Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    #鯉博

    leiBo

    totorotomoro

    DONE2022/10/4 それは大陸版の衣装発表の記念日…。
    リー先生の衣装にたぎった我々は、それをぶつけるため各地に創作部隊を放ったのであった…(与太話)
    Trick or Treat? ───あっ、ドクター!? おれです、リーです! 忙しいとこすみません、助け、助けてくださいっ。ちょっ、男のそんなとこ触るのナシでしょうが。ちょっと! 何か話してくださいよ! やめっ、落ち着いてっ……ドクター聞こえてますか!? ドクターお願いです、助け……うわっ。来ないで〜!

     ガタガタンゴツン、ゴッ───ゴトゴトッ……ピッ、ブツッ。

     え、なにこれ。新手のAV?

     沈黙した携帯端末を見下ろして、ドクターはたぷたぷと画面に触れた。直前に連絡してきたのはさっき名乗ったリーの携帯端末からで、最後の物音は端末を床に落としたか何かだろう。かけ直そうかと思ったが、通話の状況的に相手が出るわけもない。
     リーの声音から直接命に関わることはなさそうなのだが、なりふり構わずヘルプを求める姿にドクターは端末をポケットにしまうと執務室にあるコンソールからリーの今日の公開されている予定を呼び出した。朝から順番に斜め読みをして、直前のスケジュールを見て居場所がわかったドクターは席を立った。
    2786

    totorotomoro

    REHABILI鯉博です。え、別に朝まで一緒に居て、寝てただけですとも。 え? 何か見える?
    不思議ですね、私も前夜に何かあったように見えますが、そこはそれ。みなさまの想像にてお楽しみいただければと存じます。


    (これ皆様の解釈とかけ離れている気はするので、大丈夫かなとは思ってはいます。でも書いてて楽しかった。)
    珍しく遅く起きた日に。 ───ぽつ、ぽつ。ぽつ。
     ふわりと意識がゆるやかに浮き上がり、薄く開いた視界にはぼんやりとシーツの波が目に入る。
     音に向けて視界をこらせば、寝台の側に下げられたロールスクリーン越しの影がちらついて、天気が雨で、曇っているということをリーに知らせていた。
     吸い込む空気は少し冷めていて、寒気を感じた肩に上掛けをかけ直し、もう少し眠ろうと目を閉じて、腕を伸ばしてシーツの波を掻き分けて温もりを探す。───何を?
     リーはぱちりと目を開けて、ベッドの上を見渡す。そこには何もなく、シーツも冷えていて、でもそこには自分以外の───ドクターが身に纏っている───香りが確かに残っていた。
     うつ伏せになって、首を上げてきょろきょろと視線を動かすと、部屋の薄暗さの先に簡易机で明かりをつけて資料に目を落としているドクターが見えた。
    1290

    はるち

    DONE甘いものの過剰供給に限界を感じる博のお話。
    囁くあなたの甘い舌 ラテラーノは確かに楽園だった。滞在三日目までは。
    「もう向こう半世紀は甘いものを見たくない」
     ソファに崩れ落ちるように座り込んだドクターの台詞に、リーは苦笑した。
     ラテラーノ人の甘いもの好きについては知っていたが、まさかここまでとは。路地には甘味を販売する露店が立ち並び、三歩と行かない内に別の甘いものに行き当たり、アイスクリームを売り歩くワゴンとすれ違う。極めつけはジェラート供給所だ。何故あんなものが街中に常設されているのだ。
    「ドクターだって甘いものは好きでしょう」
    「限度があるよ、限度が」
     確かに仕事で疲れている時は自分だって甘いものが恋しくなる。しかし連日のようにそれを口に来続ければ話は別だ。朝食にフレンチトースト、昼食と夕食にはデザートがつき、任務の合間に街へ行こうとせがむオペレーター達を連れて三時のおやつを食べに行く。それだけならまだやりようもあったのかもしれないが、甘いものに合わせる飲み物さえも甘いのだ。一体何が悲しくてザッハトルテと一緒に蜂蜜がたっぷり使われたカフェラテを飲まなければならないのか。無闇矢鱈と砂糖を使った暴力的な甘さではなく、繊細な味わいのする上品なスイーツだからこそ今日まで耐えられたが、しかしそれもそろそろ限界だ。ニェンが振る舞う火鍋が恋しい。
    1785

    はるち

    DONE二人で飲茶を食べるお話
    いつだってあなたと晩餐を アルコールは舌を殺す。
     酒の肴を考えてみれば良い。大抵が塩辛く、味付けが濃い。それは酒で鈍くなった味覚でも感じ取れるようにするためだ。煙草も同様だ。喫煙者は食に興味を示さなくなることが多いと聞くが、それは煙が舌を盲目にするからだ。彼らにとっては、食事よりも煙草のほうが味わい深く感じられるのだろう。
     だから。
     酒も煙草も嗜む彼が、こんなにも繊細な味付けで料理をすることが、不思議でならない。
    「今日のは口に合いませんでした?」
    「……いや、おいしいよ」
     考え事をしている内に手が止まっていたのだろう。問いかけに頷き返すと、そりゃ良かった、とテーブルの向かいで彼が微笑む。
     飲茶に興味がある、と言ったのはつい先日、彼が秘書として業務に入った時のこと。それから話は早かった。なら次の休みは是非龍門へ、と彼が言うものだから、てっきりおすすめのお店にでも案内してくれるのかと思ったのだが。彼に連れられてやって来たのは探偵事務所で、私がテーブルにつくと次から次へと料理が運ばれてきた。蒸籠の中に入っている料理を、一つ一つ彼が説明する。これは焼売、海老焼売、春巻き、小籠包、食事と一緒に茉莉花茶をどうぞ、等々。おっかなびっくり箸をつけてみれば、そのどれもがここは三ツ星レストランかと錯覚するほどに美味しいのだから。
    1791