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DONEイケメンを甘やかすのは私の癖です。そのうちアザミ大佐をぐっだぐだに甘やかすやつ書きたいね
12/3お世話というより甘やかしであり、甘やかすのはもはや趣味 寒くて朝起きるのが一苦労になってきた。目が覚めたら部屋を魔術で温める。それからメフィスト様の腕をどかして体を起こす。体を起こすともう一回腕が絡まってくるのでどかして、すると体ごと乗っかってくるのでどかして……と、メフィスト様が諦めるまで格闘し、なんとかベッドから這い出る。
起きたら身支度を整えて新聞やら手紙を仕分けて朝ごはんを用意、終わったらメフィスト様を起こして支度を手伝う。
と言っても一人でベッドを出たことに対する恨み言をしばらく聞けば自分で起きるので、起こすとか手伝いというより甘やかしに行くようなものだと思っている。
「お時間です、メフィスト様。おはようございます」
「おはよ」
メフィスト様は目も開けずに腕を広げるので、はいはいとそこに収まる。
1063起きたら身支度を整えて新聞やら手紙を仕分けて朝ごはんを用意、終わったらメフィスト様を起こして支度を手伝う。
と言っても一人でベッドを出たことに対する恨み言をしばらく聞けば自分で起きるので、起こすとか手伝いというより甘やかしに行くようなものだと思っている。
「お時間です、メフィスト様。おはようございます」
「おはよ」
メフィスト様は目も開けずに腕を広げるので、はいはいとそこに収まる。
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DONE12/2君のことならお見通し 冬の夜。お偉い貴族悪魔と会食を終えたメフィスト様と私は並んで歩いていた。飛ばないのは私が微力のお酒で酔っ払っているからである。
元々弱いけど、最低限食前酒を舐めるくらいなら平気。けど今日は食後のデザートにもお酒が含まれていたのでちょっとぽやっとしている。飛べると言ったけどメフィスト様がダメだと言うので、こうして手を引かれて歩いている。
「もう酔いも冷めましたし、飛べますよ」
「ダメ。もうちょっと歩こう」
もちろん並んで歩くのはやぶさかでない。夜風は涼しく繋がる手は温かい。空は星でいっぱいで素敵な夜だ。
「星がいっぱいですね」
「こればっかりは昔と変わらないな」
「占星も古い学問ですものね」
「昔の王の付き悪魔で占星にすごくこだわる悪魔がいてね」
838元々弱いけど、最低限食前酒を舐めるくらいなら平気。けど今日は食後のデザートにもお酒が含まれていたのでちょっとぽやっとしている。飛べると言ったけどメフィスト様がダメだと言うので、こうして手を引かれて歩いている。
「もう酔いも冷めましたし、飛べますよ」
「ダメ。もうちょっと歩こう」
もちろん並んで歩くのはやぶさかでない。夜風は涼しく繋がる手は温かい。空は星でいっぱいで素敵な夜だ。
「星がいっぱいですね」
「こればっかりは昔と変わらないな」
「占星も古い学問ですものね」
「昔の王の付き悪魔で占星にすごくこだわる悪魔がいてね」
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DONE12/1あなたの目の下の隈が消えるまで 12月に入り、我々……メフィスト様と私は訳がわからないレベルで忙しかった。具体的に言うとベッドに入って互いに抱きしめあうと同時に寝落ちしてコトに及べないくらい忙しかった。
そのせい……だけではないだろうけど、メフィスト様の機嫌がいたく悪い。人相が悪くなったし(それでもカッコいい。写真撮ったらキレられそうで撮れないけど)、治めている土地でのトラブル解決が雑になっている。喧嘩? 両方吊るせばいいんじゃない? みたいな。概ね同意なのだけど、一応経緯の確認くらいしましょうね……。
しかしここは秘書兼SD(非公認)として、どうにかメフィスト様を休ませる必要があると見た。毎日甘いモノを欠かさないようにはしているけど、なんかこう、根本原因を除く、のは無理なんだけど、もうちょっと効果的な対処をですね……。
981そのせい……だけではないだろうけど、メフィスト様の機嫌がいたく悪い。人相が悪くなったし(それでもカッコいい。写真撮ったらキレられそうで撮れないけど)、治めている土地でのトラブル解決が雑になっている。喧嘩? 両方吊るせばいいんじゃない? みたいな。概ね同意なのだけど、一応経緯の確認くらいしましょうね……。
しかしここは秘書兼SD(非公認)として、どうにかメフィスト様を休ませる必要があると見た。毎日甘いモノを欠かさないようにはしているけど、なんかこう、根本原因を除く、のは無理なんだけど、もうちょっと効果的な対処をですね……。
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PAST11/30なにからなにまで私のモノ「なー、メフィストって普段どんな感じなんだ?」
バベルの食堂にてメフィスト様と共に次の仕事の予定を確認していると、隣にバチコちゃんがやってきた。
「それ、俺がいる前で聞く?」
「お前ら離れないだろーが」
思いっきり嫌そうな顔をしつつ、バチコちゃんはオヤツを食べている。私にもくれたのでありがたくいただき、私の持っていたオヤツをバチコちゃんに差し出す。流れるようなオヤツ交換にメフィスト様が目を丸くする。
「普通ですよ。淡々と仕事をなさってます。バチコちゃんはどうですか?」
「書類はあんま得意じゃねえけど、本家なら手伝いもいるしぼちぼちだな。つーか、もっとべったりしてんのかと」
「家だとそうでもないです。私は家の事で走り回っていますし、メフィスト様は仕事に忙殺されていて書斎にこもりきりですし。13冠、わかってはいましたけど忙しいですよね」
853バベルの食堂にてメフィスト様と共に次の仕事の予定を確認していると、隣にバチコちゃんがやってきた。
「それ、俺がいる前で聞く?」
「お前ら離れないだろーが」
思いっきり嫌そうな顔をしつつ、バチコちゃんはオヤツを食べている。私にもくれたのでありがたくいただき、私の持っていたオヤツをバチコちゃんに差し出す。流れるようなオヤツ交換にメフィスト様が目を丸くする。
「普通ですよ。淡々と仕事をなさってます。バチコちゃんはどうですか?」
「書類はあんま得意じゃねえけど、本家なら手伝いもいるしぼちぼちだな。つーか、もっとべったりしてんのかと」
「家だとそうでもないです。私は家の事で走り回っていますし、メフィスト様は仕事に忙殺されていて書斎にこもりきりですし。13冠、わかってはいましたけど忙しいですよね」
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PAST11/29誘惑は済んでいるのでお蔵入り ある日、出先から帰るときにメフィスト様がそういえば、と口を開いた。
「悪魔学校って男子禁制の誘惑の授業あるよね」
「ありますね」
なんで知ってんだ、そんなもの。後で聞いたらまたもやイルマくんに聞いたらしい。ろくなこと聞いてこないな、このヒト。
「成績良かった?」
「いえ、辛うじて単位をもらえました。ほんと〜にギリギリでした」
そう言うとメフィスト様はビックリしたような顔をした。驚かれる理由はわからないけど、自分でもドン引きの成績だったのであまり思い出したくない。
「え、なんで」
「……その、殴って解決できる科目は得意なんですけど」
「魔歴も得意でしょ」
「あれは、まあ、みっちり見てもらってましたし、覚えれば良いので。でも誘惑って相手のことを好きにならないとダメなんですよ」
1117「悪魔学校って男子禁制の誘惑の授業あるよね」
「ありますね」
なんで知ってんだ、そんなもの。後で聞いたらまたもやイルマくんに聞いたらしい。ろくなこと聞いてこないな、このヒト。
「成績良かった?」
「いえ、辛うじて単位をもらえました。ほんと〜にギリギリでした」
そう言うとメフィスト様はビックリしたような顔をした。驚かれる理由はわからないけど、自分でもドン引きの成績だったのであまり思い出したくない。
「え、なんで」
「……その、殴って解決できる科目は得意なんですけど」
「魔歴も得意でしょ」
「あれは、まあ、みっちり見てもらってましたし、覚えれば良いので。でも誘惑って相手のことを好きにならないとダメなんですよ」
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PAST11/28酒なんて!二度と飲まない!(フラグ)「あれえ」
目が覚めたら帰宅していた。というかベッドに寝かされていた。おかしいな。バベルで女子会をしていたと思うのだけど……たしかアムリリス様にチョコレートを頂いて……?
ダメだ。そこからベッドまでの記憶がない。部屋は薄暗くて、私の服はたぶんそのまま。
「起きた?」
「メフィスト様」
部屋に明かりが灯されて目をパチパチしながら起き上がるとメフィスト様がベッドに腰を下ろす。
「あの」
「気分は悪くない? 寝てていいよ」
「えと、だいじょぶ、です?」
「寝ぼけているね。アムリリス様にもらった菓子にお酒が入っていて、倒れたから連れて帰ってきたんだよ」
「すみません……」
迂闊だった。そして不覚!! お酒は弱いから気をつけていたのに……!!
1178目が覚めたら帰宅していた。というかベッドに寝かされていた。おかしいな。バベルで女子会をしていたと思うのだけど……たしかアムリリス様にチョコレートを頂いて……?
ダメだ。そこからベッドまでの記憶がない。部屋は薄暗くて、私の服はたぶんそのまま。
「起きた?」
「メフィスト様」
部屋に明かりが灯されて目をパチパチしながら起き上がるとメフィスト様がベッドに腰を下ろす。
「あの」
「気分は悪くない? 寝てていいよ」
「えと、だいじょぶ、です?」
「寝ぼけているね。アムリリス様にもらった菓子にお酒が入っていて、倒れたから連れて帰ってきたんだよ」
「すみません……」
迂闊だった。そして不覚!! お酒は弱いから気をつけていたのに……!!
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PAST11/27最強かわいい俺の秘書(酔っ払い)「ごめんなさいねえ、メフィスト様。こんなに弱いとは思わなくて」
「いえ、見ていてくださってありがとうございます。アムリリス様」
俺はアムリリス様から秘書を受け取った。横ではバチコちゃんがそわそわしていて、オペラさんが荷物を持ってくれている。
「お先に失礼します」
頭を下げて、かわいい秘書を前に抱えてバベルを飛び立つ。
「まったく、他に男連中がいなくて良かったよ」
何事かと言えば、俺が報告に行っている間にかわいい秘書が先ほどの女性陣とお茶会をしていたらしいのだけど、アムリリス様オススメのウィスキーボンボンで酔っ払ってひっくり返ったらしい。自分が飲まないものだから(夜に支障をきたすから)、この娘が飲めるかどうか、気にしたことがなかった。
1227「いえ、見ていてくださってありがとうございます。アムリリス様」
俺はアムリリス様から秘書を受け取った。横ではバチコちゃんがそわそわしていて、オペラさんが荷物を持ってくれている。
「お先に失礼します」
頭を下げて、かわいい秘書を前に抱えてバベルを飛び立つ。
「まったく、他に男連中がいなくて良かったよ」
何事かと言えば、俺が報告に行っている間にかわいい秘書が先ほどの女性陣とお茶会をしていたらしいのだけど、アムリリス様オススメのウィスキーボンボンで酔っ払ってひっくり返ったらしい。自分が飲まないものだから(夜に支障をきたすから)、この娘が飲めるかどうか、気にしたことがなかった。
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PAST11/26初々しくはないけど、慣れるにはまだかかる「やっぱりデート止める?めちゃくちゃかわいいから、外に出したくないんだけど」
「せっかくメフィスト様とお出かけするために服を選んだのに!?」
デートとやらの日である。昼ごはんの後に気合を入れて支度をしたら、まさかのキャンセルでしょんぼりしたらメフィスト様がすんごい顔をした。イケメンが台無し……。
「そういうかわいいことを言われるとますます出られない……でもデートはしたい……」
「そんな悩まなくても。メフィスト様も用意なさってるわけですし行きましょう」
放っておくと無限に悩みそうなので腕を掴んで外に出る。羽を広げてメフィスト様を引っぱると観念したのかメフィスト様も羽を出した。
「離れないでね」
「もちろんです!」
1314「せっかくメフィスト様とお出かけするために服を選んだのに!?」
デートとやらの日である。昼ごはんの後に気合を入れて支度をしたら、まさかのキャンセルでしょんぼりしたらメフィスト様がすんごい顔をした。イケメンが台無し……。
「そういうかわいいことを言われるとますます出られない……でもデートはしたい……」
「そんな悩まなくても。メフィスト様も用意なさってるわけですし行きましょう」
放っておくと無限に悩みそうなので腕を掴んで外に出る。羽を広げてメフィスト様を引っぱると観念したのかメフィスト様も羽を出した。
「離れないでね」
「もちろんです!」
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PAST11/25貴方とのお出かけなら呼び方はなんでもいいんだ「デートをしよう。ちなみにデートというのは男女でお出かけをすることだそうです。イルマくんに教えてもらいました」
ある日の昼。メフィスト様に昼食をお出ししていると呼び止められた。デート。学校の生徒会の子たちからは特別な見回りだと聞いているけど、意味が複数あるのだろうか。
「承知しました。直近で空いているのは来週の頭ですが……」
「もうちょっとかわいく言って」
なに言ってんのかな、この主は。たぶん私はおもくそ面倒臭そうな顔をしている。メフィスト様が嬉しそうに私のほっぺたを捏ねているから間違いない。
「13冠になって、めちゃくちゃ忙しいから、たまにはゆっくり出かけたい! できれば君といちゃいちゃのんびりお出かけしたい! のだけど」
1203ある日の昼。メフィスト様に昼食をお出ししていると呼び止められた。デート。学校の生徒会の子たちからは特別な見回りだと聞いているけど、意味が複数あるのだろうか。
「承知しました。直近で空いているのは来週の頭ですが……」
「もうちょっとかわいく言って」
なに言ってんのかな、この主は。たぶん私はおもくそ面倒臭そうな顔をしている。メフィスト様が嬉しそうに私のほっぺたを捏ねているから間違いない。
「13冠になって、めちゃくちゃ忙しいから、たまにはゆっくり出かけたい! できれば君といちゃいちゃのんびりお出かけしたい! のだけど」
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PAST※11/24マーキングしときたいのはお互い様でしょ「こう、ぱっと見で俺のってわかるようにしたいんだけど」
「はあ」
バベルに呼ばれて並んでパタパタと飛んでいる途中。横にいるイケメンことメフィスト様が意味不明なことを言い出した。
「見るからに俺のもので、誰も手を出す気にならないようにしたいんだよね」
「それは、なにについてでしょうか」
「君」
そんな気はしてたけども。私の訝しげな顔に気付いてかメフィスト様が説明を足した。
「僕のってわかるようにしとかないと不安でしょ」
「意味がちょっと、わかりかねます?」
特に情報が増えなかったな……。というか不安? こちらのセリフだが?
「君はすぐに誑かすから」
「私はメフィスト様以外の方に興味はないのですが……」
「そうかもしれないけど、それを万人が知ってるわけじゃないし」
1148「はあ」
バベルに呼ばれて並んでパタパタと飛んでいる途中。横にいるイケメンことメフィスト様が意味不明なことを言い出した。
「見るからに俺のもので、誰も手を出す気にならないようにしたいんだよね」
「それは、なにについてでしょうか」
「君」
そんな気はしてたけども。私の訝しげな顔に気付いてかメフィスト様が説明を足した。
「僕のってわかるようにしとかないと不安でしょ」
「意味がちょっと、わかりかねます?」
特に情報が増えなかったな……。というか不安? こちらのセリフだが?
「君はすぐに誑かすから」
「私はメフィスト様以外の方に興味はないのですが……」
「そうかもしれないけど、それを万人が知ってるわけじゃないし」
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PAST※11/23拷問術はバールくん仕込み「君はどう思う?」
私の斜め前で腰を下ろすメフィスト様がお尋ねになる。そのメフィスト様の前には窃盗団?盗賊団?そういう連中がずらっと跪いている。
そもそも私達がなにをしているかと言えば、メフィスト様の統治下の村落から村が襲われているので助けて欲しいと依頼が入った。正直悪魔は実力社会なので勝てないなら従属しろ、もしくは自力で抗えって感じなのだけど、13冠成りたてだし、顔見せしとこうぜってことでやってきたのだ。
んで、やってきたら40人くらい?の悪魔が村を我が物顔で占領していたので回収してお話していたのでした!回想終わり!
メフィスト様が私に聞いたどう思う?とはどう処理しよっかね?ということである。なので私は賊に対してできるだけ柔らかく微笑んで答えた。
1027私の斜め前で腰を下ろすメフィスト様がお尋ねになる。そのメフィスト様の前には窃盗団?盗賊団?そういう連中がずらっと跪いている。
そもそも私達がなにをしているかと言えば、メフィスト様の統治下の村落から村が襲われているので助けて欲しいと依頼が入った。正直悪魔は実力社会なので勝てないなら従属しろ、もしくは自力で抗えって感じなのだけど、13冠成りたてだし、顔見せしとこうぜってことでやってきたのだ。
んで、やってきたら40人くらい?の悪魔が村を我が物顔で占領していたので回収してお話していたのでした!回想終わり!
メフィスト様が私に聞いたどう思う?とはどう処理しよっかね?ということである。なので私は賊に対してできるだけ柔らかく微笑んで答えた。
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PAST※11/22かわいいこの娘の進路は俺の腕の中 俺のかわいいかわいい秘書は悪魔学校の6年生なので月に一回くらい学校に行って、進路相談や師団への顔出しなんかをしている(らしい)。
ある晩、作ってもらったごはんを2人で食べながら(頼んで一緒に食べてもらっている)、学校で何をしているのか聞いてみた。
「師匠と手合わせしてます」
「師匠?」
「はい。担任のイフリート先生なんですけど、SD講座で護身とか護衛とか教わってたんですよ。2年生のときから見てもらってます。前は歯が立たなかったんですけど、最近ちょっと保つようになりました」
「どれくらい?」
「調子が良ければ1時間、悪いと30分ってとこですね」
それがすごいのかどうかはわからないけど、悪魔学校の戦闘担当の教師と小一時間やりあえるならなかなかなんだろう。俺の秘書が。
1188ある晩、作ってもらったごはんを2人で食べながら(頼んで一緒に食べてもらっている)、学校で何をしているのか聞いてみた。
「師匠と手合わせしてます」
「師匠?」
「はい。担任のイフリート先生なんですけど、SD講座で護身とか護衛とか教わってたんですよ。2年生のときから見てもらってます。前は歯が立たなかったんですけど、最近ちょっと保つようになりました」
「どれくらい?」
「調子が良ければ1時間、悪いと30分ってとこですね」
それがすごいのかどうかはわからないけど、悪魔学校の戦闘担当の教師と小一時間やりあえるならなかなかなんだろう。俺の秘書が。
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PAST※11/21進路の話、伝わらないだろうけどほぼのろけ「今は13冠のメフィスト様の秘書だっけ。SDにはならないの?」
「断られたんですよ」
悪魔学校にて担任のイフリート先生と進路相談中の私である。普段は見習い秘書としてメフィスト様の元で仕事をしつつ、ハウスキーピングも行っている。ほぼSDみたいなものだけど、正式にSDとして働くことは断られた。
「ふうん。君は優秀だしSDとしても問題なく務められると思うけどね」
「私もそう思うんです。でも雇い主が雇わないって言うのなら無理は言えないです」
もったいないなとイフリート先生が紫煙を吐き出すので、私は曖昧に頷いた。メフィスト様が私をSDにしないのは「手を出しづらくなるから」だそうだ。
「SDに手を出したら俺のことが好きキスしてくれるのか、仕事だからキスを受け入れているのかわからなくなるから嫌だよ」
935「断られたんですよ」
悪魔学校にて担任のイフリート先生と進路相談中の私である。普段は見習い秘書としてメフィスト様の元で仕事をしつつ、ハウスキーピングも行っている。ほぼSDみたいなものだけど、正式にSDとして働くことは断られた。
「ふうん。君は優秀だしSDとしても問題なく務められると思うけどね」
「私もそう思うんです。でも雇い主が雇わないって言うのなら無理は言えないです」
もったいないなとイフリート先生が紫煙を吐き出すので、私は曖昧に頷いた。メフィスト様が私をSDにしないのは「手を出しづらくなるから」だそうだ。
「SDに手を出したら俺のことが好きキスしてくれるのか、仕事だからキスを受け入れているのかわからなくなるから嫌だよ」
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PAST※11/20可愛いあの娘を飾り立てる 13冠の初仕事は治める地域の視察で、何ヶ所か毎にバベルに結果の報告に行く必要がある。俺、メフィストも何度か報告に行っていて今日もそのためにバベルにて報告を済ませた。
いつもならかわいいかわいい見習い秘書を連れているのだけど、今日は別の仕事を頼んでいるので俺は一人でバベル内を歩いている。
報告を終えたし可愛い子が家で一人で待っているのでさっさと帰ろうと急いでいたら呼び止められた。
「よう、メフィスト。今日はあいつは連れてねえのか」
「どうも、バール様。今日はお留守番してますよ」
「そうかよ。じゃあこれ渡しとけ。お前は知らないかもしれねえけど、 あいつの好物だから」
マウントを取りつつバール氏は紙袋を寄越す。中身は確かに彼女の好きそうな菓子がたくさん入っていた。
1341いつもならかわいいかわいい見習い秘書を連れているのだけど、今日は別の仕事を頼んでいるので俺は一人でバベル内を歩いている。
報告を終えたし可愛い子が家で一人で待っているのでさっさと帰ろうと急いでいたら呼び止められた。
「よう、メフィスト。今日はあいつは連れてねえのか」
「どうも、バール様。今日はお留守番してますよ」
「そうかよ。じゃあこれ渡しとけ。お前は知らないかもしれねえけど、 あいつの好物だから」
マウントを取りつつバール氏は紙袋を寄越す。中身は確かに彼女の好きそうな菓子がたくさん入っていた。
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PAST11/19私の上司は諦めが悪い というわけで、イエティの説得である。朝起きてメフィスト様にふわもこを着せて写真を撮って出発した。
「〜〜〜」
私はイエティと対話を試みるメフィスト様の斜め後ろで両手を上げて害意がないことを示しつつ、たまに翻訳の手伝いをしたり周囲の魔力の流れを探って対話中のイエティ以外の魔獣の動きを確認したりしている。
「〜〜〜〜、よろしく、ね」
「……説得、できました?」
「たぶん」
メフィスト様は汗ビッショリでちょっと息が上がっていた。穏やかな顔を維持しつつ、慣れない言語を魔術で変換しながら、極寒の中長時間やりとりしていたのだ。かく言う私も長時間魔術を使っていたのでちょっとフラフラする。
帰ろうかとイエティ氏に頭を下げると、唸り声が響いた。
976「〜〜〜」
私はイエティと対話を試みるメフィスト様の斜め後ろで両手を上げて害意がないことを示しつつ、たまに翻訳の手伝いをしたり周囲の魔力の流れを探って対話中のイエティ以外の魔獣の動きを確認したりしている。
「〜〜〜〜、よろしく、ね」
「……説得、できました?」
「たぶん」
メフィスト様は汗ビッショリでちょっと息が上がっていた。穏やかな顔を維持しつつ、慣れない言語を魔術で変換しながら、極寒の中長時間やりとりしていたのだ。かく言う私も長時間魔術を使っていたのでちょっとフラフラする。
帰ろうかとイエティ氏に頭を下げると、唸り声が響いた。
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PAST11/18私の上司は何を着てもカッコいい!着ていなくてもカッコいい!!(ヤケクソ)「……」
「すんごい顔するね」
「ちょっと感極まってて……マフラーめちゃくちゃお似合いですね」
北の地方にある雪山の魔獣の討伐を依頼されたメフィスト様と共に秘書として同行する私は今、雪に覆われたログハウスに滞在している。
朝起きてメフィスト様のお召し物を用意するわけだけど、メフィスト様にマフラーを巻いたらめちゃくちゃにカッコ良かった。背の高いイケメンがマフラーで口元を覆っている。拝みたいくらいカッコいい。
「メフィスト様、失礼しますね」
ス魔ホで写真を撮らせてもらう。事前に聞くと拒否されるので勝手に撮ることにした。なにしろメフィスト様も私を勝手に撮るので、もういい気がしたのだ。
「俺も撮る」
お揃いの上着を着せられ、やっぱりお揃いのマフラーを巻かれて肩を寄せられる。パシャパシャと写真を撮ってからいざ出発だ。
1195「すんごい顔するね」
「ちょっと感極まってて……マフラーめちゃくちゃお似合いですね」
北の地方にある雪山の魔獣の討伐を依頼されたメフィスト様と共に秘書として同行する私は今、雪に覆われたログハウスに滞在している。
朝起きてメフィスト様のお召し物を用意するわけだけど、メフィスト様にマフラーを巻いたらめちゃくちゃにカッコ良かった。背の高いイケメンがマフラーで口元を覆っている。拝みたいくらいカッコいい。
「メフィスト様、失礼しますね」
ス魔ホで写真を撮らせてもらう。事前に聞くと拒否されるので勝手に撮ることにした。なにしろメフィスト様も私を勝手に撮るので、もういい気がしたのだ。
「俺も撮る」
お揃いの上着を着せられ、やっぱりお揃いのマフラーを巻かれて肩を寄せられる。パシャパシャと写真を撮ってからいざ出発だ。
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PAST11/17私の上司は何を着てもカッコいい!「明日、ここに行かないといけないんだけど」
バベルから戻ったメフィスト様が秘書(研修中)である私に言った場所は北の山地だった。
「承知しました。車の手配とお召し物も暖かいものをご用意しますね」
「よろしく」
車は電話すればそれで良し。服は寝室のクローゼットを見に行く。普段常夏のリゾート地にいるから浮かれた薄着でいるけれど、もこもこの格好のメフィスト様もハチャメチャにかっこいいに違いない。何を着てもらおっかな〜。
クローゼットの奥に冬用のコートやマフラー、セーターなんかが詰まっているのを発見して引っ張りだす。ベッドに広げてあれこれ見比べる。
髪が白いからたぶん明るい色より暗い方が似合う。濃い目のブラウン、ゲージ粗めのセーター? でもコート着るしマフラーもつけるからなー。マフラーは深めの緑がいいな。んでコートをブラウン? ダッフルにするか、トレンチだと寒いかな。モッズコートも有り寄りの有り……キルティングコートだと可愛すぎるかな。メフィスト様なんでも似合うからな〜〜〜。ダウンコート着てもこもこしたメフィスト様も見たいし、ファー付きのフードで顔周りがふわふわになってても間違いなくかっこいいしかわいい……うぬう。
1053バベルから戻ったメフィスト様が秘書(研修中)である私に言った場所は北の山地だった。
「承知しました。車の手配とお召し物も暖かいものをご用意しますね」
「よろしく」
車は電話すればそれで良し。服は寝室のクローゼットを見に行く。普段常夏のリゾート地にいるから浮かれた薄着でいるけれど、もこもこの格好のメフィスト様もハチャメチャにかっこいいに違いない。何を着てもらおっかな〜。
クローゼットの奥に冬用のコートやマフラー、セーターなんかが詰まっているのを発見して引っ張りだす。ベッドに広げてあれこれ見比べる。
髪が白いからたぶん明るい色より暗い方が似合う。濃い目のブラウン、ゲージ粗めのセーター? でもコート着るしマフラーもつけるからなー。マフラーは深めの緑がいいな。んでコートをブラウン? ダッフルにするか、トレンチだと寒いかな。モッズコートも有り寄りの有り……キルティングコートだと可愛すぎるかな。メフィスト様なんでも似合うからな〜〜〜。ダウンコート着てもこもこしたメフィスト様も見たいし、ファー付きのフードで顔周りがふわふわになってても間違いなくかっこいいしかわいい……うぬう。
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PAST※11/16残さずキレイに召し上がれ「いつもごはん作ってくれるけど、どこかで習ったりしてたの?」
ある晩、食事をしながらメフィスト様が尋ねられた。私はサラダのおかわりをよそいながら頷く。
「学校でSD講座を受けたときの必修科目に入ってました。ハウスキーピング全般と料理と護衛等ですね」
「そうなんだ。いつもおいしいごはんが出てくるのって嬉しいよね」
「お口に合って何よりです」
サラダの皿を差し出すとメフィスト様は受け取ってからちょっと口籠った。
「でも、一つ足りないかな」
「なにか、お気に召しませんでしたか?」
「うん」
まじか。結構ショックだ。料理の科目はかなり好成績だったし、メフィスト様の食材と味の好き嫌いもかなり気にしつつ彩りやバランスやら、めちゃくちゃ考えて用意していたのに、不足がある!
824ある晩、食事をしながらメフィスト様が尋ねられた。私はサラダのおかわりをよそいながら頷く。
「学校でSD講座を受けたときの必修科目に入ってました。ハウスキーピング全般と料理と護衛等ですね」
「そうなんだ。いつもおいしいごはんが出てくるのって嬉しいよね」
「お口に合って何よりです」
サラダの皿を差し出すとメフィスト様は受け取ってからちょっと口籠った。
「でも、一つ足りないかな」
「なにか、お気に召しませんでしたか?」
「うん」
まじか。結構ショックだ。料理の科目はかなり好成績だったし、メフィスト様の食材と味の好き嫌いもかなり気にしつつ彩りやバランスやら、めちゃくちゃ考えて用意していたのに、不足がある!
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PAST嫉妬するやつ書いたら、次は嫉妬しないやつ書きたいねっていう話※11/15重くて怖いので距離を置く「なあ、あれ放っておいていいの?」
あたし、ベルゼビュート家の期待の超新星ことゼブブラ様はメフィストに声をかけた。やつは今自分が治める地域の視察中で手には分厚いチェックリスト。んであたしが指差した先にはその分厚いチェックリストを作ったこいつの秘書が施設の店長連中に囲まれていた。
「めちゃめちゃナンパされてるけど」
「それくらいあの娘は自分でなんとかできるよ。子供じゃないんだから」
メフィストは顔を上げもしない。秘書の方も困った顔一つせずにうんうんと話を聞いている。あれじゃいつまで経ってもあしらえねえだろ。
「誰かに持ってかれるかもとか思わないの」
「思わないよ。あの娘、俺のこと大好きだから」
「ウザ」
「口説いてみたら? 絶対に首を縦には振らないさ」
949あたし、ベルゼビュート家の期待の超新星ことゼブブラ様はメフィストに声をかけた。やつは今自分が治める地域の視察中で手には分厚いチェックリスト。んであたしが指差した先にはその分厚いチェックリストを作ったこいつの秘書が施設の店長連中に囲まれていた。
「めちゃめちゃナンパされてるけど」
「それくらいあの娘は自分でなんとかできるよ。子供じゃないんだから」
メフィストは顔を上げもしない。秘書の方も困った顔一つせずにうんうんと話を聞いている。あれじゃいつまで経ってもあしらえねえだろ。
「誰かに持ってかれるかもとか思わないの」
「思わないよ。あの娘、俺のこと大好きだから」
「ウザ」
「口説いてみたら? 絶対に首を縦には振らないさ」
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PAST嫉妬されたいし、ころっころに転がされたいね※11/14手のひらでコロコロされている「さっき、随分と楽しそうだったね」
バベルからの帰り道。今日はゆっくり歩きたいというメフィスト様の少し後ろを歩いていたら、突然そう言われた。
びっくりして顔を上げると、メフィスト様は立ち止まって私を見下ろしている。夜道でちょうど逆光になっているから、どんな顔かはわからない。
「さっき、ですか?」
「うん。その、バチコちゃんとアムリリス様と」
「ああ、女子会ですね」
そう、メフィスト様が報告に上がっている間、私は食堂でバチコちゃんとお菓子のオススメ会を開催していた。そこに通りすがりのアムリリス様がいらして、お菓子を恵んでくださったので女子会になったのである(たまにオペラさんも混ざる。今日はいなかった)。
936バベルからの帰り道。今日はゆっくり歩きたいというメフィスト様の少し後ろを歩いていたら、突然そう言われた。
びっくりして顔を上げると、メフィスト様は立ち止まって私を見下ろしている。夜道でちょうど逆光になっているから、どんな顔かはわからない。
「さっき、ですか?」
「うん。その、バチコちゃんとアムリリス様と」
「ああ、女子会ですね」
そう、メフィスト様が報告に上がっている間、私は食堂でバチコちゃんとお菓子のオススメ会を開催していた。そこに通りすがりのアムリリス様がいらして、お菓子を恵んでくださったので女子会になったのである(たまにオペラさんも混ざる。今日はいなかった)。
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PASTいったんこちらにまとめてますけど、タイミングをみてpixivにもまとめます。mfstのシリーズに短編集みたいな感じで。
※11/13ごめんね、メフィスト様とそれ以外だと思っているから 魔界南方のリゾート地にて、メフィスト様の視察に秘書として同伴している。今はメフィスト様が商業施設の偉いヒトとご挨拶をされているので私は傷心旅行中のブラちゃんことゼブブラちゃんに手伝わせながら、現場レベルでの視察中である。
私が先に見て気になるところがあれば、この後偉いヒトとメフィスト様で視察をするときに耳打ちしたりするわけだ。
「なー、あの店見ていい?」
「構いませんけど、気になることが?」
「あたしの好きなブランドチェックしたい」
「3秒で済ませてください」
「え、ちょ、行ってくる!」
行くんかい。結局30秒で戻って来たから許してやろう。
「あんたなんで、あいつの秘書なんかしてんの」
「顔がいいので」
「ふうん。え、マジ? 確か前は雷帝……今は英雄か。あいつの秘書だったよね? あっちも顔はいいと思うけど」
806私が先に見て気になるところがあれば、この後偉いヒトとメフィスト様で視察をするときに耳打ちしたりするわけだ。
「なー、あの店見ていい?」
「構いませんけど、気になることが?」
「あたしの好きなブランドチェックしたい」
「3秒で済ませてください」
「え、ちょ、行ってくる!」
行くんかい。結局30秒で戻って来たから許してやろう。
「あんたなんで、あいつの秘書なんかしてんの」
「顔がいいので」
「ふうん。え、マジ? 確か前は雷帝……今は英雄か。あいつの秘書だったよね? あっちも顔はいいと思うけど」
nappa_fake
PAST小説ページメーカーが12月から使えるかわかんないので、いったんこちらに今までの分もまとめていくねえ。※11/12私の上司はスパダリである ずいぶん日が暮れるのが早くなった。久しぶりに悪魔学校に顔を出して担任であり師匠であるイフリート先生に近況報告と進路相談、それから手合わせをしてもらって、その後魔術開発師団に顔を出して……気がついたら外は真っ暗である。
「早く帰ってごはんつくらないと」
自分で言っておいて所帯じみてておかしい。まだギリギリ学生だ。けど研修という名目で盤外王メフィスト様の秘書をしている。SDの研修も受けているからSDにもなれるけど断られた。
「SDだと……手を出しづらいから、秘書(研修中)でいてね」
とのことだ。
それを!口に!出すな!! と、思わなくもないけどまあいい。何しろ顔がいい。あの顔で言われたら、大体のことは許せる。メフィスト様はいわゆる細マッチョなので腹斜筋から広背筋にかけても最高だと思う。いい筋肉といい顔。許せないことなどない。
820「早く帰ってごはんつくらないと」
自分で言っておいて所帯じみてておかしい。まだギリギリ学生だ。けど研修という名目で盤外王メフィスト様の秘書をしている。SDの研修も受けているからSDにもなれるけど断られた。
「SDだと……手を出しづらいから、秘書(研修中)でいてね」
とのことだ。
それを!口に!出すな!! と、思わなくもないけどまあいい。何しろ顔がいい。あの顔で言われたら、大体のことは許せる。メフィスト様はいわゆる細マッチョなので腹斜筋から広背筋にかけても最高だと思う。いい筋肉といい顔。許せないことなどない。