光の欠片「ユエ、今週も同行してくれてありがとう」
土の曜日に女王候補が行っている視察。
ここ最近、ユエは毎週のようにアンジュからの誘いを受けているが、今週も予想通りというべきなのだろうかユエに同行の依頼がやってきた。
彼女と過ごしていると楽しく心が弾むような感じがする。そして断る理由もないため、ユエは快諾する。
アンジュの希望でふたりはプラチナコーストに行くことにする。
「綺麗な街だな」
移動が徒歩のため到着したのは夜であったが、整った街並みを街灯の光が照らし出し、優しく包み込んでいる様子が美しいと思う。
「うん、この街は光と炎と風の力でできているから、ユエのおかげでもあるんじゃないかな」
アンジュのその言葉にユエは否定する。
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