masasi9991 @masasi9991 妖怪ウォッチとFLOとRMXとSideMなど平和なのと燃えとエロと♡喘ぎとたまにグロとなんかよくわからないもの ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 422
ALL 道タケ漣 デググラ 妖怪ウォッチ 久々綾 かぶもも レクセル RMX クラテパ ヴァルフェン レオクリ ゼロクス ZXA 創作 ジクイア masasi9991DONEお昼寝をするデググラとろける「暑くないか? 硬いし寝づらいんじゃないか?」 「おれは暑いのは結構好きなんだ」 「そうなのか?」 「ああ」 おれの膝の上で、グランツが頷いた。うつ伏せで顎を太ももに乗せているグランツの肌はあたたかくて、おれはさらにもっと体温が高い。くっついているとどんどん熱くなってくる。ちょっと汗が。触れ合ってる部分がしっとりしてきた。これはおれの汗なのか、グランツの汗なのか? グランツのほっぺがおれの太ももにすりすりムニムニと押しつけられた。 「気持ちいい」 「ううん、そうか。おまえが大丈夫だと言うのなら……ふあぁ」 「ふわぁあ。……あははっ、あくびがうつってしまったな」 寝転がってるグランツはともかく、座っているおれの方が先にあくびをしてしまったというのはどういうわけか? 膝の上にグランツのあたたかみを感じているのがこれほどまでに眠気を誘うとは……。 1022 masasi9991DONE手を繋ぐデググラ手のひらの感触 不意にランプの火が消えた。途端にあたりは真っ暗になる。あいにく今日は月や星もない夜だ。夜目が利く採掘師にとっては、まったく何も見えないという程でもないが――。 「うーんどうしようか……一度、キャンプに燃料を取りに戻るか」 「頼んでもいいか?」 「もちろんだとも」 燃料切れになったランプの中を覗き込んでいたデグダスが、闇の中で力強くうなずいた。 こんなタイミングで燃料切れとは、準備不足だな。キャンプに置いてきた大荷物には追加の燃料を入れてきてはいるが、うかつだった。 「あれ? ということは、グランツはここに残るのか?」 「キミの方が夜目が効くし、足手まといになっちゃ悪いからさ」 「そんなことあるものか」 すっとこちらに差し出されたキミの手。黒っぽい茶色の手袋をしているが、不思議とその輪郭は暗い中でもよく見える。いや、おれがその手のことを見つめすぎているせいか。 993 masasi9991DONE猫耳のデグダスのデググラデグダスのもふもふ 毛足はちょっと長めで、髪と同じ甘いオレンジ色だ。一本一本がツヤツヤで太くて丈夫そう。だけど指に絡めるとふわふわで柔らかくて、最高の手触りだ。 撫でると毛と皮膚の奥にしっかりした骨が入ってるのもよくわかる。触るほどにもふもふでやわらかで、こちょこちょするとぴくぴく動いて、奥を確かめるように指でなぞるとしっかり太くてごつごつした骨が入っている。 さすがデグダスだ。 「グランツ、むむむ……そろそろ」 「くすぐったいか? もしかして痛い触り方をしてしまっただろうか」 「いや、そうではなくてな……あっ、にゃん!」 「あっはっは。それってムリして言うものじゃないんじゃないか?」 「そ、そうなのか? どうもおれは流行には疎くて、だにゃん」 3052 masasi9991DONEまだまだお昼寝をしていたデググラ連鎖的おひるね 3 あまりにも気持ちがいい。ぐっすり寝ている状態なのだと自分自身ではっきりと理解しているほどに、気持ちがいい。しかし十分間だけ、とデグダスに言われたことは覚えている。 十分……もう過ぎているんじゃないかな。半分以上ぐっすり寝ているこの状態じゃ、確信は持てないが。時計なんかもちろん見ていない。 眠っている? 眠っているのにこんな風に色々考えているのはちょっと変か。半分は起きているわけだ。それじゃもういっそのこと起きた方がいいのかも? 少なくとも十分は過ぎていそうだ。名残惜しいけど……。 目を覚ます前に、夢と現実の間で考え事をする癖がある。きっとキミの隣があまりに寝心地いいせいだ。 今も隣にキミがいるわけだし。どんな風に眠ったんだっけ。キミの匂いと草原の匂いに包まれている。頭を乗せている枕は、ちょっと大きすぎでムニムニしていて、少し汗ばんでペタペタしている。これをいつまでも借りっぱなしにしてちゃいけないな。しびれさせてしまう。 1199 masasi9991DONEまだお昼寝をしているデググラ連鎖的おひるね 2「よく寝た! うわっ!?」 自分の寝言にびっくりして叫んでしまった。あまりにも気持ちよく眠っていたので、思わずその気持がそのまま声になって出てしまったが……、驚きのまま目を開くと、そこには青い空が見える。 ここはいったいどこだったっけ? とても静かな空におれのびっくりな叫び声が吸い込まれていったのが見えたようだった。ちょうどお昼の眩しさだ。ということは、お昼寝だ。なんて気持ちのいいお昼寝だったのだろうか。まだ身体もポカポカと暖かくて気持ちがいいが、そろそろ起きた方がいいかもしれない。なんとなく、採掘の合間の休憩だったような気がする。 しかし起きようと思っても、なんと左の腕にちょうどいい重さと暖かさの何かが乗っていて動けない。ソッと首をそちらに傾けて覗き込むと、空よりも深い色の青がキラキラ光って、しかもなんとなくいい匂いまでする。 594 masasi9991DONEお昼寝をするデググラ連鎖的おひるね 1 食事を取ったらしっかり眠たくなってきた。 今日の平原は天気がいい。ちょうどいい穏やかな風も吹いている。午前中の採掘で汗を流した身体もほどよくクールダウンできた。こんな午後はしばらくのんびり過ごしたい。モンスターたちでさえ木陰や川のほとりで昼寝をしている。 そして、デグダスも。おれより先に昼の片付けを素早く済ませ、すでにお昼寝の姿勢に入っている。 おれはどこで休もうか? そんなことを考える必要はない。デグダスの隣が一番、気持ちよさそうだ。 なだらかな傾斜になったふかふかの草原にごろんと寝転がっている。デグダスの身体はデカくて、遠目に見たら大きな鉱床のように見えることもある。それを考えると、どういうわけだか顔がニヤけてしまう。笑うのはもちろんいいこと、なんだが……。 943 masasi9991DONEちょっとエッチなデググラ 4122 masasi9991DONE「デグダス専属だ」ってグランツ本人が言ってる 女装 masasi9991DONEいちゃいちゃしてるデググラお料理へのこだわり「あっはっはっはっは! くすぐったいな! デグダス、おれの指まで食べちまってる!」 「ンわっ」 慌てて口を開く。しかし食べている途中に口を開くのは行儀が悪いので、急いで口を閉じる。恥ずかしさのあまり顔が熱くなった。行儀の悪いことをしてしまったせいもあるが、それはそうとしてグランツがニコニコ顔で、おれが間違えて食べてしまった指にちゅっとキスをしてみせたからだ。うーん、エッチだ。 「デグダス? うまかっただろう?」 「ああ! あっ。料理が、だな! とてもおいしかったぞ」 「そんなに料理が得意なわけじゃないが、キミがそう喜んでくれるならいくらでも頑張れるな」 「わっはっは。そうかあ」 などと笑いつつ、ちらちらとグランツの様子を見つめる。いやあまりジロジロと見つめてはいけない。はっきり申し上げるといやらしい目で見つめているのだ。よろしくないぞ! 我慢しなければ。 984 masasi9991DONEまだお酒を飲んでいたデググラお酒はほどほどに そろそろ危ないぞ。いつもは背筋をピンと伸ばしているグランツが、おれの隣でテーブルにくたっと突っ伏してしまった。 「もうだめだぞ」 くったりしながらも、テーブルの上のジョッキを探して手がさまよう。幸いなことにテーブルの食事も飲み物も、もうほとんど片付いてしまっている。 そのかわりに、もうすっかりこのように出来上がってしまっている頃合いなのだ。 「こちらにどうぞ」 ふにゃふにゃのグランツの腰を抱えてこっちに引っ張ると、うーんと唸った。力を入れすぎたかな? 具合が悪くなってはいないだろうか。心配になって顔を覗き込むと、なんだか夢見心地のように目を細めていた。安心して肩に寄りかからせる。 「ここでいいのか? ……まくら……」 989 masasi9991DONEお酒を飲んでいるデググラ仕事の後の麦ジュース ずっしりと重たいジョッキは氷のように冷やされていて、表面に真っ白な霜が付いている。取っ手を握ると冷たくて重い、ちょっと痛いぐらいに。そいつを持ち上げてぐっと傾け、キンキンに冷えた中身を胃に流し込む。胃の中から全身へ、一気に冷たさが駆け抜ける。 「ぷはっ」 デカいジョッキの一杯を息を止めて飲み干した。一日の疲れでくたくたになった身体がしゃんとなる。 「いい飲みっぷりだ」 隣の席でデグダスがにこにこと笑っている。その前にも大きなジョッキが運ばれてきた。 店のあちこちに吊るされたランプのオレンジ色が、ジョッキの白い表面に、中身の琥珀色に、それにキミの瞳にも写り込んでチラチラ揺れている。 「だが飲み過ぎちゃいけないぞ。疲れていると酔いも回りやすい」 747 masasi9991DONE寝起きのデググラはずかしい寝言 ばたばたと階段を登ってくる音が聞こえる。もうそんな時間か。もうちょっと、眠っていたい。そんな事を考えているうちに、また意識がふっとまどろみの中に飛んでいく。 かと思うと、ドアが開く音。再び半分、目が覚める。まだ半分。開いたドアからごきげんな足音のキミと、できたての朝食の匂いが入ってきた。 いい匂いだ。キミが大きな手でこねたパンが焼ける匂い。 「……おいしそう」 少し起きる気になってきた。でもまだ意識が、半分……。 「グランツ!」 「ん」 キミの嬉しそうな声がすぐ近くで聞こえて、反射的に目が開いた。 「おはよう!」 太陽のような笑顔を浮かべたキミが、おれの顔を覗き込んでいる。 なんでここにキミが? そうだ、さっきキミがおれを起こしに部屋に入ってきたのは、わかっていたはずだったのに! すっかり寝ぼけてしまっていた! 895 masasi9991DONE状態”くらやみ”になったデググラの続き途中のR18シーンはそのうち書くかもしれない 7180 masasi9991DONEごはんを食べているデググラ熱いほどいい「あちっちっちっち。ふーふー。できたては、熱すぎるな! グランツも気をつけたほうがいい!」 「ふふ、そうみたいだな」 「ただ熱いだけじゃなく、身体の奥からこうガーッと湧き上がってくるような……汗が!」 「おっと」 「ん、かたじけない。とにかく腹の底から熱くなるぞ。うーん、しかしお腹が一番熱いのに、どうして汗は額から出るのだろう?」 「今度はこっちからも出てるぜ。ほら、こめかみの方だ」 「これまたかたじけない。……食べないのか? 飯は熱いうちに食え! とことわざにもあるじゃないか」 「ふはっ、それは実に正しいな。でもキミの汗が滲んでくるのに、つい見惚れちまって……」 「それはいけない。おれは逃げないが、熱いお料理は逃げてしまうぞ」 420 masasi9991DONE状態異常"くらやみ"のデググラ"くらやみ"「そこっ! 斜め二歩前に石がある! 要注意だ!」 「右かな? キミの方に避けたら……わっ。ふふっ、この温かい岩みたいなのはキミか」 「そう、間違いなくこのデグダスだ! いまのように、おれの方に来るようにすれば安全だ」 「ああ、やっぱりキミは頼りになる」 「おれは百人乗っても大丈夫な男だ!」 むふん、とデグダスの鼻が鳴ったのが、頭の上から聞こえた。凄いな、目を開くことができなくても、キミが傍にいるんだという安心感がある。このまま何も見えなくなっても、キミさえいれば困ることも何もなさそうだ。 「おれの他にキミの上に乗る奴なんか居るのか?」 「うん? いや乗るというのは例え話で……ロックたちももう肩車で喜ぶようなお年頃でもなくなってしまったし……」 1140 masasi9991DONEいちゃいちゃしてるデググラもぐもぐ ずーっとグランツのほっぺたがもぐもぐ動いている。ときどき、あーんと開いて次の一粒をぽいっと口に入れる。それは削り出したままのごつごつした宝石の原石のようだ。 「飴玉かな?」 もぐもぐしているほっぺに横から手のひらを当てると、見ての通りもにょもにょしている。柔らかめの感触だ。飴玉はこんなにもにょもにょはしないか。 「んー」 とひとしきりもぐもぐもにょもにょしつつ柔らかい返事が戻ってくる。青い目がおれを見上げて、もぐもぐ動く口元が最高の笑顔になった。ほっぺを触っていると、笑ったときにもむにっとした感触がある! この感触はいつも楽しい。いつでもうれしい発見だ。 「キミも食べるかい?」 「いいのか? おまえがあまりにもおいしそうに食べているので、ついつい気になってしまってな」 580 masasi9991DONE寝起きのデググラ寝坊する日 今日はすごく良い天気で、朝から外も賑やかだ。日曜の早朝マーケット目当ての人々が、家の前の街道を賑わしている。そうなると心なしか動物たちの元気もいい気がする。屋根の上の小鳥の鳴き声とか、近所のパン屋の犬が走り回る音だとか。 何よりこんな天気の良い日は、キミが朝早くから庭で体操をしている声が聞こえるはずなんだけど。身体を動かしながらかけ声を上げたり鼻歌を歌ったり。嵐でも来ない限り、キミは毎朝庭で体操をしているが、天気の良い休日はなおさら楽しそうな声が聞こえてくるものなんだ。 ところがそれが、今日は聞こえない。ちょっと不思議な気分になる。 だけど理由はなんてことはない、今朝のキミは寝坊をしているそうだ。 2827 masasi9991DONEチョコバナナとデググラチョコバナナ「ただいま!」 「おかえり。って外で言うのは変じゃないか?」 「うむ? いやいやちっとも変じゃないぞ。おれとおまえが居るところは家でも外でも家みたいなものだ。それが採掘師というものだ!」 「あっはっは。言われてみればそうだな! で、そいつを無事二つ買ってきた、と。いいのか、もらっちゃって」 「おいしいものは、一緒がいいだろう?」 「そうだな。じゃあ……」 「あーん」 「あ、ちょっとまってくれ」 「んあ」 「立ち食いってのは行儀が悪いんじゃないか。いくらお祭りだからって」 「そうだろうか? たまにのお祭りだからこそみんな羽目を外して……」 「棒のついたものをこんな人混みの中で食べるのは危険だ。そういうのを弟子たちが真似しても困るだろう? ほら、あっちの方にひと気のない休憩所があったから」 461 masasi9991DONEいちゃいちゃしてるだけのデググラくらくら「む?」 いつもの、不思議そうに首を傾げる仕草だ。振り向いた目は、優しい返事の割にギラギラと光っている。それはおれに向けられた光じゃなくて、このあたりのすばらしい鉱床たちに向けられたものだ。 そうだとわかっていても、くらくらしてしまう。 「どうした? いい鉱石でも見つかったか!?」 「いや、まだだ。今日はなんだかツイてないな……。それより、そろそろ休憩にしないか? もう弟子たちが追い付いてくる頃だ」 「おっ。そうだそうだ、今日はあいつらのためにとっておきの休憩の準備をするんだったな! いやあ、楽しみだなあ」 ギラギラしてた目が、弟子たちの話になった途端にパッと明るく柔らかくなった。壁にかけたランタンもいらないんじゃないかってぐらい、キミの笑顔は眩しい。まだキミのうっかりは出てないのに、その笑顔だけでつられておれも笑顔になる。 698 masasi9991DONE朝のデググラちょっとお得 いつもの通りのごきげんな朝だが、毎日はいつも同じではない。今日はおれが朝の当番。ばっちりおいしいごはんとお味噌汁を準備して、まだお布団の中の家族たちをお越しに回るのが当番の日の日課である。 ロックとロッタナの部屋を覗いたら、もうロッタナは起きて朝の準備をしていて、おれと目が合うと実に頼もしく大きな声で「デグダスにーちゃん、おはよう!」を告げ、そのまま力強くロックを叩き起こし始めた。 なんと頼もしいお姉ちゃんだ。いいやロッタナは一番下の妹だ。しかし立派に成長し、お姉ちゃん的なそんなお年頃に差し掛かっている……ということなのだ。 ここはロッタナに任せよう。ロッタナは実に頼もしいが、ロックが目覚めるのにはまだ時間がかかりそうである。ロッタナが叩けば叩くほど、ロックはお布団の中に潜り込んでいっている。すさまじい攻防だ。この戦いの邪魔はできない! 1423 masasi9991DONEホワイトデーの続きのデググラホワイトデーの夜「うーん、マシュマロって甘いんだな」 「あはっはっは、そうだな。二人で食べるにはあの量は多すぎたな。もうちょっと飯が多ければよかったんだが」 「うんうん。からい物がもっとあればもっと食べれたな!」 「ま、仕方がないな。残りは持って帰ればロッタナたちも喜ぶだろう」 「こうして目をつむっていると、みんなの喜ぶ顔がまな板に浮かぶようだ……」 「それを言うなら瞼の裏じゃないか? あはははっ」 「むっ、確かにここは瞼の裏……」 「あははははは! もうほとんど夢の中みたいだな」 「いやいやまだ起きているぞ。今日は待望のテントで野宿だもの」 「そんなに野宿が好きなのか?」 「しかし家のお布団も好きだ。どちらも楽しい。そしていつもここにおまえが居るし……む、むむむ、今日はいつもにもまして……近い!」 829 masasi9991DONEホワイトデーのデググラホワイトデーのお楽しみ 今日は随分と大きな荷物を背負っているな、とは思っていた。それに家を出る前から上機嫌だ。荷物の中身は、教えてくれなかった。だからきっとおれがあっと驚くような素敵な何かが入っているに違いない。 三月とはいえまだ寒く、日が暮れると山の上には雪もちらつき始めた。とはいえ、ひどくはならなそうだ。そんな日の野宿は結構楽しみだったりする。テントの前で燃やし始めた焚き火がかなりごきげんだ。焚き火を前に、鼻歌まじりで夕飯を準備するキミも同じく。 「もうそろそろこれの正体を教えてくれって顔だな」 小さな岩に腰掛けたキミが、大きな荷物の中から取り出した大きな袋をポンポンと叩きながら笑って言った。 食事を作る間、キミはそれを焚き火から庇うように大きな背中の後ろに置いていた。時々、待ちきれないといった様子でチラチラとそれを見たり、袋の上から触って確かめたりする。しかしやっぱり焚き火には絶対に近づかないように厳重に……なんてやっているのを見ると、おれもすっかり楽しみでわくわくしてきた。 1049 masasi9991DONEおみやげを買ってきたデググラうっかりのおみやげ 今日のおみやげ。片手に下げた袋の口から、真っ白い湯気が立ち上っている。湯気はほかほかで、袋を握っているおれの手もじんわりとあたたまる。夕暮れの寒さの中で、それはとてもわくわくするあたたかさだった。それにおいしそうな匂いも漂っている。 わくわくの足取りで家に帰るところだった。これが冷めてしまわないうちに早くお家に帰らなければ! いつもより遠回りになってしまったので、慌てて速歩きだ。しかしわくわくでもあるし、急ぎすぎて袋を振り回しちゃいけない。中身は大切なものだ。 わくわくしながら慎重に、速歩きで、なかなか難しいが……しかし家に帰ってこれをみんなで食べることを考えると、ちっとも苦にはならない。 そんなこんなで気がつくと、もう見慣れた我が家の前だった。玄関が開いて、ちょうどグランツが出てきた。 1304 masasi9991DONEバレンタイン後のデググラかわいいチョコレート 2「あっ! おれのチョコレート!」 「あっはっはっは。キミももう仕事終わりか?」 「うん、そうだ。どうした、おれのチョコレート。今日は一段とニコニコだな。採掘でいいものでも見つかったのか?」 「いやぁ、あははっ。キミの顔を見ると嬉しくなってしまって。今日に始まったことじゃないけどな!」 「そういえば今朝も昨日も一昨日もおれのチョコレートは笑顔だったなぁ」 「ふっふっふ。キミのおかげでね」 「ムフフそれほどでも!」 なんて他愛のない話をしていると、キミの隣にいたロックが「あー……」と何かに気付いたようにうなずいた。 「兄ちゃんのそのチョコレートっていうの、グランツさんのことなのか。なんで朝からずっとオヤツを要求してるんだろって思ってた。しかもすごく偉そうに」 996 masasi9991DONE一緒に暮らし始めて初日のデググラぶかぶか キミは身体が大きいし、力も強いから、家の中にいても足音が結構響いて聞こえる。どすんどすん。乱暴な歩き方というわけじゃなく、しっかり床を踏みしめているような足音。それにドアを開けるときの音も大きい。もちろんそれも乱暴な音というわけでもなくて――いや、もしかしたらおれがキミの出す音とか仕草とか、覚えすぎてるからそう感じるのかもしれない。これまで一緒に住んでいたというわけでもないのに。 だけど今は、ドアが開かれるまで全く気が付かなかった。夢中になりすぎてたんだ。 「わっ」 急な物音に驚いて、後を振り向くとキミがぽかんと口を開いて立っている。 「で、デグダス……これは、その」 なんとか言い逃れのようなものを考えなければ、と思うけど全く一つも考えつかない。 1484 masasi9991DONEバレンタインのデググラ 4666 masasi9991DONE猫の日のデググラもしもの日「まるで猫ちゃんみたいだな」 おれの頭をなでていたデグダスの手がちょっと離れてしまった。でも枕代わりのキミの大きな膝のぬくもりがあるから寂しくはない。頭の上でムフフと笑った声が。 「もしもおれが本当に猫だったらどうする?」 「ううん? もしもグランツが猫だったら……? しかしグランツはグランツ……だよな」 「でも実は猫なんだ」 「だとしてもグランツがグランツである以上、やることは一つ! ……なでる! よしよしよしよしよし!」 「ふはっ、ぁっははははっ。そんなにされたら、っふふ、あははっ!」 膝の上に戻ってきた手がおれの頭をぐりぐりし始めた。ちょっと乱暴な手付きで、首筋の方までぐりぐりと、なで回す。後ろ髪が解かれてしまいそうだ。でも、それもいいな。 597 masasi9991DONEバレンタインのデググラチョコの予言「まずはじめに言っておく。今年はチョコレートは必要ない」 「うん?」 ソファに座ってのんびりしていたグランツが、振り返ってこっちを見た。目をまんまるにしてパチクリしている。まつ毛がわっさわっさと動くので、そのパチクリパチクリはとてもわかりやすい。 そうだろうなあ。驚くのも無理はない。だってチョコレートの必要ないバレンタインなんて、あるはずがないじゃないか。バレンタインに大切な人へ感謝を伝えるためには、チョコレートが必要不可欠なのだからな! 「順を追って説明しよう。なぜ今年はチョコレートが必要ないのか! その理由は」 そこには大きな秘密がある。おれは落ち着いてその秘密を説明するために、コホンと咳払いを行い、さらにチラッと後ろの台所へ視線を向けた。 1585 masasi9991DONE現パロ朝のデググラ隠し撮り 半分起きてるような、半分寝てるような朝のこの時間が好きだ。朝に強いキミが先に起きて家のことをやっている。台所の方から物音が聞こえる。朝食のいい匂いがし始めると、そろそろ起きなきゃいけないと夢の中で考える。でもキミの料理してる音はずっと聞いていたいし、キミの鳴らす音を邪魔したくない。 色々と考えて、結局キミが起こしに来てくれるまで、毛布をかぶって待っていてしまう。 そんな時間が好きだ。でも今日は、ちょっと変だな? おれを起こしに来たはずのキミが、おれを起こそうともしないで、じっと枕元に座り込んでいる。 多分、座り込んでいるのだと思う。台所の方からキミが来た、と思って開きかけていた薄目を慌てて閉じたので、実際にキミがそこに座ったところまでは見ていない。でも座った音と気配は確かにあった。おそらくは間違いないと思う。 1666 masasi9991DONEおでんを食べてるデググラあつあつおでん「あちちち」 「ちゃんとフーフーしたか?」 「うううん。あふあふ。む?」 熱いけれども一度口に入れてしまったものは仕方がない。それにうまい。出汁のよく染み込んだ餅巾着をがぶっとかじって、中のおもちを伸ばしつつ一口食べる。うまい。そしてアツアツ。はふはふだ。 そんなおれのほっぺたを、ひんやりした指がピタリと触った。 「火傷してないか。赤くなってる」 グランツの指がこしょこしょしながら動いて、おれの下唇をふにっと触った。やっぱりひんやりとしていて、おでんのあつあつにびっくりした唇に気持ちいい。 「むむむむ……。うん! 大丈夫だ。熱いのは得意なんだ! それより、おまえの手は冷たくなっているな」 「あはは。火傷を冷やすのにちょうどいいだろ?」 525 masasi9991DONEいちゃいちゃしてるデググラ見えるところに このへん、な気がする。指で触れてみると少し熱を持っているような感覚があるから。でも自分じゃちょっと見えないな。鏡の前で後ろ髪をたくし上げてみたところで、自分のうなじを見ようにも限界がある。 感覚だけは確かにあるから、ひたすらもどかしい。 鏡がもう一枚あれば見えそうではある。手鏡か何か、部屋に取りに戻ろうか。でももう服も脱いでしまったしな。 「おばんです! グランツ! わひゃっ」 「あれっ?」 脱衣所のドアを勢いよく開けて、デグダスが入ってきたかと思ったらすぐに回れ右をして出ていった。 ドアの上の部分のすりガラスに、向こう側にいるキミの頭がぼんやり透けて見えている。赤毛の後ろ髪だ。あっちを向いて、モジモジしているらしい。 1460 masasi9991DONEおやすみなさいのデググラ狭くて困ってる 寝袋に入るときには順番が決まっている。おれが先に入ると、キミが入れない。まず先にキミにゆっくり入ってもらって、その後に横の隙間にお邪魔させてもらう。 採掘での野宿のためにこの間買った二人用の寝袋、売り文句は「ゆったりサイズ」だったけど、キミと一緒に入るとその売り文句は完全に誇大広告になってしまった。寝返りを打つのも一苦労。だけどその分暖かいから、悪くはない。洞窟にしろ山にしろ、この季節のキャンプは冷えるから。 「お邪魔いたします!」 「あははっ、それじゃ逆だ。キミはもう入っているんだから、それを言うのはおれの方だ」 「それもそうだな。ということはおれが言うのは……いらっしゃいませ!」 「あっはっは! それもどうかと思うぜ! ふふ、お邪魔します」 1329 masasi9991DONE媚薬すごろくの続きのデググラ「媚薬を飲んで興奮した身体をどうやって静める?」 1245 masasi9991DONEおやすみのあとのデググラ子守唄 なんとなく、眠れない。どこか体調が悪いってわけでもなく、ただ落ち着かない。明日も早いから早く寝たいという気持ちだけはあるんだが。どうにも、目を閉じても。 そんな焦りに反して、ベッドの中は相変わらずどうしようもなく心地が良い。キミが隣に居るからだ。だからブランケットの中に潜り込んで、目をつむっているだけで、悪くはない気分。このまま朝まで眠れないままでいてもいいのかもしれない、と思い始めているのも良くないか。 ベッドの中で、キミの穏やかな寝息と心臓の音に合わせてシーツとブランケットが静かに揺れている。キミの暖かな体温の方に向かって寝返りを打って、腕に寄りかかった。 これは腕だな。目を閉じていても触れたらわかる。太くて暖かくて柔らかくて、少しもじゃもじゃの毛が生えている。ベッドの上の方に置いてきてしまった枕の代わりに、キミの二の腕にぎゅっと顔を押し当てた。 1089 masasi9991DONEいちゃいちゃしているデググラマシュマロ?「おまえがそんなにおいしい! と言うのなら、そのマシュマロは間違いないな」 「あれ、知らなかったのか? おれはマシュマロだけは手放しに大好きなんだ」 「そうなのか!? 知らなかった!」 もにゅもにゅしている。グランツのお口に放り込まれたマシュマロが、もにゅっと噛まれている。そしてグランツのほっぺももにゅもにゅとしている。 山で食べるマシュマロは格別だ。海もいい。洞窟でもいい。草原でもいい。家の外で、焚き火などをしつつ食べるのがいい。 本当のところ、採掘の休憩ついでに焚き火で焼いて食べようと思って持ってきたのだが、グランツがそのままもにゅもにゅ食べ始めたでの、その手があったかと思いおれもそのまま食べている。 962 masasi9991DONEクリスマスのデググラhttps://poipiku.com/955041/5864891.html の続きいい子にしてたから サンタクロース役はあっという間に片付いてしまった。ロッタナもロックもベッドに入っていい子にしていたから――彼らの寝室に入った瞬間に、「あれっ?」という小さな囁き声が聞こえたけれど。 きっとあれはロックの声だったんじゃないかな。ロッタナの方は勘がいいから、例年と違うサンタ役に驚く前に、事情を察してくれたのだろう。まあともかくそんなイベントは起こったものの、その後すぐに二人ともちゃんとベッドの中でぐっすり眠っているかのような様子で、おれが枕元の靴下にプレゼントを入れるのを黙って待っていてくれた。 あっという間だ。でも案外、緊張するもんだってのがわかった。喜んでくれるだろうか? ――おれが選んだプレゼントじゃない。デグダスが選んだんだから間違いない。だけどサンタ役がおれで良かったのかどうか。おれなんかでちゃんと務まっただろうか。本物のサンタクロースじゃない――本物がいないことは幼い子供でも知っているとしても、こういうのは家族でやるイベントなんだろうし。 2894 masasi9991DONEクリスマス準備中のデググラ今夜の支度 まだ落ち着かない。ちょっと気を抜いたら、思い出して笑ってしまう。いけないな、笑って手元が狂うと危ないし、何よりもうこんな時間だ。騒ぐと下の階で寝ている二人が起きてしまう。ま、元々まだ寝ていないとは思うが。 「大丈夫か? 元に戻るだろうか?」 「元通りは無理だろうな。おれの裁縫の腕を信用しないでくれよ」 「しかしおれがやるよりずっと上手だ!」 ベッドに座って作業をしているおれの手元を、キミが心配そうに、そして申し訳無さそうに、さらに大焦りで覗き込む。 二人してベッドの上に座っているが、おれたちこそ今夜はまだ眠る気はない。ただ想定外の裁縫の仕事に、ちょうど適した場所が他になかっただけだ。それに裸のキミは、ブランケットにでもくるまって暖まってもらわないと。 2249 masasi9991DONEおやすみ後のデググラまぶしい 目を閉じて真っ暗でも、キミの隣りだとなぜだか少し眩しいような気分でいられる。少しおかしい感覚かもしれないな。夜も遅くて、寝室のランプも消して、二人で黙って目を閉じて、眠りに落ちる瞬間を……多分、待っているんだけど、眠らずにこのまま目を閉じているだけでも充分満ち足りている。 昔のおれは、夜ってのはどこかに取り残されたような気分になるから好きじゃなかった。今は全く違う。夜は好きだ。昼間離れてても、夜にはこうしていられるし。 ベッドの中を手探りで、キミの身体をまさぐる。キミは結構寝相が悪いから、毎晩色んなポーズで眠っている。おれはそんなキミの身体のあちこちを触りたい。それじゃ変態みたいだな。でもそれが本心だから仕方がないか。触りたいのは腕も足も背中も、色々だ。今日は腕がいい。隣に並んでとても近くで寝ているんだけど、今は特にキミの腕が恋しい。だからベッドの中で少し探さないといけない。どうせ目を開けても暗闇だから、目は閉じたまま。 1351 masasi9991DONEお祭りのデググラ危険な食べ物「あ」 「どうした? ポカンとして。おれの顔に何か付いているか?」 「ふふ、顔……じゃないな。いや、顔か。デグダス、ちょっと笑ってみせてくれ」 「わっはっはっはっは! なんだか照れるな!」 「あっはっはっはっは! じゃなくて、ニコッと」 「ニコッ」 「そう。……ぷっ。あははっ、やっぱり歯に青のりが付いてる」 「えっ!? それはお恥ずかしい!」 慌てて口元を隠したキミは、モゴモゴとくぐもった声を出した。手で隠した下で頬がムニムニと動いている。 「取れたかな?」 「取れた」 「よかった」 安心したのか胸をなでおろし、もう一度ニコッと笑ってこっちを見た。うん、いつも通りの白い歯だ。 「焼きそばは危険な食べ物だな」 「でもお祭りと言ったらコレじゃないか?」 772 masasi9991DONEおめかしするデググラちゃんと鏡に映らない「いつもおまえを頼りにしてしまってお申し訳ないと思っているのだが、どうしても自分一人ではうまくできないんだ」 「『お』もいらないし『申し訳ない』も必要ないさ。おれが好きでやってるんだ」 「ウーム、グランツはおしゃれさんだものな。裁縫師になっても、きっと素晴らしい服や服……それに服なんかを作っていたのだろう」 「キミにおれが好きな服を勝手に着せてるだけなんだから、一から作る裁縫師とはわけが違うと思うぜ」 「そうだろうか? しかし考えてみれば料理も上手だから料理人もできそうだし、宝石を使ったアクセサリーへのセンスも素晴らしいから錬金術師もアリだな。腕っぷしも強いから傭兵の道もある」 「一体誰の話をしているんだ?」 1313 masasi9991DONE採掘しているデググラとくべつな足音 足音を立てずにそっと近づいて、キミの背後に陣取る。ピッケルをおおきく振りかぶって、カーンと高い音を立てて打ち付ける。カーン、カーン、と何度も。力任せにやっているように見えて、実のところとても繊細な動きだ。鉱脈の流れをしっかりと腕に受け止め、次はどこにどれだけ力を加えるべきかを瞬時に判断している。 採掘師ってのは泥臭い仕事のように思われるが、実際は地中に眠る貴重な鉱石の塊を真っ二つにしちまわないよう、常に繊細な仕事が求められている。 今日もピッケルを振り上げては下ろすキミの動きは実に見事だ。ピッケルを支える腕の筋肉は力強く緊張して膨れ上がり、身体を支える腰と足は巨岩のように地面に突き立って、どれだけ激しくピッケルを打ち込もうとピクリとも動かない。首筋に汗が浮かんで、背骨の横を流れ落ちてタンクトップの襟首に吸い込まれる。洞窟の壁に掲げたランタンがキミの肉体だけを照らしている。 1719 masasi9991DONE楽しそうなデググラ大きさの差「うーん、それじゃ少し小さすぎるんじゃないか」 「そうかな? 充分でっかくしてるつもりなんだが」 「いやいやまだまだ、おまえはそんなものじゃないはずだ!」 「んふっふっふっふっふ、そんなに期待をかけられてしまうと……アハハっ。期待ってのは違うか」 「当たらずとも遠かわず……だ! 大きいに越したことはない。おれも大きいほうが大好きだ!」 「あはっ、正しくは遠からず、だな」 「ん? カラスだったか?」 「ふっふっふ。確かにキミのは見事な大きさだ。相変わらずでっかいな! そんなサイズ、おれに入るかどうか」 「ンむふっ、まあ自慢ではないが、大きさには自信がございます!」 「ふふっ。キミは手もデカいしな」 「あ! そうかわかったぞ! ではおれがグランツに貸してあげようじゃないかこの手を! つまり、おれがグランツに、でっかいおにぎりを作ってやろう!」 912 masasi9991DONE採掘後にいちゃいちゃしているデググラおいしそうな キミが今日の戦利品を広げながら、じーっと考え事をしている。今日は宝石が多かった。掘り出されあた後に、きれいに丸く磨き上げられたライトブルーの一粒がある。ちょっとしたいたずらを思いついた。 「それ、うまそうだな。その握ってるやつ」 「んっ?」 ちょうどキミはその一粒を手のひらの上に乗せたところだった。話しかけられてびっくりしたのか、その一粒をぎゅっと握りしめる。 「どれだ? おいしそうなおにぎりは?」 「おにぎりは昼に山頂で食べてしまったじゃないか。あははは、あれも確かにおいしかった!」 「そういえばそうだった! うーん、あれはおいしかった。デッカイおにぎりを朝からにぎった甲斐があったな」 「採掘だけじゃなく山もかなり登ったわけだし、疲れている分なおさらだったな。明日の弁当もおにぎりにしようか」 1492 masasi9991DONE朝からいちゃいちゃしているデググラ 2635 masasi9991DONE深夜のデググラ成功だけど失敗 夜遅くに帰ってきてすぐに、ソファに倒れて眠ってしまった。今日の仕事は激しかったらしく、おれに「おかえり」と「おはよう」をどうにか言うだけの体力しか残っていなかったようだ。それじゃどっちも逆じゃないかと吹き出しそうになったが、近所迷惑なので思いとどまる。なにしろ真夜中だ。 ソファの上、慌てて受け止めようとしたおれの上で、キミがスヤスヤと安らかな寝息を立てている。弱く灯したリビングの明かりの中でキミの可愛い寝顔を見て、規則正しい寝息を聞いて、他になんにもない。いい夜だ。おれもこのままここで寝てしまおうかなんて思わなくもない……けど、キミに押しつぶされてるおれはともかく、仕事終わりの汗のたっぷり染み込んだ作業着のままのキミが風邪をひきかねないから。 1894 masasi9991DONEお風呂に入ろうとしているデググラ 1534 masasi9991DONEドーナツを食べるデググラドーナツひとくち「むむっ、かけすぎてしまったか!?」 「ドーナツってこんなもんじゃないか」 「そうか? 食べにくくはないか?」 むむむ、と唸って口をへの字にする。確かにキミはうっかり砂糖をかけすぎたのかもしれない。でもドーナツってのはこんなものだ、ってのも一理あるんじゃないか。そして食べにくいってのも、どんなドーナツでも一緒だ。 「あはっ。口の周りを砂糖だらけにして食べるのが、ドーナツの醍醐味だろ?」 「言われてみればそれもそうだ。罪な食べ物だなぁ」 「あっはっはっはっは。ま、とにかく食べちゃおうぜ。もうおあずけはなしだ、待ちきれない」 「ああ!」 砂糖をまぶしている間もキミは幸せそうな顔。かけすぎた! と慌てた困り顔も、それはそれでイイ顔だった。おれが食べにくいんじゃないかと心配してる顔まで、全部たまらない。 1090 masasi9991DONEドーナツを食べようとしているデググラドーナツ揚げたて なんて嬉しそうな顔をするんだろう。家のドアを開けた瞬間から、ただいま! とキミは大きな声で言って――そのとき家に帰ってきたのはおれの方だったんだが、キミはいつものうっかりをした。 「あっはっは。それを言うならおかえりだろう?」 「あ! そうだった! おかえり、グランツ!」 「ただいま。なんだかいい匂いがしてるな」 「わかるか? むふふ。食いしん坊さんめ」 「台所の方からいい匂いがする……ってことは、キミがなにか美味しいものを作ったわけだ。あってるだろ?」 「名探偵だな」 「ふふっ、おれは食いしん坊だから、キミの作るものはなんでも大好物なんだ。揚げ物かな?」 「そうだ」 キミはスキップで台所の方に戻る。キミの大きな歩幅でスキップしたらほんの二、三歩の距離だが、たったそれだけの距離でもキミはしっかりとしたステップを忘れない。そして台所のカウンターの中から手招きする。 1036 1234