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    狭山くん

    @sunny_sayama

    腐海出身一次創作国雑食県現代日常郡死ネタ村カタルシス地区在住で年下攻の星に生まれたタイプの人間。だいたい何でも美味しく食べる文字書きです。

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    狭山くん

    TRAINING2022-07-01/文披31題夏の空閑汐♂祭始まるよ!!!!!そう言えば学祭の話って書いてなかったな〜って思ったので初夏は学祭の季節だろ!?と空閑汐♂には踊って頂きました。学祭で踊るタイプの男性アイドルユニット、うっかり某SとAを思い浮かべてしまった。地元じゃ負け知らずだぜ、アミーゴ。
    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day01 太陽は山の奥へと隠れ、空は紺青と朱による美しいグラデーションを見せていた。校舎の屋上から遠くに揺れる海原を見つめていた汐見は、屋上に巡らされた柵に凭れて大きなため息を一つ吐き出す。
    「おつかれ」
    「お前もな」
     からからと笑いながら疲れを滲ませた息を吐き出す汐見へと労いの言葉を掛けた空閑に、汐見は小さく笑い言葉を返す。卒業証書を受け取ってから数ヶ月、季節は夏へと差し掛かる頃で。互いに高校指定のジャージを纏う彼らは、次の進学先への渡航までの間をこの場所で過ごす事を決めていた。
     実家に帰るよりも、渡航までの約半年をこの場所で知識を深めた方が有意義だという結論に達したのは何も彼らだけではない。彼らよりも前に卒業していった先達であったり、同学年で本校への進学を決めている者の一部も同じような選択をしており――学校もまた、それを受け入れる体制が整えられていた。
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    狭山くん

    TRAINING2022-06-30/空閑汐♂デイリー6月完走!と共に高校卒業おめでとう!!明日からは文披31題参加も兼ねて高校卒業後、航宙士学院入学前の夏の空閑汐♂を1ヶ月書いてく予定です(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑
    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:30 特に約束はしていなくても、やっぱりこの場所に集まってしまう。そんな事を思いながら、三年ないしは二年間共に過ごしたフェルマーと高師と共に篠原は道場へと足を踏み入れる。そこには既に後輩達が集まっており、パイロットコースに所属していた同期たちもピッタリとくっついて――というよりも空閑が汐見の後ろから抱きつくような形で立っていた。
     後ろにくっ付いている空閑の存在を気にもせず、普段通りの態度でひらりと手を振った汐見は彼らへと向けて言葉を投げる。
    「お、エンジニアコースも解散したのか」
    「パイロットコース、解散早くない?」
     おんぶお化けの様相を呈している空閑の存在を完全にスルーしたフェルマーの言葉に「センセのホームルーム短いからな。卒業式でも通常営業」と汐見もなんて事ないように答えて。後輩達も何のツッコミも入れていないらしいその体勢へと言い難そうにツッコミを入れたのは高師であった。
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    狭山くん

    TRAINING2022-06-29/空閑汐♂デイリー何とか日付変わる前に書けたねヤッター!!吉嗣先生が空閑汐♂に巻き込まれてるの見るのは楽しいね……
    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:29 第一格納庫の隅に作られた教官室。そこはパイロットコースを担当する教員達に割り当てられた部屋で。校舎から離れた場所に位置する格納庫に仕事を持ち込む教員は少なく、その部屋は吉嗣が占有してしまっている。
     そしてその場所では安っぽいデスクチェアに腰を下ろし軋ませる吉嗣の他、二人の青年が立たされていた。一人はぴしりと制服を纏い、一人は学校指定のジャージ姿で。
    「空閑に汐見も。お前らこの卒業前のクソ忙しいタイミングで呼び出された理由は解ってるよな?」
     既に自由登校になっている三年生の中でも、この二人は既にパイロットコースの生徒が一番に目指す場所である航宙士学院への入学資格を手に入れていた。他の生徒達とは異なり、受験勉強からも解放され校内の雑務を請け負うアルバイトもこなしながらモラトリアムを過ごす二人の男達へと吉嗣はじとりとした視線を向ける。視線を向けられた本人達は揃いも揃って――制服を隙なく纏った空閑は面白そうに、ジャージ姿の汐見は不思議そうに、首を傾げる。
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    狭山くん

    TRAINING2022-06-26/空閑汐♂デイリー、今日は前後編。収まらなかったとも言える。事情聴取編もとい後編はこれから書きます!笑
    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:26.1 受験シーズンもそろそろといった三年の秋、放課後になっても教室から出ていく生徒は少なかった。そしてそれ故にその暴挙のような男の言葉を耳にした生徒というのもまた、少なくなかったのだ。
    「ヴィンツェンツ・シエン・フェルマー! 俺と浮気してくれ!」
    「わかった!」
     勢いよく教室の引き戸が開かれたと思えば、フェルマーの名を一字一句違わず口にする頬を腫らした男が自慢の腹筋をフルに利用したような伸びのある大声でとんでもない事を叫ぶ。そしてその相手であるフェルマーもまた、神が自画自賛する程の美貌に笑みを湛えて頷いて。そんな唐突に繰り広げられた謎の寸劇とも思える会話に、教室はどよめいていた。
     教室がどよめこうが静まろうが、高師は基本的に我関せずを貫く事が多いものの――流石にこの出来事を無視出来る程の図太い神経は持ち合わせていない。何故なら、この教室をどよめかせた二人の男のうちの片割れは同じ部活の同期という関係で、もう一方は普段高師を懸想していると公言して憚らない男であった為である。
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    狭山くん

    TRAINING2022-06-18/今日のデイリー空閑汐♂は空閑の独白回みたいになってしまった。ちょっと不穏なのは多分手癖……手癖で不穏にするな。
    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:18 落とさないようしっかりと抱き上げた男の肢体はずっしりと重い。平均から見れば長身であるとはいえ、自身よりも小柄で細く――時折どこに内臓が入っているのかと疑うこともあるような薄い汐見の身体ではあるが、その服の下にしなやかな筋肉を纏っている事を空閑は知っている。
     帰省土産の交換と称して集まっていた友人たちもそれぞれの部屋へと戻っていく時間ような時間になっても、空閑にぴったりとくっ付いて寝息を立てる汐見が目を覚ます様子はなく、揺すっても叩いてもすやすやと深い眠りに落ちたままで。眠りに落ちる前に呟くように告げられた「お前が居ないと、眠れもしない」という言葉だけが、空閑の耳でずっと反響し続けていた。
     空閑に抱きかかえられながらも器用に眠り続ける汐見の身体をようやくベッドに横たえさせながら、空閑は汐見のあどけない寝顔を見つめる。普段は仏頂面を晒し、神経質そうな印象を周囲へと与える細面が表情筋も緩まっているのか眠っている時には少年のようにも見えて。
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    狭山くん

    TRAINING2022-06-15/季節感があんまりにも無さすぎる空閑汐♂デイリー冬のデート回。汐見の地元は狭山くんの地元でもあるんですが地元イルミネーションが100年先も続いてたらいいね(忘れがち近未来設定)
    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:15 光のアーチを潜りながら、白く固められた地面を踏み締める。ほう、と感嘆のため息を吐いた空閑の隣で、汐見は既に見慣れているとでもいうようにいつも通りの仏頂面を晒していた。
    「すごいね、綺麗だ」
    「お前の地元にだって、これより凄いのあるんじゃないのか?」
    「まぁ、至る所にあるんだとは思うけどさ、あんまり興味なかったから」
     二度目の冬季休暇を迎え、数ヶ月前に友人同士でありクラスメイトであり部活の同期であり寮のルームメイトでもある空閑と汐見の関係に恋人というラベリングが為された事をいい事に地元に帰るという汐見に着いて彼の地元までやってきた空閑は、今年で百数十回目になるというイルミネーションの下を歩いていた。
     そこでは古くからある旧式の電灯で形どられる鈴蘭やライラックの電飾から最新式の電飾を使った光のアートまで、様々な輝きが市街地を貫く緑地である筈の雪が積もる公園を彩り観光客や地元の人々を楽しませている。
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    狭山くん

    TRAINING2022-06-07/空閑汐♂デイリー、距離感バグ警察ササハラくん頑張れの巻。汐見はマジで痕付けられてる事に気付いてないし、その後に空閑に鉄拳制裁食らわせてる。
    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:07 放課後の武道場に併設されている更衣室で並び立ち制服を脱いでいた篠原は、隣に立つ空閑の背中に走る幾筋もの朱い痕を目にしていた。
     ――お盛んな事で。
     背中の爪痕を付けられた側も、おそらく付けた側であるだろうもう一人の男もそんな情事の痕など気にも止めずに制服を脱ぎ剣道着を纏っていく。経験者である汐見は元より高校入学を機に剣道を始めた空閑も手慣れたように袴の紐をキュッと結ぶ様を横目に、篠原も同じように紺袴の紐をきっちりと結んで。
     そうして更衣室を連れ立って出て行こうとした所で、汐見の纏う剣道着の隙間に見えた朱に目を剥いた。
    「待て待て待て待て汐見! 出るな!!」
     思わずそんな叫び声と共に汐見を押しとどめようと身体ごと彼へぶつかって行った篠原は、びくともしない汐見に受け止められる。ひょろりとした長身の汐見は、体当たりでもすればよろめいてしまいそうな線の細さを持った男であるが――しっかりとした体幹としっかりと付けられた実用的な筋肉で、自身よりも体格のいい空閑ですら稽古中に体当たりで飛ばすような人間だという事は篠原もこの半年以上経った関係の中で知っていた。
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