nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと手を取る話。🌸は悪魔学校6年生で秘書(研修中)。
矢印の大きい男が癖なんです。🌸の矢印もそれなりに大きいけど、それどころではなく大きいのがいいんだよ。
1/17白く細く、力強い手 夜、かわいい秘書(研修中)とソファで並んでテレビを見ている。彼女の片手が俺の膝の上にあるので握ったり撫でたりする。
細くて、油断したら折れそうなので優しくそっと、でも温かさを感じたいからたまに力を入れる。柔らかくて、けど、水仕事をするから少し荒れている。
浮いた血管には血が流れていて生きているのがわかる。そりゃそうなんだけど、実感できるとやっぱり嬉しい。
小さな手は俺の手の中に収まるくらいしかなくて、両手で掴んだら全然見えない。けれどこの小さな手に引っ張られていると思うと大事にしたい。
「メフィスト様」
「うん?」
「テレビ見てます?」
「あんまり。間違えた。全然」
「やはり」
そう言うと彼女はテレビを消してしまった。俺 はテレビが何を映していていたかも分からないくらい観ていなかったけど、彼女は観ていたのではないのか。
915細くて、油断したら折れそうなので優しくそっと、でも温かさを感じたいからたまに力を入れる。柔らかくて、けど、水仕事をするから少し荒れている。
浮いた血管には血が流れていて生きているのがわかる。そりゃそうなんだけど、実感できるとやっぱり嬉しい。
小さな手は俺の手の中に収まるくらいしかなくて、両手で掴んだら全然見えない。けれどこの小さな手に引っ張られていると思うと大事にしたい。
「メフィスト様」
「うん?」
「テレビ見てます?」
「あんまり。間違えた。全然」
「やはり」
そう言うと彼女はテレビを消してしまった。俺 はテレビが何を映していていたかも分からないくらい観ていなかったけど、彼女は観ていたのではないのか。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstに留守番を言いつけられる🌸の話
バベルで暴れたことは反省しているけれど、kmrsに食って掛かったことは反省していない。仕留めそこねたことは後悔している。
1/16留守番と大量のお土産 メフィスト様が魔界塔へ行くというのでお供をしようとしたら止められた。
「……また暴れられると困るので」
「先日はすみませんでした」
あれはキマリス様が悪いと思っているけれど、暴れたのは私なので態度だけでもしおらしくしておく。
キマリス様の暗殺はもちろん諦めていない。
「それにね」
メフィスト様が目を逸らして言い淀んだ。
「あの悪魔に君がからかわれているのは、やっぱり面白くないし」
「あの方刺してきていいですか?」
「それはダメ。なんでそんなに殺意高いの」
「メフィスト様からすれば面白くない程度の話かもしれませんが、わたくしとしては暗殺ランキング第一位です。二位はいません」
「そんなに……」
であれば、とメフィスト様は笑った。
948「……また暴れられると困るので」
「先日はすみませんでした」
あれはキマリス様が悪いと思っているけれど、暴れたのは私なので態度だけでもしおらしくしておく。
キマリス様の暗殺はもちろん諦めていない。
「それにね」
メフィスト様が目を逸らして言い淀んだ。
「あの悪魔に君がからかわれているのは、やっぱり面白くないし」
「あの方刺してきていいですか?」
「それはダメ。なんでそんなに殺意高いの」
「メフィスト様からすれば面白くない程度の話かもしれませんが、わたくしとしては暗殺ランキング第一位です。二位はいません」
「そんなに……」
であれば、とメフィスト様は笑った。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと🌸でダメになるソファでダメになる話
1/15いろいろあれそれダメになる「これはダメだ」
「ダメですねえ」
何かと言えばダメになるソファだ。
だいぶ前に発売されて人気だった品だけど、この度メフィスト邸のリビングに導入したところ、このようにメフィスト様と仲良くダメになっている次第である。
沈んだのが夜で良かった。昼間だったら仕事を放棄していた。けど夜は夜でやることあるんだよなあ。
「起き上がれる気がしない」
「そうですねえ。週も半ばですし、やること山ほどあるんですけどお」
「もう明日でいいんじゃない?」
「メンタルまでダメになってしまいます」
体がいい感じに沈んで起き上がれない。無限に寝てしまう。うっかり大きいのを二つ買ったのがいけなかった。並べて置いて、それぞれで沈んだら、マジでどちらも起きてこない。
865「ダメですねえ」
何かと言えばダメになるソファだ。
だいぶ前に発売されて人気だった品だけど、この度メフィスト邸のリビングに導入したところ、このようにメフィスト様と仲良くダメになっている次第である。
沈んだのが夜で良かった。昼間だったら仕事を放棄していた。けど夜は夜でやることあるんだよなあ。
「起き上がれる気がしない」
「そうですねえ。週も半ばですし、やること山ほどあるんですけどお」
「もう明日でいいんじゃない?」
「メンタルまでダメになってしまいます」
体がいい感じに沈んで起き上がれない。無限に寝てしまう。うっかり大きいのを二つ買ったのがいけなかった。並べて置いて、それぞれで沈んだら、マジでどちらも起きてこない。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstに写真を撮られる話
撮られるのにも慣れてないとろくな顔にならないっていう話
1/14自撮りと他撮り「はい、こっち向いて」
そう言われて振り向くと写真を撮られた。
「うん。かわいく撮れた」
「左様ですか」
……私は写真が好きではない。今まで撮られた写真は、ほんとーにろくな顔をしていなかった。
けど、メフィスト様は時折私の写真を勝手に撮ってはなにやら満足そうに見返している。
「一緒に撮ろう」
「承知しました」
それで主が満足するならとメフィスト様の横に並ぶ。というか、この方はそんなに写真撮ってどうするんだ。
「どんどん可愛くなるよね」
「……は?」
意味がわからなくて、思わず低い声を出してしまってメフィスト様が目を丸くする。
「失礼しました。その、意味がわからなくて」
「写真嫌いだもんね。けど、俺が小まめに写真撮ってるからさ、だいぶ慣れてきてるよ?」
775そう言われて振り向くと写真を撮られた。
「うん。かわいく撮れた」
「左様ですか」
……私は写真が好きではない。今まで撮られた写真は、ほんとーにろくな顔をしていなかった。
けど、メフィスト様は時折私の写真を勝手に撮ってはなにやら満足そうに見返している。
「一緒に撮ろう」
「承知しました」
それで主が満足するならとメフィスト様の横に並ぶ。というか、この方はそんなに写真撮ってどうするんだ。
「どんどん可愛くなるよね」
「……は?」
意味がわからなくて、思わず低い声を出してしまってメフィスト様が目を丸くする。
「失礼しました。その、意味がわからなくて」
「写真嫌いだもんね。けど、俺が小まめに写真撮ってるからさ、だいぶ慣れてきてるよ?」
nappa_fake
DONE #mirmプラスkmrsと反りのあわないmfst秘書🌸の話
1/13反りのあわない悪魔の話 新年最初の13冠の集いが開催された。私はメフィスト様を送り届けた後、魔界塔の食堂へと向かう。集いのおこぼれでメニューが豪華で嬉しい。
途中まではオペラさんもいらしたけど、イルマくんにごはんを用意するからと帰っていった。
「あ、久しぶり」
「……どうも」
入れ違いでやってきたのは魔関署のキマリス様だった。
私はこの悪魔が苦手だ。なんというか、可愛らしい顔の反面、流れるように引っ掻き回してくる。前回ここで会っていらんこと言われてメフィスト様を怒らせたことを忘れていない。
「あはは、嫌われちゃって」
「余計な事をおっしゃいますので」
「本音だけどね。仕事ができる子がキマリスの家に来たら嬉しいし、アミィくんを丸くしてくれてもありがたい」
1389途中まではオペラさんもいらしたけど、イルマくんにごはんを用意するからと帰っていった。
「あ、久しぶり」
「……どうも」
入れ違いでやってきたのは魔関署のキマリス様だった。
私はこの悪魔が苦手だ。なんというか、可愛らしい顔の反面、流れるように引っ掻き回してくる。前回ここで会っていらんこと言われてメフィスト様を怒らせたことを忘れていない。
「あはは、嫌われちゃって」
「余計な事をおっしゃいますので」
「本音だけどね。仕事ができる子がキマリスの家に来たら嬉しいし、アミィくんを丸くしてくれてもありがたい」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstの食わず嫌いをなおす秘書🌸の話。
完全に捏造です。
1/12いい年(推定1000歳)して食わず嫌いするな! メフィスト様はト魔トが嫌いだ。見かけが気持ち悪くて嫌だ、ということで食べたことはないらしい。典型的な食わず嫌いである。
「ト魔トを使えないのは地味に不便なのよね」
ト魔トは万能野菜なので、サラダにも主菜にも麺類にもスープにも使える。だと言うのに、
「俺、ト魔ト嫌い」
という我が主の一言によってメフィスト邸の食卓には一切上がらない。たまに私がバビルスに顔を出すときに食堂で食べたりする。私はト魔ト嫌いじゃないし、普通に食べるので。
しかもト魔トって見た目の主張が激しいから隠すのが難しい。サラダは論外だし汁が出るから野菜を隠すのに鉄板のハンバーグにも入れられない。
と、くれば残るはカレーだ。それはそれで皮を剥いてからでないとバレるので面倒なのだけれど、しかし主の食わず嫌いを直すためだ。わたくしはSD(非公認)として心を鬼にしてぶち込む所存!!
1084「ト魔トを使えないのは地味に不便なのよね」
ト魔トは万能野菜なので、サラダにも主菜にも麺類にもスープにも使える。だと言うのに、
「俺、ト魔ト嫌い」
という我が主の一言によってメフィスト邸の食卓には一切上がらない。たまに私がバビルスに顔を出すときに食堂で食べたりする。私はト魔ト嫌いじゃないし、普通に食べるので。
しかもト魔トって見た目の主張が激しいから隠すのが難しい。サラダは論外だし汁が出るから野菜を隠すのに鉄板のハンバーグにも入れられない。
と、くれば残るはカレーだ。それはそれで皮を剥いてからでないとバレるので面倒なのだけれど、しかし主の食わず嫌いを直すためだ。わたくしはSD(非公認)として心を鬼にしてぶち込む所存!!
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstにいたずらされたのでやり返す話
自分はいたずらするけど、やり返されたら焦るのかわいいよね
1/11やられたら倍にして返すタイプ「はい、どーぞ」
食後のアイスを食べていたメフィスト様が、突然スプーンを差し出してきた。
「……どうも?」
くれるならもらおうかと口を開けたら、
「やっぱり止めた」
と、スプーンを引っ込める。意味わかんないな。たまにメフィスト様はそういうじゃれあいをしたがる。
正直面倒だと思っている。普通に意味わかんないし。
「メフィスト様」
「はい」
私が真顔で見返すと、気が引けたのかメフィスト様の顔が引きつる。
立ち上がって手元のアイスをスプーンですくいメフィスト様の横へと移動する。
「メフィスト様、あーん」
「え」
「あーん」
「……」
恐る恐る口を開けたメフィスト様に微笑んでからアイスを口に突っ込んで鼻へとキスをした。
817食後のアイスを食べていたメフィスト様が、突然スプーンを差し出してきた。
「……どうも?」
くれるならもらおうかと口を開けたら、
「やっぱり止めた」
と、スプーンを引っ込める。意味わかんないな。たまにメフィスト様はそういうじゃれあいをしたがる。
正直面倒だと思っている。普通に意味わかんないし。
「メフィスト様」
「はい」
私が真顔で見返すと、気が引けたのかメフィスト様の顔が引きつる。
立ち上がって手元のアイスをスプーンですくいメフィスト様の横へと移動する。
「メフィスト様、あーん」
「え」
「あーん」
「……」
恐る恐る口を開けたメフィスト様に微笑んでからアイスを口に突っ込んで鼻へとキスをした。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと新年会という名の貴族会に参加する話
貴族会で卒のない対応をするmfst見たくない? 私は見たいよ。
1/10貴族宛ての顔を作る さて、新年最初の貴族会である。とはいえ目ぼしい貴族の方々とは既に新年の挨拶で顔を合わせているので、今回は顔見せくらいしかしない。
「俺は! 踊らない!!」
と、出掛けに言い張ったので、
「左様ですか。それであれば上手くお断りください。ご自身で! 軋轢なく!! お断りください!」
と、こちらからも言い含めてある。貴族同士の交流の場で目に余るような喧嘩をしてはいけませんよ? という秘書からの太めの釘だ。
そういうわけなので、メフィスト様は穏やかに踊りの誘いを断っていた。
そもそも貴族会で踊るとはどういうことか。意中の殿方とイチャイチャするためか、もしくは密談のためである。メフィスト様は私以外の悪魔とイチャイチャする気もなければ、秘書である私に聞かせられないような話を聞く気はない、という態度を一貫して取っている。それならそれで良い。良くないのは私に愛人だのなんだの噂が立つことくらいだ。
986「俺は! 踊らない!!」
と、出掛けに言い張ったので、
「左様ですか。それであれば上手くお断りください。ご自身で! 軋轢なく!! お断りください!」
と、こちらからも言い含めてある。貴族同士の交流の場で目に余るような喧嘩をしてはいけませんよ? という秘書からの太めの釘だ。
そういうわけなので、メフィスト様は穏やかに踊りの誘いを断っていた。
そもそも貴族会で踊るとはどういうことか。意中の殿方とイチャイチャするためか、もしくは密談のためである。メフィスト様は私以外の悪魔とイチャイチャする気もなければ、秘書である私に聞かせられないような話を聞く気はない、という態度を一貫して取っている。それならそれで良い。良くないのは私に愛人だのなんだの噂が立つことくらいだ。
nappa_fake
DONE #mirmプラス寝言を捏造するmfstの話
1/9かわいいのにたまにカッコイイのはズルい 俺のかわいい秘書が腕の中ですよすよと寝ている。やたらと幸せそうな顔で寝ていて、どんな夢を見ているのか気になる。普段は目が覚めたらいないことが多いけど、今日は珍しく俺の方が先に目が覚めたのだ。
かわいいのでマジマジと眺めていたらもそもそと動いて、ゆっくりと目が開いた。
「ん、めふぃ、さま」
「おはよ」
「おはよ、ござ、ふわ……ます」
「ずいぶん俺の名前呼んでたけど、どんな夢を見てたの?」
100%の嘘だ。寝息以外特になにも漏らしていなかった。いなかったけど、彼女の幸せそうな夢に俺が出てこないわけがないのでそう言ってみた。
「えっ、声に出てましたか? メフィスト様とデートしてる夢見てました」
……俺との夢であって嬉しい反面、言わせてしまった感も拭えない。
910かわいいのでマジマジと眺めていたらもそもそと動いて、ゆっくりと目が開いた。
「ん、めふぃ、さま」
「おはよ」
「おはよ、ござ、ふわ……ます」
「ずいぶん俺の名前呼んでたけど、どんな夢を見てたの?」
100%の嘘だ。寝息以外特になにも漏らしていなかった。いなかったけど、彼女の幸せそうな夢に俺が出てこないわけがないのでそう言ってみた。
「えっ、声に出てましたか? メフィスト様とデートしてる夢見てました」
……俺との夢であって嬉しい反面、言わせてしまった感も拭えない。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと雪が降る話
雪慣れしてないとちょっとの雪でもテンション上げてしまうよね
1/8雪が降ると走りたくなる「わ、雪! 雪ですよメフィスト様!」
その日の夕方、書斎のカーテンを閉めようとしたら窓の外をひらひらキラキラと雪が舞っていた。
「ほんとだ。この辺りはあまり降らないのに珍しいね」
「わー、久しぶりに見ました。白いです!!」
「そりゃ白いけども。……外に見に行く?」
「行きたい、ですけど仕事が〜〜〜」
なにしろ夕方だ。邸内のカーテンを全部閉めたら夜ごはんや風呂の支度がある。書斎の書類だってまだまだ片付かない。
「結構降ってるし、夜ごはん終わる頃には多少積もってるかもしれないから、その頃に少し散歩に行こうか」
「いいんですか!? やったあ。ごはん、用意してきます!!」
話のわかる主だ。私は飛び跳ねながら書斎を飛び出した。
977その日の夕方、書斎のカーテンを閉めようとしたら窓の外をひらひらキラキラと雪が舞っていた。
「ほんとだ。この辺りはあまり降らないのに珍しいね」
「わー、久しぶりに見ました。白いです!!」
「そりゃ白いけども。……外に見に行く?」
「行きたい、ですけど仕事が〜〜〜」
なにしろ夕方だ。邸内のカーテンを全部閉めたら夜ごはんや風呂の支度がある。書斎の書類だってまだまだ片付かない。
「結構降ってるし、夜ごはん終わる頃には多少積もってるかもしれないから、その頃に少し散歩に行こうか」
「いいんですか!? やったあ。ごはん、用意してきます!!」
話のわかる主だ。私は飛び跳ねながら書斎を飛び出した。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと新年の挨拶の話。
仕事始めももちろんダルいけど、二日目には違ったダルさがあるよねって話。
1/7問屋は降ろすタイミングが重要なんですよ「今年も何卒ご贔屓に」
「こちらこそ、良い関係を続けられればと」
「13冠メフィスト様のご多幸をお祈り申し上げます」
「ありがとう、今年もよろしく」
さて1月である。とくれば、13冠メフィスト様のところには地域内の貴族や有力な家系の悪魔たちが家に挨拶に来る。そういう悪魔達に愛想よくするのも13冠の仕事の一つなので頑張って頂きたい。
秘書である私はメフィスト様の後ろに控えて、時折盗聴防止魔術を使いながらやってきた悪魔たちの情報や次に来る悪魔のことを伝えている。
『まだ来る?』
こぽっと音が沈んでメフィスト様が聞く。
『あと3組、お約束がございます』
『多い!』
『それが終われば一息つけますから』
メフィスト様は肩を竦めているけど、それも私にわかる程度で表向きには愛想よく穏やかな笑みを絶やさない。
1094「こちらこそ、良い関係を続けられればと」
「13冠メフィスト様のご多幸をお祈り申し上げます」
「ありがとう、今年もよろしく」
さて1月である。とくれば、13冠メフィスト様のところには地域内の貴族や有力な家系の悪魔たちが家に挨拶に来る。そういう悪魔達に愛想よくするのも13冠の仕事の一つなので頑張って頂きたい。
秘書である私はメフィスト様の後ろに控えて、時折盗聴防止魔術を使いながらやってきた悪魔たちの情報や次に来る悪魔のことを伝えている。
『まだ来る?』
こぽっと音が沈んでメフィスト様が聞く。
『あと3組、お約束がございます』
『多い!』
『それが終われば一息つけますから』
メフィスト様は肩を竦めているけど、それも私にわかる程度で表向きには愛想よく穏やかな笑みを絶やさない。
nappa_fake
DONE #mirmプラス仕事始めのmfstの話。🌸は普段パンツスーツないしペラ様みたいなパンツスタイルの給仕服だと思ってます。
1/6仕事を始めるから背中を押して 悪魔メフィストフェレスの本質は仕える者である。つまり、仕えられる側にはそんなに慣れていない。
何が言いたいかと言えば、母性全開でよしよしされて俺は一体どうしたら!!!という話である。
今日は仕事始めで、朝から憂鬱だった。起きたくない。13月中は朝から晩まで腕の中にいたかわいい娘はさっさと起きてしまい、一人でベッドでうだうだしている。いや、していた。
秘書兼SD(非公認)がやってきて、いつもよりだいぶ甘い声で
「おはようございます、メフィスト様♡」
と言うから布団から顔を出したら笑顔で、やたらと可愛らしい給仕服を着ていたのだ。(いつもは完全に真顔で布団を剥ぎ取られる。というかいつ買ったんだ、あんなヒラヒラした服)
994何が言いたいかと言えば、母性全開でよしよしされて俺は一体どうしたら!!!という話である。
今日は仕事始めで、朝から憂鬱だった。起きたくない。13月中は朝から晩まで腕の中にいたかわいい娘はさっさと起きてしまい、一人でベッドでうだうだしている。いや、していた。
秘書兼SD(非公認)がやってきて、いつもよりだいぶ甘い声で
「おはようございます、メフィスト様♡」
と言うから布団から顔を出したら笑顔で、やたらと可愛らしい給仕服を着ていたのだ。(いつもは完全に真顔で布団を剥ぎ取られる。というかいつ買ったんだ、あんなヒラヒラした服)
nappa_fake
DONE #mirmプラス13月の最後にmfstを甘やかす話
酔っ払ってぐだぐだするmfstを甘やかしたかったんだよ
1/5休みの最後に甘やかして「は〜〜〜」
テレビの前のソファで、メフィスト様はダラダラしている。なにしろ今日で13月も終わりで、明日からは割と普通に忙しいのだ。
私の方は13月ということで、いつもよりはゆっくりさせて頂いていたけれど、それはそれとして家事は発生するのでメフィスト様ほどは休んでいない。今も干していたリネン類を取り込んで畳んでいる。
「働きたくない」
「左様ですか」
「もうちょっとかまってほしい」
「わたくし、既にほぼ通常営業ですからね」
「……」
主はつまらなさそうな顔でこちらを見ている。このまま放置すると確実に拗ねるので、手を止めてソファの横に腰を下ろした。
「メフィスト様。今の作業を終えたらアイスを持ってきますから一緒に食べましょう」
1051テレビの前のソファで、メフィスト様はダラダラしている。なにしろ今日で13月も終わりで、明日からは割と普通に忙しいのだ。
私の方は13月ということで、いつもよりはゆっくりさせて頂いていたけれど、それはそれとして家事は発生するのでメフィスト様ほどは休んでいない。今も干していたリネン類を取り込んで畳んでいる。
「働きたくない」
「左様ですか」
「もうちょっとかまってほしい」
「わたくし、既にほぼ通常営業ですからね」
「……」
主はつまらなさそうな顔でこちらを見ている。このまま放置すると確実に拗ねるので、手を止めてソファの横に腰を下ろした。
「メフィスト様。今の作業を終えたらアイスを持ってきますから一緒に食べましょう」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと初売りに行く話
1/4初売りお揃い甘やかされ「初売り! ですよ!」
「うーん、すごい混みようだ。帰る?」
年明けの初売りを行っているデビモールは、それはそれは混んでいる。油断するとたぶんあっという間に逸れそうで、私は繋いでいたメフィスト様の手を強く握り、ついでに反対の手で腕も掴んだ。
「お戻りですか? お気をつけて♡」
「流れるように放流しないでくれる? もちろんお付き合いしますよ」
メフィスト様は苦笑して私の手を握り直した。私はうへへと笑って歩き出す。目的は私のコートや冬物だ。
「これどうですか?」
「かわいいね」
「こっちは?」
「似合ってるよ」
「これは、うーん」
「いいと思うけど」
「そればっかじゃないですか」
不満の声を上げるとメフィスト様はしれっと
794「うーん、すごい混みようだ。帰る?」
年明けの初売りを行っているデビモールは、それはそれは混んでいる。油断するとたぶんあっという間に逸れそうで、私は繋いでいたメフィスト様の手を強く握り、ついでに反対の手で腕も掴んだ。
「お戻りですか? お気をつけて♡」
「流れるように放流しないでくれる? もちろんお付き合いしますよ」
メフィスト様は苦笑して私の手を握り直した。私はうへへと笑って歩き出す。目的は私のコートや冬物だ。
「これどうですか?」
「かわいいね」
「こっちは?」
「似合ってるよ」
「これは、うーん」
「いいと思うけど」
「そればっかじゃないですか」
不満の声を上げるとメフィスト様はしれっと
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstとおみくじを引きに行く話。
神社はないだろうけど、魔神が祀られてたりしないかな?ってことで。
1/2足して割って、中吉くらい?「魔神くじ、ですか」
「そうそう。今人気なんだって。引きに行こうよ」
年始早々にメフィスト様に誘われたのは魔界で今人気だというおみくじだった。なんでも今年一年の運勢が書いてあって、それがかなり詳細かつシビアな内容で面白いらしい。
初日はほぼ寝て過ごしてしまったので二日目にお出かけするのもやぶさかではない。揃って認識阻害眼鏡をかけて、くじが引けるという魔神様のお社に向かう。
「わ、すごい並んでますね」
「昨日はもっとすごかったらしいよ。出掛けにテレビでいってた」
「今も相当並んでるのに」
2人で列に並ぶ。列の横に屋台が出ていて、ちゃっかりしてるなと思いつつ、あれこれ買ってしまった。
「メフィスト様、この焼き串美味しいですよ」
951「そうそう。今人気なんだって。引きに行こうよ」
年始早々にメフィスト様に誘われたのは魔界で今人気だというおみくじだった。なんでも今年一年の運勢が書いてあって、それがかなり詳細かつシビアな内容で面白いらしい。
初日はほぼ寝て過ごしてしまったので二日目にお出かけするのもやぶさかではない。揃って認識阻害眼鏡をかけて、くじが引けるという魔神様のお社に向かう。
「わ、すごい並んでますね」
「昨日はもっとすごかったらしいよ。出掛けにテレビでいってた」
「今も相当並んでるのに」
2人で列に並ぶ。列の横に屋台が出ていて、ちゃっかりしてるなと思いつつ、あれこれ買ってしまった。
「メフィスト様、この焼き串美味しいですよ」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstとアクドル武闘会を見る🌸の話。
キャワイイが不足している。
12/31生涯イチ推し私の主「ひゃー! くろむちゃん、かんわいーー!!!」
「そだね」
「あーん、イルミちゃんとリンディちゃんのかわいさったら!! 推せる!」
「そ、だね?」
「んぎゃっ、ギャリーちゃんかっこよ!!!!」
「……」
年末である。私はメフィスト邸の大きいテレビの前で元気にペンラを振り回していた。テレビはアクドル武闘会を映していて、この世のキャワイイが詰まっている。うちわも用意すれば良かった。来年に向けて作っておこう。
「そんなにアクドル好きだっけ?」
「や、そこまででは。くろむちゃんは好きですけど、アクドル好き!ってほどではないです」
「その割にテンション高いけど」
「……最近、かわいいに飢えているんです」
そう、私の周りにかわいいがない。基本的にメフィスト様に侍っているので、関わるのがメフィスト様とその他有象無象である。挨拶に来る貴族(ほぼおじさん)とか、バベルで会う偉い悪魔(だいたいおじさん)くらい。私の生活圏内にいるかわいいはバチコちゃんと、ごく稀に遭遇するアムリリス様、パイモン様くらいだ。バチコちゃんやパイモン様を流石にキャワイイキャワイイと撫でくりまわしたり出来ない。
1053「そだね」
「あーん、イルミちゃんとリンディちゃんのかわいさったら!! 推せる!」
「そ、だね?」
「んぎゃっ、ギャリーちゃんかっこよ!!!!」
「……」
年末である。私はメフィスト邸の大きいテレビの前で元気にペンラを振り回していた。テレビはアクドル武闘会を映していて、この世のキャワイイが詰まっている。うちわも用意すれば良かった。来年に向けて作っておこう。
「そんなにアクドル好きだっけ?」
「や、そこまででは。くろむちゃんは好きですけど、アクドル好き!ってほどではないです」
「その割にテンション高いけど」
「……最近、かわいいに飢えているんです」
そう、私の周りにかわいいがない。基本的にメフィスト様に侍っているので、関わるのがメフィスト様とその他有象無象である。挨拶に来る貴族(ほぼおじさん)とか、バベルで会う偉い悪魔(だいたいおじさん)くらい。私の生活圏内にいるかわいいはバチコちゃんと、ごく稀に遭遇するアムリリス様、パイモン様くらいだ。バチコちゃんやパイモン様を流石にキャワイイキャワイイと撫でくりまわしたり出来ない。
nappa_fake
DOODLEかわいいあのヒトには既にトゲが刺さっていた 魔関署に研修にやってきた俺は早々に打ちのめされていた。まず普通に訓練が厳しい。寮住まいで早朝から夜に布団に倒れるまで逃げ場もなければ愚痴を吐く余裕すらなく扱かれている。
もうヤダ。辞めたい。辞めて地元で畑とか耕したい。そんな泣き言を言いつつも俺が投げ出さずにいるのは何故か。
ハチャメチャに可愛くて優しい先輩がいるからである。ナルニア様直属部隊である牙隊に入署一年目から所属しているという優秀な女悪魔で、なのに偉そうにせず俺みたいな下っ端研修生にも優しく接してくれるすんごいヒトだ。おんなじ牙隊大佐のアミィ様とは正反対。アミィ様も凄いヒトだけどとにかく怖くて仕方ない。厳しい話し方も鋭い目付きも、なんもかんもが恐ろしいのだ。
1198もうヤダ。辞めたい。辞めて地元で畑とか耕したい。そんな泣き言を言いつつも俺が投げ出さずにいるのは何故か。
ハチャメチャに可愛くて優しい先輩がいるからである。ナルニア様直属部隊である牙隊に入署一年目から所属しているという優秀な女悪魔で、なのに偉そうにせず俺みたいな下っ端研修生にも優しく接してくれるすんごいヒトだ。おんなじ牙隊大佐のアミィ様とは正反対。アミィ様も凄いヒトだけどとにかく怖くて仕方ない。厳しい話し方も鋭い目付きも、なんもかんもが恐ろしいのだ。
nappa_fake
DOODLE刺に引っかかれる 魔関署本庁の爪隊執務室にて、私は半泣きで法学を教わっていた。正面の席ではキマリス大佐が苦笑している。
「君、戦闘能力は高いのに座学はからきしだね」
「返す言葉もございません」
「そこ、第3級犯罪魔の取り扱いについての記載が間違っている。身柄の確保権は少佐ではなく大尉から可能」
「あれえ」
「犯罪区分の正答率は上がってきたかな。たまに間違えるけど、問題をちゃんと読んで」
「はい」
「あと、こっちなんだけど……」
悪魔学校にいたときから座学は苦手だった。魔歴は論外として戦術学とかも苦手なので(というか授業中起きていられないので)、よく罠や搦手に引っかかっていたタイプだ。
室内にいる他の爪隊の先輩方や同期の研修生たちは日報を書いたり研修報告をしたりと、比較的穏やかな雰囲気に包まれている。穏やかでないのは私一人だけど、事件が少ない時の夕方はだいたいこうなので誰も気にしなくなった。
1136「君、戦闘能力は高いのに座学はからきしだね」
「返す言葉もございません」
「そこ、第3級犯罪魔の取り扱いについての記載が間違っている。身柄の確保権は少佐ではなく大尉から可能」
「あれえ」
「犯罪区分の正答率は上がってきたかな。たまに間違えるけど、問題をちゃんと読んで」
「はい」
「あと、こっちなんだけど……」
悪魔学校にいたときから座学は苦手だった。魔歴は論外として戦術学とかも苦手なので(というか授業中起きていられないので)、よく罠や搦手に引っかかっていたタイプだ。
室内にいる他の爪隊の先輩方や同期の研修生たちは日報を書いたり研修報告をしたりと、比較的穏やかな雰囲気に包まれている。穏やかでないのは私一人だけど、事件が少ない時の夕方はだいたいこうなので誰も気にしなくなった。
nappa_fake
DOODLE鋼鉄の悪魔と番犬鋼鉄の悪魔と番犬
「アザミ大佐、今から出るから留守は任せるっすよ」
「承知しました、フェンリル様」
背の高い白髪の悪魔が、私の横にいたアミィ様にひらひらと手を振った。アミィ様はかしこまりましたと頭を下げて、反対の隣にいたキマリス様も同じように腰を折るので私も真似をする。
「そだ、キリエライト大佐。アンリさんから頼まれてた件なんすけど」
フェンリルと呼ばれた悪魔がキマリス様と話し始める。私はアミィ様のコートを引いた。
「ねえ、アミィ様。このイケメンはどなたですか?」
「……こちらはフェンリル様。ナルニア様、アンリ様に次ぐ魔関署の3番手……ということになっているが」
「はじめまして、お嬢さん。アザミ大佐、この娘は? こんな娘牙隊にいたっけ?」
1170「アザミ大佐、今から出るから留守は任せるっすよ」
「承知しました、フェンリル様」
背の高い白髪の悪魔が、私の横にいたアミィ様にひらひらと手を振った。アミィ様はかしこまりましたと頭を下げて、反対の隣にいたキマリス様も同じように腰を折るので私も真似をする。
「そだ、キリエライト大佐。アンリさんから頼まれてた件なんすけど」
フェンリルと呼ばれた悪魔がキマリス様と話し始める。私はアミィ様のコートを引いた。
「ねえ、アミィ様。このイケメンはどなたですか?」
「……こちらはフェンリル様。ナルニア様、アンリ様に次ぐ魔関署の3番手……ということになっているが」
「はじめまして、お嬢さん。アザミ大佐、この娘は? こんな娘牙隊にいたっけ?」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと秘書🌸で仕事を納める話。帰る間際ってなんか出てくるよね。
12/30仕事始め、無事納まった! 仕事納めのはずが仕事が納まらなくて泣いている我々である。
私は朝から家の大掃除を済ませ、年末から13月に向けておかずの作り置きをして簡単な昼ごはんを用意して書斎へと向った。
書斎ではメフィスト様が顔色を悪くしつつ書類の山に向き合っている。
「お昼をお持ちしました」
「ありがと、置いておいて」
机の端に皿を置いてから私も手伝う。何がなんでも年内に終わらせなくては月が越せないものは、たぶんもうそんなにないはずなのだ。
「メフィスト様、こちらお目通しを」
「急ぐ?」
「急ぎます」
「これは?」
「これも急ぎますね。これ、どこから出てきたんですか」
「わかんない……」
そんな感じでごちゃつきながらも仕分けて処理してを繰り返す。幸い年内に返事をしなくてはいけないものはそんなになくて、メフィスト様に返事をもらって午後の早い内に送り出せたので、まあ間に合うはずだ。
1019私は朝から家の大掃除を済ませ、年末から13月に向けておかずの作り置きをして簡単な昼ごはんを用意して書斎へと向った。
書斎ではメフィスト様が顔色を悪くしつつ書類の山に向き合っている。
「お昼をお持ちしました」
「ありがと、置いておいて」
机の端に皿を置いてから私も手伝う。何がなんでも年内に終わらせなくては月が越せないものは、たぶんもうそんなにないはずなのだ。
「メフィスト様、こちらお目通しを」
「急ぐ?」
「急ぎます」
「これは?」
「これも急ぎますね。これ、どこから出てきたんですか」
「わかんない……」
そんな感じでごちゃつきながらも仕分けて処理してを繰り返す。幸い年内に返事をしなくてはいけないものはそんなになくて、メフィスト様に返事をもらって午後の早い内に送り出せたので、まあ間に合うはずだ。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと秘書🌸で年末の買い出しに行く話
めちゃくちゃ所帯じみてる
12/29買い出しに行くなど さて年末である。13月いっぱい、出来る限り引きこもるために、私とメフィスト様はデビモールに買い出しに来ていた。
「わー、混んでますね」
「すごいな。帰る?」
「まだなんにも買ってないです!」
このようにメフィスト様はややテンション低めで、やたらと帰りたがっていた。理由は昨晩の貴族会でバール様に絡まれたからで、終日引きこもっていたいということだ。
「家にいていただいて構いませんと申しましたのに」
「君を一人では行かせられない」
「何でですか。今まで普通に買い出しは一人でしてておりましたよ」
「……なんでも、です」
そう言って握られた手に力が入る。まあ、いいか。
「左様ですか。ともかく行きましょう」
一つ一つは大したものではないけれど、買うべきものは山のようにある。食材はもちろん、洗剤みたいな消耗品やメフィスト様の防寒具なんかも見に行きたい。
810「わー、混んでますね」
「すごいな。帰る?」
「まだなんにも買ってないです!」
このようにメフィスト様はややテンション低めで、やたらと帰りたがっていた。理由は昨晩の貴族会でバール様に絡まれたからで、終日引きこもっていたいということだ。
「家にいていただいて構いませんと申しましたのに」
「君を一人では行かせられない」
「何でですか。今まで普通に買い出しは一人でしてておりましたよ」
「……なんでも、です」
そう言って握られた手に力が入る。まあ、いいか。
「左様ですか。ともかく行きましょう」
一つ一つは大したものではないけれど、買うべきものは山のようにある。食材はもちろん、洗剤みたいな消耗品やメフィスト様の防寒具なんかも見に行きたい。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと貴族会で英雄に会う話。思いついたから書いたけど、あまり親切な話ではなかった。
けどみんな気になるでしょ? brとsr姫がどうなってるのか。私はめちゃくちゃ気になるよ。
12/28手腕と用途 年内最後の貴族会。こぽっと音を沈ませて盗聴防止の魔術が発動する。後ろに控えるかわいい秘書に確認を取る。
『これで一通りかな』
『いえ、もう一方、挨拶が必要な方が』
『……帰ろう』
「よお、久しいな。盤外の」
秘書の後ろからぬっと出てきたのは雷帝……英雄バールだった。俺のかわいい娘は元々こいつの秘書だったから会わせたくなかったのだけど。
「どうも、お久しぶりです。バール様」
「ご無沙汰しております」
秘書を後ろに下げようとすると、バールが彼女と俺の間に立った。どうしてくれようと思うけど、彼女が止めろと目配せするので一旦止める。
「俺の手から離れて、ずいぶんよろしくやってるようじゃねえか」
「……バール様のお噂についてもかねがね聞いております」
1336『これで一通りかな』
『いえ、もう一方、挨拶が必要な方が』
『……帰ろう』
「よお、久しいな。盤外の」
秘書の後ろからぬっと出てきたのは雷帝……英雄バールだった。俺のかわいい娘は元々こいつの秘書だったから会わせたくなかったのだけど。
「どうも、お久しぶりです。バール様」
「ご無沙汰しております」
秘書を後ろに下げようとすると、バールが彼女と俺の間に立った。どうしてくれようと思うけど、彼女が止めろと目配せするので一旦止める。
「俺の手から離れて、ずいぶんよろしくやってるようじゃねえか」
「……バール様のお噂についてもかねがね聞いております」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと好きなヒトの髪色に変わる薬を被った🌸の話です。
Xで見かけてつい書いてしまいました。
12/27あなた色に染まる「どしたの、それ」
その日、悪魔学校から帰るとメフィスト様が絶句した。私の黒髪が真っ白になっているからである。
「薬学研究師団の前を通りかかったら魔術薬がかかっちゃいまして」
その薬の効果が、好きなヒトと同じ髪の毛の色になる、というものだった次第である。
「なるほど」
「めちゃくちゃ嬉しそうになさいますね」
「うん。わかってはいたけど、こうやって見える形になると嬉しいなーって」
「左様ですか……」
ちなみに効果は半日ほどだそうなので、寝るくらいには戻っているはず。今日は各師団の活動納めの日だったそうで、どこもどんちゃん騒ぎだった。そのお祭り騒ぎの一環で用意された薬なので効果も短いらしい。
「珍しいけどかわいいから、しばらくそのままでもいいんじゃない?」
743その日、悪魔学校から帰るとメフィスト様が絶句した。私の黒髪が真っ白になっているからである。
「薬学研究師団の前を通りかかったら魔術薬がかかっちゃいまして」
その薬の効果が、好きなヒトと同じ髪の毛の色になる、というものだった次第である。
「なるほど」
「めちゃくちゃ嬉しそうになさいますね」
「うん。わかってはいたけど、こうやって見える形になると嬉しいなーって」
「左様ですか……」
ちなみに効果は半日ほどだそうなので、寝るくらいには戻っているはず。今日は各師団の活動納めの日だったそうで、どこもどんちゃん騒ぎだった。そのお祭り騒ぎの一環で用意された薬なので効果も短いらしい。
「珍しいけどかわいいから、しばらくそのままでもいいんじゃない?」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと貴族会に行く話。url貼るのがイマイチってことで泣く泣く画像に戻しました。
ポイピクにも上げてあるので、見やすい方でどうぞ。
12/25我が主は私の言うことなど聞きやしない「お手を、レディ」
「よろしくお願いします、ジェントル」
顔のイイ我が主ことメフィスト様に手を取られ、大貴族会の会場へと入る。今回は仮面舞踏会ではないので、さすがの新13冠。注目のされ方が違う。
そしてお嬢様方の視線が隣りにいる私にも刺さる刺さる。こんな田舎貴族が横にいて申し訳ねえので下がりたいけど、メフィスト様が私の腰をがっちり押さえているし、アムリリス様に挨拶もせねばならないので下がれない。
「とりあえず主催に挨拶に行こうか」
「承知しました」
「もうちょっとパートナーっぽく言って」
「えー? んー、参りましょう?」
「……まあ、いいか」
不服そうですね??? ともかくアムリリス様の元へと向かう。
「こんばんは、アムリリス様。お招きいただきありがとうございます」
1330「よろしくお願いします、ジェントル」
顔のイイ我が主ことメフィスト様に手を取られ、大貴族会の会場へと入る。今回は仮面舞踏会ではないので、さすがの新13冠。注目のされ方が違う。
そしてお嬢様方の視線が隣りにいる私にも刺さる刺さる。こんな田舎貴族が横にいて申し訳ねえので下がりたいけど、メフィスト様が私の腰をがっちり押さえているし、アムリリス様に挨拶もせねばならないので下がれない。
「とりあえず主催に挨拶に行こうか」
「承知しました」
「もうちょっとパートナーっぽく言って」
「えー? んー、参りましょう?」
「……まあ、いいか」
不服そうですね??? ともかくアムリリス様の元へと向かう。
「こんばんは、アムリリス様。お招きいただきありがとうございます」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと運転の話
魔界の免許と運転について教えてほしい。🌸は免許は持ってるけどペーパーかつ助手席の悪魔の寿命を縮めるタイプの運転の腕前です。
12/24万年ペーパードライバー「そういえば、君は運転できるんだっけ」
昼時、メフィスト様に聞かれた。私はすんっと真顔で少し考えてから、
「免許は持ってます」
と、事実のみを伝える。
「苦手?」
「……得意では、ないです。その……理論上可能、くらいの腕前だと思ってもらえれば」
そう言うとメフィスト様の顔がめちゃくちゃ優しくなった。ほんとすみません。
「そっか。じゃあ明日はタクシー呼ぼうね」
すみません!!! ちなみに明日は大貴族会である。アムリリス様が主催で私にも招待状をいただいたので久しぶりに貴族みたいな顔をせねばならないし、挨拶やなんかもメフィスト様と並んでする必要がある。
……というか、この方は私をなんと言って紹介する気なんだ? 正確な私の肩書は悪魔学校6年生であり、メフィスト様の秘書(研修中)である。それを馬鹿正直には言うまいと思うけど、じゃあ、なんなのかは謎のまま……。
961昼時、メフィスト様に聞かれた。私はすんっと真顔で少し考えてから、
「免許は持ってます」
と、事実のみを伝える。
「苦手?」
「……得意では、ないです。その……理論上可能、くらいの腕前だと思ってもらえれば」
そう言うとメフィスト様の顔がめちゃくちゃ優しくなった。ほんとすみません。
「そっか。じゃあ明日はタクシー呼ぼうね」
すみません!!! ちなみに明日は大貴族会である。アムリリス様が主催で私にも招待状をいただいたので久しぶりに貴族みたいな顔をせねばならないし、挨拶やなんかもメフィスト様と並んでする必要がある。
……というか、この方は私をなんと言って紹介する気なんだ? 正確な私の肩書は悪魔学校6年生であり、メフィスト様の秘書(研修中)である。それを馬鹿正直には言うまいと思うけど、じゃあ、なんなのかは謎のまま……。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfst秘書🌸(悪魔学校6年生)がmfstにチェスを教わる話
……便宜上チェスって呼ぶけど、mfの机の上にあったあのボドゲの名前を教えてほしい。
12/23盤外の指し手として育成され中「チェスできる?」
「できないです」
我が主の質問に私はにべもなく答えた。チェスは出来ないんすわ。しかしメフィスト様はニコーっと笑って、じゃあ教えてあげるね♡と逆に嬉しそうにしている。
「メフィスト様」
「うん?」
「先にこちらを」
私は手に持っていた書類の山を机に積んだ。メフィスト様の笑顔がすんっと引っ込む。そもそも何をしていたかと言えば大掃除である。本棚や書棚、机の中の紙類を全部出してきて、要る要らないをしている。
今メフィスト様の目の前に積んだ分は中身を確認して年内に返事を出す必要があるものだ。要らないものは先程からまとめて焼却炉へと往復している。
「適当に返してもらっていいよ」
「適当に返せるものはこちらに積んでおります。その山はメフィスト様に返していただく必要のあるもののみですよ」
1262「できないです」
我が主の質問に私はにべもなく答えた。チェスは出来ないんすわ。しかしメフィスト様はニコーっと笑って、じゃあ教えてあげるね♡と逆に嬉しそうにしている。
「メフィスト様」
「うん?」
「先にこちらを」
私は手に持っていた書類の山を机に積んだ。メフィスト様の笑顔がすんっと引っ込む。そもそも何をしていたかと言えば大掃除である。本棚や書棚、机の中の紙類を全部出してきて、要る要らないをしている。
今メフィスト様の目の前に積んだ分は中身を確認して年内に返事を出す必要があるものだ。要らないものは先程からまとめて焼却炉へと往復している。
「適当に返してもらっていいよ」
「適当に返せるものはこちらに積んでおります。その山はメフィスト様に返していただく必要のあるもののみですよ」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstとごはんを食べる話。自分で作ったごはんって全部同じ味がするよね。
12/22味の決め手は メフィスト様は深々と息を吐きながら手を合わせた。
「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
「美味しかった」
「お口に合ってなによりです」
昼ごはんのお皿やカトラリーをワゴンに下げているとメフィスト様はぐったりとテーブルに上半身を投げ出している。ずいぶんお疲れのご様子だ。
昨晩も貴族会だったし、年末進行で忙しいし。一緒にゆっくり食事をするのも久しぶりだ。食事自体は出来るだけ一緒に摂るようにはしているけれど、互いに仕事をしつつ報告をしつつの片手間だったから。
「昨日のごはんは全然おいしくなかった」
「そですね」
昨日のごはんとは貴族会で提供されたメニューである。立食形式であることもあり、まあ、素材は悪くないんだろうけど、手はかかっていない、見た目重視な感じのアレだった。
833「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
「美味しかった」
「お口に合ってなによりです」
昼ごはんのお皿やカトラリーをワゴンに下げているとメフィスト様はぐったりとテーブルに上半身を投げ出している。ずいぶんお疲れのご様子だ。
昨晩も貴族会だったし、年末進行で忙しいし。一緒にゆっくり食事をするのも久しぶりだ。食事自体は出来るだけ一緒に摂るようにはしているけれど、互いに仕事をしつつ報告をしつつの片手間だったから。
「昨日のごはんは全然おいしくなかった」
「そですね」
昨日のごはんとは貴族会で提供されたメニューである。立食形式であることもあり、まあ、素材は悪くないんだろうけど、手はかかっていない、見た目重視な感じのアレだった。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと貴族会に行く話。mfstとfnrrには口喧嘩してほしい。
12/21なんでこのヒトたちすぐ喧嘩するん? コポっと小さく泡が立つ。隣りに立つ我が主が正面を向いたまま、斜め後ろに控える私には盗聴防止魔術を使いながら話しかける。
『この貴族は?』
『挨拶程度でかまいません。ご子息をメフィスト様に会わせたいらしく』
『あちらのお嬢さんは?』
『話を聞く価値があるかと。商家の女主人でいらっしゃいますが、少し前から大掛かりな商いの用意をされているそうで』
なにをしているかと言えば貴族会である。メフィスト様の側に控えて、挨拶をしてくる貴族たちの情報を伝えている。私たちはほとんど口を動かさず傍目には笑顔で挨拶を受ける新しく若い13冠の青年と、側仕えのSDにしか見えないはずだ。
……そう見えるように頑張っております。なにが怖いって、メフィスト様が私への問いかけと、挨拶への返事を同時にこなしていることだ。どうやって同時に発音してるのかちっともわからん。
1326『この貴族は?』
『挨拶程度でかまいません。ご子息をメフィスト様に会わせたいらしく』
『あちらのお嬢さんは?』
『話を聞く価値があるかと。商家の女主人でいらっしゃいますが、少し前から大掛かりな商いの用意をされているそうで』
なにをしているかと言えば貴族会である。メフィスト様の側に控えて、挨拶をしてくる貴族たちの情報を伝えている。私たちはほとんど口を動かさず傍目には笑顔で挨拶を受ける新しく若い13冠の青年と、側仕えのSDにしか見えないはずだ。
……そう見えるように頑張っております。なにが怖いって、メフィスト様が私への問いかけと、挨拶への返事を同時にこなしていることだ。どうやって同時に発音してるのかちっともわからん。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstは出てこないけどmfst秘書🌸とprちゃん様が言い合ってるだけの話です。
どこかで出したかったので出せて良かった。
12/20ムカつくので自慢だけして帰る さて、直近でやらねばならぬのがベリアール様からの依頼である。13冠の統治する範囲の丁度中間で、かつ近くには貴族の邸宅街のある場所に魔獣が住み着いているので駆除されたし、というものだ。
その13冠の一人が我がメフィスト様、もう一人がバール様というわけで、私と何故かポロちゃん様がおいでなすった。
「あーら、あんたなの。相変わらず貧相な佇まいだこと。デルちゃんとは比べようもないわね!!」
「何故ポロちゃん様が?」
「あの男に暇なら行ってこいって追い出されたの。悪魔使いが荒いわ!!」
でもね、とポロちゃん様はニターっと笑って声を潜めた。
「アタシなら、あんたに誑かされないでしょ。相変わらずあの男はあんたに甘いわね!!!」
1169その13冠の一人が我がメフィスト様、もう一人がバール様というわけで、私と何故かポロちゃん様がおいでなすった。
「あーら、あんたなの。相変わらず貧相な佇まいだこと。デルちゃんとは比べようもないわね!!」
「何故ポロちゃん様が?」
「あの男に暇なら行ってこいって追い出されたの。悪魔使いが荒いわ!!」
でもね、とポロちゃん様はニターっと笑って声を潜めた。
「アタシなら、あんたに誑かされないでしょ。相変わらずあの男はあんたに甘いわね!!!」
nappa_fake
DONE #mirmプラス起きてこないmfstと主婦みたいになってる🌸の話。
寝起きのメフィ様見たくない? 見たいでしょ。
12/19年始に向けて年末進行「起きてください、メフィスト様。起きてください!」
私はベッドから断固出ない構えの主を叩き起こしている。昨晩の貴族会が面倒だったらしく、起きたくないそうだ。
「やだ……まだ寝る……」
「せめてベリアール様から依頼に返事を書いてください! いえこの際私が書くので進捗を! 教えてください!!」
「……」
ダメだ。起きない。私はベリアール様からの依頼の手紙を確認する。まだ少し余裕が……あると……言えなくもない……。
怒られるのはメフィスト様だしな!! と、開き直って、ベッドの横に手紙と返事を書くための書式やペンを並べて置いておく。
メフィスト様が書斎にいないならいないで、今のうちに掃除をしてしまいたいのだ。なにしろ年末なので。
1068私はベッドから断固出ない構えの主を叩き起こしている。昨晩の貴族会が面倒だったらしく、起きたくないそうだ。
「やだ……まだ寝る……」
「せめてベリアール様から依頼に返事を書いてください! いえこの際私が書くので進捗を! 教えてください!!」
「……」
ダメだ。起きない。私はベリアール様からの依頼の手紙を確認する。まだ少し余裕が……あると……言えなくもない……。
怒られるのはメフィスト様だしな!! と、開き直って、ベッドの横に手紙と返事を書くための書式やペンを並べて置いておく。
メフィスト様が書斎にいないならいないで、今のうちに掃除をしてしまいたいのだ。なにしろ年末なので。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと貴族会に行く🌸の話。メフィ様にワガママ言って欲しかった。
12/18俺の手は一人専用 はい、と言うわけで貴族会です。私はメフィスト様の斜め後ろについてメフィスト様が受け取った名刺を回収したり、話しかけてきた貴族について耳打ちしたりしている。
時折綺麗なお姉さんがメフィスト様をダンスに誘うけど、メフィスト様は毎回適当に断っていた。
「先程のお嬢様は踊っておいて損はないと思いますけど」
「あるから踊らない」
損があるのか……。まあ私としてはメフィスト様が他の女性と踊るのは全然、ぜーんぜん! 面白くないので、踊らないでもらって大丈夫です。
そうやって私とヒソヒソとしている間にも北部の有名な貴族の男性が話しかけてきた。美しいお嬢さんを連れていて、良ければ踊ってやってほしいとか言っている。
「手前味噌ではありますが、なかなか踊りの上手い娘ですので貴族会デビューに一つお願いできませんかな」
1537時折綺麗なお姉さんがメフィスト様をダンスに誘うけど、メフィスト様は毎回適当に断っていた。
「先程のお嬢様は踊っておいて損はないと思いますけど」
「あるから踊らない」
損があるのか……。まあ私としてはメフィスト様が他の女性と踊るのは全然、ぜーんぜん! 面白くないので、踊らないでもらって大丈夫です。
そうやって私とヒソヒソとしている間にも北部の有名な貴族の男性が話しかけてきた。美しいお嬢さんを連れていて、良ければ踊ってやってほしいとか言っている。
「手前味噌ではありますが、なかなか踊りの上手い娘ですので貴族会デビューに一つお願いできませんかな」
nappa_fake
DONE #mirmプラスデビラム様にmfstにスーツを選ぶ話。
楽しいよね、メンズフォーマル選ぶの。私はスリーピースとタイピンが好きです。
12/17頭から爪の先まで私の色で染める「ふんふふーん」
私はメフィスト邸の衣装部屋で鼻歌を歌いながら小躍りしていた。何故なら明日は貴族会! 貴族会そのものは別にぜーんぜん楽しくも楽しみでもないけど、メフィスト様に仕立てたばかりのスーツを着ていただけるのだ!!! やったあ!!
しかも私は付き添いで行くだけなので、目立たないスーツを着て(それでもメフィスト様が選んだちゃんと仕立てたものだし、さり気なくお揃いなのだけど)、大人しくしていれば良い。わー、楽ちん!
とは言え参加予定の貴族の方々は一通り顔と名前は確認してあるし、それぞれの派閥とか最近の動向なんかもそれなりに調べてある。メフィスト様が挨拶をされたときに、どんな思惑を持ってどんな話をしてくるのか私の方で気にしなくてはいけないし、メフィスト様にも共有してある。
1106私はメフィスト邸の衣装部屋で鼻歌を歌いながら小躍りしていた。何故なら明日は貴族会! 貴族会そのものは別にぜーんぜん楽しくも楽しみでもないけど、メフィスト様に仕立てたばかりのスーツを着ていただけるのだ!!! やったあ!!
しかも私は付き添いで行くだけなので、目立たないスーツを着て(それでもメフィスト様が選んだちゃんと仕立てたものだし、さり気なくお揃いなのだけど)、大人しくしていれば良い。わー、楽ちん!
とは言え参加予定の貴族の方々は一通り顔と名前は確認してあるし、それぞれの派閥とか最近の動向なんかもそれなりに調べてある。メフィスト様が挨拶をされたときに、どんな思惑を持ってどんな話をしてくるのか私の方で気にしなくてはいけないし、メフィスト様にも共有してある。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstにイルミネーションを見に連れて行かれる🌸の話
年末年始のSDの皆さん、忙しそうだよね〜
12/16一番キラキラ「イルミネーションですか」
「うん。もうすぐ13月だからね。年末年始に向けて街中飾り付けてあるんだよ」
「へー」
私は目の下を真っ黒にして相槌を打った。逆に言えば相槌しか打たなかった。今めちゃくそに忙しいからである。
まず貴族会がある。今週半ばと週末にある。そのあと来週半ばに大貴族会がある。なんならその後にも2回ほど貴族会がある。それぞれの参加者を暗記して挨拶した方がいい悪魔を確認する。新人13冠のメフィスト様にはたぶんひっきりなしに挨拶がされるので、私はそれを把握しておかなくてはいけない。
次に年末なので各所からのトラブル対応に追われている。統治者として助けを求められたり、仲裁を頼まれたりしている。出向かないといけないものは少ないけれど、それでも人間界の言葉で言う大岡裁き的な対処が求められるので内容を端的にまとめてメフィスト様に方針を決めてもらい、それを私が手紙に書いて返信している。
1451「うん。もうすぐ13月だからね。年末年始に向けて街中飾り付けてあるんだよ」
「へー」
私は目の下を真っ黒にして相槌を打った。逆に言えば相槌しか打たなかった。今めちゃくそに忙しいからである。
まず貴族会がある。今週半ばと週末にある。そのあと来週半ばに大貴族会がある。なんならその後にも2回ほど貴族会がある。それぞれの参加者を暗記して挨拶した方がいい悪魔を確認する。新人13冠のメフィスト様にはたぶんひっきりなしに挨拶がされるので、私はそれを把握しておかなくてはいけない。
次に年末なので各所からのトラブル対応に追われている。統治者として助けを求められたり、仲裁を頼まれたりしている。出向かないといけないものは少ないけれど、それでも人間界の言葉で言う大岡裁き的な対処が求められるので内容を端的にまとめてメフィスト様に方針を決めてもらい、それを私が手紙に書いて返信している。
nappa_fake
DONE #mirmプラス新13冠3人が仲良いと楽しいな、という妄想です。bck、nrnaがmfstと秘書🌸についてダラダラ話しているだけ。
12/15勝手にやってくれて構わないから、巻き込んでくれるなと アッチ、バルバトス・バチコがバベルの665階にある集い用の部屋に行くと、いたのはナルニアだけだった。
「よう」
「うん」
挨拶をして……挨拶か? まあ挨拶だ。挨拶をして隣に座る。ナルニアはなんにも言わないので、アッチは勝手に近況とか雑談みたいなことをつらつら喋る。
「あの娘がいるところでメフィストと関わりすぎるのは避けるべきだな」
「は? なんだいきなり。」
いつもは黙ったまま相槌すら打たないナルニアがいきなり言い出した。
「メフィストが連れている娘、アレの前でメフィストとべたべたするなと」
「あのメフィストがバカみたいにかわいがってる秘書? つーかメフィストとべたべたしたことがねえよ」
「お前の感覚だとそうなるのだろうが。……これだからちんちくりんは」
1386「よう」
「うん」
挨拶をして……挨拶か? まあ挨拶だ。挨拶をして隣に座る。ナルニアはなんにも言わないので、アッチは勝手に近況とか雑談みたいなことをつらつら喋る。
「あの娘がいるところでメフィストと関わりすぎるのは避けるべきだな」
「は? なんだいきなり。」
いつもは黙ったまま相槌すら打たないナルニアがいきなり言い出した。
「メフィストが連れている娘、アレの前でメフィストとべたべたするなと」
「あのメフィストがバカみたいにかわいがってる秘書? つーかメフィストとべたべたしたことがねえよ」
「お前の感覚だとそうなるのだろうが。……これだからちんちくりんは」
nappa_fake
DONE #mirmプラス嫉妬するmfstをなだめる話。
なだめるっていうか、甘やかすっていうか。拗ねてほしいよね。
12/14泣き止むまで甘やかして 報告のために秘書を連れて13冠である俺、メフィストはバベルへ行った。ベルゼビュート様に報告を終えて秘書が待つと言っていた食堂へ行くと話し声がする。
覗くとそこには俺のかわいい秘書と英雄バールが喋っていた。
「だからー、そんなもので釣られないです!」
「どうだかな」
「いーっ」
「テメエの飼い主のお戻りだぞ」
声をかけそびれていると、バール氏が振り向いてニヤーっと笑う。俺を見上げて彼女はパッと笑顔になるもバール氏を睨んで、
「飼い主とか言うな!!」
と怒って立ち上がる。バール氏の方もハイハイと聞き流して立ち上がり、失礼するぜと食堂を出て行った。
「お見苦しいところをお見せしました。メフィスト様。御用はお済みでしょうか?」
1144覗くとそこには俺のかわいい秘書と英雄バールが喋っていた。
「だからー、そんなもので釣られないです!」
「どうだかな」
「いーっ」
「テメエの飼い主のお戻りだぞ」
声をかけそびれていると、バール氏が振り向いてニヤーっと笑う。俺を見上げて彼女はパッと笑顔になるもバール氏を睨んで、
「飼い主とか言うな!!」
と怒って立ち上がる。バール氏の方もハイハイと聞き流して立ち上がり、失礼するぜと食堂を出て行った。
「お見苦しいところをお見せしました。メフィスト様。御用はお済みでしょうか?」
nappa_fake
DONE #mirmプラス同期の13冠に嫉妬するmfst秘書🌸の話。
なんともないのは解ってるのにイラッとしちゃうの、あるよね。
12/13他愛もない嫉妬心を安心させて バベルにてメフィスト様が13冠の集いに参加されているので、秘書である私はバベル内の食堂で夜ごはんを食べていた。集いの日は食堂のごはんも豪華なので嬉しい。
時間になったら665階に上がってメフィスト様が出てくるのを待つ。他のSDの方と並んで待っていると扉が開いた。
「メフィスト! またアッチに面倒事押し付けやがって!!」
「俺も忙しいからさあ」
「アッチも忙しいわ!! ナルニア! テメーもだぞ!」
「貴様が鈍臭いのが悪い」
「鈍臭いだと!?」
そこでメフィスト様が私に気付いて、じゃあねーとか言ってバチコちゃん、ナルニア様と別れてこちらへとやってくる。
「お待たせ。帰ろうか。……って、どしたの」
「……なんでも、ないです。帰りましょう」
1088時間になったら665階に上がってメフィスト様が出てくるのを待つ。他のSDの方と並んで待っていると扉が開いた。
「メフィスト! またアッチに面倒事押し付けやがって!!」
「俺も忙しいからさあ」
「アッチも忙しいわ!! ナルニア! テメーもだぞ!」
「貴様が鈍臭いのが悪い」
「鈍臭いだと!?」
そこでメフィスト様が私に気付いて、じゃあねーとか言ってバチコちゃん、ナルニア様と別れてこちらへとやってくる。
「お待たせ。帰ろうか。……って、どしたの」
「……なんでも、ないです。帰りましょう」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstの秘書🌸が狙われる話。おサリを蹴落とすためにペラ様狙われたりすると思うんだけど、あるよね?そういうの、あるよね!!
12/12なんでかは解らないけどだいたい筒抜け 今日はメフィスト様とは別行動で、一人で荷物の引き取りに行っていた。荷物を引き取って帰宅すべくパタパタ飛んでいると、複数の羽音が聞こえて、おやと思ったら囲まれた。
囲んできた悪魔たちは一様に人相が悪い。まーチンピラとかそういう感じ。オチョやキリヲくんほど気持ち悪くないけど、ろくでもねえ用事だろうなあ。
「おい、女。ついてこい。抵抗しなければかわいがってやる」
テンプレかよ、みたいなセリフを私の正面の悪魔が吐いた。
「……目的は? 私を連れて行く、目的」
「強がっていられんのも今のうちよ。てめーメフィストの部下だろ? あの新参13冠を引き下ろす駒になってもらう」
おお、思ったより一通り教えてくれた。けど、止めといた方がいいんじゃないかな……。たぶん、この人らが思うよりメフィスト様はブチ切れるし。
1141囲んできた悪魔たちは一様に人相が悪い。まーチンピラとかそういう感じ。オチョやキリヲくんほど気持ち悪くないけど、ろくでもねえ用事だろうなあ。
「おい、女。ついてこい。抵抗しなければかわいがってやる」
テンプレかよ、みたいなセリフを私の正面の悪魔が吐いた。
「……目的は? 私を連れて行く、目的」
「強がっていられんのも今のうちよ。てめーメフィストの部下だろ? あの新参13冠を引き下ろす駒になってもらう」
おお、思ったより一通り教えてくれた。けど、止めといた方がいいんじゃないかな……。たぶん、この人らが思うよりメフィスト様はブチ切れるし。
nappa_fake
DONE #mirmプラスお誘いの確認に行くmfst秘書の🌸の話。
mfstはあまり出てこない。出てこないけど🌸がバカ言ってる。
12/11私とのカップリングはあなただけだ「アムリリス様。今よろしいでしょうか」
魔界塔にてメフィスト様が報告に上がっている間、私はアムリリス様に声をかけていた。
「あらん、メフィスト様の秘書ちゃん。どうかなさった?」
「メフィスト様から大貴族会の招待状を頂戴したのですが、アムリリス様からだと」
「ええ、そうよん」
アムリリス様はそれはそれは美しい笑顔で頷いた。
「あなた方の元にも貴族会、大貴族会の招待状が届いているでしょう? けど、あなた宛の招待状が届いているものはお断りしているのではなくて?」
「はい」
「けどねん、隠されると暴きたくなるものでしょう? であれば、同じ魑魅魍魎でも顔を知る魑魅魍魎の方がよろしいのではなくて?」
「……お気遣い、痛み入ります」
988魔界塔にてメフィスト様が報告に上がっている間、私はアムリリス様に声をかけていた。
「あらん、メフィスト様の秘書ちゃん。どうかなさった?」
「メフィスト様から大貴族会の招待状を頂戴したのですが、アムリリス様からだと」
「ええ、そうよん」
アムリリス様はそれはそれは美しい笑顔で頷いた。
「あなた方の元にも貴族会、大貴族会の招待状が届いているでしょう? けど、あなた宛の招待状が届いているものはお断りしているのではなくて?」
「はい」
「けどねん、隠されると暴きたくなるものでしょう? であれば、同じ魑魅魍魎でも顔を知る魑魅魍魎の方がよろしいのではなくて?」
「……お気遣い、痛み入ります」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと大貴族会用のドレスを選ぶ話。
流れるように同じデザインで用意してほしいよね。
12/10揃いのドレスで腕を組んで「じゃあ、こっからここまで着てみてね♡」
「あの、ドレスは不要なので」
「着てみてね♡」
「ぐう」
俺のかわいい秘書に貴族会用のドレスとスーツを買いに来た。午前中に俺のスーツを選んだので、次はこの娘の分である。
……午前中は大変だった。仕立屋に入るなり彼女はめちゃくちゃにテンションを上げて、危うく店内の服を全て着させられるところだった。なんとか回避したものの彼女はなかなか粘り強くて、店員と生地やスーツの形や生地について話し込んでしまい、注文書の長さにちょっと引いた。
そして昼を挟んで俺のターンである。目星をつけておいた女性向けの仕立屋に行き、こちらは事前に何着か用意させておいたのでそれを着てもらう。
彼女は俺に甘いので笑顔で頼めばだいたいのことはやってくれるのだ。
1201「あの、ドレスは不要なので」
「着てみてね♡」
「ぐう」
俺のかわいい秘書に貴族会用のドレスとスーツを買いに来た。午前中に俺のスーツを選んだので、次はこの娘の分である。
……午前中は大変だった。仕立屋に入るなり彼女はめちゃくちゃにテンションを上げて、危うく店内の服を全て着させられるところだった。なんとか回避したものの彼女はなかなか粘り強くて、店員と生地やスーツの形や生地について話し込んでしまい、注文書の長さにちょっと引いた。
そして昼を挟んで俺のターンである。目星をつけておいた女性向けの仕立屋に行き、こちらは事前に何着か用意させておいたのでそれを着てもらう。
彼女は俺に甘いので笑顔で頼めばだいたいのことはやってくれるのだ。
nappa_fake
DONE #mirmプラス貴族会に着ていく服を買いに行くmfstと秘書🌸の話
男の人のフォーマル選ぶの楽しいよね。
12/9あなたに似合わない服などない「メフィスト様」
「だめ」
「ちょ、ちょっとだけ」
「絶対にちょっとじゃ済まないから、だめ」
「〜〜〜」
「そんな顔しても、だめ」
何を拒否されていのかと言えば、貴族会に着ていくスーツの試着である。
仕立ての良い店に来て、何着か試していただこうと思ったものの、どれを着たってメフィスト様ならカッコイイので私が選べなくなった。ので、端から端まで試着してもらおうとして拒否されている次第である。
「そんな時間はないし、年末年始の貴族会、大貴族会で着る分だけだから精々五着もあれば十分。君に着せる分も選ばないといけないし、そんなに着る必要ないよ」
「ぶー」
不貞腐れてみせたら笑いながら鼻を摘まれた。完全に子供扱い! そしてメフィスト様は非情にも店員さんに、
1257「だめ」
「ちょ、ちょっとだけ」
「絶対にちょっとじゃ済まないから、だめ」
「〜〜〜」
「そんな顔しても、だめ」
何を拒否されていのかと言えば、貴族会に着ていくスーツの試着である。
仕立ての良い店に来て、何着か試していただこうと思ったものの、どれを着たってメフィスト様ならカッコイイので私が選べなくなった。ので、端から端まで試着してもらおうとして拒否されている次第である。
「そんな時間はないし、年末年始の貴族会、大貴族会で着る分だけだから精々五着もあれば十分。君に着せる分も選ばないといけないし、そんなに着る必要ないよ」
「ぶー」
不貞腐れてみせたら笑いながら鼻を摘まれた。完全に子供扱い! そしてメフィスト様は非情にも店員さんに、
nappa_fake
DONE #mirmプラス年末年始のお誘いを選ぶmfstと🌸の話。
年末年始はきっとデビラムもデビキュラムもたくさんあるんだろうな……という妄想です。
偉い人ほど付き人も狙われるやろ…と思うんですけど、おサリの寝首をかくために人質(悪魔質)として狙われるペラ様見たいよね。私は見たいよ。
12/8威光の影で暗躍する係でいさせてほしい というわけで年末である。貴族会へのお誘いが山のように来ているので、私の判断で行く行かないをざっくりわける。判断基準は規模と地域、地域から予想される参加者である。
さらに大貴族会の開催もあって、そちらは必須なのでそちらとの日程も鑑みてキツくならないものを……できるだけ……面倒くせえ……。
「どれに出るか決まった?」
「概ね。こちら確認をお願いします」
「君はどういう立場で出るの?」
「基本的にはメフィスト様の付き人という扱いになります。それであれば招待状がなくともお側におれますので」
「……」
メフィスト様がめちゃくちゃ不満そうな顔をした。いや、笑顔なんだけど。けど目が全然笑っとらんな。こわっ。
「あの……?」
1201さらに大貴族会の開催もあって、そちらは必須なのでそちらとの日程も鑑みてキツくならないものを……できるだけ……面倒くせえ……。
「どれに出るか決まった?」
「概ね。こちら確認をお願いします」
「君はどういう立場で出るの?」
「基本的にはメフィスト様の付き人という扱いになります。それであれば招待状がなくともお側におれますので」
「……」
メフィスト様がめちゃくちゃ不満そうな顔をした。いや、笑顔なんだけど。けど目が全然笑っとらんな。こわっ。
「あの……?」
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstに甘やかされる話。や、12月ハチャメチャ忙しくてケーキ食べてる暇とかないよね……。
12/7甘やかして、先のことを忘れさせて 悪魔学校の帰り道、メフィスト様とマジカルストリートを歩いているとケーキやスイーツのギフトセットがそこかしこで売られていた。もうすぐ年末だからなー。
年末になるとなにがあるか。良い話と悪い話があって、良い話は休めることである。13月中は丸っと休める。毎朝メフィスト様と起きるや起きざるやでハチャメチャ揉めているけれど、13月中くらいは一緒に寝ていても良いかもしれない。
悪い話は13月前後がバカみたいに忙しいことだ。12月中は貴族会への誘いやトラブル対応が増えるし、1月に入るとそれはそれで貴族会への誘いが増えて13冠の集いもあるので準備にバタつく。
考えるだけで目眩がしそうだけど、気付くとメフィスト様がこちらを覗き込んでいた。
783年末になるとなにがあるか。良い話と悪い話があって、良い話は休めることである。13月中は丸っと休める。毎朝メフィスト様と起きるや起きざるやでハチャメチャ揉めているけれど、13月中くらいは一緒に寝ていても良いかもしれない。
悪い話は13月前後がバカみたいに忙しいことだ。12月中は貴族会への誘いやトラブル対応が増えるし、1月に入るとそれはそれで貴族会への誘いが増えて13冠の集いもあるので準備にバタつく。
考えるだけで目眩がしそうだけど、気付くとメフィスト様がこちらを覗き込んでいた。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstと早起きする🌸の話
まちが来るまでペラ様とおサリはそれぞれ一人で食べてたのだろうか……という疑問がずっとあるんだよね。
12/6朝の陽射しと仄暗い下心 俺の秘書の朝は早い。目が覚めるとだいたいいないか、起こされるかどちらかだ。本人は
「主人より遅起きする秘書ないしSDはいません」
と言うけどSDじゃないし、起きたときに腕の中にいるとすんごい幸せだから寝ててほしい。俺が頼んだことのおおよそは聞いてくれるけど、たまにダメなこともあって早起きについてもダメなことの1つだった。(あとは風呂。よほどの理由がないと一緒に入ってくれない)
「おはようございます。メフィスト様」
「……おはよ」
今日も起こされた。もちろん給仕服やスーツでぴしっとしてるのも好きなんだけど、パジャマでふにゃっとしてるところも好きなので、今日も見損ねたな……という、ちょっと拗ねた気持ちから朝が始まる。
1094「主人より遅起きする秘書ないしSDはいません」
と言うけどSDじゃないし、起きたときに腕の中にいるとすんごい幸せだから寝ててほしい。俺が頼んだことのおおよそは聞いてくれるけど、たまにダメなこともあって早起きについてもダメなことの1つだった。(あとは風呂。よほどの理由がないと一緒に入ってくれない)
「おはようございます。メフィスト様」
「……おはよ」
今日も起こされた。もちろん給仕服やスーツでぴしっとしてるのも好きなんだけど、パジャマでふにゃっとしてるところも好きなので、今日も見損ねたな……という、ちょっと拗ねた気持ちから朝が始まる。
nappa_fake
DONE #mirmプラスazmとmfstを待つ話。昨日の話の🌸サイドの話です。
12/5手綱の主が帰るのを待つ メフィスト様と共にバベルへやってきたらナルニア様と鉢合わせた。メフィスト様はナルニア様と報告に向かわれるということで、私は食堂で待機しようと頭を下げて歩き始めると隣に誰か来た。
見上げたら魔関署のイケメンで、……名前、知らない……見たことはあるし、たぶんエライ悪魔……。
たぶんエライ悪魔は私の顔を見て溜息を吐いてから、
「魔関署の牙隊、アミィ・アザミ。ナルニア様の御用が終わるまで共に待機させてもらう」
とぶっきらぼうに言った。
「メフィスト様の秘書です。私は食堂に参りますがアミィ様もそちらでよろしいですか?」
「かまわん」
ぶっきらぼうなイケメンことアミィ様はハチャメチャに無愛想な顔をしつつも私と歩調を合わせてついてくるので、たぶんただの不器用さんなのだろう。
970見上げたら魔関署のイケメンで、……名前、知らない……見たことはあるし、たぶんエライ悪魔……。
たぶんエライ悪魔は私の顔を見て溜息を吐いてから、
「魔関署の牙隊、アミィ・アザミ。ナルニア様の御用が終わるまで共に待機させてもらう」
とぶっきらぼうに言った。
「メフィスト様の秘書です。私は食堂に参りますがアミィ様もそちらでよろしいですか?」
「かまわん」
ぶっきらぼうなイケメンことアミィ様はハチャメチャに無愛想な顔をしつつも私と歩調を合わせてついてくるので、たぶんただの不器用さんなのだろう。
nappa_fake
DONE #mirmプラスmfstが嫉妬、というかちょっとヤンデレな話。
12/4たまに鳥籠に入れておけば良かったと後悔する 秘書と共にバベルへやってきて、彼女と別れて報告に行こうとしたらナルニアくんが来た。行き先が一緒だったので並んで歩き出して、ふと振り返ったら俺の秘書がナルニアくんが連れてきた魔関署の悪魔と並んで話しながら歩いている。
それだけでもう、めちゃくちゃ嫌なのでナルニアくんに先行っててと言って彼女を追いかける。
「メフィスト様、いかがなさいましたか?」
振り向いてふわりと笑うから、安心した気持ちと隣に突っ立っている魔関署の悪魔に見せたくない気持ちとでなにも言えず、ちょっと悩んでからやっと出てきた言葉は、
「急いで終わらせてくるね」
だった。我ながら情けないこと言ったと思う。けれど彼女は、
「お待ちしております」
988それだけでもう、めちゃくちゃ嫌なのでナルニアくんに先行っててと言って彼女を追いかける。
「メフィスト様、いかがなさいましたか?」
振り向いてふわりと笑うから、安心した気持ちと隣に突っ立っている魔関署の悪魔に見せたくない気持ちとでなにも言えず、ちょっと悩んでからやっと出てきた言葉は、
「急いで終わらせてくるね」
だった。我ながら情けないこと言ったと思う。けれど彼女は、
「お待ちしております」
nappa_fake
DONEイケメンを甘やかすのは私の癖です。そのうちアザミ大佐をぐっだぐだに甘やかすやつ書きたいね
12/3お世話というより甘やかしであり、甘やかすのはもはや趣味 寒くて朝起きるのが一苦労になってきた。目が覚めたら部屋を魔術で温める。それからメフィスト様の腕をどかして体を起こす。体を起こすともう一回腕が絡まってくるのでどかして、すると体ごと乗っかってくるのでどかして……と、メフィスト様が諦めるまで格闘し、なんとかベッドから這い出る。
起きたら身支度を整えて新聞やら手紙を仕分けて朝ごはんを用意、終わったらメフィスト様を起こして支度を手伝う。
と言っても一人でベッドを出たことに対する恨み言をしばらく聞けば自分で起きるので、起こすとか手伝いというより甘やかしに行くようなものだと思っている。
「お時間です、メフィスト様。おはようございます」
「おはよ」
メフィスト様は目も開けずに腕を広げるので、はいはいとそこに収まる。
1063起きたら身支度を整えて新聞やら手紙を仕分けて朝ごはんを用意、終わったらメフィスト様を起こして支度を手伝う。
と言っても一人でベッドを出たことに対する恨み言をしばらく聞けば自分で起きるので、起こすとか手伝いというより甘やかしに行くようなものだと思っている。
「お時間です、メフィスト様。おはようございます」
「おはよ」
メフィスト様は目も開けずに腕を広げるので、はいはいとそこに収まる。
nappa_fake
DONE12/2君のことならお見通し 冬の夜。お偉い貴族悪魔と会食を終えたメフィスト様と私は並んで歩いていた。飛ばないのは私が微力のお酒で酔っ払っているからである。
元々弱いけど、最低限食前酒を舐めるくらいなら平気。けど今日は食後のデザートにもお酒が含まれていたのでちょっとぽやっとしている。飛べると言ったけどメフィスト様がダメだと言うので、こうして手を引かれて歩いている。
「もう酔いも冷めましたし、飛べますよ」
「ダメ。もうちょっと歩こう」
もちろん並んで歩くのはやぶさかでない。夜風は涼しく繋がる手は温かい。空は星でいっぱいで素敵な夜だ。
「星がいっぱいですね」
「こればっかりは昔と変わらないな」
「占星も古い学問ですものね」
「昔の王の付き悪魔で占星にすごくこだわる悪魔がいてね」
838元々弱いけど、最低限食前酒を舐めるくらいなら平気。けど今日は食後のデザートにもお酒が含まれていたのでちょっとぽやっとしている。飛べると言ったけどメフィスト様がダメだと言うので、こうして手を引かれて歩いている。
「もう酔いも冷めましたし、飛べますよ」
「ダメ。もうちょっと歩こう」
もちろん並んで歩くのはやぶさかでない。夜風は涼しく繋がる手は温かい。空は星でいっぱいで素敵な夜だ。
「星がいっぱいですね」
「こればっかりは昔と変わらないな」
「占星も古い学問ですものね」
「昔の王の付き悪魔で占星にすごくこだわる悪魔がいてね」
nappa_fake
DONE12/1あなたの目の下の隈が消えるまで 12月に入り、我々……メフィスト様と私は訳がわからないレベルで忙しかった。具体的に言うとベッドに入って互いに抱きしめあうと同時に寝落ちしてコトに及べないくらい忙しかった。
そのせい……だけではないだろうけど、メフィスト様の機嫌がいたく悪い。人相が悪くなったし(それでもカッコいい。写真撮ったらキレられそうで撮れないけど)、治めている土地でのトラブル解決が雑になっている。喧嘩? 両方吊るせばいいんじゃない? みたいな。概ね同意なのだけど、一応経緯の確認くらいしましょうね……。
しかしここは秘書兼SD(非公認)として、どうにかメフィスト様を休ませる必要があると見た。毎日甘いモノを欠かさないようにはしているけど、なんかこう、根本原因を除く、のは無理なんだけど、もうちょっと効果的な対処をですね……。
981そのせい……だけではないだろうけど、メフィスト様の機嫌がいたく悪い。人相が悪くなったし(それでもカッコいい。写真撮ったらキレられそうで撮れないけど)、治めている土地でのトラブル解決が雑になっている。喧嘩? 両方吊るせばいいんじゃない? みたいな。概ね同意なのだけど、一応経緯の確認くらいしましょうね……。
しかしここは秘書兼SD(非公認)として、どうにかメフィスト様を休ませる必要があると見た。毎日甘いモノを欠かさないようにはしているけど、なんかこう、根本原因を除く、のは無理なんだけど、もうちょっと効果的な対処をですね……。