さんすごいね! 人の感情をこんなに上げられるんだもん。うちも負けてらんないね!」
「お、おう」
戸惑ったのは彼女の天然めいたズレた感想にではない。腕が絡んだ拍子に彼女の胸の柔らかい感触が伝わってしまったから。
その後、またそんな瞬間が来るのではないかとどぎまぎして映画に集中出来ないヤス。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ(ワルイージ×ロゼッタ)。描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(ワルロゼ) 今日の一日を終え、寝る前に外に出て春の月を見上げる。季節の心地好い風が小さく歌い、周りはその柔らかい息吹で揺れる草の音以外なにも聞こえない。
今宵の月は一層黄色く明るくて、彼女のシルクのような金糸の艶やかな髪を想起させた。
こんな風に夜空を見上げるのが習慣となったのは、やはり彼女と出会えたから。昼では見られない天然の宝石箱をこうして見上げていれば、遠く離れた彼女と繋がっていられるような気がして。会えない寂しさを銀星の光を拾い上げて埋める。
彼女を愛するまでこんな叙情的な趣味を知らなかった。
『花言葉があるように、星にも星言葉かあるのをご存知ですか?』
いつだったか会話にあった星の話。
今は彼女の誕生星が見える時季。月から目線を外して探してみる。
957今宵の月は一層黄色く明るくて、彼女のシルクのような金糸の艶やかな髪を想起させた。
こんな風に夜空を見上げるのが習慣となったのは、やはり彼女と出会えたから。昼では見られない天然の宝石箱をこうして見上げていれば、遠く離れた彼女と繋がっていられるような気がして。会えない寂しさを銀星の光を拾い上げて埋める。
彼女を愛するまでこんな叙情的な趣味を知らなかった。
『花言葉があるように、星にも星言葉かあるのをご存知ですか?』
いつだったか会話にあった星の話。
今は彼女の誕生星が見える時季。月から目線を外して探してみる。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりクロシア。
描写修行を兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) BRRメンバーにとっての憩いの場『喫茶アンゼリカ』。バイト代が出たばかりのシアンは此処で少し贅沢をした朝食を摂ろうと、店を訪れていた。
昨晩からどっさり降った真っ白い雪によりMIDICITYは銀世界に変わっている。寒くてベッドから出られないのか、シアン以外のプラズマジカのメンバーやクリティクリスタ、シンガンクリムゾンズの姿はない。アンゼリカの趣味であるお洒落なジャズが店内BGMとして流れる中、シアンは分厚いピザトーストとストロベリーティーを嗜み、幸せな朝の一時を楽しんでいた。外はカリカリ中はふわふわもちもちのトースト、とろとろチーズにサラミの脂の味がよく合う。
ピザトーストを完食し、親指に付いてしまった赤いソースをちゅっと舐め取った時、喫茶の扉がドアベルの音を凛と鳴らして開く。暖房の効いていた室内へ、雪によって普段より冷たい空気がヒヤーッと入り込んで来る。
1062昨晩からどっさり降った真っ白い雪によりMIDICITYは銀世界に変わっている。寒くてベッドから出られないのか、シアン以外のプラズマジカのメンバーやクリティクリスタ、シンガンクリムゾンズの姿はない。アンゼリカの趣味であるお洒落なジャズが店内BGMとして流れる中、シアンは分厚いピザトーストとストロベリーティーを嗜み、幸せな朝の一時を楽しんでいた。外はカリカリ中はふわふわもちもちのトースト、とろとろチーズにサラミの脂の味がよく合う。
ピザトーストを完食し、親指に付いてしまった赤いソースをちゅっと舐め取った時、喫茶の扉がドアベルの音を凛と鳴らして開く。暖房の効いていた室内へ、雪によって普段より冷たい空気がヒヤーッと入り込んで来る。
だれとく紳士
TRAINING2022-01-20。curvyを極めようと思う。これ使ってる人あんまいないだろう。だらっとしたポーズカタログの全模写終了。800ポーズだからあと11冊はやらにゃいかんのか。 3mk_mar5
MENU予約頒布(2月下旬頃発送予定)🐍👀が何故か小人のゆるい4コママンガです
『ちっこいスネの本』 300円
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タイヨッチ(すねっちモデル)
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てんた
DOODLE前に描いたブレワイ供養。時々またハイラルを駆け回りたくなります。コログは全部見つけたけど、800超えたあたりで攻略に頼りました。むり/(^o^)\
正直、今までプレイしたゼルダの中で一番かわいいゼルダだと思ったのですが、コログ探し始めちゃうと姫どうでもよくなってしまうほどのコログっぷりはどうかと思うよ…900匹目見つけた時の達成感…
最後の1枚だけEDのネタバレ注意です。 4
11kyo_25
REHABILI「護衛の仕事だけはしくじった事が無い」FGO以蔵さん過去話。Wikiで得た知識でしか書いてないので雑なのは許して。
勝先生の護衛をやってる以蔵さんの戦闘描写書きたいだけで書きました。800字チャレンジ用。色々雑。 3
11kyo_25
REHABILI以前書いたアイドルパロマンぐだ♀の続きというか、同じ世界線の話。800字チャレンジ用。フォロワーさんがお仕事大変そうだったから応援用に書きました。仕事が忙しくて眠れないマンドリカルドとそれに気づくぐだ子のお話。 311kyo_25
REHABILIジェイドがほとんど出てこないジェイ監。フロイドと監督生が喋っているだけ。若干バイオレンス表現あり。やべー人魚が彼なりに頑張っているSS。800字チャレンジ。リハビリ作品。 2a_aaaaa_3
INFO12/12新刊/龍以短編集12/12開催の龍と隼の帝都浪漫DR2021で発行する新刊です。
東6ホール マ68b 「3」にて頒布します。
「束の間の断片」
龍以短編集/成人向/オンデマB5/P84/会場頒布価格800円
短編5つ載せてます。内、成人向は1つのみです。
通常設定と現パロ両方あります。
サンプルで短編2つ全文読めます。
また、会場分と委託分の両方に成人向の無配折本が付きます。 49
gmksk
TRAINING800字朝菊 9日目 細かく刻んだニラとキャベツ、それからひき肉、卵を一つ割り入れて、片栗粉と胡椒を振りかける。ラー油と醤油、日本酒に生姜、ニンニクをふんだんにいれ最後に「中国さんが思ったよりも入れた方がいい、とおっしゃっていたので」と、普段そっけない態度をとるくせに、兄貴分の国の化身の名前を出してその通りにした。戸棚にしまわれた調味箱を取り出し、塩を加える。食に関してはストイックだな、とイギリスはその動作をひとつずつ目で追っていた。
日本は台所に置かれたダイニングテーブルの上にボウルを置き、たすき掛けをした和服姿のまま腕を振るっている。手全体で具材を掴み、時折空気を抜きながら手早く混ぜていた。その中国から「日式餃子」と呼ばれるアジアの料理を作るらしい。ダイニングチェアに座りなおす。料理といえばフライパンを火にかけ、ターナーで具材をくるくるとかき回す――そういった優雅な仕草を想像していたが、彼は前髪を揺らし全身の力を手に込めており、どちらかというと大工や工芸を思わせた。勇ましく力強く、男らしい。
1446日本は台所に置かれたダイニングテーブルの上にボウルを置き、たすき掛けをした和服姿のまま腕を振るっている。手全体で具材を掴み、時折空気を抜きながら手早く混ぜていた。その中国から「日式餃子」と呼ばれるアジアの料理を作るらしい。ダイニングチェアに座りなおす。料理といえばフライパンを火にかけ、ターナーで具材をくるくるとかき回す――そういった優雅な仕草を想像していたが、彼は前髪を揺らし全身の力を手に込めており、どちらかというと大工や工芸を思わせた。勇ましく力強く、男らしい。
gmksk
TRAINING800字朝菊 8日目 街路樹の葉から雫が垂れ、アスファルトに落ちて黒々とした染みを作る。土の濡れた匂いが立ち込める住宅街を、一つの傘を使って二人で歩いていた。隣を歩く存在は本田よりもやや高く、頭上付近を傘が掠めている。あぶない、と持ち手をより高く掲げようとすると、アーサーの指が伸びてきて、何も言わず奪われた。
雨脚が静かな夜を支配しており、日中よりも気温は下がっているものの湿度が高く蒸し暑い。肌に触れる空気は重たく、汗が背中を伝う感覚も不快で、早くあの明かりの元へと届かないかな、と考えている。歩く先にはぼんやりとした光を発するコンビニエンスストアがあった。深夜二時を過ぎたにもかかわらず、客の姿がちらちらと見えて、駐車場には数台の車が停まっている。
1344雨脚が静かな夜を支配しており、日中よりも気温は下がっているものの湿度が高く蒸し暑い。肌に触れる空気は重たく、汗が背中を伝う感覚も不快で、早くあの明かりの元へと届かないかな、と考えている。歩く先にはぼんやりとした光を発するコンビニエンスストアがあった。深夜二時を過ぎたにもかかわらず、客の姿がちらちらと見えて、駐車場には数台の車が停まっている。
gmksk
TRAINING800字朝菊 7日目 耳元で荒い吐息が聞こえる。汗ばんだ身体が離れていき、ようやく下半身の圧迫感と襲い掛かるような快感が引いていった。皺が寄っているものの、洗濯したばかりのベッドシーツにはところどころ汗や精液が滲み、斑模様を作っている。「また、洗わないとなあ」と考えながら、避妊具を引き抜きティッシュに包んで入れるアーサーを見上げた。頬が赤らんでおり、最近手入れをしていないのか、長めの金の前髪は汗で額に張り付いている。
この男とひとたび身体を重ねると、比喩ではなく、死にそうなほど抱きつぶされる。途中、もう限界だと懇願しても行為は止まらない。年齢の差があるのももちろんだが、彼曰く「やめてって言う割には、すごく良さそうな顔してる」のだそうだ。どこが? 震える指先をどうにかベッドから持ち上げ、自らの頬や鼻に触れてみるが、どんな表情を浮かべているのか全く自覚がない。
1484この男とひとたび身体を重ねると、比喩ではなく、死にそうなほど抱きつぶされる。途中、もう限界だと懇願しても行為は止まらない。年齢の差があるのももちろんだが、彼曰く「やめてって言う割には、すごく良さそうな顔してる」のだそうだ。どこが? 震える指先をどうにかベッドから持ち上げ、自らの頬や鼻に触れてみるが、どんな表情を浮かべているのか全く自覚がない。